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42 ヨフという存在
しおりを挟む久しぶりのおっ仕事~!
と言ってもやることなかった。ジールさんには第二騎士団からお迎えが来るから事情聴取を受けに行ってと言われてしまった。
同じ庭師達からは安静にしときなと飴を貰うしまつ。
午後から漸く迎えに来た騎士はソヴィーシャだった。一緒にニコニコと笑う綺麗な顔の若い騎士もついて来ていた。
「あ、この前起こしてくれた人!」
火事の時、寝ているヨフミィを起こしてくれた騎士だった。
「私の副隊長なんだ。」
「……隊長してたの?」
「なんだと思ってたんだ?」
え?わかんない。騎士ってしか。
「第二騎士団には第一隊から第十隊まであるんですよ。ウハン隊長は第一なんです!」
綺麗な顔の騎士さんが笑顔で告げる。
「でえぇぇえ!?知らなかった!」
第一隊長は次期副団長とまで言われる重要なポジションなのだと副隊長君は教えてくれた。
すごいすごいと拍手すると、ソヴィーシャからはシラーと見られてしまった。
「褒めてるのに!」
「はいはい。」
なんか返事が雑だなぁ。
「素直に喜ぶべきじゃないかなぁ。もしくは返事なしで無視するとかぁ!?」
「なんでだよっ!」
え~?だって寡黙騎士ならそんくらいは?なんかソヴィーシャも寡黙ってほどじゃないよねぇ。子供の時より大人しくはあるけど。
「あ、俺はフヒィル・クゼラと言います。」
副隊長君は自分の上司を無視して自己紹介してくれた。助けてくれた時も思ったけど、すごく顔の綺麗な人だった。
ソヴィーシャ程じゃないけど僕より背は高いし、騎士らしく鍛えた身体をしている。金茶色の髪と、同じ色の瞳はとても鮮やかで、笑顔も相まって太陽のように輝いている。
「アルファ?」
「あはは、違うよ。」
爽やかに笑って否定された。
「ベータだよ。だから火事の時建物の中に入ってもらったんだ。」
あ~なるほど。ソヴィーシャは自分がアルファだからオメガの建物に入らなかったんだ?あれ?ラニラル来ちゃってたけど。
「私も入ればよかった。」
「隊長にはいざという時の遠慮は不要ですって教えたのに。」
隊長と副隊長は仲良いみたい。
ソヴィーシャにはお見舞いに花を貰ったのでお礼を言うと、隣のフヒィル副隊長が選んでくれたものだったらしい。喋りながら三人で騎士団本部に向かった。
今日は午後からルヌジュが来る予定だと連絡が来ていた。いるかなぁ~?
「あ、ルヌジュっ!」
「ヨフ~~っ!」
ルヌジュは既に剣を振っていた。子犬のように走って来て抱き付いてくる。可愛いやつめ!
「呼び捨て……?」
ルヌジュに似た声がもう一つした。ルヌジュと抱き合ったまま横を見る。うわっ!ヘミィネ!?
「なんだよ?いーのっ、ヨフは仲良しなんだから。」
「でもその人って平民なんでしょう?」
ヘミィネが言うことは正しい。
「そーだね、ごめんね?あ、申し訳ありません。無礼をお許し下さい。」
胸に手を当てて謝ると、ソヴィーシャが驚いた顔をし、ルヌジュが怒った。
「ヘミィネっ、僕がいいって言ってるんだよ!ヨフはこんな喋り方して変なことする人だけど、ちゃんと常識のある人なんだよ!」
褒めてるんだよね…?なんか血を感じるよ。
「分かってるよ。ルヌジュが利用されてないか心配してるだけ。良識ある人ならいいよ。ルヌジュの数少ないたった一人のお友達だし。」
「うう、ひどいよー!」
ルヌジュが叫んだ。
ヘミィネも負けてないなぁ。優しく棘を刺してるように聞こえるよ。
「こちらにいらしたのですね。」
さらに人が増えた。
「ラニラル?なんでここに?」
ヘミィネが驚いている。
「ヘミィネ様もいらっしゃるとは珍しいですね。」
ラニラルはヘミィネに向かって柔らかく微笑んだ。そして僕の方を見る。
「あの後は大丈夫だったでしょうか?」
「うん、大丈夫だったよ。なんか皆んな来てくれたらしいね。あ、ラニラルから貰ったの、美味しかったよ!」
ありがとうとお礼を言うと、ラニラルはニッコリと微笑んだ。
「どれもアクセミア領地の放牧場でとれたものです。気に入ったのならまた贈りますよ。」
「領地の?」
昔お父様が父上に頼んで作るって言ってたやつ?スローライフの話が畜産業の話になった放牧場?
うわぁと嬉しくなる。ちゃんとやってるんだね。
ラニラルが計画を立てて、リュハナが獣医になると約束してくれた放牧場だ。あれからどうなったんだろう?大きくなったのかな?牛乳にお肉にチーズまであった。卵もあったし、野菜類も入ってたけど、畑もあるのかな?
今どんなふうになってるのか聞きたい。
「いつか見に行きますか?」
「え?」
「今も私が計画を立てて経営責任者をしています。リュハナも獣医師として定期的に通っていますよ。」
なんだろう。まるで僕がヨフミィみたいに言う……。優しい笑顔で。
僕にへばりついたままのルヌジュがちょっと頬を染めて驚いていた。
「うわー、ヤバいねぇ。ラニラルの甘い顔とか初めて見たよぉ?明日嵐かな?あ、ヤバ。ヘミィネの方が嵐になりそ。」
え?ヘミィネ?
ラニラルの横に立っていたヘミィネが、ラニラルを見てぷるぷるしていた。
「……………え、えっと、ええっと、そ、そのうち?」
深く動揺!
僕は庭師のヨフなんだよ!?今の意味深なお誘いはどう受け止めたらいいの!?
ヘミィネは小説通りにラニラルが初恋で今も好きなはず。ルヌジュもそう言ってたし!つまり今ヘミィネがぷるぷるしているのは怒っているということだよね!?
「…………ラニラル、お前。」
ソヴィーシャが強張った声を出している。
「うわぁ、ウハン隊長は一歩も二歩も遅れてるんじゃないですか?」
フヒィル副隊長も口に手を当てて何やら言っている。
ソヴィーシャがラニラルを掴んでどっかに行ってしまった。ちょっとホッとする。
というか今のラニラルの発言………。何か勘付いてる?ええ~~~?大丈夫かな?後で女神に聞いてみよ。
ソヴィーシャはラニラルをぐいぐいと物陰に連れ込んだ。
「お前……、この前は無理矢理暴くようなことはしたくないとか言ってたくせに、何確信持って誘ってるんだっ!」
ラニラルはソヴィーシャを見てフイ~と視線をそらす。
ソヴィーシャだってヨフがヨフミィ様ならと思っていないわけではない。そうならいいなという期待はある。だけどどう尋ねていいものか悩んでいた。
それがっ!この男は確認するどころか確信を持ってヨフに話しかけている!
まさか抜け駆け?
「やっぱりヨフミィ様なのか?」
「……………わかりません。」
わ、か、り、ま、せ、んーーー!?
「分かってないのにヨフミィ様扱いか?もし違ったら?赤の他人を似てるからって身代わりにするようなものなんだぞ?」
ソヴィーシャが低く念を押すように忠告すると、ラニラルはそらせていた目をソヴィーシャに向けた。
「分かっています。ですが、ヨフを前にするとどうしてもヨフミィ様にしか見えないのです。」
「……………。」
ラニラルの蒼瞳には迷いも狂気もない。真っ直ぐに澄んでいて、そして本気だった。
重症だ。
ソヴィーシャもヨフミィ様が湖に沈みいなくなったと聞いて、かなりのショックを受けた。暫く何も手につかなかった程だった。
だがラニラルが受けた心の傷は、ソヴィーシャには予想出来ない。
ラニラルもヨフミィ様に生涯の忠誠を誓ったのだと聞いていた。何よりも守り尽くすと。
その相手が目の前で暗い湖の中に沈んでいったのだ。後から聞いたら、ヨフミィ様はラニラルまで沈まないようにと、掴んだ手を故意に離したのだという。
ラニラルは一度掴んだのに救えなかった。
子供だったのだから仕方ないなんで慰めをソヴィーシャは言うつもりはない。
ラニラルは高熱でうなされ涙を流しながら、自分も捜索を手伝うと部屋から何度も抜け出そうとしていた。
ラニラルがこうやって正常に戻れているのは、ヨフミィ様の死体が上がらなかったという希望が残っているからだ。
もしヨフミィ様が死んでいたら?冷たい死体が上がっていれば、自分達はどう変わっていただろう?
自分なら剣に打ち込み騎士として生きることに全てを注ぐ。ウハン侯爵家を繋ぐために婚約者を立て結婚し子孫を作るだろう。だがそこには熱意が欠けているかもしれない。
アクセミア公爵家の為に生きる。それが信念となるだろう。
おそらくラニラルも自分に近いと思う。
ただラニラルは自分とは違うような気がする。ラニラルは両親を大切にしている。元々は両親の為に公爵家に、ヨフミィ様に忠誠を捧げた人間だ。
親は自分よりも早く死ぬものだ。親がいなくなり、継いだ伯爵位をラニラルが守るだろうか?ソヴィーシャのように子孫を作ろうとするだろうか。
きっとしない。
ヨフミィ様が生きていればまた考え方も変わるだろうが、大切な人達が死んでいなくなればラニラルに子孫を作る理由もない。
ソヴィーシャとラニラルは同じ人物に忠誠を誓っても、生きる意味が微妙に違う。
ラニラルは公爵家の為に生き続けても、己が死んだら何も残すつもりはないだろう。
それくらいラニラルの公爵家やヨフミィ様に対する忠誠は重い。
全てがヨフミィ様の為なのだ。今生きているのもヨフミィ様という存在の為かもしれない。
ラニラル・バハルジィという男は忠誠心の塊だとソヴィーシャは思っている。
そのラニラルが不確定な存在にヨフミィ様を重ねているのだ。
もし違ったらどうするんだ?頭おかしくなるかもだぞ?
ソヴィーシャはそこのところがとても心配だった。
「違ったら耐えられるのか?」
「…………違ったら。また元に戻るだけです。」
「元にって……。ヘミィネ様をひたすら甘やかす専属侍従にか?」
「教育です。」
どーだろな?
また元に戻ったら無機質なラニラルに戻れるだろうか?
ヘミィネ様はヨフミィ様に似ている。だからこそラニラルはヘミィネ様を誠心誠意お世話したのだろう。依存させるつもりはなかっただろうが、ヘミィネ様はラニラルに頼りきりだ。
ヘミィネ様はレジュノ王太子との婚約話も上がっているのに……。前まではラニラル離れをヘミィネ様ができるのかと心配だったが、また違う心配が発生したなと思うと頭が痛い。
「……ヨフが暮らしていた故郷に人をやって調べたのです。」
調べたのか。相変わらず仕事が早いな。
「なにか分かったのか?」
「………町から少し離れた一軒家だったらしく、気付いたらテフベル男爵の母上がヨフを引き取り育てていたそうです。日用品や食料は配達が基本で、ヨフは幼いのとオメガということもありあまり町の人とは交流がなかったようです。ただ……。」
「ただ?」
「瞳の色まではわかりませんでしたが、髪の色は白かったと。」
「!」
だからラニラルの様子が一気に変わったのか!
「今、リュハナの方から町の医者にヨフがオメガ判定を受けた時の記録を取り寄せて貰っています。」
「いくら王宮医師相手でも医者は部外者にあまりそういうのは渡さないって聞いたぞ?」
「はい。調べた医師が記録として明記するだけで、本人に判定書を渡せば医師は所持しません。あくまで日記のようなものになりますが、当時の様子がわかればと思い無理を通してもらいました。」
「手に入りそうなのか?」
ラニラルは頷いた。
「この前の火事を理由にしました。発情期中の事故でショックが大きく、治療の助けになる情報が欲しいので見せてもらいたいという理由にしています。」
「本人はピンピンしてるがな。」
理由はなんでもいいのです、とラニラルは平然としている。
だが元々の髪色は白髪なのか。なぜ今焦茶になってるんだ?染めているのか?なぜ?
とにかくラニラルはヨフがヨフミィ様だと信じ始めているということだ。
「一番確実なのは保護者に聞けばいいんじゃないか?」
ソヴィーシャがそう言うと、ラニラルも勿論だと頷いた。
「リュハナのもとに町の医者からの手紙が届いたら、男爵にも確認しようと思います。」
「俺もいくからな。」
二人は頷き合った。
ヨフ達がいた所に戻ると、まだお喋りを続けていた。
「だぁーかぁーらぁーっ、ここ違うっ!」
珍しくヘミィネ様が興奮していた。基本大人しく順従なヘミィネ様にしては稀なことだった。
「ええ?そんなはずないよ?」
またヨフが何かしているのだろう。
「何やっているんだ?」
ルヌジュ様は飽きたのか副隊長のフヒィルと剣の訓練に戻っていた。ヨフとヘミィネ様は何やら二人でしゃがんで地面に小枝で何か書いている。
人の顔?らしき物がいくつか描かれてあり、矢印があちこちに引いてあった。ハートやばつ印は何なんだろう?
「あ、ソヴィーシャ。じゃなかった第一隊長~。」
ヨフが呼び捨てにしたくせに言い直した。
普通は侯爵家の嫡子である自分の名前を勝手に呼ぶのは不敬だ。しかもヨフは平民で王宮に勤める人間。部署は違えど上下関係もある。
普通はっ、注意すべきなのだがコレがヨフミィ様かもしれないと思うと何も言えなくなる。
「………………ソヴィーシャでいい。ラニラルのことも呼び捨てにしてるだろう?」
名前呼びを許可すると、ヘミィネが驚いた顔をした。
「ええ!?何でぇ!?ルヌジュだけじゃなくてラニラルまで呼び捨てっ!?ソヴィーシャはどうでもいいけど、何で!」
俺がどうでもいいとか聞き捨てならんな。
「僕のこともヨフって呼んでいいよぉ。で、ソヴィーシャは誰に矢印書く?」
ヘミィネの呼ばないよっという叫びは無視してヨフは話し掛けてきた。
「矢印って?」
「ここ、ここにぃヨフミィ様でしょう?ルヌジュが言うにはソヴィーシャはヨフミィ様にハートマークって言うからこの前は書いたんだけど、僕はコレもあるよねって言ったんだ。」
頭がギザギザになった人間は自分だったらしい。しかも中央に描かれた顔がヨフミィ様で、自分からヨフミィ様に向かって矢印が引かれておりハートマークが付いている。それに加えて自分からもう一つ線が引かれて小さな人間に繋がっていた。ここにもハートマークが付いている。
「何だこの棒人間は。」
「ヘミィネ。」
「違うっ!僕は棒じゃない!」
ヘミィネ様に小枝でジャジャッと消されてしまう。
「折角身体も描いたのにー。」
ヨフは残念そうにし、ヘミィネ様は顔を赤くしていた。
「このハートマークは何なのですか?」
ラニラルが冷静に尋ねていた。
「ん?好きっていう意味!」
ヨフは答えているが、それってさっきヘミィネ様が消したところにもハートマークあったよな?それからいくと自分はヘミィネ様を好きだということになる。
「………流石にヘミィネ様はないだろう?ガキすぎる。」
「ガ、ガキ……っ!」
「あ、ヘミィネがショック受けてるよ~?かわいそうだよ。」
ヨフが文句を言った。お前のせいだよ。お前のっ!
「私はないのですか?」
ラニラルが興味津々に尋ねてきた。
「あ、まだ途中だったんだよ。」
そう言ってヨフはラニラルらしき顔を描いた。それはラニラルなのか……。目が死んでるぞ?ラニラル本人は嬉しそうにしているが。
これもまたラニラルからヨフミィ様に矢印が引かれてハートマークを書いていた。
そして次にこれはリュハナだと言って目が寝てる顔を描く。リュハナのあのやたらキラキラしい目を寝てるように描けるなんてある意味才能だよな?
ヨフミィ様にハートマークの矢印が自分とラニラルから引かれている。もしヨフがヨフミィ様本人なら、自分のことを目の前の人物から好かれていると書いていることになる。
普通そんなことを書けるか?
やはり別人か?と思いながらラニラルを見ると、ラニラルは疑問に思っていなさそうだ。……ヨフミィ様ならあり得るか。ちょっと変わった方だったしな。
リュハナの絵から棒線が八本引かれて、全部にハートが付いた。
今の恋人の数か?
「リュハナの恋人は今九人だろ?」
「え?この前本人から八本って聞いたよ?」
いつの間にリュハナとそんな話をしたんだ?確か一人増えたはずだ。
「違いますよ今は七人です。」
ラニラルが訂正した。そして説明する。
昨夜リュハナの研究室で話をしていたら、リュハナの恋人のうち二人が突然押しかけてきた。そしてラニラルに恋人になって欲しいと詰め寄ってきた。勿論ラニラルは速攻で断った。断られた二人は怒りだし、リュハナに平手打ちをして出て行ってしまった。
「ということがありました。ですから残念ながら二人減っているはずです。」
「全然残念じゃないよな。」
「ラニラルが断ったのにリュハナが叩かれちゃうんだ~?」
ソヴィーシャとヨフがすかさずツッコンでしまう。
「もうっ!こんなの書くなーーーっ!」
ヘミィネ様が足で地面に描かれた絵を消してしまった。
「今度は紙に描こうっと。」
ヨフはめげないな。
「あ、そうだ。この前の火事について聞こうと思ってたんだ。」
事情聴取をすっかり忘れていた。
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