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【完結】探偵物語【甘め】
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あれから、先生とは別々にホテルを出て、ふらふらしながら事務所に戻った。ぐったりと自分のデスクに突っ伏す。あぁ、この濡れた服のまま家まで帰るのか。最悪だ。
時刻は19:50。完全に時間外労働だ。しかも通常業務を逸脱した仕事までした。逸脱しまくった、だ!
特別手当ぶんどってやる。当然の権利だ。
帰り支度を整えてると、きぃ、とドアの開く音がしてチャラ男が戻ってきた。
「よかった、まだ居た。着替えてくるからちょっと待ってて」
言うが早いか、先生はそのまま居住スペースに足早に上がっていく。
良くない。早く外面を解除しろ。
というか、なんかないの?あんなことしたんだから、もっとこう、恥じらうとか、申し訳なさそうにするとか。
いやまぁ、先生からしたら通常業務みたいなもんか。女性もあんな風にひんひん言わせてとっとと帰るんだろうな。最低男め。なんかムカつく。
というか、何で僕は待たされてるんだ。早く帰らせてよ。もういい加減着替えたいんだよ。
イライラした気持ちを払拭すべく、机を消しゴムで擦る。駄目だ。このイライラは排水溝案件だ。
キッチンに向かってビニール手袋をつける。排水溝に手を伸ばした時、後ろから声がした。
「なにしてるの?」
「うわぁ!」
なんだ!?僕の後ろに立つな!
気配が全くしなかった。いや、それだけ僕が排水溝に夢中になってたのか?それはそれでやだよ。
振り返るとラフな格好に着替えた先生がいた。
Tシャツにゆるっとした麻の7分丈のパンツ。正規の就寝スタイルだろうか。いつも朝の着乱れたシャツ姿か、完璧の皮を被った詐欺師スタイルしか見たことしかなかったからちょっとこれは新鮮だ。
シャワーを浴びたのか、相変わらず髪が濡れたままシャツを着こんでいて肩がビシャビシャになっている。
「いや。暇だったんで、掃除を…」
その、頭が、気になる。拭いて。お願い。
うずうずして頭から目を逸らす。これは、もしかして新手のワーカホリックなんじゃなかろうか。
着けたばかりのビニール手袋を外して先生に向き直る。予想以上に距離が近い。
ふぅん、と息を漏らして先生がただでさえ近い距離を詰めてきた。仰け反ってシンクの縁に手をついてる僕とはもう腰が触れ合ってる。0距離だ。
…触れ合ってる…。
その、腰の、ナニが。ちょっと様子がおかしい先生のナニが僕のナニとアレしてる。
「せ、先生、ちょっと」
先生の両手が僕の両手の脇に置かれる。
これ以上ないってくらい腰が触れ合って、先生の…勃起してる性器が僕の性器に擦りつけられた。
「んっ…」
じん、と痺れが走って思わず声が漏れる。
その様子を嬉しそうに見て、先生の唇が耳元に寄せられて、ちゅ、と音を立てて耳朶を吸われた。
「続き、しよ」
いつも通りのへなちょこモードなのに、妙に色っぽい声を出して先生が言う。
濡れた髪が僕の肩を濡らした。
時刻は19:50。完全に時間外労働だ。しかも通常業務を逸脱した仕事までした。逸脱しまくった、だ!
特別手当ぶんどってやる。当然の権利だ。
帰り支度を整えてると、きぃ、とドアの開く音がしてチャラ男が戻ってきた。
「よかった、まだ居た。着替えてくるからちょっと待ってて」
言うが早いか、先生はそのまま居住スペースに足早に上がっていく。
良くない。早く外面を解除しろ。
というか、なんかないの?あんなことしたんだから、もっとこう、恥じらうとか、申し訳なさそうにするとか。
いやまぁ、先生からしたら通常業務みたいなもんか。女性もあんな風にひんひん言わせてとっとと帰るんだろうな。最低男め。なんかムカつく。
というか、何で僕は待たされてるんだ。早く帰らせてよ。もういい加減着替えたいんだよ。
イライラした気持ちを払拭すべく、机を消しゴムで擦る。駄目だ。このイライラは排水溝案件だ。
キッチンに向かってビニール手袋をつける。排水溝に手を伸ばした時、後ろから声がした。
「なにしてるの?」
「うわぁ!」
なんだ!?僕の後ろに立つな!
気配が全くしなかった。いや、それだけ僕が排水溝に夢中になってたのか?それはそれでやだよ。
振り返るとラフな格好に着替えた先生がいた。
Tシャツにゆるっとした麻の7分丈のパンツ。正規の就寝スタイルだろうか。いつも朝の着乱れたシャツ姿か、完璧の皮を被った詐欺師スタイルしか見たことしかなかったからちょっとこれは新鮮だ。
シャワーを浴びたのか、相変わらず髪が濡れたままシャツを着こんでいて肩がビシャビシャになっている。
「いや。暇だったんで、掃除を…」
その、頭が、気になる。拭いて。お願い。
うずうずして頭から目を逸らす。これは、もしかして新手のワーカホリックなんじゃなかろうか。
着けたばかりのビニール手袋を外して先生に向き直る。予想以上に距離が近い。
ふぅん、と息を漏らして先生がただでさえ近い距離を詰めてきた。仰け反ってシンクの縁に手をついてる僕とはもう腰が触れ合ってる。0距離だ。
…触れ合ってる…。
その、腰の、ナニが。ちょっと様子がおかしい先生のナニが僕のナニとアレしてる。
「せ、先生、ちょっと」
先生の両手が僕の両手の脇に置かれる。
これ以上ないってくらい腰が触れ合って、先生の…勃起してる性器が僕の性器に擦りつけられた。
「んっ…」
じん、と痺れが走って思わず声が漏れる。
その様子を嬉しそうに見て、先生の唇が耳元に寄せられて、ちゅ、と音を立てて耳朶を吸われた。
「続き、しよ」
いつも通りのへなちょこモードなのに、妙に色っぽい声を出して先生が言う。
濡れた髪が僕の肩を濡らした。
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