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征服の一歩目
第9話 村じゃね?
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女神様を抱き上げ昨日の夜のように全力疾走中。
歩いてる途中でお腹鳴って顔真っ赤になって恥ずかしがってる女神様を見て、少しでも早くご飯を食べさせてあげたくなったのだ。
「今日に限って鳴っちゃったんです!
いつもはならないんですよ?本当ですよ?」
誤魔化そうとする女神様の可愛さに悶えながらも、目的地に向かって走り続けた。
そのおかげか予定よりも遥かに早く到着できた。
「見えてきました!
あそこが食料大量ゲットできる場所ですよ。」
目的地へと指を刺しながら言う女神様。
その先にあったのは30人程が暮らしているであろう村、建物が20棟ほどあり簡易的ではあるが柵で囲まれ畑もある。
なるほど、あの村に協力者が居るのか。
てっきり俺が召喚された場所と同じような拠点に向かっていると思ってた。
村全体が協力者ってわけでも無いだろうし、このスケルトンの体は誤解を生むだろう、隠しておくべきだな。
「じゃあ、自分はスケルトンの体隠してきますね。」
「なに言ってるんです?」
不思議そうな顔しながら聞き返す女神様。
「えっと、これから食べ物分けてもらうのにスケルトン連れてたら誤解されちゃうかもしれないですし、隠しておいた方がいいかなと。」
「いや違います、分けてもらうんじゃ無くて収穫ですよ。」
俺はなんだか嫌な予感がしつつも聞き返す。
「収穫、とは?」
「結界魔法で閉じ込めたあと、全員を邪神の支配から救済してあげるんです。
お代として食料も服も戦力も補充できる素晴らしい場所ですね!」
「ハハハ…」
嫌な予感が的中、乾いた笑いが出てきた。
なんとかして説得したいが女神様は杖を振り回して、こうやって殺りますとアピールをするほど殺る気十分だ。
「緊張してるんですか?魔法掛けてあげます!」
「だいじょ…
やっぱりお願いします。」
断ろうとした時の悲しそうな表情に即負けして魔法をお願いする。
女神様が詠唱すると右手に紫色のオーラがまとわりつく、俺には詠唱がよく聞き取れなかったし知識の中にも無い魔法だった。
そのオーラが吸い込まれていくと俺は喪失感と共にスーっと心が軽くなる感覚を味わい、とても冷静になれた。
「大丈夫ですか?」
「はい、ありがとうございます。」
空腹の女神様の為にも早く殺ってしまおう。
「早速ですが結界を作る魔法の制御手伝ってもらっといいですか?」
「はい!頑張ります。」
知識の中から魔法を探す。
結界の張り方はすぐにわかった、ついでに魔法陣描き発動させれば安定するという知識も見つけた。
記憶の中の魔法陣、見様見真似だけど描いてみるか…
落ちてた木の枝で地面にカリカリと知識の中で最高峰の魔法陣を描いていく。
半分ほど書き終えたところで、静観していた女神様から衝撃の事実が教えられた。
「あの、これが魔法陣なのは分かるんですが…
きっと使おうとしている魔法には合わないですよ?」
「え?」
「魔法を効率化するのが魔法陣なので、その魔法に合った魔法陣を使わないと意味がないんです。」
気まずい空気が流れた。
恥ずかしぃぃ。
考えてみれば複数の魔法陣あったし、魔法ごとに別の物を使用していた。
「…魔法の発動しますね?」
「わかりました。
背中に手を当てますね。」
脚で途中まで書いていた魔法陣を蹴散らし、何事もなかったように始める。
「【逃げられぬ夜へ ナイトルーム】」
村を覆うように黒いドームが出現した。
「おお~、すごいです!
私この魔法久しぶりに見ました。」
記憶によると閉じ込めるだけで無く外部からの光を遮断、内部は真っ暗になる。
出入りは術者のみ可能で数人の闇魔法の使い手が共同で作った物、だが魔力消費が多すぎて使えずに封印されていた。
使えなかったのは作った者達はスキル〈中級闇魔法Ⅱ〉までしか居なかったのが原因だろう。
健斗はステータスの魔法の欄にあったスキル〈中級闇魔法Ⅳ〉の魔力消費軽減とネフティーが制御してくれたおかげで使えた。
どちらかが欠けていたら失敗していただろう。
「さぁ、蹂躙です!」
「え?!」
「間違えました、救済です!」
さて、出来れば苦しまないようにしてあげたいんだけど武器がない。
魔法だと周りへの被害大きそうだし、せっかくの物資が無駄になる。
「いきますよー!」
「あっ!」
考え事をしていて女神様が村に向かって走り出しているのに気づかなかった。
「ケントさーん、村人は全員スケルトンにしましょう!知性残した魔物にしても面倒なだけなのでー!」
「女神様待ってくださーい!
1人だと絶対危ないですからー!」
女神様は走るのとても早かった。
昨日は夜でよく見えなかったから速度を抑えていたのだろう。
スキルを使い女神様を追いかける。
さっきまで考えてた武器問題はとりあえず結界の中で良い感じのを探す事に決めた。
村だし鍬とかならありそうだ。
先に結界まで着いていた女神様は俺が来るのを待ってくれていた。
「今回は食べ物とか服が欲しいので家は壊さない様にしてくださいね。」
「わかりました。」
俺と女神様は手を繋ぎながら結界に入る。
歩いてる途中でお腹鳴って顔真っ赤になって恥ずかしがってる女神様を見て、少しでも早くご飯を食べさせてあげたくなったのだ。
「今日に限って鳴っちゃったんです!
いつもはならないんですよ?本当ですよ?」
誤魔化そうとする女神様の可愛さに悶えながらも、目的地に向かって走り続けた。
そのおかげか予定よりも遥かに早く到着できた。
「見えてきました!
あそこが食料大量ゲットできる場所ですよ。」
目的地へと指を刺しながら言う女神様。
その先にあったのは30人程が暮らしているであろう村、建物が20棟ほどあり簡易的ではあるが柵で囲まれ畑もある。
なるほど、あの村に協力者が居るのか。
てっきり俺が召喚された場所と同じような拠点に向かっていると思ってた。
村全体が協力者ってわけでも無いだろうし、このスケルトンの体は誤解を生むだろう、隠しておくべきだな。
「じゃあ、自分はスケルトンの体隠してきますね。」
「なに言ってるんです?」
不思議そうな顔しながら聞き返す女神様。
「えっと、これから食べ物分けてもらうのにスケルトン連れてたら誤解されちゃうかもしれないですし、隠しておいた方がいいかなと。」
「いや違います、分けてもらうんじゃ無くて収穫ですよ。」
俺はなんだか嫌な予感がしつつも聞き返す。
「収穫、とは?」
「結界魔法で閉じ込めたあと、全員を邪神の支配から救済してあげるんです。
お代として食料も服も戦力も補充できる素晴らしい場所ですね!」
「ハハハ…」
嫌な予感が的中、乾いた笑いが出てきた。
なんとかして説得したいが女神様は杖を振り回して、こうやって殺りますとアピールをするほど殺る気十分だ。
「緊張してるんですか?魔法掛けてあげます!」
「だいじょ…
やっぱりお願いします。」
断ろうとした時の悲しそうな表情に即負けして魔法をお願いする。
女神様が詠唱すると右手に紫色のオーラがまとわりつく、俺には詠唱がよく聞き取れなかったし知識の中にも無い魔法だった。
そのオーラが吸い込まれていくと俺は喪失感と共にスーっと心が軽くなる感覚を味わい、とても冷静になれた。
「大丈夫ですか?」
「はい、ありがとうございます。」
空腹の女神様の為にも早く殺ってしまおう。
「早速ですが結界を作る魔法の制御手伝ってもらっといいですか?」
「はい!頑張ります。」
知識の中から魔法を探す。
結界の張り方はすぐにわかった、ついでに魔法陣描き発動させれば安定するという知識も見つけた。
記憶の中の魔法陣、見様見真似だけど描いてみるか…
落ちてた木の枝で地面にカリカリと知識の中で最高峰の魔法陣を描いていく。
半分ほど書き終えたところで、静観していた女神様から衝撃の事実が教えられた。
「あの、これが魔法陣なのは分かるんですが…
きっと使おうとしている魔法には合わないですよ?」
「え?」
「魔法を効率化するのが魔法陣なので、その魔法に合った魔法陣を使わないと意味がないんです。」
気まずい空気が流れた。
恥ずかしぃぃ。
考えてみれば複数の魔法陣あったし、魔法ごとに別の物を使用していた。
「…魔法の発動しますね?」
「わかりました。
背中に手を当てますね。」
脚で途中まで書いていた魔法陣を蹴散らし、何事もなかったように始める。
「【逃げられぬ夜へ ナイトルーム】」
村を覆うように黒いドームが出現した。
「おお~、すごいです!
私この魔法久しぶりに見ました。」
記憶によると閉じ込めるだけで無く外部からの光を遮断、内部は真っ暗になる。
出入りは術者のみ可能で数人の闇魔法の使い手が共同で作った物、だが魔力消費が多すぎて使えずに封印されていた。
使えなかったのは作った者達はスキル〈中級闇魔法Ⅱ〉までしか居なかったのが原因だろう。
健斗はステータスの魔法の欄にあったスキル〈中級闇魔法Ⅳ〉の魔力消費軽減とネフティーが制御してくれたおかげで使えた。
どちらかが欠けていたら失敗していただろう。
「さぁ、蹂躙です!」
「え?!」
「間違えました、救済です!」
さて、出来れば苦しまないようにしてあげたいんだけど武器がない。
魔法だと周りへの被害大きそうだし、せっかくの物資が無駄になる。
「いきますよー!」
「あっ!」
考え事をしていて女神様が村に向かって走り出しているのに気づかなかった。
「ケントさーん、村人は全員スケルトンにしましょう!知性残した魔物にしても面倒なだけなのでー!」
「女神様待ってくださーい!
1人だと絶対危ないですからー!」
女神様は走るのとても早かった。
昨日は夜でよく見えなかったから速度を抑えていたのだろう。
スキルを使い女神様を追いかける。
さっきまで考えてた武器問題はとりあえず結界の中で良い感じのを探す事に決めた。
村だし鍬とかならありそうだ。
先に結界まで着いていた女神様は俺が来るのを待ってくれていた。
「今回は食べ物とか服が欲しいので家は壊さない様にしてくださいね。」
「わかりました。」
俺と女神様は手を繋ぎながら結界に入る。
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