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番外編
131イゼアルの水晶玉③
後数日でオリュガ兄上の挙式だという日に、ニンレネイ兄上が帰って来た。と言ってもニンレネイ兄上はノルギィ王弟殿下とその後婚約する予定なので、一緒に王宮に住むらしい。
今日は久しぶりに王都に戻ったので、挨拶だけだと聞いていた。
久しぶりに会えると思ってノアトゥナは急いで正面玄関に走った。絨毯が敷かれた大きな階段をタタタタッと走り降りながら、先に出迎えているビィゼト兄上とレクピドの後ろ姿に気付く。
その前にはニンレネイ兄上とノルギィ王弟殿下が立っていた。
ノルギィ王弟殿下ってやっぱり王族だよね~。イローティフ先生のキラキラなんて霞んじゃう。
でも、それよりも…。
「…………わぁ~。」
ノアトゥナは感嘆の声を上げた。
「あ、ノアトゥナも元気だったか?」
笑顔でニンレネイ兄上が階段から降りて来たノアトゥナに話しかけてきた。
「うん、元気だったよ。ニンレネイ兄上は、なんていうか、うーん、綺麗になったね?」
「え?」
ニンレネイ兄上は首を傾げている。
元々ニンレネイ兄上は綺麗な人ではある。スラッとした背に普段は氷の女王様みたいな冷たい美貌なのだが、家族の前では春の女神みたいに微笑んだりする。そのギャップを知る者は少ないと思う。知ったら変な人間が殺到するんじゃないかとノアトゥナは思っていた。
今は普通にヤバいかもしれない。
よく分からないけど、綺麗になったなぁと思う。
「貴様っ!ニンレネイがっ!ニンレネイがぁぁーーー!」
「わあぁぁっ、ビ、ビィゼトさまっ!我慢だよ!」
ビィゼト兄上が吠えた。そして慌ててレクピドが王弟殿下に掴み掛かろうとしているビィゼト兄上を止めている。
「兄上?落ち着いて下さい!」
ニンレネイ兄上も慌てているけど、ノルギィ王弟殿下は笑って平然としていた。この人相変わらずだよね。
「ねー、ねー、なんでニンレネイ兄上は綺麗になったの?領地でなんかあったの?」
兄上二人とレクピドが騒いでいるので、ノアトゥナは王弟殿下に尋ねた。
「うん?そのうち大人になれば分かるだろう。」
「む、てことは僕はまだ子供ってこと?」
王弟殿下からそういうことだと頷かれてしまった。
「じゃあビィゼト兄上とレクピドは?」
ポンポンと頭を軽く叩かれてしまった。完全に子供扱いだ。
この後お茶をしながらオリュガ兄上の挙式にはマリフィオ・イローティフ先生と出ると教えた。ニンレネイ兄上はイゼアル君とじゃないのか!?と驚いてたけど、僕だって仕方なくだもんね。
「イゼアル君は誰と出るんだ?」
「ドニトア伯爵令嬢だよ。」
「ふぅん、貴族派か。」
ニンレネイ兄上に聞かれたので答えたら、王弟殿下が返事をした。ビィゼト兄上の前で足を組んで堂々とニンレネイ兄上の腰を抱いて紅茶を飲んでいる。ビィゼト兄上を揶揄って遊んでるのかな、この人。
「ロイデナテル侯爵家は貴族派の筆頭だからか?今までそんな素ぶりはなかったのに。」
「仕事でって言ってたよ。」
僕にしてくれた仕事の内容は簡単に省略されたものだから、詳しいことは分からない。
「調べたがドニトア伯爵に対して負債を抱えたらしい。」
ビィゼト兄上は自分で調べたらしい。
「その対価に子供の婚約を?馬鹿馬鹿しい。」
王弟殿下は一言のもとに一蹴した。
負債を?じゃあ、それが無くならないと結局はドニトア伯爵令嬢と番になって結婚しちゃうってこと?
「それでは金銭ではないな。何があったのか兄上は調べたんですよね?」
ニンレネイ兄上は僕がしょんぼりしたのを感じて、ビィゼト兄上に尋ねた。
「お金の問題ならイゼアルの資産であっという間に支払って終わりだろうと思って調べた。どうやらドニトア伯爵領で魔獣が発生し討伐をロイデナテル侯爵家が請け負って失敗したらしいのだが、ロイデナテル侯爵家が所有する騎士団にも問題があるようだ。負傷者が半数ほど出ている。」
調べた資料がテーブルに乗せられると、王弟殿下がそれを読み始め、隣に座るニンレネイ兄上も覗き込んでいた。
……こんな時になんだけど仲良いなぁ。
「………まずこんな騎士団は一回解体した方がいいな。それから上層部に裏切りがありそうだ。寝返ったか金をつかまされたか……。それに発生した魔獣も放置してるのか?」
「ああ、商人を潜らせて調べさせたら、その地域は誰も入れない状態らしい。村と町が一つずつ消えている。」
ビィゼト兄上はドニトア伯爵領が載った地図をテーブルに載せた。
そしてドニトア伯爵領の南側をくるりと指で囲む。
「今魔獣が発生しているのはここら辺り。繁殖しながら広がるとして、一年後でここら辺までくるだろう。」
ドニトア伯爵領の三分の一が一年後には無くなっている。
「ここら辺は未開拓地ですね。まさか領地を失う代わりにロイデナテル侯爵家との縁談を進めるつもりですか?」
「まさかではなくそうだな。」
そんな!とニンレネイは唸った。
「ロイデナテル侯爵家の一人息子は有能でアルファ性。貴族派を代表し引っ張っていくにはうってつけの人物だからな。貴族派は古臭い家柄が多いが結束力がある。ロイデナテル侯爵家が離れていかないよう手を打ったんだろう。」
貴族派は格式高い貴族家ばかりだ。数は少ないけどアニナガルテ王国の重鎮が多いし、国に対しても忠誠心が高い。その家が全部アル君を離さないってしてるんだ……。
ノビゼル公爵家は中立派でも今はほぼ王家寄りだ。王家と貴族派は全く違うことをノアトゥナだって知っている。
「それってあちこちの貴族家が一緒になってアル君とドニトア伯爵令嬢をくっつけようってしてるってこと?」
ノアトゥナがポツリと呟くと皆んな黙ってしまった。
「僕、先に休むね。」
いくらノビゼル公爵家が大きな家でも、他所の家の婚姻話にまで口出しできない。
アル君も貴族派の問題だから何も言わなかったんだろうというのも理解できる。
そんなに多くの家がアル君を欲しがっているのだと知り、自分の我儘が正解なのか分からなくなった。
トボトボとノアトゥナは自分の部屋に戻った。
肩を落として部屋を出て行ったノアトゥナを見送って、ニンレネイは悲しそうな顔をした。
「兄上、もしかしてイゼアル君を試してますか?」
ビィゼトは薄っすらと笑った。
「これくらい片付けてくれなければ困る。」
いや、そうですが…、とニンレネイは渋い顔をする。
「俺はイゼアル君は賛成ですよ?少しくらい助けてあげても…。」
「ニンレネイは前からイゼアルを可愛がっているな。」
ビィゼトは苦笑した。広げた資料と地図を片付けながら、レクピドが口を挟む。
「俺もノアトゥナの相手はイゼアル君がいいなぁ。」
「俺だって俺たち兄弟の中に入るのはイゼアル君がいい。」
「私は王弟殿下は要らな…、」
ビィゼトが言いかけた言葉をレクピドがドンっと押して防いだ。
「ニンレネイ、俺がイゼアル・ロイデナテルの手助けをしてやろう。」
「いいんですか?」
ここでノルギィはポイントを稼ぐ為に笑顔で申し出た。
「うわ……、まてっ、殿下がするくらいなら私が出る!」
「いやいや、ノビゼル公爵は今までの通り静観するのがいいだろう。」
「余計なお世話だっ!」
二人がもう一度地図を広げて論争を始めたので、ニンレネイとレクピドはヤレヤレとお茶の続きを楽しんだ。
翌日、ノアトゥナは一人でランチに向かっていた。
オリュガ兄上は元々王太子妃教育もあったので、学院には来たり来なかったりだった。
最近は一人になるとそのまま一人でランチに向かっている。何故かと言うと、イゼアルとドニトア伯爵令嬢の噂話があちこちから聞こえてくるからだ。
人が多く集まる場所に行くと自然と聞こえてしまうので、誰もいない場所を探して食べていた。それにロイデナテル侯爵家の個室を一人で使うのも気が引けた。
ランチボックスを買って今日はどこに行こうかなとトボトボと歩いていると、目の前から会いたくない人物が歩いて来た。
うわぁ、どーしよう。
長い銀髪をくるりと巻いて、両肩で緩く二つに結んでいる。これ見よがしな黒い艶のあるリボンがイゼアルを意識しているようで癪に触る。
水色の瞳がばっちりとノアトゥナの瞳と重なって、僅かに目を見開くのが分かった。
セシルミーア・ドニトア伯爵令嬢は周りに取り巻きを連れて歩いていた。
場所はカフェから構内に入って長い廊下の途中だった。まだカフェに近い為、他にも大勢の生徒が歩いている。
学院の中ではイゼアルを巡ってノアトゥナが前恋人、ドニトア伯爵令嬢が現恋人として噂が流れている。
イゼアル・ロイデナテル侯爵子息はノアトゥナ・ノビゼル公爵子息と別れてセシルミーア・ドニトア伯爵令嬢と付き合っている。ノアトゥナ・ノビゼルは王太子妃となる兄オリュガ・ノビゼルの威光を笠に着て、イゼアル・ロイデナテル侯爵子息を引き留めようと纏わり付いている。セシルミーア・ドニトア伯爵令嬢はそんなノアトゥナ・ノビゼル公爵子息に虐められて泣いている。
とかいう以前のオリュガの時のような噂が出回っていた。
ノアトゥナはオリュガと違い噂話には目ざといし、気にしたりもする。だから人気を避けていたのだが、まさかこんな人目のあるところで会うとは思わなかった。
「………………あっ。」
高く澄んだ声が小さく聞こえる。ドニトア伯爵令嬢は眉を垂らし、いかにも小動物のように怯えてみせた。
ノアトゥナもドニトア伯爵令嬢もオメガ同士ではあるが、ノアトゥナは男性でもある。多少はノアトゥナの方が背が高く体格がいいのは仕方がない。たが怯えられるほどノアトゥナは逞しくもないのに、あからさまに見て怯えられるのは不快だった。
ドニトア伯爵令嬢とはほぼ初対面なのだ。
挨拶すら碌にしたことがない。
この態度からノアトゥナは理解した。ノアトゥナが目の前の令嬢を虐めているという噂は故意に流されているのだと。
そして彼女はノアトゥナの後を追いかけて来たのだ。
ノアトゥナは来た道を戻ろうとくるりと反転する。態々衝突する必要はない。
「………っ!お待ち下さい!」
ドニトア伯爵令嬢が叫んでいるが、ノアトゥナは自分ではないと周りに思わせる為に無視して歩き続けた。
「どうかっ、お待ち下さいませ!」
スタスタスタと歩き続ける。
「ノアトゥナ様っ!どうか無視しないで下さいませ!」
とうとう名指しで呼び止められてしまった。仕方なく振り返る。
「勝手に僕の名前を呼ばないでくれる?」
ノアトゥナの方が上位貴族だ。たかが伯爵家の娘に名指しで呼ばれる筋合いはない。
不機嫌に振り返って、ノアトゥナはゲッと顔を顰めた。
泣いているのだ。しかも可愛らしく。
「……………………。」
まるでノアトゥナが虐めていたみたいに見える。
「ノアトゥナ様が不快に思われるのは承知しておりますっ!ですが、どうしてもこれだけはお伝えしたいのです。」
ドニトア伯爵令嬢はノアトゥナに駆け寄り、なんとノアトゥナの足下に跪き、ノアトゥナの足に縋り付いた。
ゲゲッ!キモイっ!
ノアトゥナは心の中で慄いた。
「ノアトゥナ様がまだイゼアル様をお慕いしているのは存じております。ですがイゼアル様はわたくしの婚約者なのです。」
ドニトア伯爵令嬢は涙を零しながら話し始めた。
「……はぁ?婚約者?」
そんな噂は流れているが、婚約したという話は聞いていない。
「もう直ぐ我が領内で婚約式も執り行う予定ですわ。ですからもうイゼアル様に纏わり付かないであげて欲しいのです。わたくしたちはノアトゥナ様より家格が低うございます。言い出しにくいのです。ですからお怒りを承知でわたくしが言わせていただきます。」
涙をポロリと流し、ドニトア伯爵令嬢は必死にノアトゥナに訴えた。
ノアトゥナは足下に縋るドニトア伯爵令嬢に捕まって身動きできない。
「やめて。僕には身に覚えのないことだっ!」
婚約式?僕が無理矢理纏わり付いている?
身に覚えのない内容に動揺し、縋り付くドニトア伯爵令嬢から逃れようと身体を捻った。
「……きゃっ!!」
派手にドニトア伯爵令嬢が転ぶ。
そんなに激しく引き剥がしたつもりはないし、突き飛ばしてもいない。
ドニトア伯爵令嬢はワッと泣き出した。その周りに取り巻きの女生徒達が走り寄り、大丈夫かと慰めながらノアトゥナを睨みつけてきた。
「………っ!」
全員貴族派の子供達だ。
ドニトア伯爵令嬢と取り巻き達が騒ぐので、生徒達が集まってきてヒソヒソと話し出している。
これで噂が決定的になったのだろうか。
ノアトゥナは悪者になるの?
サアァと心が冷える。
「これを見て下さいっ……!」
ドニトア伯爵令嬢は隣にいた女生徒から紙を受け取った。
それを広げて見せる。周りの生徒にもよく見えるように、高く上げた。
それは婚約証書だった。
「わたくしとイゼアル様の婚約証書ですわ。もう、わたくしたちは婚約者ですの。」
そう言われてノアトゥナの頭は真っ白になる。
イゼアルはノアトゥナにドニトア伯爵令嬢の件は仕事だから、少し待ってて欲しいと言った。
だから仕事が片付けば元の通りノアトゥナのもとに戻ってくるのだと思っていた。そうしたら噂も直ぐに嘘だったと消えるのだと思っていた。
それまでの辛抱だと思っていたのに。
アル君は侯爵家を取ったのだ。貴族派の家の子と番になって結婚して、貴族派の筆頭として生きていく道を選んだのだ。
「……………そう。分かった………。」
ノアトゥナはくるりと反転してまたスタスタと歩いた。カフェに入り、中を抜けてテラスから外に歩き出す。
「………ノアトゥナ!?」
突然名前を呼ばれて驚いた。
カフェへ向かう廊下の途中にイゼアルがいた。ドニトア伯爵令嬢達と会った場所とは反対方向から来ていた。
驚いた顔でノアトゥナを見ている。漆黒の髪がサラサラと揺れて、相変わらず綺麗な顔をしていた。
アル君だ。久しぶりに見た……。
イゼアルは忙しいのか、最近学院にはあまり来ていなかった。来ても途中からとか、早退したりとか、ノアトゥナとは全く時間が合わず、久しぶりに声を聞いた気がする。
「ノアトゥナ!?どうして泣いて…?」
「!」
泣いているのに気付いていなかった。
ただひたすらに静かになれる所を探して歩いていただけだった。一人になって、さっき言われたことをよく考えるつもりだった。
その前にイゼアルに会ってしまい、ノアトゥナは混乱した。何も頭の中で纏まっていない。
思わずパッと逃げる。
「ノアトゥナ!?」
ノアトゥナを追ってこようとする気配がしたが、ドニトア伯爵令嬢がイゼアルを呼び止める声が聞こえた。
今は、とりあえず逃げよう。
一人になって、涙を止めないと。
ノアトゥナは庭園の中に逃げて走った。
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〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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ねぇ、どうしてなの?
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ねぇ、僕はもう要らないの…?
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