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【第一部】 5章
14 空side
しおりを挟む梶田組に泊まることになった僕とちー。
きっとちーと3人で寝たかっただろうに僕とちーの2人で客間を使わせてもらうことになった。
夕飯はちーが好きな食べ物はもちろん、僕の好きなものも出してくれた。
今日の昼間、ちーは本当の親と再会できて、ちーがずっと聞きたかったことを聞けて、きっと昨日までのちーとは全く違うちーになったと思う。
梶谷さん達に会うかどうか聞いた時、最初は嫌だって言うかと思った。顔合わせの時にパニックになるくらいだし。
でも、
「・・・行く。空も一緒にいてくれるんでしょう?
俺、生まれてきて、よ、よかったのか、聞きたい。」
そう言ったちーの瞳に迷いなんてなかった。
これまでは親の愛情を知らなかったちーだから、僕に依存してくれた。いや、依存させた。
でも、ちーの本当の両親はちーへの愛情で溢れていて、僕があげられない形の愛をちーにあげることができる。
僕はちーの中の1番じゃなくなるかもしれない。
ちーは僕の1番だけど、僕はちーの1番じゃない。
それに、梶田さんは一緒に暮らさなくていいって言っていたけど、ちーが一緒に暮らしたくなるかもしれない。そしたら、ちーとは離れ離れになってしまう。
ちーを独占したいけど、心の底からちーが両親に愛されることを願ってる。ちーが幸せになることが僕の何より優先する願いだから。
ちーに僕から言ったほうがいいのか?両親と一緒に暮らしたら?って。
どうしたらちーが幸せになる?どうしたら、いい?
「そら!!空ってば!!!」
!?!?
「ちー、お風呂上がったの?」
「さっきから何回も声かけてたのに返事しないし!何でそんな思い詰めた顔してんの」
全然気づかなかった。声かけてたのか。
「ごめん、気づかなくて、別に大丈夫だよ?」
ちーの顔が少し険しくなる。
「俺がわからないとでも思った?今日昼からずっと空おかしい。ずっと考え込んでる.俺空みたいにかっこいいこと言えないけど、でも、それでも空の恋人でしょ?俺のこと頼ってよ。俺ばっかり助けてもらってるの嫌だ。」
・・・・・・
「ち、ちーは、両親と一緒に暮らしたい?」
「え?なんで?俺空と暮らしてるじゃん。」
「で、でも、せっかく本当の親が見つかって、その、親の愛情っての知れて、ちーにとってはそれが幸せなんじゃないの?」
---ペチッ
ほっぺを挟まれた
「空!!ぐるぐる考えすぎ!!確かに本当の両親に会えて聞きたかったこと聞けて嬉しかったし、親の愛情ってのをこれから知っていけると思う。でも、俺の幸せは空がある前提で全部決まるの。親がいても空がいなきゃ俺は耐えられないし、空が1番なの。わかる?」
「僕が、、1番?」
「そうだよ。空が1番。お父さんとお母さんに空とのこと反対されたらもう2度と会わないつもりだったしね。空のこと、あ、あ、愛してる、から。」
ちー。そんなこと考えてたの。
「俺も、ちーが1番。ちーのこと愛してる。」
そう言ってちーにキスをする。
いつまで経っても赤くなるちーが本当に愛おしい。
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