じゃあっ!僕がお父様を幸せにします!

黄金 

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45 私の兎

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 逃げた管理人は何か荷物を抱えていた。
 いつの間にか騎士が大勢いて、フブラオ先生とのんびり追いかけると、捕まえられた管理人は縛られ、ソヴィーシャとラニラルが立っていた。
 管理人が持っていた荷物は何かが入ったビンだった。そのビンの中身をラニラルが確認している。
 二人がいたことにも騎士の対応が早かったことにも驚いたけど、余裕のある二人の様子とフブラオ先生の存在にあまり驚くことはなかった。
 そっちはね、まぁそんなもんなのかなと…。
 驚いたのは目の前に見えるスクリーンの方だった。

『薬を盛っていた犯人と放火犯を捕まえた!チュートリアル終了。報酬は明日支払われます。』

 え?ええーーー!?矢印追いかけてただけで終わっちゃった!チュートリアルがチュートリアルすぎる!
 チュートリアルとはゲームをする前の操作方法の手順を教えてくれるものなはず!つまり今後のクエストは矢印を追うだけ!?
 って、そんなわけあるかぁ!
 意味わかんない。ラニラルが持っているビンが薬なんだよね?捕まるくらいだから悪い薬なんだろうと思うけど。麻薬みたいなもん?なんか変な薬なんだろうなぁ。
 問題はチュートリアル終了後のスクリーンに出てきた内容だった。

『追加報酬として女神との対話券一回!』

 いや、喋りたいけどもぉ。追加報酬ってなに?しかもまだ青い画面は続く。

『②上級解毒剤を作れ!』

 もう次のクエストなの!?
 何それ。解毒剤?つまりチュートリアルで出てきた薬。今ラニラルが持っている薬は毒?それの解毒剤?しかも報酬が……。

『希少な薬草を手に入れよう。薬草の鮮度で解毒剤の品質が変わるよ。
下級報酬、絵心。
中級報酬、ヘミィネの友情。
上級報酬、リュハナの信頼。』


 この報酬の意味は?
 まず下級の絵心をとって何かいいことあるの?中級のヘミィネの友情と上級のリュハナの信頼って、どっち狙えばいいの?
 もっとこう、なんかやってやるぜーー!っ的な報酬ないの?いやヘミィネの友情とリュハナの信頼がいらないという話じゃないんだけどさ?
 うーん……。でもよく考えれば僕はヘミィネを四人のうち誰かと番にさせなきゃならないんだよね?その手助けとして妹女神はゲームさせようとしてるんだから、クエストをやってれば自然とヘミィネは誰かと仲良くなっていくはず?
 それにしてもなんで中級がヘミィネの友情で、上級がリュハナの信頼なのさ?
 誰か女神達の思考回路を教えて!
 悶々と考えているとなんとレジュノ王太子と問題のリュハナまでやってきた!
 これは何かの伏線!?
 矢印出てるかなぁと視線をウロウロとさせたけど、何も出ていない。相変わらずクエスト画面だけだった。
 とりあえず薬草探して薬を作るの?
 薬を作ると言えばリュハナが適任。そして薬草といえば庭師のジールさん?
 当然ラニラルがもってるのがオメガを狙った毒薬なんでしょー?ここで僕が薬の解毒剤作ろうよっ!なぁんて言ったら僕が怪しすぎるよね?

「調べは任せてヨフは休むべきじゃないのか?」

 王太子がこの場を去れと言ってきた。いやいや僕はクエストしなきゃなんだよ?どうやってこの事件に首を突っ込めるのか。悩ましい~。

「あっ、でもぉ~。」

 くうっ!なんかヒントちょうだいよっ!
 クエスト画面を睨んでも何も出てこない。皆んなから何を見てるんだと不審な顔をされただけだった。
 この雰囲気の中僕も捜査に混ざりたいとは言いにくい。

「えっと、大丈夫っぽい?です。僕もう遅いしジールさんのところに行って休もうかなぁ。」

 先に薬草とかあるのかジールさんに訊いてみようかなぁ?
 だけど何故か皆んな僕に寝床を提供し始めた。え?別に作業部屋のボロっちい椅子でも寝れるよ?

「全部却下だ。今日は私が客室を提供しよう。」

 皆んなの勢いに押されて何も言えずにいたら、レジュノ王太子に手を掴まれた。
 え?僕はどこに連れて行かれるの?
 フブラオ先生に助けを求めたら、先生は諦めた顔をしていた。
 うっ……。王族に楯突ける人間なんていないよねぇ……。
 僕はズルズルズル~と王太子宮の方へ連れて行かれてしまった。



 王太子宮に着くと、王太子は僕を部屋に案内するようメイド達に言い付けていた。
 昔はここに現国王と王妃も共に暮らしていたけど、両親が王と王妃になったことによって今はレジュノ王太子一人で使っていると聞いている。
 王太子宮も広いんだよね~。本当にこれ一人分の屋敷?って思えるような広さだ。
 レジュノ王太子はどこかに行ってしまい、僕はメイドさん達にお風呂を勧められた。そんなに汚いかな?
 お風呂のお手伝いはお断りした。子供の頃公爵邸にいた時はしてもらっていたけど、今はいらない。大人だし恥ずかしいよ!
 自分でゴシゴシと頭と身体を洗って一人用のバスタブに浸かった。良い気持ちー。
 上がるとすぐにメイドさん達がやってきて、着替えやら髪を乾かすのやら手早くやってくれた。なんて贅沢!
 手や足に何かオイルを塗られたり、顔にも軽く何か塗られた。うーん、化粧水的な?普段何もやってないもんねぇ~。
 髪にも香油を塗られたけど、何か粉をパタパタと塗りこんでいた。あれ?根本は元々の白髪が少し見えてたのに焦茶色に戻ってる?
 ………ええーと。染めてるってバレてる?
 でもなんで染め直してくれたんだろう?
 全部の支度が終わるとメイドさん達は出て行ってしまった。
 軽い寝巻きはサラサラとした気持ちのいい生地だった。久しぶりにこんなの着たかも。
 ガチャと音がして誰かが入ってきた。

「済んだか?」

 あれ、レジュノ王太子だ。王太子も着替えたのか僕みたいな寝巻きではないけどゆったりとしたズボンとブラウス姿になっていた。
 王太子もお風呂に入ったのか、髪はまだ濡れて今は結ばず背中に下ろしていた。

「はい、ありがとうございます。」

 お礼を言うと軽く頷いてくれた。
 そういえばチュートリアルの報酬って心強い仲間なんだよね?もしかして、王太子が?うーん、明日支払いって書かれてたけど、朝イチで王太子ですーってなるのかな?
 わかんないなぁ。

「軽くつまめる物を持ってきた。」

 手になんか持ってるなと思ったらクラッカーの上に溶けたチーズとハム、なんかの野菜とかトマトとか、いろんな物が盛り付けられた一口サイズのクラッカーが乗ったお皿だった。この一口サイズ感。覚えがあるなぁ。まだあの歯がキラッとした料理人さんいるのかな?
 ソファのある机で食べるのかなと思ったら、王太子はベッドの方へ移動した。そしてお皿を布団の上に置いてしまう。
 棚の方へ移動すると、ガラスの扉を開けて中からグラスを二つと赤ワインを取り出した。

「僕お酒飲めませんよ?」

「そうか?じゃあお前の分はこっちにしよう。」

 別のビンを取り出して、グラスを一つ僕に渡した。後から取った方のビンの中身も赤い色をしている。

「こっちはジュースだ。」

 そう言って入れてくれたのは葡萄ジュースだった。

「ほぇ~、いい匂い。」

 クンクンと匂いを嗅いでいると、王太子は笑いながら自分のグラスに赤ワインを注いでいた。

「今日は三つ編みだったんだな。」

 唐突に話しかけられて、何のことかと考えた。そして髪の毛かと気付く。

「急に来ちゃったんですよ。ジールさんの所に行こうかなって。髪の毛そのままにしていたらフブラオ先生が結んでくれました。」

「そうか……。」

 ごくごくと王太子はワインを飲んでいる。そのペースで大丈夫なの?でも全然顔色変わらないし酔った感じもない。強いのかな?
 僕は葡萄ジュースを飲みながらお皿に乗ったクラッカーを選んでは食べていた。
 まずはチーズナッツ!それから~ハム~。くうっ、塩味効いてて美味しい!

「少し飲むか?」
 
 ワインの入ったグラスを差し出された。僕は丁重にお断りする。葡萄ジュースで十分!首をプルプルと振るとそれ以上は勧めてこなかった。

「そんなに飲んで大丈夫?」

 明日も仕事だろうにねぇ。
 
「これくらいじゃ酔わない。」

 そう言いながら王太子は僕に手を伸ばしてきた。そして僕の髪を指に絡めてクルンクルンと巻いている。

「美味しいか?」

「美味しいですっ!」

 僕、チーズとかバターとか好きなんだよね~。ホワイトソースも好き。要は乳製品が好きなのだ。

「明日は朝から横に結えてもらおう。」

 王太子は飲み終わったグラスとワインのビンをベッドサイドの棚に置いて、僕の髪を両側にムンズと掴んだ。意外と雑だよね。

「こうやった方が似合う。」

 おお、やはり王太子はツインテール好きだったのか!ポニテとツインテっ!なんかお揃い感があるね!

「兎みたいだ…。」

 そう言ったレジュノ王太子の目は揺れていた。王太子は僕を見ているけど、どこか遠くを見ているようだった。
 兎かぁ…。狩猟大会で皆んなが兎をくれたのを思い出す。毛皮でレジュノ王太子が兎の帽子とコートを贈ってくれた。コートは着たまま流されたから今でも手元に持っているけど、帽子はなくなってしまったのだ。
 髪を掴んでいた手が離れて、レジュノ王太子の指がスッスッと髪を梳いている。そして手を広げて僕を抱きしめた。

「……っ!」

 抱きしめる身体は僅かに震えているように感じる。

「…………私の兎。どうして消えたんだ?」

 声が震えている。
 僕はレジュノ王太子の背中に腕を回し、広い背中をポンポンと叩いた。

「ヨフ………、ここに住め。私の宮にずっと居たらいい。ずっと守ってやる。」

 王太子の声は震えて懇願しているように聞こえる。普段は偉そうにしてるくせにこんな時は甘えるとか……!乙女心を刺激する!僕は男の子ですけどね。

「僕はやらなきゃなことがあります。」

 なんかもうほぼヨフはヨフミィだと確定されているような気がするけど、女神のルールは守らないとね。知らんぷりしとこ。

「手伝ってやる。」

 ハッ!やっぱりレジュノ王太子が心強い仲間?
 でもレジュノ王太子はヘミィネの相手になるかもしれない四人のうちの一人だ。仲間にしちゃったらヘミィネの相手にはなれないよねぇ~?
 てことは違う人だと思う。

「……えっと、ダメです!」

 断るとレジュノ王太子の肩がピクッと動いた。抱き付いた身体に重みが増して、僕は布団の上に押し倒される。
 王太子の顔が僕の顔のすぐ隣にあるのがわかる。呼吸音とワインの独特な匂いがしてクラクラしてくる。
 なんでこんなにドキドキするんだろう?
 首筋に暖かい息がかかり、湿り気を帯びた熱いものが僕の首を這う感触がした。

「わっ、舐めてる!」

 首舐められた!
 小さな含み笑いをしながら、王太子は僕の首から耳に舌を這わせて耳たぶを齧った。チクッとした痛みにびっくりする。

「耳食べてるぅーーっ!」

 吸血鬼ぃぃぃ!
 
「酔っ払い??実は酔ってるでしょ!?」

 だってすっごくワインの匂いするもんっ!
 レジュノ王太子は顔を上げて僕の横に寝転がった。肘をついて頭を支えて上半身だけ少し起こし、ニヤニヤと笑っている。

「いや?酔っていないが?」

「うっそだぁ~。ワインの匂いするもんっ!」

 ああ、と王太子は納得顔で頷いた。

「私のフェロモンだろう。酒のようだとよく言われる。私の匂いを嗅いだオメガはよく酔ったように目を潤ませるものだ。」

 なんてことぉ!そんなフェロモンがあるのかっ!

「でも人の耳齧ったんだもん。絶対酔ってるんだもん。」

「ふぅん。そういうことでもいいがな。」

 プリプリと怒ると王太子は楽しそうに笑っている。

「僕もう寝る!」

「そうか?残念だ。もう少し一緒に過ごしたいのに。」

 ゴネるかと思ったけど、意外と素直に王太子はベッドから立ち上がった。

「一緒には住めないけど、また一緒にお喋りしましょうね。」

 意外と楽しかった。王太子は鬼畜王子ではなかった。ちょっと齧られたけど。
 レジュノ王太子は分かったと頷いて、お皿とグラスを持って素直に扉に向かって歩き出した。

「兎。」

 僕兎じゃないけど?

「なんですか?」

「おやすみの挨拶はしてくれないのか?」

 おやすみの挨拶?

「おやすみなさい?」

 ペコリと頭を下げる。これでいい?
 何その冷めた目は。

「おやすみの挨拶はキスだろう?」

 そんな風習あったの!?

「どこでもいい。」

 そんな期待した目でジーと見ないで!
 ちょっと前に震えてたしなぁ。うーんとやや悩み、心を決める。

「ちょっとしゃがんで下さい。」

 王太子は背が高いからね。手にはお皿とグラスを持ってるから何もできないはず。
 レジュノ王太子は少し僕の方へ背を屈めて顔を寄せた。その整った顔をガシッと掴んで額にチョンと唇をつけた。

「こ、これでいいですか?」

 王太子は僕を見てフゥと息を吐く。

「ラニラルには唇を許したのに私にはダメなのか?」

 な、なんで知ってるの!?
 驚いたら王太子の顔が近付いてきて、僕の唇に王太子の唇が重なった。
 僕は大きく目を見開く。
 ラニラルの時はラニラルが目を瞑っていたけど、王太子は僕の目をジッと見たまま唇を合わせてきた。なのでしっかりと目と目が合ってしまう。

「!!?!?」

 桃色の瞳が優しく熱をもって見つめていた。

「また明日。」

 レジュノ王太子は笑って部屋から出て行ってしまった。

 
 ヨフミィはふらふらふらとベッドに戻りパタリと布団に倒れ込む。
 疲れた……。眠たい……。
 レジュノ王太子のキッスで一気に疲れた。
 疲れたし、お腹も膨れたしで眠気が襲ってくる。
 あ、そういえば女神との対話券っていう追加報酬。どうやって喋るんだろう?
 何を訊くか、纏めとかないと……。
 










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