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41 ラニラル、挙動不審だよ?
しおりを挟む最近ラニラルの様子がおかしい。ソワソワとしている。あのラニラルがっ!普通の人のように落ち着かない様子で溜息を吐いたりなんかしている!
「おかしいと思うんだよ。」
僕は双子の弟ルヌジュに話し掛けた。
「………そりゃ、ラニラルだって人間なんだからさぁ。溜め息の一つや二つくらいするでしょ?」
ルヌジュの呆れた返事に僕はフンっと鼻息を鳴らす。
「ラニラルはいつも冷静沈着でクールなんだ。完璧なんだよ?リュハナみたいにタラシじゃないんだから。」
タラシは関係ないと思うけど~?と言いながらルヌジュは手早く服を着替えていた。午前の勉強も昼食も済んで、ルヌジュは相変わらず王宮の騎士団に行くつもりらしい。
最近回数が増えたなと思う。
「ねぇ、フブラオ先生もラニラルが変って思わない?」
フブラオ先生は小さい頃からの僕達の先生だ。父上の仕事の補佐をしながら僕達の勉強も見てくれている。今でもそれは変わらない。
「そうですね。私は良い傾向だと思っておりますよ。」
フブラオ先生は僕の専属侍従ラニラル・バハルジィの父親だ。伯爵という立派な地位と領地を持っているけど、僕の父上リウィーテル・アクセミア公爵の家臣として仕えている人だ。僕達双子が生まれる前に父上から伯爵位を叙爵され、公爵家に忠誠を誓う家臣になったと聞いている。
「そうかな?なんだかラニラルじゃないみたい。」
僕の知るラニラルは優秀で冷静で、僕の為になんでもやってくれる人だった。友達もみんな羨ましがるくらい、ラニラルは自慢の美しい侍従だった。
僕が十歳でオメガと言われるまでは、家族のようにずっと側にいてくれたけど、ラニラルはアルファなので今は少し距離がある。
父上の仕事を手伝うようになって、朝と夕方以降は世話をしてくれるけど、昼間は他の使用人やフブラオ先生に交代してしまうようになった。
「侍従離れしたら?」
ルヌジュが生意気にも言ってくる。
「自分だってリュハナがずっと世話してくれてるでしょう?」
「リュハナはずっとじゃないよ。王宮医師の仕事とかアクセミア領地の放牧場の管理とかもやってるから。王宮ではソヴィーシャと会う方が多いしさ。」
それは自分の不純な動機で騎士団に行ってるからじゃないの?と言い返したい。
そういえば今朝もラニラルは王宮に行ったんだった。ラニラルは最近毎日王宮に通っている。父上から何か調査を頼まれたのだとだけ聞いているけど、何をしてるんだろう?
「……僕も王宮に行こうかな。」
「ええ?珍し~。」
普段は滅多に行かない。定期的に王妃様がお父様と僕達を招いてお茶会をする時についていくくらいで、僕からは行ったことがなかった。
王太子殿下からはいつでも遊びに来て良いと言われてるんだし、行ってみようかな?殿下に会うわけじゃないけど。
「ね、行って良いよね?」
フブラオ先生に尋ねる。先生は何故かちょっとだけ困った顔をしていた。なんかある?僕に隠し事?
「構いませんが、具体的に何をしに行かれるのかは公爵夫人にお伝え下さいね。」
「うん、分かった。今からすぐ行く!ルヌジュ、ちょっと待ってて!」
既に着替え終わったルヌジュがええ~と不満げに声を上げた。
お父様に王宮に行きたいと言ったら、ルヌジュと一緒に行動するならいいとよと言われた。理由は護衛対象は固まっていた方がいいのと、王宮の中に公爵家の護衛騎士を大勢入城させにくいからと言われた。
ラニラルが何をしているのか分からないかもだけど、とりあえず行ってみようと思う。
ルヌジュと二人で行動するのは久しぶりだから、これはこれで楽しいかもしれない。
「あ、騎士団にね、最近仲良くなったオメガの庭師がいるんだよ!紹介するから。」
ルヌジュが珍しく友達を作ったとは聞いていたけど、庭師だったんだ?ルヌジュらしいなと思う。ルヌジュは学院ではちょっと浮いてしまっている。貴族のオメガなのに剣が好きだからというのもあるけど、性格も貴族っぽくないからだ。格式とか礼儀とかをルヌジュは面倒くさがるせいで、性格が合う貴族の子供がほぼいない。
「同じ歳?」
「違うよ~。二十二歳。」
結構歳上?騎士団の人間も歳上ばかりだからルヌジュからするとそんなものかもしれない。
挨拶くらいはしようかなと思った。
ジュヒィーは庭を走り出ていく馬車を見下ろしながら、ふと考えた。
珍しくヘミィネが外に行きたいと言ったのだ。
ヘミィネは貴族子息としての教養や学問を幼いうちからラニラル・バハルジィに教わったおかげか、アクセミア公爵家の子供としてもオメガとしても申し分ない人間として育った。ジュヒィーが子供の頃に近いと思う。
逆に弟のルヌジュは自由奔放だ。まるでヨフミィのようで、怒るに怒れない。見た目が夫に似て良かったと思った。これで自分似だったら、ヨフミィと勘違いしたかもしれない。
「少し休憩されませんか?」
フブラオがワゴンに紅茶とデザートを乗せた食器をいくつか持って来た。
ここは公爵当主用の執務室で、今はリウィーテルと共に書類を片付けていたところだった。公爵家は広大な領地を持つので、それを管理する量も多い。しかもリウィーテルは公爵としての立場とは別に、国の宰相も引き受けていた。現国王カティーノルから頼まれたからだ。リーテは息子ヨフミィ探しもあるから嫌だと言っていたが、結局押し付けられてしまった。
「はぁ…、そうしよう。ジュヒィーも休もう。」
「うん、僕の手は止まってたけどね。」
椅子から立ち上がりながらリウィーテルは声を掛けてきた。
一緒にソファに並んで座ると、フブラオがお茶を淹れてくれている。メイドに任せてもいいと思うのに、彼はいつも自らやってくれた。
「フブラオも一緒にお茶にしよう。」
「ありがとうございます。」
ニコリと笑ってフブラオも自分の分を淹れていた。
「珍しくヘミィネが王宮に出て行ったんだな。」
リーテもそう思ったらしい。
「うん、ラニラルの様子が変だから見に行きたいようだったけどね。」
答えるとリーテはラニラルか……と思案気だ。
ラニラルは優秀だ。完璧主義に近いと思う。融通が効かないのかなと思えるくらいやりすぎというか考えすぎなところがある。そのおかげというか、その所為というか……。ヘミィネはかなりラニラル贔屓な子供になってしまった。親である自分達よりもラニラルの言葉を信じてしまうくらいには信頼している。
ヘミィネが十歳でオメガと診断された時、真っ先に考えたのがラニラルと距離を取らせることだった。
ヘミィネの信頼が恋愛感情に変わる前に。
ラニラルほどのアルファがすぐ側にいては、ヘミィネの恋愛対象はラニラルにしか向かないだろうとジュヒィーは考えた。
ラニラルは今でもヨフミィに忠誠を誓っている。ヘミィネがラニラルを好きになっても応えないだろう。
ヘミィネには違うアルファを見せた方がいいと思っていたのに、それを王家が邪魔してきた。王妃が我が家の子供達どちらかをレジュノ王太子の婚約者にしたいと言ったのだ。
別にレジュノ王太子がダメと言うわけではないが、出来れば子供達には自由に相手を選んで欲しい。
幸い我が家には王家に引けを取らない権力がある。
招待されるお茶会には参加するしかないが、婚約の打診は保留にしていた。
ラニラルがヘミィネを恋愛対象として見てくれるなら、ヘミィネとの結婚は願ってもない良縁だと思っている。そして二人がアクセミア公爵家を継いでくれれば安泰だ。
しかしそうはならないだろうねとジュヒィーは結論付けていた。
ラニラルは絶対にヨフミィを忘れない。
忘れれるわけがないよね……。最後に手を離してしまったのはラニラルなのだから。
沈むヨフミィを最後まで見ていたのはラニラルだ。
何も言わないけど、ラニラルはずっと一人でいるつもりだろう。そしてバハルジィ伯爵位を継いでも、最後は公爵家に爵位を返して終わるつもりだ。
最後まで公爵家の為にしか生きないつもりなのだ。
「………ほんっと、頭がかたい。」
突然のジュヒィーの呟きに、隣のリウィーテルがビクッとする。
「ど、どうしたんだ?」
「あ、ごめんなさい。考え事が出ちゃった。」
ニコッと笑うとリーテは微笑んだ。
「ラニラルには調査を頼んだんだが、流石に時間が掛かってるからな。ヘミィネ達にも注意させなければならないかもしれない。」
「そうですね。」
今王都では違法薬物が出回っていた。そう言った話は珍しいことではない。人の精神を崩壊させ、依存性を持たせる薬は、売人組織を潰しても潰しても新たな製造方法が作られ流通してしまう。
今回のはオメガを狙った薬だった。
そしてそれがあろうことか王宮の中で流行りだしている。
売人組織の調査と違法薬物の取り締まりをラニラルに任せたのは、主犯者が王宮で地位のある者である可能性が高かったからだ。
まずは首謀者を確定させ対策を取らないと、王家の不祥事にも繋がりかねなかった。
秘密裏に調べなければならないので、王宮の騎士団は使えない。
ラニラルが個人で調べているところだった。
「オメガに与えると発情を促しその時相手になった人間を番と認識させるほどに中毒性を与えるんですよね。」
その薬の怖いところは、オメガが番と認識する相手がアルファではなく、同性であるオメガやフェロモンがないベータでも有効なところだった。
貴族家のオメガで既に数人被害が出ている。
カティーノル王から公爵家の方で調べられないかと頼まれていた。
「うちの子供達が被害に遭わないか心配だ。」
リーテは子供達が心配で堪らす護衛を必ず付けている。
「何か分かったんですか?」
尋ねるとリーテはすぐに教えてくれた。どんな秘密事項だろうと国王からの密命だろうと関係ない。
「ああ、薬の原料となる植物を手に入れたと言っていた。今はそれを育てて製造法を調べている。作り方に特徴がありそうだと言っていたな。」
リーテと二人で話を続けていると、遠慮がちにフブラオがあのう…と声を出した。
「どうした?」
「その植物を育てている方は王宮庭園総管理人だと思うんですが、ラニラルはそこに通っているわけですが…。」
フブラオは言いにくそうに話しだす。
「調べる為に通っているわけではないの?」
「まぁそうなのですが、ヘミィネ坊っちゃまではありませんが、ラニラルの行動に私も疑問があると言いますか……。」
何やら言いにくそうにしている。
「思うことがあるならなんでも言ってくれ。フブラオのおかげで進むことは多いんだ。」
リーテの意見はジュヒィーの意見でもある。些細なことでもフブラオの忠告は聞いていて損がない。
フブラオはでは…、と口を開いた。
「ヨフミィ様に代わる存在に会いに行っているのかと!」
ヨフミィ!?
ラニラルが、ヨフミィの代わりを見つけた!?
「あの、ラニラルが……。恋?」
少なくとも独りに耐えられず手を出すのなら、ウチの双子のどちらかだと思っていた。
「あ、いえ、私が言いたいのは、ヨフミィ様かもしれないと疑う存在がいるのではないかな……、と。」
ジュヒィーはダァン!と机に両手をついた。フブラオがびっくりしている。
「どぉしてそれを僕達に報告しないのかなぁ?」
ジュヒィーが笑顔でフブラオに詰め寄る。テーブル越しでなければ襟首掴みかねない勢いだ。
「あ、多分、確証が得られていないからかと。」
「確証?何言ってるの?今までも大量に偽物がウチに来て、とことん調べてるよね?今も一人滞在中だよね?少しでも可能性あるなら調べなきゃだよねぇぇ?」
「お、落ち着け、ジュヒィー。」
リーテは自分の茶器を持ったままジュヒィーを覗き込んだ。
「……私も息子から聞いているわけではなくて、様子から察したのです。」
フブラオは真っ直ぐにジュヒィーを見つめて告げた。
ジュヒィーはヨフミィを探し続けている。あの冷たい湖に沈んだヨフミィを、誰もがもう死んだだろうと思う中、死体が見つかるまでは探し続けると宣言している。骨でもいいんだ。見つかるなら…。
それが、ヨフミィかもしれない人間が王宮にいる……?
ジュヒィーの薄紫の瞳が、ゆらりと炎が灯るように揺らめく。
「それ、調べて。」
「あ、はい。」
ジュヒィーの圧にフブラオは頷いた。
そうしてフブラオは王宮にやって来た。
フブラオがラニラルの様子に気付いたのも最近だった。それも妻マリニから聞いた。
二日前のことだった。ラニラルが珍しくマリニに頼み事をした。アクセミア領地の屋敷にある放牧場から、新鮮な食材を届けて欲しいと頼んできたらしい。オメガの発情期中に火事にあった人がいて、見舞いとして贈りたいと言ったのだ。マリニは驚いたと言っていた。
ラニラルがっ!オメガにぃ!?
勿論すぐに手配して、次の日早朝に届けさせた。ラニラルはそれを朝早くから持って出たらしい。そのことをマリニはフブラオに逐一教えていた。
好きな子がいるのよっ!とマリニは大興奮だ。
マリニも心配なのだ。ヨフミィ坊っちゃまがいなくなり、ラニラルは無感動な子になってしまった。
ラニラルは頭がよく冷静な子ではあったが、性格は割とはっきりしていて嫌なものは嫌だと態度に出る子だった。
それがあの一件以来、氷のように固く心を閉ざす子になってしまった。
優秀な子なので日常生活に問題はないし、常に優れた能力を見せているが、他人に対して感情が抜け落ちたのかというくらい動かなくなってしまっていた。
それがオメガの子にお見舞い!
マリニの興奮はフブラオにもよく理解出来る。
しかもマリニの勘ではヨフミィ様よっ!というのだ。
たんに誰か好きな人が出来たのでは?と言ったのだが、マリニは絶対にヨフミィ様だと言い切る。なぜ?と訊いたら、ラニラルは昔ヨフミィ坊っちゃまが何をよく食べていたかを尋ねたからだと答えた。
それだけで?とも思うが、ラニラルがそんな行動をとったのは初めてのことだったので、信憑性はあるかもしれないと思った。
だから公爵夫妻に報告した。かなり迷ったが。
そして公爵夫人はすぐに調べろと命じられた。
「これは………、本当に?」
騎士団本部の観覧席上から隠れて見ているのだが、そこには笑顔を見せる息子がいた。
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