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16 決起集会
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早速、王女強奪作戦が計画された。 その一歩としてガルシアは、王女の弱みを握るべく 王宮に出入りする人間から片っ端から話を聞いていた。『 魅了』を使えば雑作もない。
危険のない仕事だ。
それと平行して、ザイラス達に、プレッシャーをかけながら、王女が匿われている部屋を探るという調査も行われた。
しかし、多くの仲間が返り討ちに遭いながら探したが、特定には至らなかった。
調査内容まとめていると机をバンと誰かに打ち付けられる。 その手は汚れていて、細かい傷がついている。 ペンを止めて顔を上げるとダミアンが私を睨んでいる。
自分は戦っているのに、私が楽な仕事をしていると不満なのだ。 私が任せられた仕事だって重要だ。だか、 ダミアンに言っても無駄だ。
ガルシアは無視してペンにインクをつける。
しかし、 そのペンをダミアンが奪うと放り投げる。
「なっ」
「メローネ様に目をかけられたからといって、 良い気になるのよ。王女を拐って、本当に手柄を立てるのは この私だ」
そう言ってダミアンが自分の胸を叩く。
手柄に本当も嘘もない。そう言い返したかったが、 事を荒立てても損するのは自分の方だ。
ガルシアはペンを拾いに立ち上がる。
「 そうか。頑張れ」
そう言って流すとダミアンが鼻をならす。
「ふん!腰抜けが。本当は死ぬの怖くて戦いに参加しないんだろう」
「何を・・」
思わず『私だって、戦える』そう言いそうになったが、 ダミアンの狙いに気づいて言葉を飲み込む。
どさくさに紛れて私を殺すつもりだ。強いダミアンは人気がある。だから、私が殺されても 誰も気にもとめない。 見て見ぬふりをされるだけだ。
ガルシアは、悔しさに ダミアンを睨みつける。
「じゃあな」
ニヤリと私を嘲るように笑うとダミアンが部屋を出て行く。怒りに任せてガルシアはドンと机を殴りつけ。
バンパイアになっても嫌な男は どこにでもいる。
***
ザイラスに乱暴に手を引っ張られて歩きながらオリビアは悲しくなる。 さっきまでの楽しい雰囲気が一転して、重苦しい空気になってしまった。
何が原因なんだろう・・。
これ以上怒らせないようにとオリビアは小さくなって俯く。
すると、歩くのが遅いとザイラスが、グイッと私を引き寄せる。隣を歩きながらオリビアは言葉を探す。 でも、何に怒っているか分からないから、何と言っていいのか、わからない。
それでも、とりあえず謝ろう。
しかし、それより先に売り子のおばさんがザイラスに声をかける。
「ごめ」
「 旦那。 彼女に花を買っておやりよ」
売り子のおばさんがザイラスに花束を押し付けると、私に向かって笑いかける。
(私?)
自分を指差すと おばさんが頷く。
驚いたのかザイラスが 立ち止まって花束をじっと見ている。
オリビアは いらないと 首を振る。
しかし、買うと言い出した。
「・・もらおう」
花が好きだったとは知らなかった。
ザイラスが代金を払って花を受け取ると私に向かって花束を差し出す。
(えっ、私に?)
びっくりしてオリビアは、 両手を振って断る。
「 良いです。いいです。私なんかのために、もったいないです」
さっきまで怒っていたのにどうして、私に花をプレゼントするの?
ザイラスの意図がわからず混乱する。
「 ほら、遠慮しなくていいから」
「でも・・」
「家事を頑張ってる褒美だ」
「・・ありがとうございます」
再度勧められてオリビアは花束を受け取りながら疑問を口にする。
「 怒ってたんじゃないですか?」
「 あれは・・ポポを甘やかしてるからだ」
「えっ?」
甘やかす?
私は、濡れたからポポの体を拭こうとしただけだ。ザイラスが 濡れたら同じように拭いてあげる。それが・・気に入らなかったの?
「ポポは 動物なんだから 体が濡れてたら自分で舐めればいいだけのことだ。オリビアが、わざわざ拭いてあげる必要はない」
むっとした顔で言うザイラスの顔を穴が開くはど見つめる。
そんな事で機嫌を損ねたの?
自分が構ってもらえないからって?
子供だ。
「もしかして・・嫉妬してるんですか?」
「否、嫉妬じゃない。不満だ。お前を守ってるのも、面倒見ているの私なのに。おしゃべりしか能のないあいつの面倒を見るのが嫌なんだ」
即座にザイラスが否定する。
でも、言わんとしてることは自分を一番に考えてくれということだ。 初めて見せるザイラスの我が儘に口元が緩む。
男女のそれとは違うかもしれないけれど、 それでも ポポに私のことを取られたくないと思ってるんだ。 こんなこと初めてで嬉しい戸惑いに喜ぶ。
人に好意を向けられることが、これほど心を躍らせるとは思わなかった。
こみ上げる笑いを噛み殺すと、花束に顔を埋める。
( こんな時どうすれば・・)
ちらりとザイラスを見ると一心に私を見つめている。
「 オリビア・・」
ザイラスが、ささやくように私の名前を呼ぶと花束を押し下げる。 そのザイラスの行為に心臓が早鐘のようにつける。
ここが街だということも 周りに人がいるということも 忘れてしまう。今 感じるのはザイラスだけ。オリビは魅入られたように上を向く。
ザイラスの顔が近づいてくると思った瞬間、 肩に重いものが乗っかってきて ガクンと体が沈む。 バランスを崩した私をザイラスが抱き止める。
「あっ」
「 オリビア!」
何が起きたのかと肩を見るとポポが居た。
いつの間に・・。
「何だ、花かよ」
ポポが 花束を見て、がっかりする。
また食べ物を横取りしようとしてたんだ。 そんな食い意地の張ったポポに呆れる。
「ポポ!」
ムードが台無しになったと ザイラスが怒鳴る。
いきなり怒鳴られて ポポが 驚いて毛を逆撫でる 。
「なっ、 なんだよ」
ザイラスが捕まえようと追いかけ回すが、ポポが 身を翻して逃げ回る。 そんな二人を見てオリビアは兄弟喧嘩みたいだと、くすりと笑う。
***
オリビアは部屋に飾った花の爽やかな香りを思い切り吸い込む。 初めて花をもらった。
今までのプレゼントは、生活用品がほとんどで 嗜好品は初めて。
しかも 誰かではなく、ザイラスから贈られたことが嬉しい。 自然と口角が上がって、ついつい踊り出したくなる。
「ふぅ~」
浮かれている自分を落ち着かせようと息を吐く。それでも、浮かれてしまう。
こんな私に幸せが訪れる。おとぎ話の様に幸せ。
花を飾っただけなのに、一気に自分の部屋らしくなったと見ます。一週間ちょっとしか住んでいないのに 愛着を感じる。
もちろんバンパイアが襲ってきたりもするけれど、毎日充実している。ザイラスが居て、ポポがいて、家族って感じかなと思える。
ザイラスが我が家と言ってくれたこの家とも、バンパイアの件が終われば、 出て行かなければいけないの だろうか?
ここに住みたいと言ったら、二人は どんな顔するだろう?
私も狩に 連れて行ってと言ったら、 連れて行ってくれるだろうか?そしたら、 ずっと一緒だ。 世界中を見て回れる。
そんな 未来を考えいる自分に 気付いて、慌てて考えるのをやめる。
仲間になりたいなどと身分不相応。 私は家族ごっこで十分 。それにノーと言われたら、今の関係が壊れてしまう。それだけは絶対いやだ。
そんな恐ろしいことできない。
それに、バンパイアに狙われている死に損ないの私と仲良くなりたいと思ったりしない。
二人が優しいのは私がバンパイアを呼ぶ餌だからだ。そうだ。そうに決まっている。
だってザイラスはバンパイアハンターなんだから。 オリビアは強引に自分に言い聞かせて、芽生えた気持ちを摘み取る。
***
オリビアは台所で来客用の料理を作りながら、果たしてこれでいいのかと悩む。
来るのはジョルノだ。バンパイアは人間と同じものを食するのだろうか?
もっと血がしたたるレバーとかを出した方がいいのでは?ザイラスは何も注意しなかったけど・・。 それでも一応用意しておくべき?
(う~ん)
「ねぇ ビジュ」
アドバイスを求めようとビジュを見ると 首を伸ばしたまま固まっている。
「どうかした?」
「・・・」
しかし、返事をしない。
よく見ると耳をピクピクと動かしている。
何してるの?
訳を聞こうしたが、その前に 勝手に部屋を飛び出していく。
「あっ、ちょっと!ビジュ!」
危険のない仕事だ。
それと平行して、ザイラス達に、プレッシャーをかけながら、王女が匿われている部屋を探るという調査も行われた。
しかし、多くの仲間が返り討ちに遭いながら探したが、特定には至らなかった。
調査内容まとめていると机をバンと誰かに打ち付けられる。 その手は汚れていて、細かい傷がついている。 ペンを止めて顔を上げるとダミアンが私を睨んでいる。
自分は戦っているのに、私が楽な仕事をしていると不満なのだ。 私が任せられた仕事だって重要だ。だか、 ダミアンに言っても無駄だ。
ガルシアは無視してペンにインクをつける。
しかし、 そのペンをダミアンが奪うと放り投げる。
「なっ」
「メローネ様に目をかけられたからといって、 良い気になるのよ。王女を拐って、本当に手柄を立てるのは この私だ」
そう言ってダミアンが自分の胸を叩く。
手柄に本当も嘘もない。そう言い返したかったが、 事を荒立てても損するのは自分の方だ。
ガルシアはペンを拾いに立ち上がる。
「 そうか。頑張れ」
そう言って流すとダミアンが鼻をならす。
「ふん!腰抜けが。本当は死ぬの怖くて戦いに参加しないんだろう」
「何を・・」
思わず『私だって、戦える』そう言いそうになったが、 ダミアンの狙いに気づいて言葉を飲み込む。
どさくさに紛れて私を殺すつもりだ。強いダミアンは人気がある。だから、私が殺されても 誰も気にもとめない。 見て見ぬふりをされるだけだ。
ガルシアは、悔しさに ダミアンを睨みつける。
「じゃあな」
ニヤリと私を嘲るように笑うとダミアンが部屋を出て行く。怒りに任せてガルシアはドンと机を殴りつけ。
バンパイアになっても嫌な男は どこにでもいる。
***
ザイラスに乱暴に手を引っ張られて歩きながらオリビアは悲しくなる。 さっきまでの楽しい雰囲気が一転して、重苦しい空気になってしまった。
何が原因なんだろう・・。
これ以上怒らせないようにとオリビアは小さくなって俯く。
すると、歩くのが遅いとザイラスが、グイッと私を引き寄せる。隣を歩きながらオリビアは言葉を探す。 でも、何に怒っているか分からないから、何と言っていいのか、わからない。
それでも、とりあえず謝ろう。
しかし、それより先に売り子のおばさんがザイラスに声をかける。
「ごめ」
「 旦那。 彼女に花を買っておやりよ」
売り子のおばさんがザイラスに花束を押し付けると、私に向かって笑いかける。
(私?)
自分を指差すと おばさんが頷く。
驚いたのかザイラスが 立ち止まって花束をじっと見ている。
オリビアは いらないと 首を振る。
しかし、買うと言い出した。
「・・もらおう」
花が好きだったとは知らなかった。
ザイラスが代金を払って花を受け取ると私に向かって花束を差し出す。
(えっ、私に?)
びっくりしてオリビアは、 両手を振って断る。
「 良いです。いいです。私なんかのために、もったいないです」
さっきまで怒っていたのにどうして、私に花をプレゼントするの?
ザイラスの意図がわからず混乱する。
「 ほら、遠慮しなくていいから」
「でも・・」
「家事を頑張ってる褒美だ」
「・・ありがとうございます」
再度勧められてオリビアは花束を受け取りながら疑問を口にする。
「 怒ってたんじゃないですか?」
「 あれは・・ポポを甘やかしてるからだ」
「えっ?」
甘やかす?
私は、濡れたからポポの体を拭こうとしただけだ。ザイラスが 濡れたら同じように拭いてあげる。それが・・気に入らなかったの?
「ポポは 動物なんだから 体が濡れてたら自分で舐めればいいだけのことだ。オリビアが、わざわざ拭いてあげる必要はない」
むっとした顔で言うザイラスの顔を穴が開くはど見つめる。
そんな事で機嫌を損ねたの?
自分が構ってもらえないからって?
子供だ。
「もしかして・・嫉妬してるんですか?」
「否、嫉妬じゃない。不満だ。お前を守ってるのも、面倒見ているの私なのに。おしゃべりしか能のないあいつの面倒を見るのが嫌なんだ」
即座にザイラスが否定する。
でも、言わんとしてることは自分を一番に考えてくれということだ。 初めて見せるザイラスの我が儘に口元が緩む。
男女のそれとは違うかもしれないけれど、 それでも ポポに私のことを取られたくないと思ってるんだ。 こんなこと初めてで嬉しい戸惑いに喜ぶ。
人に好意を向けられることが、これほど心を躍らせるとは思わなかった。
こみ上げる笑いを噛み殺すと、花束に顔を埋める。
( こんな時どうすれば・・)
ちらりとザイラスを見ると一心に私を見つめている。
「 オリビア・・」
ザイラスが、ささやくように私の名前を呼ぶと花束を押し下げる。 そのザイラスの行為に心臓が早鐘のようにつける。
ここが街だということも 周りに人がいるということも 忘れてしまう。今 感じるのはザイラスだけ。オリビは魅入られたように上を向く。
ザイラスの顔が近づいてくると思った瞬間、 肩に重いものが乗っかってきて ガクンと体が沈む。 バランスを崩した私をザイラスが抱き止める。
「あっ」
「 オリビア!」
何が起きたのかと肩を見るとポポが居た。
いつの間に・・。
「何だ、花かよ」
ポポが 花束を見て、がっかりする。
また食べ物を横取りしようとしてたんだ。 そんな食い意地の張ったポポに呆れる。
「ポポ!」
ムードが台無しになったと ザイラスが怒鳴る。
いきなり怒鳴られて ポポが 驚いて毛を逆撫でる 。
「なっ、 なんだよ」
ザイラスが捕まえようと追いかけ回すが、ポポが 身を翻して逃げ回る。 そんな二人を見てオリビアは兄弟喧嘩みたいだと、くすりと笑う。
***
オリビアは部屋に飾った花の爽やかな香りを思い切り吸い込む。 初めて花をもらった。
今までのプレゼントは、生活用品がほとんどで 嗜好品は初めて。
しかも 誰かではなく、ザイラスから贈られたことが嬉しい。 自然と口角が上がって、ついつい踊り出したくなる。
「ふぅ~」
浮かれている自分を落ち着かせようと息を吐く。それでも、浮かれてしまう。
こんな私に幸せが訪れる。おとぎ話の様に幸せ。
花を飾っただけなのに、一気に自分の部屋らしくなったと見ます。一週間ちょっとしか住んでいないのに 愛着を感じる。
もちろんバンパイアが襲ってきたりもするけれど、毎日充実している。ザイラスが居て、ポポがいて、家族って感じかなと思える。
ザイラスが我が家と言ってくれたこの家とも、バンパイアの件が終われば、 出て行かなければいけないの だろうか?
ここに住みたいと言ったら、二人は どんな顔するだろう?
私も狩に 連れて行ってと言ったら、 連れて行ってくれるだろうか?そしたら、 ずっと一緒だ。 世界中を見て回れる。
そんな 未来を考えいる自分に 気付いて、慌てて考えるのをやめる。
仲間になりたいなどと身分不相応。 私は家族ごっこで十分 。それにノーと言われたら、今の関係が壊れてしまう。それだけは絶対いやだ。
そんな恐ろしいことできない。
それに、バンパイアに狙われている死に損ないの私と仲良くなりたいと思ったりしない。
二人が優しいのは私がバンパイアを呼ぶ餌だからだ。そうだ。そうに決まっている。
だってザイラスはバンパイアハンターなんだから。 オリビアは強引に自分に言い聞かせて、芽生えた気持ちを摘み取る。
***
オリビアは台所で来客用の料理を作りながら、果たしてこれでいいのかと悩む。
来るのはジョルノだ。バンパイアは人間と同じものを食するのだろうか?
もっと血がしたたるレバーとかを出した方がいいのでは?ザイラスは何も注意しなかったけど・・。 それでも一応用意しておくべき?
(う~ん)
「ねぇ ビジュ」
アドバイスを求めようとビジュを見ると 首を伸ばしたまま固まっている。
「どうかした?」
「・・・」
しかし、返事をしない。
よく見ると耳をピクピクと動かしている。
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「あっ、ちょっと!ビジュ!」
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