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宝石ゴーレム
第35話 やる事のない2人
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人が居なくなった街では俺が操るアンデットと、アメジストの作ったゴーレム達による って要塞化が進められていた。
アンデットもゴーレムも休みなしで動き家屋を解体して回り、今では道と少しの街頭ぐらいが元の街の名残として申し訳程度に残っている。
アメジストが何処からそんなに知識を得ているのか不明だがトラップの設計と作成。住居と倉庫の建築に魔道具の試作品まで作っている。
1人で『私の体がもう1つ、いや3つあれば…』と言っている所が何回か目撃されている。
そして俺とネフティー様は、
((やることがないなぁ/ですね))
忙しい街で例外がこの2人。
やる事がなく、ベンチに横並びで互いに寄りかかるように座って時間を潰している。
最初は手伝う事ありますか?と聞いていたが、スキルの錬金術を渡してしまった俺にできる事はアンデットに指示を出すだけ。
ネフティー様は神の力を使わない限り、村人より少し戦える程度のスペックしかなく、要塞化に関して出来る事はなかった。
「想像以上にアメジストが優秀で嬉しいですね。」
「そうですね。
でも、やる事がなくて暇だって思ってる訳じゃないですけど、その申し訳ないというか何かやりたいなっていうか…」
忙しなくアメジストが動いているのに、ネフティー様は暇だと感じてしまい罪悪感を感じているんだろう。
「まぁ、仕方ないですけどね…」
ガラガラガラガラ
馬車を引く音が聞こえた。
また商人達が運ばれてきたらしい。
アメジストの指示でゴーレムによる商人狩りは順調のようだ、今運ばれてきた集団で3回目でありネフティー様用の服や食糧はもちろん珍しい物資も確保できている。
「そういえば、ケントさんはアメジストみたいな子がタイプなんですか?」
え?
唐突に好みを聞いてきたネフティー様に驚き固まってしまうが、ネフティー様は質問を辞めない。
「私気づいたんです。
私の唯一で大切な眷属なのにケントさんの事を詳しく知らないなって、いくら忙しかったとは言っても話す機会は沢山あったなって。」
向き合うように膝の上に座ってきた。
今の俺は霊体だがネフティー様の力で触ることができるようになっている。
俺がネフティー様が霊体を見えるようになると許可を出さなければ、周りから見てネフティー様が不思議な浮き方をし、独り言を喋っているだけに見える。
「だから教えて欲しいんです。
ケントさんの事…」
「俺のことですか。」
よくある展開きたけどこんなに恥ずかしいのか!
ネフティー様の顔が至近距離にあり、体に柔らかい感覚がダイレクトに伝わってくる。
「その、教えるって言っても何を言えば良いのか…」
「ケントさんの女性の好みからで。」
最初からそれは難易度高くない?
ネフティー様から答えるまで絶対に逃さないという圧を感じるんだけど…
「す、姿だけだったらアメジストがドンピシャです。」
「ソウなんですねー。
でも姿だけって事は好きな人いルンですか?」
「好きな人、か……」
俺の初恋は隣に住んでた子だったっけな。
引っ越しちゃってからは会えてないけど、確か日本では珍しい銀髪で…
あれ?ネフティー様に似てないか?
「今は居ないですけど昔隣に住んでた子が初恋でしたね。
今思い出してみたんですけど、なんだかネフティー様に似ていた気がします。」
「ふふふ、そうなんですね~」
本当に体がなくてよかった…
「ケントさんは何人家族だったんですか?」
「両親と妹1人ですね、みんな元気かなぁ…」
「妹さんとは仲良かったのですか?」
「いいや、全然!
これっぽっちも仲良くなかったですね。」
「昔からなのですか?」
「昔は普通の仲だったと思いますよ。
距離が空いたキッカケは妹に彼氏ができた事と年齢でしょうね。」
俺が一方的に質問される形で会話は進んでいった、不快感は無く楽しい時間。
思いついた質問が終わったのか、少し間が空いた後に抱き付き耳元で話し始めた。
「順調です、ずっと…」
「なんのことですか?」
「秘密です。
でもいつか全部終わったら話せると思います。」
少し気になるな。
順調って言ってるし、悪い事じゃないと思う教えてくれるまで待つか。
「一緒に少しだけお昼寝しませんか?」
「え、もうお昼の時間ですけど…」
「あー、そうでしたね!
じゃあ食べてからにしましょう。」
お昼は何作ろうかな。
やっぱりチャーハン、オムライス、照り焼き…
レパートリーが少なすぎるな、もっと料理の勉強をやっておくんだった。
「お昼になにが良いなとかありますか?」
「うーん…
卵焼きですかね、この前作ってもらってとても美味しかったので。」
「わかりました。」
卵焼きだけで足りるかな?
肉を塩で焼いて…塩だけじゃ味気ないか?
ダメだ、いくら考えても思いつかない。
本当に時間ができた時にカレーとか作れないか研究するか、スキルもあるし初心者でもなんとかなってくれるって信じてる。
朝食みたいになっちゃうかもだけど、卵焼きとハムかベーコン焼いて、パンと一緒に食べてもらうか。
俺は絶対に料理の研究をすると決めたのだった。
アンデットもゴーレムも休みなしで動き家屋を解体して回り、今では道と少しの街頭ぐらいが元の街の名残として申し訳程度に残っている。
アメジストが何処からそんなに知識を得ているのか不明だがトラップの設計と作成。住居と倉庫の建築に魔道具の試作品まで作っている。
1人で『私の体がもう1つ、いや3つあれば…』と言っている所が何回か目撃されている。
そして俺とネフティー様は、
((やることがないなぁ/ですね))
忙しい街で例外がこの2人。
やる事がなく、ベンチに横並びで互いに寄りかかるように座って時間を潰している。
最初は手伝う事ありますか?と聞いていたが、スキルの錬金術を渡してしまった俺にできる事はアンデットに指示を出すだけ。
ネフティー様は神の力を使わない限り、村人より少し戦える程度のスペックしかなく、要塞化に関して出来る事はなかった。
「想像以上にアメジストが優秀で嬉しいですね。」
「そうですね。
でも、やる事がなくて暇だって思ってる訳じゃないですけど、その申し訳ないというか何かやりたいなっていうか…」
忙しなくアメジストが動いているのに、ネフティー様は暇だと感じてしまい罪悪感を感じているんだろう。
「まぁ、仕方ないですけどね…」
ガラガラガラガラ
馬車を引く音が聞こえた。
また商人達が運ばれてきたらしい。
アメジストの指示でゴーレムによる商人狩りは順調のようだ、今運ばれてきた集団で3回目でありネフティー様用の服や食糧はもちろん珍しい物資も確保できている。
「そういえば、ケントさんはアメジストみたいな子がタイプなんですか?」
え?
唐突に好みを聞いてきたネフティー様に驚き固まってしまうが、ネフティー様は質問を辞めない。
「私気づいたんです。
私の唯一で大切な眷属なのにケントさんの事を詳しく知らないなって、いくら忙しかったとは言っても話す機会は沢山あったなって。」
向き合うように膝の上に座ってきた。
今の俺は霊体だがネフティー様の力で触ることができるようになっている。
俺がネフティー様が霊体を見えるようになると許可を出さなければ、周りから見てネフティー様が不思議な浮き方をし、独り言を喋っているだけに見える。
「だから教えて欲しいんです。
ケントさんの事…」
「俺のことですか。」
よくある展開きたけどこんなに恥ずかしいのか!
ネフティー様の顔が至近距離にあり、体に柔らかい感覚がダイレクトに伝わってくる。
「その、教えるって言っても何を言えば良いのか…」
「ケントさんの女性の好みからで。」
最初からそれは難易度高くない?
ネフティー様から答えるまで絶対に逃さないという圧を感じるんだけど…
「す、姿だけだったらアメジストがドンピシャです。」
「ソウなんですねー。
でも姿だけって事は好きな人いルンですか?」
「好きな人、か……」
俺の初恋は隣に住んでた子だったっけな。
引っ越しちゃってからは会えてないけど、確か日本では珍しい銀髪で…
あれ?ネフティー様に似てないか?
「今は居ないですけど昔隣に住んでた子が初恋でしたね。
今思い出してみたんですけど、なんだかネフティー様に似ていた気がします。」
「ふふふ、そうなんですね~」
本当に体がなくてよかった…
「ケントさんは何人家族だったんですか?」
「両親と妹1人ですね、みんな元気かなぁ…」
「妹さんとは仲良かったのですか?」
「いいや、全然!
これっぽっちも仲良くなかったですね。」
「昔からなのですか?」
「昔は普通の仲だったと思いますよ。
距離が空いたキッカケは妹に彼氏ができた事と年齢でしょうね。」
俺が一方的に質問される形で会話は進んでいった、不快感は無く楽しい時間。
思いついた質問が終わったのか、少し間が空いた後に抱き付き耳元で話し始めた。
「順調です、ずっと…」
「なんのことですか?」
「秘密です。
でもいつか全部終わったら話せると思います。」
少し気になるな。
順調って言ってるし、悪い事じゃないと思う教えてくれるまで待つか。
「一緒に少しだけお昼寝しませんか?」
「え、もうお昼の時間ですけど…」
「あー、そうでしたね!
じゃあ食べてからにしましょう。」
お昼は何作ろうかな。
やっぱりチャーハン、オムライス、照り焼き…
レパートリーが少なすぎるな、もっと料理の勉強をやっておくんだった。
「お昼になにが良いなとかありますか?」
「うーん…
卵焼きですかね、この前作ってもらってとても美味しかったので。」
「わかりました。」
卵焼きだけで足りるかな?
肉を塩で焼いて…塩だけじゃ味気ないか?
ダメだ、いくら考えても思いつかない。
本当に時間ができた時にカレーとか作れないか研究するか、スキルもあるし初心者でもなんとかなってくれるって信じてる。
朝食みたいになっちゃうかもだけど、卵焼きとハムかベーコン焼いて、パンと一緒に食べてもらうか。
俺は絶対に料理の研究をすると決めたのだった。
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