じゃあっ!僕がお父様を幸せにします!

黄金 

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28 青いスクリーン?

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 ポンっと音がした。

「ポン?」

 すごく懐かしい電子音に、一瞬空耳かなと思った。でも空耳ではないようだ。だって目の前に半透明の青いスクリーンが出てるんだもん。
 これって世に言うステータスオープンというやつでは!?
 意気込んで画面を見てみる。

「………………小説?」

 そこには僕の名前もレベルも能力もなぁんにもない。ズラズラと小説っぽいお話が書いてあった。

『恋しい君は僕の兄を愛している』

 というタイトルがまず出ていた。
 ………なんか見覚えあるような?ひとまず読んでみよう。
 どうせ暇だし。
 そう、今暇なんだよ。何故かって?お父様にとうとう発情期がきてしまったから。
 夏が終わり秋が来て、まだ冬にはなってませんよぉ~というある日、お父様がパタリと倒れてしまった。
 急いでロデネオ伯爵を呼んだところ、とうとうオメガの発情期がきました!と嬉々として報告してくれた。父上がとっても喜んでいた。
 ただ、まだ項を噛んではダメだと諭されていて、どこかションボリしているのが哀れだったかな?
 オメガの数値は正常に戻りつつあるものの、もう少し安定しておかないと、数値に波がある状態で噛むのは拒否反応が出て体調が悪くなる可能性があると言われた。とりあえず番にはなれないけど、薬を使うより父上が相手をしてあげるのが一番いいと言われて二人は今部屋に篭っている。お父様の専属侍女であるマリニさんが世話をしている。
 まだ三日目なのでもう少しかかると言われている。だからとても暇だった。
 フブラオ先生からは普段通りに過ごすように言われたので、午前は普通に学院に通い、午後はフブラオ先生の授業を受けている。今は晩御飯も終わって自分の部屋で寛いでいたところだ。
 自分の部屋といっても、今は臨時の部屋になる。僕と同じ階にお父様達の部屋があって、そこに今篭っているので僕は別の階に避難させられた。
 お父様には発情期が必要なのだ。アルファの番も必要。だからしょうがない。
 今はお父様の発情期が終わるのを待つことにした。
 
 寝ようかなとベットに入ったら変な音がしたのだ。そして空中に現れる変な画面。
 これこそ異世界転生では!?と喜んだのも束の間、出てきたのが小説とはねぇ…。
 
『主人公は十五歳の少年だ。名前をヘミィネ・アクセミア。アクセミア公爵の息子だ。』

「……………?アクセミア公爵!?」

 それ僕んち!え?あれ?どゆこと?
 続きを読んでいく。

『ヘミィネは一人息子だが、本当は七歳年上の兄がいた。兄は冬の湖に落ちてしまい亡くなっている。そのせいか、アクセミア公爵と公爵夫人はヘミィネをとても可愛がっていた。』
 
「え……?兄死亡って……。いやいや、まさかねぇ~。」

 ちょっとドキドキしながら画面に目を走らせる。
  
『ヘミィネには九歳上の専属侍従が付いている。幼い頃からヘミィネの世話をし、常に側についてくれているアルファの男性だ。
 十歳になるとヘミィネはオメガと判定された。密かに専属侍従に恋心を募らせていたが、専属侍従はいつも気付かないフリをする。
 本当は専属侍従にはヘミィネより先に仕えていた主人がいた。ヘミィネとは正反対の雪のように白い髪と大地のような暖かい榛色の瞳を持つヘミィネの兄だ。
 今でも専属侍従は兄を慕い、冬になると兄が沈んだ湖に花を手向たむけに行く。
 氷のように冷たく、暖炉の火のように暖かい侍従に、ヘミィネはずっと恋をしていた。』

「し、白い髪に榛色の瞳……。」

 ヨフミィはゴクリと唾を飲み込んだ。
 いや、まってこの話やっぱなんとなく知ってるような…。
 十歳でオメガと言われたヘミィネの日常が暫く続いている。その中には王宮医師や騎士団の青年のことも書かれていた。

『ヘミィネが十五歳になると、発情期が始まったが、タイミングが悪かった。王宮で開かれる舞踏会の最中に始まってしまう。なんとか誰にも気付かれずに公爵家の控室に戻ってこれたが、今は誰も部屋にいなかった。廊下に出て人を呼ぼうかと、苦しい息の中ドアの取手に手を掛けた。ドアが勝手に開いてしまう。そこには美しい青年が立っていた。』

 金の巻毛に桃色の瞳?それって、それってぇー!
 そこからはその金の巻毛とヘミィネの濡れ場が始まる。
 
「え?まって、まって、ヘミィネってば十五歳で処女散らしちゃったの!?どこの誰かもわからんやつに!お前誰だよっ!名を名乗れー!」

 ついつい熱が入ってしまう。
 そこから先はなし崩しに身体を重ねた相手が忘れられないという気持ちと、幼い頃から仄かに恋心を募らせていた専属侍従への気持ちが揺れ動いて葛藤していく…。という流れだ。
 どちらの男も微妙に気を持たせるような態度を取り続けている。というか、ね?ちゃっかりやっちゃってんだよね。どっちも!
 ヘミィネが可愛いからなのか、アルファというものがそうなのか。
 ヘミィネが精神的に疲れると、王宮医師の青年アルファや騎士団所属のアルファが定期的に慰めてくれる。そしてそいつらともヘミィネは関係を持ってしまう。
 四人かー。なんか知ってる四人に思いっきり被るんだよねぇ。
 名前もラニラルにレジュノにソヴィーシャにリュハナって………。って、そのままじゃん!

「ななな、なに?どゆこと…?というかこの話読んだことある。たぶん。」

 あるよ。なんか覚えがある。
 結局この四人は死んだヘミィネのお兄さんが好きなんだよ。髪と瞳の色は違っても、ヘミィネと死んだお兄さんはそっくりで、この四人はヘミィネにお兄さんの面影を重ねているのだ。
 途中でヘミィネはそのことに気づいてしまうんだよね。
 元々専属侍従が死んだお兄さんのことを忘れられずにいることは知っていたんだけど、他の三人も同じだと知ってショックを受けるのだ。
 四人がヘミィネに構うのも、愛を囁くのも、全部本当は兄のもの。死んだ人間には敵わないと悟って、ヘミィネは深く沈んでいってしまうんだよね。
 この展開を読んで妹とないわぁ~~と言い合ったのを覚えている。
 歳の差あるしヘミィネは十五歳なのでショタかなと思うんだけど、ショタなら相手は一人に絞り、溺愛からのイチャラブが萌えるんだと語り合った気がする。
 妹も体格差や受けのウブさがいいのにと話してて……。
 あれ?なんか違うことを言っていた人もいたような?

「………うーん。面白くなかったし、ひたすら暗い話だから碌に覚えてなかったけど…。間違いなくあの時喋ってた話のはず。面白くなかったからキャラ名なんて覚えてないよぉ~。」

 半透明の青いスクリーンは、読めば勝手に進んでくれるし、後戻りも自由自在だった。
 結末がどうだったかも覚えていない。
 ザァーと文章を流して最後まで飛ぶと、あっと思いだす。

「あー、はいはい、王子と結婚したんだ。結局権力に逆らえずに番になっちゃったんだよね。」

 んで、専属侍従ことラニラルはというと、僕と約束していた通り、ヘミィネが別のアルファと番になっても侍従として仕え続けたんだよね。
 そしてソヴィーシャやリュハナは別の人と結婚したんだ~?この二人は家を継がなきゃだしねぇ。ラニラルも伯爵家を継いだけど、後継を残さなかったんだね。
 うーん、暗い。ひたすら暗い。主人公のヘミィネはずっと悩んでるし、他の四人も死んだ人間のことばっかり考えてるし…。

「だれ得ぅ~?僕の好みじゃない。」

 ぶつぶつ文句を言っていると、スクリーンの横に小さいウィンドウが現れた。ピコンと怒りマークが出ている。
 え?もしかして僕が言ってることに反応してる?

「もうちょっとさぁ、せめてヘミィネと王子くらい相思相愛にした方がよくない?」

 青い画面の中に点々点々と点が続く。

「それにさぁ、陵辱系はちょっと…。受けが可哀想可愛いを狙ったのかもしんないけど、そこは受けがイヤイヤ言いつつも身体は喜んじゃう的なエロが入らないとさぁ。ひたすら泣いてるし痛い言ってるし?」

 話の内容もエロ多めでどうやってコイツらは生活をしているのか気になる。仕事、してる?全員王族貴族だよ?
 それにアクセミア公爵家はどうなったの?その下に子供出来たの?後継は?お父様は?父上は!?
 出てきてもちょこーっとだし、両親が何を考えているのかもわからない。

「ねえ、お父様はどうなったの?」

 パッと顔を上げると前方空間に怒りマークが飛び散っていた。小さな青いスクリーンが沢山浮かび、その中にマークのみが意思表示のように表示されている。

「そんな怒るならもっと明るい面白い話にしてよ。」

 面白くないと正直に言うと、デンッと大きな画面が一つ出てきてやはり怒りマークが一つ出ている。
 喋れないのかな?
 それにしても何だろう?これ。それに話の内容が僕の周囲の人間なのも気になる。
 もう一度スゥーと画面を動かして話を読む。

「…………ふぅ、眠たい。ダメだ眠たくなるよね。おやすみなさい。」

 なんかつまんなくて眠たくなってきた。明日考えよう。そうしよう。
 ヨフミィの上で青い光が煌々と輝き、ピコピコピコピコとビックリマークを出し続けているが、僕は六歳なんだ。眠たいんだよ。

「おやすみなさぁ~い。」

 無視して寝てしまうことにした。



 結局青い画面はずっと出続けている。そしてこれは僕以外見えないらしい。
 なんだろう?予言書的なものなのかな?
 この話からいくと、僕は幼いうちに死ぬことになる。死んだのは寒い時期に湖に沈んでだ。ヘミィネが産まれる前に死んでいるとなっているから、今年の冬か、来年か?ヘミィネの年齢から逆算するとどうやら今年の冬っぽいんだよね……。
 え?僕もうすぐ死んじゃうの?
 
「つまりコレを参考に死を回避する話とか?」

 あるよね、そういうの。というかこの世界は乙女ゲームじゃなかったの?
 わかんないなぁ。この画面もマークばかり出さないで会話して欲しいんだけど!
 話は出来ないくせに主張は激しいんだよねぇ。やかましいって言うか。
 だいたい死を回避しようにもこの話の中では、死んだ兄は冬の寒い時期に湖に落ちて死んだとしかないので殆ど情報がない。
 湖に近付かなければいいのかな?
 僕が死ななければこの四人がヘミィネに変な執着を見せることもなく、今の通りのんびり成長する可能性が見えてくる。
 
「ショタかぁ~。嫌いじゃないけど…。ショタかぁ~。」

「ヨフミィ様は何怪しい単語を繰り返してるの?まさかそっちの趣味があるの?」

「僕六歳なのでそっちの趣味ではないかなぁ。」

 リュハナのツッコミに真面目に返してあげた。六歳でショタ希望とか、相手は赤ちゃんですか?
 本日の僕達は正装です。何故かって?舞踏会だから。
 王室主催の招待状は基本出席が原則になるので、アクセミア公爵家も家族揃って出席になった。王都にいる限りは仕方ない。なので三人でお揃いコーデで参加だよ。
 僕とお父様は普段から白やパステルカラーが多いから、舞踏会の服もオフホワイトにしようとしたんだけど、父上が似合わなかった。なので今回は父上と僕の瞳の色に合わせて衣装を作ってもらった。
 赤みがかった薄い茶色に緑色のサシを入れて、襟やタイのデザインを微妙に変えている。僕だけ半ズボンだ。

「ヨフミィ、舞踏会なんだから一緒に踊ろう?」
 
 レジュノ王子に声をかけられハッとする。

「僕踊ったことありませんよ?」

 そうだよ。乙女ゲーム設定ならば舞踏会にダンスは当たり前なんじゃない?迂闊…!あ、でも別に自分が踊る必要もないのかな?
 
「適当に合わせてくれればいいから。」

 そう言って僕の手を引いて王子は会場の真ん中まで進んでしまった。
 大人達がクルクルと周囲を回るので怖い。

「大丈夫。私が誘導するよ。」

 レジュノ王子だって大人達に比べたら小さいのに、僕の手を軽く握って回り出した。
 よくわからないけど王子に合わせてクルクルと回ってみる。

「あはは、なんかずっと回ってる。」

「いいんだよ。適当に踊って許されるうちにこうやって遊んでおけば。」

 そうなのかな?本当はダメな気がするけど。
 こうやって見ると、王子はやっぱり王子様だ。クルクル巻毛は豪華な装飾品のように輝いて、桃色の瞳は甘い色をしている。
 あの小説のレジュノ・リクディーバルはかなりの鬼畜仕様だったのに、この姿からアレになるとは思えないなぁ。本当にあんな性欲ムラムラでキツい性格の王子になるのかな?
 あの小説をどこまで信じていいのか疑問しか湧いてこない。
 今だって優雅に僕をリードしてくれるし、大人とぶつかりそうになったら自分を盾にして躱してくれるんだよ?

「ふむぅーん。」
 
 僕の唸り声に王子は不思議そうな顔をした。

「どうしたんだ?」

「王子はアルファの王子様になると思うんです。」

 唐突な僕の話に驚きもせずレジュノ王子は笑顔で頷く。

「ああ、私もそうだと思う。」

「ゆくゆくは可愛い番を迎えるんだと思います。」
 
「………そうだな。」

 桃色の瞳が笑顔のまま細まる。その奥がなんだが甘い気がするけど、まずは先に伝えたいことを言ってしまおう!

「決して無理矢理とか、てごめにしたらダメなんですよ?」

 周囲で踊っていた人達がギョッとヨフミィ達を見下ろした。

「するわけないだろう?一番に優しくするつもりだ。」

 レジュノ王子は真っ直ぐにヨフミィを見てそう言った。

「本当ですか?」

 王子がヨフミィの片手を取って上に持ち上げる。周りの人達がクルリと回るので、ヨフミィも真似して王子の手を軸にクルリと回った。
 王子の深くなる笑顔に周囲の貴族達が動揺している。
 ヨフミィが回りきりレジュノ王子の方を向いた時には優しい笑顔になっていた。

「なんか一瞬ざわッとしませんでした?」

「……いや?それよりヨフミィがオメガだったら勿論優しくするつもりだ。もし違っても構わない。」

「………んん?」

 なんだか話の方向が思ってたのと違うような?

「公爵家も私がいいように考えよう。」

「………あれ?」

 なんか間違ったかも……?
 混乱しているうちにダンスが終わってしまった。








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