28 / 54
27 夏の領地
しおりを挟む夏になり僕達はアクセミア公爵領に戻った。王都よりも少しだけ涼しいアクセミア公爵邸は過ごしやすい。少ししか離れてないのに夏の避暑地といった感じだ。態と過ごしやすいよう高台に建てているかららしい。
馬車じゃないと端から端まで行き来出来ない敷地内には、お父様の為に綺麗に改築されたボロ屋敷と、新たに作られた放牧場がある。僕達が帰る前には完成していた。
ボロ屋敷の周辺には森があり、本邸とは逆方向に歩くと直ぐに森を抜けて放牧場になる。畜舎も建てられて、僕の言葉通り羊と牛と鶏が飼われていた。
ラニラルの計画は実に順調なようで、まず頭数を増やしましょうということになっている。
なんかもう勝手にやってと言う感じです!
「たまごっ、たまごっ、コロコロコロコロすってんころりん。」
「卵を転がしたらダメだよ?」
ああ、僕のゆで卵~。
拾い上げたリュハナがゆで卵の殻を剥がし出した。はい、と目の前の皿にコロンと卵が転がる。
この卵は僕の放牧場で元気に走り回る鶏から採れた卵だ。艶々とした立派な卵は茂みの中に生み落とされていた。
僕の前世の記憶では鶏は狭苦しい鶏小屋に並べられ、餌をつついて卵を生み落とし、人間によって卵は回収される仕組み……。だったような?
ここの鶏は元気いっぱい野外を走り回る。そして卵は茂みに巣を作って生んでいた。鶏の巣は雇った従業員が確認して、育てる用の卵と食用の卵にわけていた。このゆで卵はそうやって食べる用にとってきた卵だ。
「落とした卵はコロコロと転がって穴に落ちるんだよ。」
「面白い話だねぇ~。」
リュハナに話を流されてしまった。
僕達は今、アクセミア公爵邸よりさらに高地にある湖のほとりに来ていた。お父様が川遊びをしたいと言い、父上が用意したのがこの場所だった。
公爵邸の近くには高台から流れる川がある。釣りは出来るが安全に休憩できる場所がない。ということで上流にある湖に来ていた。
なんと態々休憩用の小屋という名の屋敷まで建っている。急な雨や休みたいと思った時の為に建てたらしい。
公爵邸から湖まで馬車を使って一時間程度。この距離でも建てたのはお父様への愛だろうか。ふーむ。
「なんでだ!?また負けた!」
「……君、不正はしてないだろうな?」
「どうやってやると言うのですか?」
三人は釣り勝負に決着がついたらしい。
ソヴィーシャが五匹、レジュノ王子は二匹、ラニラルが七匹だった。狩りの時も思ったけど、ラニラルって狩りとか釣りが上手い。
もうこの勝負は一週間続いていた。僕も初日だけ参加したけど、一匹も釣れなくて飽きてしまった。リュハナは魚を触りたくないと拒否。動物は触れるのに魚は嫌なんだねぇ。
二日目からは三人が釣り勝負をしているのを眺めながら、敷物を敷いてリュハナと二人でお喋りしたり絵を描いたりして遊んでいた。
剥いてもらったゆで卵を食べながら湖を眺める。
僕の隣ではお父様がスヤスヤと寝ていた。お父様の睡眠時間は半端ない。夜も寝るし昼寝もする。
「まだ釣りをしていたのか?」
父上がやってきた。仕事があるので父上はあまりここに来れない。時間が空いたら馬を飛ばしてやってくる。馬車より格段に早いんだよね~。
「もう魚は食べません。」
そもそも僕は川魚より海のお魚の方が好きだった。あ、前世の話ね。川魚は三日で飽きました。水辺で焚き火を作って塩を振ったお魚焼くという、前世でもやったことないようなことして楽しくはあったけどね。
お父様も魚は触れなかったけど焼き魚は美味しそうに食べていた。釣りはリュハナと一緒で釣り竿持ったら固まっていて可愛かったよ。
父上は寝ているお父様の隣に座って、ついてきた侍従からショールを受け取った。
「こんな所で寝たら風邪引くだろう?」
父上がショールを身体にかけてあげると、お父様は父上の方にコロンと転がり丸まってしまった。父上の顔がデレている。
夏とはいえ湖のあるこの辺りは涼しい。朝なんか風が吹けばヒンヤリするので、昼寝をするには確かに肌寒いのかも。
「二人は何をしているんだ?」
父上が尋ねてきたので、はい、とスケッチブックを見せる。
「ちょっとだけ上達しました。」
僕には優秀な絵の先生がついたもんね。王都にいる間だけ習ったけど、ちゃんと輪郭から描いたよ。
「………画面が白っぽいな?」
父上は僕の絵を見て、景色を見て、また僕の絵を繁々と見た。
「なんでかヨフミィ様の絵は冬なんですよねぇ。」
そうかなぁ?
僕はまず目の前の湖を描いた。水色でスススーと線を描いて、湖の奥に木を描いた。いっぱい並んでる。ちゃんと緑だよ。うーん……。でも確かに白が多い?緑の木に雪が積もっているように見える?空の色も夏の空じゃなくてなんか寒々しいのかも。
「もう少し濃い色を入れたらどうだ?」
「むぅー、じゃあ父上も描いてください!」
ページをめくりさぁ描けと筆を渡す。
「まかせろ。」
父上はサラサラと描き始めた。
「おおっ………!」
「うわぁ……。」
一緒に覗き込んでいたリュハナまで驚く。そしていつの間にか起きていたお父様まで覗き込んでいた。そしてぷくくと笑っている。
「遺伝だったんだ。」
しかもなんだか辛辣なことを言っている。
「父上も下手でしょうーー!」
「まて、練習すれば上手になる!子供の頃しか描いたことなかったんだ!」
父上の目には湖の水は渦巻いて見えるんだねぇ。
「なんで水面が荒れてるんですか?」
今日は天気もいいし風も穏やかだよ?川の流れがあるから少し波打ってるけど、基本穏やか。
「光が反射してるだろう?」
「あ、太陽の光が反射してるのを描いてるのか。」
お父様が納得したというように頷いていた。
僕達が話してるとワラワラと釣り勝負をしていた三人も戻って来た。そして父上の絵を見て黙り込む。
「………公爵様は字はお上手ですので、ヨフミィ様も練習すれば上達しますね。」
「ラニラル………、そんなとこまでフブラオに似なくていいんだぞ?」
何気にラニラルって口が悪いんだよねぇ。
帰り道、自分の絵を見て少し考える。
パラパラとめくっていくと、ここに来てから描いた絵だらけだ。
なんでか全部冬みたいになっている。空もどんより薄暗い。ずっと天気のいい日に描いてるのに、湖の水も白っぽく、まるで氷が張って雪が積もっているように見えた。
なんで全部こんな絵になるのかなぁ。
よく分からない。青や緑も入れているのに、どこか物悲しい。父上みたいに謎にオレンジや黄色を入れるのもなんだかなぁ~。それでも父上の絵は真夏って感じにはなっていた。
「なんか見たことあるんだよねぇ。」
独り言だったけど、隣に座っていたお父様に聞こえたようだ。
「ここに来たのは初めてって言わなかったっけ?」
湖に来たのは初めてだった。ずっと屋敷にいたし、子供の足では遠くに行けなかった。遠出なんて以前の僕はさせてもらえなかったしね。
「なんか、見たことあるような気がするんです。」
ほんと、不思議だった。最初湖を見た時、この景色知ってるなと思った。
………まさか、前世に関係する?
この湖が攻略ポイントとか?
そうなるとアクセミア公爵家と関係する人達に限られてくると思うんだけど。
この世界に生まれてからずっとここは何処だろうと考えていた。
王太子妃の過去を聞くとどこかのゲームなのかなとかも思えて調べて回ったけど、結局未だにここが何処なのか分からない。
状況的には乙女ゲームだと思ったのに、なんか違う?
でもモブ転生とかもあるんだしねぇ。
いくら考えてもやっぱり分からなかった。
夏の休みも後半に差し掛かると、レジュノ王子が帰る前日になった。
本当は家庭教師の授業や公的な催し物の参加等いろいろあったのを、日程をずらしたりなんだりと調整してアクセミア公爵領に遊びに来ていたので、戻ったら忙しくなると聞いている。
「少しだけ話をいいか?」
本邸で皆んな揃って晩餐を摂った後、王子に声をかけられた。
「いいですよ~。」
ソヴィーシャ、リュハナ、ラニラルの三人も一緒にいたけど、最終日と分かってるので三人とも遠慮したのか大人しく各自の部屋に戻って行った。
王子は話す場所を用意していたようで、手を繋ぐと他人の家なのに知った顔で案内してくれた。
レジュノ王子といる時は自然と手を繋いで行動するようになった。ラニラルはなんとも言えない顔をいつもしているけど、相手は王族だし、僕達の中で一番身分が高いのはレジュノ王子だ。公爵子息の僕をエスコートする王族を止めることは出来ない。
辿り着いたのは庭園に用意されたテーブルだった。蝋燭の火を灯されたランプがあちこちに置かれて夜の闇の中に一ヶ所だけ明るい。
「食後だからデザートは少しだけだ。」
「ジュースがあるようなのでいいですよ。」
目敏くジュースを目に留めて言うと、王子はクスッと小さく笑った。そして椅子を引いて先にヨフミィを座らせてくれる。
他の三人もだいたい同じ行動をとるけど、一番自然にエスコートするのは王子だなと思う。なんと言うか優美なのだ。ちょっと照れてしまう。
「明日帰るから二人で話をしたかったんだ。」
テーブルには椅子が二つ並べて置いてあり、隣にレジュノ王子は座った。
「帰ったら忙しいですか?」
「慣れているから大丈夫。」
フブラオ先生に習ったけど、王族は沢山いるらしい。レジュノ王子の父親であるカティーノル王太子が第一位継承者で、その息子であるレジュノ王子が第二位になる。第三位はカティーノル王太子の弟達が並んでいる。つまりレジュノ王子の叔父や叔母になる。今の王様は子沢山なので、継承者はズラズラと名を連ねているのが現状だった。
本当なら気を抜けない状況だ。だからレジュノ王子は毎日学習し幼いながら公務に励んでいる。そうフブラオ先生に聞いている。
ここに遊びに来れたのはカティーノル王太子が無理を通してくれたからだ。エリュシャ王太子妃はあまりいい顔をしなかったらしい。
「無理して身体を壊さないようにして下さいね。」
「ああ、病気になっていてはヨフミィ達と遊べる時間がなくなるからな。」
そう言って王子はヨフミィの手を握った。
ふふふ、と二人で笑い合う。ほんと、最初の印象と違ってレジュノ王子は落ち着いた理知的な王子様になった!微笑み方も王子様~!
にひゃあ~と笑ったら可笑しそうに王子も笑った。
「私は自分がアルファになると信じている。」
うんうん、僕もそう思うー!
「はい、王太子殿下よりも素晴らしいアルファになって下さいね~!」
クルクル巻毛も最初はバカにしてたけど、今は王子様らしくて似合ってるよ!アルファの王子様だー!
「父上よりも素晴らしいアルファになるよ。だから……。」
レジュノ王子が片手だけ握っていた手を持ち上げた。そして僕の目を真っ直ぐに見て、一切逸らさずに僕の指先にキスをした。王子の桃色の瞳が怪しく光り、夜の闇と炎の光でゆらりと揺れる。
少し濡れた唇が指先に触れて、何が起きたのか理解できずにポカンとしてしまった。
「だから、ヨフミィがオメガであることを願うよ。」
王子の口から出てきた言葉が右耳から入って左耳から出ていく気がした。
「オメガ………?」
レジュノ王子がとても綺麗に笑った。
「わっ………!」
「うぐっ、ちょ……重っ!」
「…………ヨフミィ様っ、危険です!」
バタバタバターーーっ、とリュハナ、ソヴィーシャ、ラニラルの順で植木から倒れ出てきた。
危険?最後のラニラルの危険発言は、どゆこと?
むぎゅぎゅとリュハナとソヴィーシャは哀れにも潰されて、ラニラルはパッと走ってきた。そして僕の脇に手を突っ込み、ひょいと抱え上げられてしまう。
「ヨフミィ様をオメガ扱いしないで下さい!」
ラニラルがレジュノ王子に噛み付いた。相手が王族でもラニラルってぶれないなぁ。大丈夫かな?
「大丈夫だよ。ラニラルを罰したらヨフミィは私を許してくれないってことを承知でコイツは言ってるんだ。」
そう言いながら悪い顔でレジュノ王子はゆったりと足を組んだ。
「おおーーー、悪役王子っぽいー。」
「ヨフミィ様?間に立たされて言うことがそれなの?」
「王子はヨフミィ様にオメガになってもらいたいのか?」
ここにも敬語を忘れた不敬者がいるけど?今更か。
「私はヨフミィにオメガになって欲しい。」
そうなんだ?
「私はヨフミィ様にはアルファになって欲しい!そうしたら一緒に剣を交えることも出来るだろう?」
ソヴィーシャは前にもそんなこと言ってたねぇ。
「え~?僕はベータかなぁ。一緒に牧場経営するんだよ!」
リュハナは前に約束したことを叶えたいんだね!確かにアルファやオメガになるよりベータになった方が牧場経営に専念できるかも?
「私は、バース性はなんでも構いません。たとえなんであろうと一生お仕えします。」
なるほど~。ラニラルはそう言ってたもんね。どんな性別であろうと助けてくれるって。
皆んなそれぞれなんだねぇ。しかも全員言うことが違うとか!
「あははは。四人とも性格違ってて笑えるねぇ。」
笑ったら四人からクワッと見られてしまった。皆んな顔が整ってて怖いからやめて?
「私だってヨフミィ様がアルファじゃなくてオメガになってもお仕えするさっ。」
「僕だって同じだよ~。」
ソヴィーシャとリュハナはラニラルの意見を聞いて慌てて訂正してきた。こういうところは子供って感じがするよね。
「じゃあオメガでいいじゃないか。」
紅茶を飲みながらレジュノ王子は悠々と主張している。僕にはジュースだったけど、自分は紅茶なんだ?むむ、大人っぽいな。
「それはヨフミィ様の個人の問題です。今から我々が押し付けるものではありません。」
ラニラルの意見が正しい?でもまぁ、希望を言ってるだけだろうしね。
「僕より皆んなの判定が先だよー?」
僕のことよりまず自分達のことを心配しなよ。
僕のバースかぁ~。なんだろね?
でも、なんでだろう。なんだか未来がないような気がする。
四人が言い合う姿を見ながら、その中にヨフミィ・アクセミアが並んでいる想像が出来ない。
………最近、ここが何処かを思い出しそうで、思考が止まる時がある。
そしてその時はあまり楽しくないような気がしてしまうんだよね……。
1,164
あなたにおすすめの小説
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
【完結】聖女と結婚するのに婚約者の姉が邪魔!?姉は精霊の愛し子ですよ?
つくも茄子
ファンタジー
聖女と恋に落ちた王太子が姉を捨てた。
正式な婚約者である姉が邪魔になった模様。
姉を邪魔者扱いするのは王太子だけではない。
王家を始め、王国中が姉を排除し始めた。
ふざけんな!!!
姉は、ただの公爵令嬢じゃない!
「精霊の愛し子」だ!
国を繁栄させる存在だ!
怒り狂っているのは精霊達も同じ。
特に王太子!
お前は姉と「約束」してるだろ!
何を勝手に反故してる!
「約束」という名の「契約」を破っておいてタダで済むとでも?
他サイトにも公開中
愛しい番に愛されたいオメガなボクの奮闘記
天田れおぽん
BL
ボク、アイリス・ロックハートは愛しい番であるオズワルドと出会った。
だけどオズワルドには初恋の人がいる。
でもボクは負けない。
ボクは愛しいオズワルドの唯一になるため、番のオメガであることに甘えることなく頑張るんだっ!
※「可愛いあの子は番にされて、もうオレの手は届かない」のオズワルド君の番の物語です。
家族の肖像~父親だからって、家族になれるわけではないの!
みっちぇる。
ファンタジー
クランベール男爵家の令嬢リコリスは、実家の経営手腕を欲した国の思惑により、名門ながら困窮するベルデ伯爵家の跡取りキールと政略結婚をする。しかし、キールは外面こそ良いものの、実家が男爵家の支援を受けていることを「恥」と断じ、リコリスを軽んじて愛人と遊び歩く不実な男だった 。
リコリスが命がけで双子のユフィーナとジストを出産した際も、キールは朝帰りをする始末。絶望的な夫婦関係の中で、リコリスは「天使」のように愛らしい我が子たちこそが自分の真の家族であると決意し、育児に没頭する 。
子どもたちが生後六か月を迎え、健やかな成長を祈る「祈健会」が開かれることになった。リコリスは、キールから「男爵家との結婚を恥じている」と聞かされていた義両親の来訪に胃を痛めるが、実際に会ったベルデ伯爵夫妻は―?
彼はオレを推しているらしい
まと
BL
クラスのイケメン男子が、なぜか平凡男子のオレに視線を向けてくる。
どうせ絶対に嫌われているのだと思っていたんだけど...?
きっかけは突然の雨。
ほのぼのした世界観が書きたくて。
4話で完結です(執筆済み)
需要がありそうでしたら続編も書いていこうかなと思っておいます(*^^*)
もし良ければコメントお待ちしております。
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
起きたらオメガバースの世界になっていました
さくら優
BL
眞野新はテレビのニュースを見て驚愕する。当たり前のように報道される同性同士の芸能人の結婚。飛び交うα、Ωといった言葉。どうして、なんで急にオメガバースの世界になってしまったのか。
しかもその夜、誘われていた合コンに行くと、そこにいたのは女の子ではなくイケメンαのグループで――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる