じゃあっ!僕がお父様を幸せにします!

黄金 

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21 チクチクチク

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 全学年合同キャンプ。というものがあるらしい。

「参加する?」
 
 リュハナから尋ねられた。
 本日は学院に来ているが、相変わらず僕はサロンでぐだぐだしていた。

「参加希望者のみですが、警備に騎士団が配備されるので安全性の高い行事ですよ。それにキャンプと言っても大人達も参加して狩猟大会も開かれるので、そちらの方がメインです。」

「キャンプではない?」
 
「どちらかというと学生キャンプは学院がついでにとくっつけた行事だ。狩猟大会の参加者は野外で寝泊まりになるから、本格的にやりたいなら学生のキャンプじゃなくて狩猟大会に出た方がいい。」

 安全性を教えたのはラニラルで、野外キャンプを勧めたのはソヴィーシャだ。

「ヨフミィ様に狩猟は無理だよ?」

 そうそう無理だよ。リュハナはよく分かってる!
 でも貴族の嗜み、狩りを楽しむっての本当なんだねぇ。馬に乗ってキツネを追いかけるのかな?
 
「弓は引けなくても馬に乗るくらい出来た方がいいだろう?」

 ソヴィーシャは僕に狩りをさせたいの?

「もしヨフミィ様が参加されるつもりなら私の馬に乗りましょう。」

「ラニラルはこの前まで平民だったろ?乗れるのか?農耕馬とは違うぞ?」

「ご安心を。練習しましたから。」

 いつの間に?ラニラルのスペックが高すぎる。

「参加しなきゃなの?というかみんな去年は参加したの?」

 尋ねたらソヴィーシャは狩猟大会に、リュハナは王宮医師の父親について救助係をしたらしい。ラニラルは不参加だった。基本狩猟を楽しむのは貴族だけで、平民は食べる為にしか動物を狩らないらしい。

「捕まえた動物はどうするの?」

「種類によって点数が決められている。後は何匹狩れたかだ。食べられる肉は料理人も来ているから調理される。終了後はパーティーがあって、優勝者に褒美が出される。」

「王室主催だから規模が大きいよ。会場の森も事前に管理されてるしね。ご婦人方やオメガの子達が浮かれるようなイベントもあるよ~。」

「イベント?」

「うん、狩の始まりに恋人や婚約者に無事を祈ってハンカチを渡すんだよ。」

「ハンカチ…。」

「それで狩猟側は帰ってきて獲った獲物を愛する人に捧げるんだよ。貰った人は獲物から毛皮を作ったりするんだ。」

 お~、おーー………、お~………。
 口を開いて話を聞いていたら、ソヴィーシャから頭と顎を支えられて強制的に口を閉じられてしまった。なにすんのっ!
 なんかあるあるなイベントだ。
 これってゲームだったら絶対イベントじゃない!?

「ちなみに過去王太子妃が事件に巻き込まれたとかいう話は……。」

「うん、あるよ?密猟者が出て当時メイドとして手伝いに来ていた王太子妃殿下が攫われちゃったんだよ。王太子殿下とか貴族子息が団結して救出したって話だよ。」

 あるんだ?やはりイベントかっ!しかも王室管理された森に密猟者ってどういうこと?管理できてないんではっ!安全性とはっ!
 ゲームかな?全てがゲームのイベント~。

「そっかぁ。王太子妃殿下も密猟者には希少な獲物に見えたんだね。」

 そこで救出出来なかったらバッドエンドで身包み剥がされて売られるのかな?

「………そんなどっかの動物みたいに言わないの。」

 リュハナから注意されてしまった。

「ラニラルは今年から伯爵家の人間として出るしかないぞ。」

「そうなのですか?」

 ソヴィーシャが言うには王室主催のものはよっぽどの理由がない限り王都にいる限り参加しなきゃらしい。
 つまり僕も強制参加ってこと?

「出るからには狩るぞ。」
 
 ソヴィーシャはやる気満々だ。そしてラニラルはあまり興味がなさそうだった。
 
「あ、キャンプ参加か狩猟大会参加かどっちかでいいからね。」

 リュハナがこっそり教えてくれた。





 公爵邸に帰り、晩餐後のひと時にお父様へ学院キャンプについて尋ねてみた。

「ああ、もうそんな時期なんだね。」

 いつも初夏に開催されるらしい。

「お父様も出てましたか?」

 お父様は頷いた。

「うん、行かなきゃいろいろ噂になるからね。キャンプ参加にしてずっとテントに篭ってたよ。」

 むう、そういう手が!

「僕も篭ってていいでしょうか?」

「一緒に遊べる人がいるなら外に出ていいんだよ?小さい子用のイベントもあるから。」

 話を聞いたらお祭りみたいな場所もあるらしい。十歳前の子達は基本キャンプ参加で、ソヴィーシャの様に大人に混ざって狩りに参加するのは珍しいんだって!
 十歳越えると性別もハッキリするから、アルファなら狩猟大会に、オメガならお茶会、ベータなら男性は狩猟、女性はお茶会って感じに別れるのが普通だとお父様は説明してくれた。
 
「僕はキャンプでいいです~。」

 馬も乗れないし狩りなんてどうやっていいのか分かんない。
 うんうん、そうしよう~と頷いていたらお父様が僕をジーと見つめていた。何やら期待に満ちたキラキラした目をしている…?

「僕ね、今ハンカチ作ってるんだ。」

「あ~、恋人に贈るという?」

 ニコッとお父様は笑う。

「そう。公爵様もね、今年は王都にいるから参加されるんだよ。他にも我が家の騎士が何名かね。貰うあてのない人達にも怪我がない様にって願掛けで当主夫人が贈るものなんだ。ヨフミィもどうかな?」

 え、ハンカチ……?

「布を四角に切って端っこ縫ったらいいですか?」

「だめだめ、ちゃんと刺繍の飾りくらいは入れないと。」

「僕には恋人いませんよ?」

「君の学友にだよ。いずれ側近になる子達には贈っておかないと。」

 え、そんな恥ずかしいイベントに僕は参加しなきゃなの?

「心のこもった声援では……。」

「ちゃんとハンカチ贈ろう?」

 ぬおぉぉぉ……。
 ハンカチを作らなきゃになった。




 チクチクチクチク。プスッ…。

「みぎゃっ!」

 いったぁぁぁーい!
 
「あららら。見せてごらん?」

 本日何度目かの針で指刺し。そんな酷く刺すわけではないけど、小さな血の玉がぷくっと出来るので、その度に薬を塗って乾かしている。血が止まらないとハンカチも触れないしね。
 いったい一枚作り上げるのに何時間かかるかな?いや、何日?
 僕の六歳の小さい手では難しいんだよ?決して不器用というわけでは……。
 僕はハンカチを三枚作ることにした。父上とソヴィーシャとラニラルの分ね。ラニラルはあまり気乗りしない感じだったけど、ソヴィーシャに押し切られて参加申込書を出していた。
 ハンカチ作るの嫌なら狩猟大会に参加だ。それは嫌だ。
 さてもう一度。
 チクチクチクチク。
 
「……あの、私がしましょうか?」

「ラニラルに贈るハンカチをラニラルが作るのっておかしいと思うんだよ…。」

 さすがにね?

「私が作ったのをソヴィーシャに渡しては?」

 いやぁ、それもなんだか違う気がするしねぇ。

「がんばる。」

 ラニラルの刺繍の方が上手な気もするけどね。

「ラニラルは別のことしててもいいよ。今日は僕がヨフミィについてるから。」

 お父様が笑いながらラニラルに外に出ていいと促した。ラニラルは気にしながらも勉強してきますと言って出て行った。自由にして良いのに勉強なの?
 チクチクしながら考える。
 僕の学友の中でラニラルが一番僕に優しい。優しいというより甘い。なんでかなぁ~ってよく考える。普通こんなによくしてくれるものかな?いくらいずれ主人になる人間だからと言って、ここまでやらないよね?
 仮にラニラルがアルファで僕がオメガと判定が出て、一目惚れっていうのならあり得ないこともないとは思うんだけどね?オメガバースってそんな感じの話がよくあったよね?
 自分で言うのもなんだけど、六歳のちんまりとした僕がモテるとは思わないんだよ。
 ラニラルは普通の八歳児より体格がいい。背が高くてもっと歳上っぽい。落ち着いてるし、優秀だし、僕の無能さに呆れはしても惚れることはないと思うんだよねぇ。
 チクチクチクチク。
 自分で自分を貶しててなんか疲れてくるな~。刺繍のせいだー!

「百面相してどうしたの?」

「……っ!僕のお顔は百面相してるの?」

 うん、とお父様は頷いた。

「……想いを刺繍に込めてるのです。」

 適当に言い訳した。

「そっか…。僕も込めようかな。」

 お父様が真剣な顔で刺繍を始めた。お父様は騎士達の分もあるので僕より枚数が多い。
 今お父様が作ってるのはハンカチの端に手編みのレースまでついた綺麗なハンカチだった。四つ角に細かい刺繍と真ん中にアクセミア公爵家の家紋を縫っている最中だ。どーみてもお父様のだ。やけに凝ったハンカチだ。

「いつも父上にハンカチあげてたんですか?」

 お父様の手がピクッと止まった。
 んん?なんか訊いたらダメだった?お父様の表情が硬い。

「……初めてではないよ。」

 ほっ、よかった。なんか良かった。だってお父様はオメガと分かってからずっと父上の婚約者だったと聞いている。結婚が早かっとしてもお父様には王都での学生時代があったということだ。さっきも引きこもってたけどキャンプ自体には参加していたと言っていた。それでハンカチ渡したことないとか言われたらねぇ?
 
「ずっとあげてたんだけど、最後に参加したキャンプではあげてないんだ。」

 最後のキャンプ。
 ハッとした。つまり父上が王太子妃に惚れちゃってた時か!
 お父様のこの腕前なら、きっとその時も凝ったハンカチを手作りしたはずだ。
 なんであげなかったのか気になったけど、また真剣な顔で縫いだしたお父様に尋ねにくかった。

「きっと今年は喜んで受け取りますよ。」

 今の父上はお父様の機嫌をとることに必死だし。

「………そうかな?」

「はい、絶対です。」

「うん……。」

 小さく返事をしたお父様の顔が少しだけ微笑む。
 薄紫の瞳が少し潤んで赤くなった頬と、夢見る様な笑顔にふわぁぁぁ!!と無言で叫んだ。
 奇跡がいるーーーー!!
 僕は天使のファンファーレを吹き鳴らした。
 妖精の天使さん!!!

「あ、ヨフミィ、ちゃんと手元見てさして。また指刺しちゃうよ?」

「あい……。」

 天使さんは厳しいですね。




 ラニラルはなんとなく追い出された感じで二人が刺繍をしている部屋から出た。手伝えないのなら近くにいても無駄だ。
 父上から公爵夫人もラニラルが公爵に交渉した内容を知っていると聞いていた。それに関して公爵夫人がどういう態度を取るかと思案していたが、公爵夫人の態度は変わらなかった。しかもヨフミィ様に何も教えていない様子だった。

 ラニラルは将来ヨフミィの信頼を一番に得る必要があると思っている。
 いくら父上が優秀で公爵が能力を買ってくれたのだとしても、伯爵位はやり過ぎだというのは理解している。これはラニラルが将来ヨフミィを守る為の爵位なのだ。
 最側近であった方が何かと守りやすいはずだ。
 父上に相応しい爵位を与えてくださった公爵様の為にも、ヨフミィ様は全力で守るつもりだが、大人になった時も側に居続けられる位置にいた方がいい。
 
 ラニラル達親子は公爵邸の片隅に住居を与えられていた。
 フブラオの生家バハルジィ家は元々子爵家だったが、王都に屋敷を持たなかった。小さな領地しか持たなかったので、そこまでの収入がなかったのだ。しかも兄がアルファだったので爵位を継いだが、事業の腕前は振るわず、結局アクセミア公爵家の元家令の派閥に入り共に没落した。
 本来なら同じバハルジィを名乗っていたフブラオの家族も運命共同体になりそうだったが、そこは公爵がフブラオ達家族を保証してくれた。
 
 必ず役に立ってみせる。
 
 そう言ったラニラルに、父は大丈夫だから子供らしく今を楽しむように言ってくれた。

『ソヴィーシャ様やリュハナ様がそこまで忠信を抱いていないうちに、ヨフミィ様の信頼を得ていたいんです。』

『……ヨフミィ坊っちゃまは賢い方だよ。中途半端な忠義はそれとなく断られてしまう。意外と人をよく観ているからね。』

『疑われるということですか?』

『疑いはしない。ただラニラルが黒でも白でも許される。それは懐に入れていないのと一緒だからね。』

 つまりラニラルの忠義が嘘でも真でも、ヨフミィ様にとっては一緒だということ?

『父上に対してはどうですか?』

『残念ながら同じかな。本当に残念だけどね……。』

 父上は心の底から残念そうだった。
 
 ヨフミィ様はそんなに深い人格の持ち主なんだろうか?本当に?
 ラニラルから見たヨフミィは、幼く無邪気に見える。手を貸せば喜んで任せるし、疑いすらしない。
 もし、もし本当に父上が言うように、ヨフミィ様が自分の思惑を推察し、理解した上で無邪気に振る舞っているのだとしたら?
 ……もし、本当にそうならば、自分は道化…。
 そこまで考えて思考を止めた。
 ラニラルは大人には負けるが子供のうちなら大抵の人間より優れているという自負がある。どの分野でもそれなりの成果を出している。十歳未満の学生の中では負け知らずだった。
 それが歳下のヨフミィに手のひらで転がされるように、いいように使われているとしたら…。

 それでも……!

 ラニラルはやり遂げるつもりだった。
 







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