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第二十九集
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容容は健康で時間もあるのに何の恩返しも
出来ないままなのが歯がゆかった。そこで仕事探しを始めたが、上手くいかない。それでも求人雑誌やサイトに片っ端から応募はしていた。そして今その応募先から LINE に返事が来た。まだ結果を見てない。
「どうかどうか受かってますように」
これ以上天祐さんに迷惑を掛けらない。祈るように画面を見たが、不採用の通知に期待はまたもや裏切られた。
「はぁ~」
学歴不問は高卒以上のことだ。
3の45
天祐はリビングのテーブルに紅茶の一式を広げた。計量用のティースプーン、丸型のポット、茶こし、ティーバッグレスト。そしてケトル。テイーパックを卒業してお茶を自ら淹れていた。
天祐は紅茶を口に運ぶ。すっかりこれに夢中だ。茶に嵌ると人生を棒に振ると良く言われているが、本当にその通りだ。砂時計まで買ってしまった。思えばあれは運命の出会いだったのかもしれない。
「良い香りだ」
カップから立ち上がる香りを吸い込んで優雅な時間を過ごしていると、それを邪魔するように容容のスマホが鳴る。その音に反応して洗濯物を畳んでいた容容が電話に出ながら台所へと移動した。
「あっ、はい。そうです。……はい。……はい。……はい……」
暗い声で返事をしている。今回も採用して貰え無かったようだ。仕事を探しているが一向に決まる気配が無い。
その度に酷く落ち込む。
観察するに、面接を受ける前に断られている。仕事の選り好みをしているのかと聞くと採用条件に合う仕事が少ないからだと言っていた。資格がどうのこうのと言っていたが、詳しく聞こうとすると昔の人には分からないと相手にされなかった。そう言われては何も知らない私では、それ以上口出しできない。
予想通り、容容が溜め息を付いて戻って来た。
一日中、溜め息ばかりついている容容を見ていてはこちらも辛気臭くなる。
(仕事か……)
金に不自由はしていなかったし、徐有蓉を探すのを優先していたから先の事は考えていなかったが、元の時代に戻れないなら何か職を見つけた方が良いだろう。
しかし、昔から剣術以外に力を入れなかったから、琴も詩もからっきしだ。
容容の言う資格も無い。そんな私でも仕事が見つかるのか?
3の46
徐有蓉は手のひらの文銭を見てギリリと口を噛んだ。この私が 具無しの包子を食べるなんて……。
(………)
今だけよ。自分を慰めた。
「おじさん、これ幾ら?」
「二文だよ」
代金を払おうとしたとき店主の目が指先に向いたのに気付いた。顔が強張る。引っ手繰るように、包子を掴んで、裏路地に逃げ込んだ。
徐は自分の爪を見た。花やラメが入った自慢の爪だ。
(二度見された……)
手近にあった石を掴んでマニキュアを落とそうとしたが花が剥げただけで、落ちない。十本全部落とすのはこの時代では無理だ。
(除光液って何で作られているのかしら?)
どうしても人目をひく赤い爪が気になって仕方なかった。だからと言って指を包帯で巻いても目立つ。極力手を出さないようにしよう。
3の47
半地下の階段を下りて行くと色ガラスの扉がある。カランと音を鳴らして扉を開けると薄暗くて広い空間が現れた。右側にカウンター席、左側にはテーブル席。
カウンターに居るマスターの後ろには酒の瓶が並び名札が付いている。カウンターの端には果物籠が置いてある。小さな音で異国の曲が流れている。客たちは互いに干渉しない。そんな暗黙の約束がある。バーと言う所だ。
王元に連れられてから酒を飲みたい時はここに来ている。今では馴染みの店だ。
グラスを拭いていた初老の短髪の男が顔を向けた。かすかに頷くと目尻にシワができる。
先に来ていた王元の隣に並んで座る。席に着くと何も言わないのにマスターがウイスキーのロックを置く。このウイスキーと言う酒は美味い。つまみは南京豆。
今夜の話題はアルバイト事情。
カランと氷を鳴らしながらカウンターにグラスを置くと南京豆を口に放り込む。
「それは徐さんの学歴が低すぎるのが問題なんですよ」
「学歴?」
何処まで学問を習得していると言う事か?
容容の実家の暮らしぶりと父親の姿が浮かぶ。あの父親だ。まともに勉強させているとは思えない。
「今どきは、アルバイトでも学歴が求められますからね」
今迄黙ってクラスを拭いていたマスターが話に入って来た。マスターの話が本当なら何時まで経っても容容は雇って貰えない。
ふ~ん。学歴か……。科挙で合格するか、しないかか?
無縁の生活だったな。貴族の嫡男だから将来は決まっていた。文官になる予定も無かった。基礎しか習ってない。そもそも 合否を判断するのは師匠で、その推薦あるかどうかで判断される。
(詳しく勉強したかったら学士を家に呼べばいいし)
そんなに難しいことなのだろうか?
「お前は、どうなんだ?」
「俺すか? 俺は高卒です」
……ただのならず者でも高校とか言う所を出ているのか?
「どうやったら、中卒でも雇ってもらえるんだ?」
「そうすっねぇ~……誰かに紹介されれば雇って貰えますよ。世の中コネは重要ですから」
「紹介か……」
たしかにコネは大事だ。蓉蓉の知り合いで力になってくれる人間がいれば……。
だが、容容は友達が居ないと言っていたな。その上あの親では……。
横でスマホゲームをしている王元を見る。
此奴に頼むか……。否ダメだ。
あの様子では客商売は無理だし、まして体を売るなど言語道断。容容に水商売はやらせられない。そんな生活になったら生き地獄だ。
だが……他に誰も居ない。私も容容と同じだ。アドレスに登録されている数は私が二人。容容は一人……。残念な事にまともな仕事についている知り合いは居ない。
トントンと痛み始めたこめかみを叩いた。
「う~ん。どうしたものか……」
「天祐の兄貴が雇ってあげれば良いじゃないですか」
「私が!?」
王元の言葉に自分を指差す。それなのに王元がそうだと頷く。私は仕事をしていない。こちらの言葉で言うニートと言う奴だ。
力仕事なら何とかなるかもしれない。体は丈夫だ。だが、そんな仕事をしてるのに人を雇う? 起業でもしろと言いたいのか?
「メイドですよ」
「メイド?」
初めて聞く言葉だ。
王元が両手を胸の前で揃えて私の顔を見ながらお辞儀をする。
「そう、エプロンを着て、お帰りなさいご主人様って言ってくれるんです」
「はぁ?」
「ようは家事をしてくれる人です」
「………」
使用人のことを この時代ではメイドというのか? だが家は狭いし、客も来ない。必要か?
「彼女が居なくなったら困るのは兄貴でしょ。レンチンだって出来ないんだから」
その言葉に心臓がドキッとした。
仕事が決まったら家を出て行くのか?
そうだった……。
容容が家事をしているのは住まわせてもらっているお礼だ。そうなったら食事は? 掃除は? 洗濯は? それは困る。
すっかり容容に身の回りの世話をさせているから前のような生活には戻りたくない。
金を払えば雇ったことになるのか?
しかし、問題がある。
「今まで金を払ってないのに急に払うと言い出したら同情されていると思うんじゃないか?」
「なるほど……」
「だったら、兄貴が就職すればいいんじゃないんですか?」
「確かにそれなら体裁もいいですね」
「私がか!?」
驚いて声が大きくなる。何でそんな無理な事を。まわりくどい。
この時代の人間じゃないから、ここまで修了したと言うような物はない。
「彼女ちが好きなら一肌脱がなくちゃ」
「なっ」
「そうです。好きな女が困ってるなら力にならなきゃ男じゃありません」
「いや、だから……」
何故私なのだ。
就職に必要な学歴が無い。そんな私を雇ってくれる会社があるか? それより容容の学歴を詐称した方が早いだろう。
「一ヶ月探して、やっと戻って来たんですよ」
「無職だと、また逃げられますよ」
しかし、二人ともうんうんと頷く。
いったい何を考えているだ。無理だと首を横に振っても、距離を取っても、二人が近付いて来る。
「待て、待て」
「一流会社に就職して見直せるんですよ」
「そうです。自慢の恋人にならないと」
「そうそう、女はステータスに弱いから」
何でそんな顔で迫ってくるんだよ。困った。
二人共聞く耳を持たない。
「だが……」
「じゃあ、容容ちゃんが就職してどっかに行っちゃってもいいんですか?」
「それは……嫌だ」
家から通うものとばかり考えていたが、就職先を選べない容容はきっと雇ってくれると言ったら遠くでも平気で行きそうだ。やっと真面な暮らしが出来るようになったんだ。今の生活を失いたくない。
「だったら我々のアドバスに従って下さい」
「………」
「女を繋ぎ止めておくには努力が必要なんですよ」
「そうそう」
二人に良いように転がされたような気もするが、世界を広げるには良いチャンスかもしれない。堅気の知り合いが出来るのは良い事だ。
(表と裏を知ってこそだ)
「しかし、どうやって、その……面接を受けるんだ」
「それは俺の得意分野です」
悪い笑みを浮かべる王元にマスターに救いを求めたが、素知らぬ顔でグラスを拭いていた。
どうなるんだ?
出来ないままなのが歯がゆかった。そこで仕事探しを始めたが、上手くいかない。それでも求人雑誌やサイトに片っ端から応募はしていた。そして今その応募先から LINE に返事が来た。まだ結果を見てない。
「どうかどうか受かってますように」
これ以上天祐さんに迷惑を掛けらない。祈るように画面を見たが、不採用の通知に期待はまたもや裏切られた。
「はぁ~」
学歴不問は高卒以上のことだ。
3の45
天祐はリビングのテーブルに紅茶の一式を広げた。計量用のティースプーン、丸型のポット、茶こし、ティーバッグレスト。そしてケトル。テイーパックを卒業してお茶を自ら淹れていた。
天祐は紅茶を口に運ぶ。すっかりこれに夢中だ。茶に嵌ると人生を棒に振ると良く言われているが、本当にその通りだ。砂時計まで買ってしまった。思えばあれは運命の出会いだったのかもしれない。
「良い香りだ」
カップから立ち上がる香りを吸い込んで優雅な時間を過ごしていると、それを邪魔するように容容のスマホが鳴る。その音に反応して洗濯物を畳んでいた容容が電話に出ながら台所へと移動した。
「あっ、はい。そうです。……はい。……はい。……はい……」
暗い声で返事をしている。今回も採用して貰え無かったようだ。仕事を探しているが一向に決まる気配が無い。
その度に酷く落ち込む。
観察するに、面接を受ける前に断られている。仕事の選り好みをしているのかと聞くと採用条件に合う仕事が少ないからだと言っていた。資格がどうのこうのと言っていたが、詳しく聞こうとすると昔の人には分からないと相手にされなかった。そう言われては何も知らない私では、それ以上口出しできない。
予想通り、容容が溜め息を付いて戻って来た。
一日中、溜め息ばかりついている容容を見ていてはこちらも辛気臭くなる。
(仕事か……)
金に不自由はしていなかったし、徐有蓉を探すのを優先していたから先の事は考えていなかったが、元の時代に戻れないなら何か職を見つけた方が良いだろう。
しかし、昔から剣術以外に力を入れなかったから、琴も詩もからっきしだ。
容容の言う資格も無い。そんな私でも仕事が見つかるのか?
3の46
徐有蓉は手のひらの文銭を見てギリリと口を噛んだ。この私が 具無しの包子を食べるなんて……。
(………)
今だけよ。自分を慰めた。
「おじさん、これ幾ら?」
「二文だよ」
代金を払おうとしたとき店主の目が指先に向いたのに気付いた。顔が強張る。引っ手繰るように、包子を掴んで、裏路地に逃げ込んだ。
徐は自分の爪を見た。花やラメが入った自慢の爪だ。
(二度見された……)
手近にあった石を掴んでマニキュアを落とそうとしたが花が剥げただけで、落ちない。十本全部落とすのはこの時代では無理だ。
(除光液って何で作られているのかしら?)
どうしても人目をひく赤い爪が気になって仕方なかった。だからと言って指を包帯で巻いても目立つ。極力手を出さないようにしよう。
3の47
半地下の階段を下りて行くと色ガラスの扉がある。カランと音を鳴らして扉を開けると薄暗くて広い空間が現れた。右側にカウンター席、左側にはテーブル席。
カウンターに居るマスターの後ろには酒の瓶が並び名札が付いている。カウンターの端には果物籠が置いてある。小さな音で異国の曲が流れている。客たちは互いに干渉しない。そんな暗黙の約束がある。バーと言う所だ。
王元に連れられてから酒を飲みたい時はここに来ている。今では馴染みの店だ。
グラスを拭いていた初老の短髪の男が顔を向けた。かすかに頷くと目尻にシワができる。
先に来ていた王元の隣に並んで座る。席に着くと何も言わないのにマスターがウイスキーのロックを置く。このウイスキーと言う酒は美味い。つまみは南京豆。
今夜の話題はアルバイト事情。
カランと氷を鳴らしながらカウンターにグラスを置くと南京豆を口に放り込む。
「それは徐さんの学歴が低すぎるのが問題なんですよ」
「学歴?」
何処まで学問を習得していると言う事か?
容容の実家の暮らしぶりと父親の姿が浮かぶ。あの父親だ。まともに勉強させているとは思えない。
「今どきは、アルバイトでも学歴が求められますからね」
今迄黙ってクラスを拭いていたマスターが話に入って来た。マスターの話が本当なら何時まで経っても容容は雇って貰えない。
ふ~ん。学歴か……。科挙で合格するか、しないかか?
無縁の生活だったな。貴族の嫡男だから将来は決まっていた。文官になる予定も無かった。基礎しか習ってない。そもそも 合否を判断するのは師匠で、その推薦あるかどうかで判断される。
(詳しく勉強したかったら学士を家に呼べばいいし)
そんなに難しいことなのだろうか?
「お前は、どうなんだ?」
「俺すか? 俺は高卒です」
……ただのならず者でも高校とか言う所を出ているのか?
「どうやったら、中卒でも雇ってもらえるんだ?」
「そうすっねぇ~……誰かに紹介されれば雇って貰えますよ。世の中コネは重要ですから」
「紹介か……」
たしかにコネは大事だ。蓉蓉の知り合いで力になってくれる人間がいれば……。
だが、容容は友達が居ないと言っていたな。その上あの親では……。
横でスマホゲームをしている王元を見る。
此奴に頼むか……。否ダメだ。
あの様子では客商売は無理だし、まして体を売るなど言語道断。容容に水商売はやらせられない。そんな生活になったら生き地獄だ。
だが……他に誰も居ない。私も容容と同じだ。アドレスに登録されている数は私が二人。容容は一人……。残念な事にまともな仕事についている知り合いは居ない。
トントンと痛み始めたこめかみを叩いた。
「う~ん。どうしたものか……」
「天祐の兄貴が雇ってあげれば良いじゃないですか」
「私が!?」
王元の言葉に自分を指差す。それなのに王元がそうだと頷く。私は仕事をしていない。こちらの言葉で言うニートと言う奴だ。
力仕事なら何とかなるかもしれない。体は丈夫だ。だが、そんな仕事をしてるのに人を雇う? 起業でもしろと言いたいのか?
「メイドですよ」
「メイド?」
初めて聞く言葉だ。
王元が両手を胸の前で揃えて私の顔を見ながらお辞儀をする。
「そう、エプロンを着て、お帰りなさいご主人様って言ってくれるんです」
「はぁ?」
「ようは家事をしてくれる人です」
「………」
使用人のことを この時代ではメイドというのか? だが家は狭いし、客も来ない。必要か?
「彼女が居なくなったら困るのは兄貴でしょ。レンチンだって出来ないんだから」
その言葉に心臓がドキッとした。
仕事が決まったら家を出て行くのか?
そうだった……。
容容が家事をしているのは住まわせてもらっているお礼だ。そうなったら食事は? 掃除は? 洗濯は? それは困る。
すっかり容容に身の回りの世話をさせているから前のような生活には戻りたくない。
金を払えば雇ったことになるのか?
しかし、問題がある。
「今まで金を払ってないのに急に払うと言い出したら同情されていると思うんじゃないか?」
「なるほど……」
「だったら、兄貴が就職すればいいんじゃないんですか?」
「確かにそれなら体裁もいいですね」
「私がか!?」
驚いて声が大きくなる。何でそんな無理な事を。まわりくどい。
この時代の人間じゃないから、ここまで修了したと言うような物はない。
「彼女ちが好きなら一肌脱がなくちゃ」
「なっ」
「そうです。好きな女が困ってるなら力にならなきゃ男じゃありません」
「いや、だから……」
何故私なのだ。
就職に必要な学歴が無い。そんな私を雇ってくれる会社があるか? それより容容の学歴を詐称した方が早いだろう。
「一ヶ月探して、やっと戻って来たんですよ」
「無職だと、また逃げられますよ」
しかし、二人ともうんうんと頷く。
いったい何を考えているだ。無理だと首を横に振っても、距離を取っても、二人が近付いて来る。
「待て、待て」
「一流会社に就職して見直せるんですよ」
「そうです。自慢の恋人にならないと」
「そうそう、女はステータスに弱いから」
何でそんな顔で迫ってくるんだよ。困った。
二人共聞く耳を持たない。
「だが……」
「じゃあ、容容ちゃんが就職してどっかに行っちゃってもいいんですか?」
「それは……嫌だ」
家から通うものとばかり考えていたが、就職先を選べない容容はきっと雇ってくれると言ったら遠くでも平気で行きそうだ。やっと真面な暮らしが出来るようになったんだ。今の生活を失いたくない。
「だったら我々のアドバスに従って下さい」
「………」
「女を繋ぎ止めておくには努力が必要なんですよ」
「そうそう」
二人に良いように転がされたような気もするが、世界を広げるには良いチャンスかもしれない。堅気の知り合いが出来るのは良い事だ。
(表と裏を知ってこそだ)
「しかし、どうやって、その……面接を受けるんだ」
「それは俺の得意分野です」
悪い笑みを浮かべる王元にマスターに救いを求めたが、素知らぬ顔でグラスを拭いていた。
どうなるんだ?
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