精霊の愛の歌

黄金 

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28 蒼矢と青の泰子

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「青の泰子よ、誰の手もついておらん黒髪を連れて来たぞ?興味わかぬか?」

 青の泰子と呼ばれた男性は、男性とは思えない様な女性の様な柔らかい顔をしていた。濃紺の長いストレートの髪に、薄い水色の瞳をしており、本を持つ手も滑らかで細い。それでも男性と思わせるのは、身体の作りがしっかりしている様で、座っているので分かりにくいが身長もそれなりに高そうである。

 読んでいた本をパタリと閉じて青の泰子は蒼矢を見つめた。
 何を考えているのか読めない水色の瞳は氷の様に冷ややかだった。

「お主の為に用意したのだ。気に入ったか?」

 青の泰子が反応を見せた事に青の精霊王は満足した。やはり黒髪が良かったのだと。
 金玲がやたらと銀玲を連れ出すのを拒んだせいで、対応が遅れてしまった。

「後は好きにするが良い。」

 青の泰子と呼ばれた男性の返事も聞かずに、忽然と女性は消えてしまった。
 え、幽霊?
 でも青の泰子は驚いた様子もない。
 何が何だが分からない。
 誰もいなくなってこの薄暗い広い部屋に二人きり。非常に気まずかった。

「あの、すみません、俺はどうしたら良いのか分からないんですが……。」

 とりあえず話しかけてみる。
 青の泰子は立ち上がり、スタスタと歩いて近づいてきた。
 身長は同じくらい。体格は自分の方が少し良いのかも知れない。
 ゆったりとした日本だが昔の中国だか分からない服を着ているので分かりづらい。
 歳は正直年齢不詳って感じだ。俺が今二十二歳だけど、やたらと綺麗な顔のせいで分かりづらい。
 何も喋らずじっと見つめてくる。
 
「あの…………?」

 このまま喋らなかったらどうしようかと不安になっていると、漸く口を開いてくれた。

「名前は?」

「あ、山部蒼矢です。」

 蒼矢は知らなかったが、これは数ヶ月ぶりに青の泰子が話した言葉だった。
 青の泰子は翼が帰ってから、仕事や修練はやってもずっと誰とも話さずに過ごしてきた。
 外に出る必要がない時は部屋に篭り、仕事以外では人と接触するのも拒んだ。
 このままでは伴侶を選ばず誰とも番わないのではと、青の精霊王と青泰家は戦々恐々としていた。
 黒髪の人間を連れてくるのは荒療治とは思ったが、藁にもすがる案だった。
 正直、翼のせいで黒の巫女の印象は最悪となり、連れてきた黒髪の人間がどうなろうとも良いとすら考えていた。

「そうですか、蒼矢。………此方へ。」

 青の泰子は先に立って歩き出した。
 よく分からないが、ついて行くしかない。
 蒼矢は後ろをついて行くと、そこは寝室の様だった。
 何故布団がある部屋に?
 腕を引かれて布団に倒される。

「あ…………の…?」

 困惑して尋ねるが返事はない。
 今日は仕事帰りだったから蒼矢はスーツだった。プチプチとボタンが外され、中に来ていたインナーを上げられる。

「ふぅん、まずまずですね。」

 ………何が?
 カチャカチャとベルトを外し、スラックスとパンツを引き下ろされる。
 
「え?」

 太腿を撫でられる感触に、ゾワリと鳥肌が立つ。
 いくら綺麗な人でも赤の他人。
 半裸?に近い状態に突然されて、蒼矢の蒼矢は縮み上がった。
 逃げようと腰を引いて奥にずろうとしたが、すかさず上に馬乗りに乗られ動きを封じられる。
 手早く服を脱いだ青の泰子の身体は細身なのにバキバキに鍛えられていた。
 え、何この身体?

「ナヨナヨしていると言われて鍛えているのですよ。」

 ????そーなんだ?

「こんな屈辱を受けたのは初めてなのです。だから、良いですよね?」

 凄みのある笑顔に固まった。
 今動いたら刺される。
 
「うん、と言いなさい。」

 恐怖で頷く。頷かなければ首を絞められる勢いだ。

「返事は?」

「は…い。」

 青の泰子は満足気に頷いた。
 青い光がポヤポヤと浮いてるのは何だろう?
 ポヤポヤは蒼矢の上着とスラックスと下着を器用に引っこ抜いて持って行ってしまった。
 二人とも全裸という異様な状況に、蒼矢は真っ青だ。
 下を向けは縮み上がった自分のちんこと、綺麗な顔に似合わない青の泰子の太いちんこ。
 立ち上がったそれは、太くて赤黒い。血管が浮いて男臭いそれに、持ち主との反比例具合に恐怖した。
 自分はゲイだ。
 何をしようとしてるのかは何となく分かったが、もしかして俺は入れられる側なのかと汗が流れ出す。
 蒼矢の経験は、弓弦に手が出せなかった高校時代と、翼に喰われた大学時代しかない。
 男にも女にもモテたが、手を出す気にもなれず、経験は薄かった。
 でも体格的に入れる側だと思っていた。
 
「私のは短くて届かないと言われたのです。短いですか?」

 立派に立ち上がったそれは、縮み上がった蒼矢のより充分に立派だ。
 誰と比べられたんだろう………。
 ふるふると首を振ると、蒼矢のちんこを見て納得顔をした。ややショックだ。
 しかしそれよりも恐怖の方が強い。
 とても立派なので辞めて欲しい。
 お願いしますと祈る気持ちで青の泰子を見つめる。

 無情にも青の泰子は決行する様だ。

 グリグリと乳首を責められキスをしだした。
 触り方は荒いのに、快感を捕らえるのは上手い。
 上手に蒼矢を攻めて、蒼矢のちんこを立ち上がらせてきた。
 溢れ出した先走りを使って、蒼矢と青の泰子のちんこを二本とも握って擦り出す。
 
「あぁ……やめ、それ、きもちい……。」

 はぁはぁと喘ぐ声が自分の口から漏れる。
 ポヤポヤと飛んでいた光が青の泰子の肩に飛んできた。
 青の泰子は一旦動きを止めたので、何とか息を整えながらどうしたのかと見る。

「そうですか。金玲がそんな事を……。なら、私も是非お願いします。」

 誰と喋ってるのか?その光の玉と?
 それは何なんだろうか。
 生き物なのか?
 そもそも青の泰子の髪と眼の色も不思議な色をしている。眼はカラコンという可能性もあるが、染めてもこんな綺麗な髪になるのだろうか。

 青の泰子はまた手を上下に扱き出した。二本掴む手は意外と大きく、余裕で掴まれてしまう。
 ジュブジュブシュブ。
 さっきより水音が響く。
 何故がヌルヌルとした液体が増えている気がする。
 与える快感は滑る感触が増して気持ちいい。

「良いですね。真面目で面白みもない男がよくこんな事考えましたね。」

 水はどんどん増して蒼矢の腰や腹、お尻にまで広がり垂れて行く。
 
「はぁはぁはぁ………だめだ、そんな……あぁっ、あっあっああああ!!」

 たまらず出してしまうと、青の泰子も小さく呻いて一緒に射精してしまう。
 自分で自慰をするならタイミングも分かるし、自分の加減で出すことが出来る。しかし青の泰子から受ける強制的な快感に腰が抜けるほど気持ちが良かった。

 グッタリと寝ていると青の泰子は足の間に入って、腰を上げてきた。
 青の泰子のちんこがまだ大きい……。
 やばい。これは間違いなく掘られる。
 膝裏を持たれて思いっきりチングリ返しをされる。
 蒼矢は長身で体格もいいのに、軽々と腰を上げられてしまった。

「ま、待って……!」

「貴方に拒否権は有りません。」

 じっと蒼矢の後孔を見つめていた青の泰子は、顔を近づけて舐め出した。
 ヌルッとした感触に身体に力が入る。

「ひぃ!」

 ぬるぬる、ぬるぬる。
 女みたいに綺麗な顔が股間にある光景に蒼矢はたまらず眼を瞑った。
 顔を離し指を一本入れられる。
 くるくる回して広げられ、指を抜くとまた舌を入れられた。

「ひ、ぃ………あぁ…っ、やめ、汚い…!」

 ヌプヌプと出し入れしていた舌を離して、今度は指を二本入れられる。

「大丈夫です。精霊達がついでに洗浄してくれています。」

 せ、い、れ、い?もう何言ってるか分からない。
 指を出し入れする度に水分がドプンドプンと入ってくる。
 何この水?
 入る度に滑りが増し、快感が増えて行く。
 指を回してグリっと触れた場所に、ビクンと震えた。何とか我慢しようと思っていたが、条件反射の様に飛び跳ねる。
 
「ああ………あぅ、はぁ……あ!あ!」

 何度も擦られ蒼矢の垂れたちんこは立ち上がった。
 
「もういいでしょう。」

 テラテラと光る極太ちんこが上に来る。
 いや、無理だから、指二本の慣らしで、それ無理だから!
 恐怖で見開いた眼のせいで、ちゃんと見えてしまった。
 ズブっと入った先は太い。
 ゴリゴリと前立腺を擦られ、蒼矢は堪らず白濁を漏らした。
 ドピュピュピュ………、押し出され自分の胸に、顔に掛かる。

「ああぁぁぁぁ!!」

 圧迫しながら推し進めてくる。
 息ができずに力が入っているはずなのに、謎の液体のせいで滑り良く押し入ってくる。
 壁に当たりプチュプチュと亀頭を何度も擦られる。

「確か、そのまま入って良いんですよね?」

 いや!よくない!!!
 否定する前にドプンと入り込んだ。

「!!!!!!?」

 声にならない悲鳴を上げて、喉をのけ反らせる。視界が真っ白になり、脳内がスパークして、意識が持っていかれそうになる。
 何度も遠慮なく出し入れされ、これはもうレイプではと涙が出てきた。

「ダメですよ、起きてて下さい。私の気が済むまで付き合って下さいね?」

 頬を叩かれて意識は戻ったが、下半身に掛かる快感が苦しい。
 もう気絶したい。
 何故こんな目に遭ってるのか理解できない恐怖もあるのに、快感が恐怖を押し退けてくる。
 誰か助けて………。
 薄暗い部屋でまだまだ蒼矢の苦難は続く。







 まさか体格のいい自分が騎乗位をさせられる日が来るとは…………。
 自分で入れろと命令され、言われるがまま上に乗り太いそれを自分の尻の穴に埋め込む。
 身長はあまり変わらないので、青の泰子が座っても見降ろす格好になる。

「もう、もうやめよう………。あ、ぅあ………もう、む……り…だか、ら…。」

 息も絶え絶えに訴えるが、青の泰子は辞めようとしない。
 何度も中に出された所為でお腹がパンパンな気がする。掻き出したいのに、ダメだと栓をする様に入れっぱなしにされ、苦しくて堪らない。

「苦しいですか?私もずっと苦しいのです。」

 自分が苦しいから人も苦しめようとか、心が病んでいるとしか思えない。
 青の泰子の目はずっと冷たく、氷の様に冷えていた。
 人を陵辱する様に抱きながら、青の泰子はところどころに恨み言を言う。

「だ、れ……?」

 辞めて欲しいという懇願と喘ぎしか出さなかった蒼矢が突然尋ねてきた。
 
「だれ、う、んん………誰に、された?」

 蒼矢は青の泰子もレイプされたのだと思った。そいつは黒髪で、だから黒髪の人間にやり返してるのかと。
 何もレイプは入れられる側だけの話ではない。入れてくれと無理矢理入れさせられるのもレイプだ。

「ソチラから来た人間ですよ。翼という名前です。知っていますか?」

 つばさ………、あいつこんなとこまで来て人の人生を壊してるのか……。
 大学時代、翼と付き合って人生を曲げられた人間は何人もいた。
 スポーツで頑張っていたのに、翼との情事に耽りすぎて結果を残せなくなった者、勉強が追いつかず大学を辞めた者。
 なにしろ翼と付き合うとダメになる人間が多かった。

「知ってる………あっちも、いっぱい被害者いた……。俺は、ぅんん、逃げたけど、はぁはぁ………あんたは逃げれなかったんだな…………。」

 可哀想に、と濃紺の髪をくしゃくしゃにしながら頭を撫でた。
 青の泰子は大人しく頭を撫でられた。
 顔を赤らめ歪ませる蒼矢を、ジーと見ていた。
 水色の瞳に冷淡な色はなく、フワフワと光が灯り出す。
 
 何故か更に大きくなるちんこに蒼矢は何で?と不思議になった。
 というかまだ大きくなるんだ?
 下からドチュッと突然突き上げられた。

「はあっ!?ふぅんん!!!?」

 突然の暴挙に嬌声が上がる。
 同情が気に障ったのか?

「どうしたのですか?もっとちゃんと頭を撫でてて下さい。」

 あたま……?頭、を撫でる…………?
 言われるがまま撫でるが、下から突き上げグリグリと擦られる、上手く撫でれる訳がない。

「髪をぐしゃぐしゃにしないで下さい。ほら、手が止まってます、よ!!」

 蒼矢の腰を掴んで力一杯押さえ付けられる。
 ただでさせ自重で深く入っていたのに、押さえ付けられて深く深く入り込み、眼に星が飛ぶ。

「っっっは、あああああ!!!」

 何度目かの射精に力が抜けそうになるが、下から突き上げる青の泰子はまだまだ終わりそうに無い。
 身体を支え切れずに抱き付きながら、強制的に頭を撫でさせられる。

 青の泰子の部屋の周りには瞬く精霊達が所狭しと集っている。精霊力をくれと飛び回る精霊達は、幻視の水を流し魚になって泳ぎ回った。
 
「これ以上とか言われても、私のではもう無理なのでいいですよね?」
 
 身体を倒され、覗き込まれながら青の泰子は言う。
 水色の瞳は氷の結晶を落とす様にキラキラと輝き、光の粒を落としていた。
 がくがくと震える身体を抑えることもできず、何言ってんだコイツ……と頭の中でつっこんだ。
 濃紺の頭をスリスリと蒼矢に擦り付けながら抱き締める青の泰子を、蒼矢の手はポンポンと優しく叩くしかなかった。












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