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【完結】蓼食う虫も好き好き【催淫/青姦】
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「それ、スベリヒユ。そっちにイヌビユもあるな。食えるぞ」
山に入る前の山道。先を行く伊織が俺の足元を指さした。足元には日差しの中でただの雑草にしか見えない背の低い草がぺったりと地面を這っていた。
早く言ってくれ。踏むところだった。
見るとその草はあちこちに生えていて、ところどころ小さな黄色い花が咲いている。
「根は食えないから、ナイフで上のとこだけ切れ」
事前に手渡されていたごついナイフで言われた通り草を刈り取る。てきとうに量を取ってビニール袋に突っ込んだ。
「あっちにヤブカンゾウがある。蕾は金針菜って、中華料理でよく使われる。花も茎も全部食えるぞ」
矢継ぎ早に別の場所を指さされて見やった先にはユリのような大きな花を咲かせた植物が見えた。
「それでそっちがドクダミ。匂いにクセはあるけど若芽は食えるぞ。火を通せば美味い」
ちょっと待ってくれ。採集が追い付かない。まだ山の中に入ってもいないのに「食えるぞ」のオンパレードで、ビニール袋がどんどんいっぱいになっていく。
「あぁ、奥にフキが生えてるな。アレを採りがてら、山に入ってキノコを採ろう」
虫は?虫はどこに行ったんだ。いや、別に食いたいわけじゃないんだけど。
予想外の展開に、俺は混乱していた。それと同時に、山道を歩く過酷さにひぃひぃ言っていた。
前を歩く伊織はそれほど息を乱しているわけでもなく、道を外れて倒木を踏み越えながらすいすいと山へ入り込んでいく。時折ナイフで木の枝を払っているのは、通り道の確保兼帰り道の目印のためなんだろう。
「アブラゼミの声がする。セミの中じゃダントツで美味い」
そう言うとすいっと木の裏に回り込んで網を素早く一振りした。同時に「ジジジジッ」と断末魔のような鳴き声がする。
…ちょっと期待してたんだけど、やっぱり虫も取るんですね。
「ハツタケだ。珍しいな。味はイマイチだがいい出汁が出る」
どんどん歩きながらあちこちを指さす伊織に促されるまま、俺がキノコだの野草だのを採ってる間に伊織はガンガン虫を取っていた。時折倒木を蹴ってぶっ壊して中から幼虫を引きずりだしたりもしている。
そ、そんなにいらないよ。もう草だけでいいよ。それに幼虫はマジでムリだ。いや、ホントはセミも嫌だけどどちらを取るかと言われたらセミだ。
でもあちこちで見つかる食材に、段々テンションが上がって来た。動き回りすぎて息がすっかり上がってしまっている。所謂ランナーズハイってやつだろう。
俺は採った野草やキノコの匂いを嗅いだりしながら伊織に言われるがまま、あちこちから植物系の食えるものを片っ端から採って回った。これで腹を満たせば虫を回避できるかもしれない。
ふと木の根に生えた茶色い傘のキノコが目に入った。見た感じ危険な雰囲気はない。
「なぁ伊織~。これはー?食えるー?」
少し遠くでまた倒木をぶっ壊している伊織に声を掛けながら摘み取って鼻を近づけると、向こうから「嗅ぐな!」と鋭い声がした。
いや、もう手遅れ…。
次の瞬間、全身に電流のような痺れが走って身体の力がかくんと抜ける。慌てて近場の木に縋って身体を支えている間にもその感覚はどんどん強くなって、突然身体の芯が猛烈に疼き始めた。
「え、あ、なに…?」
戸惑っている間に伊織が駆け寄ってきて、おもむろに俺のズボンを引きずり下ろして性器を剝きだしにした。
「ちょ、なにす…っ、ヒッ?!」
唐突な行動に抗議をしようと振り返る。と、急激に込み上げてきた絶頂感に堪える間もなく俺は射精していた。
山に入る前の山道。先を行く伊織が俺の足元を指さした。足元には日差しの中でただの雑草にしか見えない背の低い草がぺったりと地面を這っていた。
早く言ってくれ。踏むところだった。
見るとその草はあちこちに生えていて、ところどころ小さな黄色い花が咲いている。
「根は食えないから、ナイフで上のとこだけ切れ」
事前に手渡されていたごついナイフで言われた通り草を刈り取る。てきとうに量を取ってビニール袋に突っ込んだ。
「あっちにヤブカンゾウがある。蕾は金針菜って、中華料理でよく使われる。花も茎も全部食えるぞ」
矢継ぎ早に別の場所を指さされて見やった先にはユリのような大きな花を咲かせた植物が見えた。
「それでそっちがドクダミ。匂いにクセはあるけど若芽は食えるぞ。火を通せば美味い」
ちょっと待ってくれ。採集が追い付かない。まだ山の中に入ってもいないのに「食えるぞ」のオンパレードで、ビニール袋がどんどんいっぱいになっていく。
「あぁ、奥にフキが生えてるな。アレを採りがてら、山に入ってキノコを採ろう」
虫は?虫はどこに行ったんだ。いや、別に食いたいわけじゃないんだけど。
予想外の展開に、俺は混乱していた。それと同時に、山道を歩く過酷さにひぃひぃ言っていた。
前を歩く伊織はそれほど息を乱しているわけでもなく、道を外れて倒木を踏み越えながらすいすいと山へ入り込んでいく。時折ナイフで木の枝を払っているのは、通り道の確保兼帰り道の目印のためなんだろう。
「アブラゼミの声がする。セミの中じゃダントツで美味い」
そう言うとすいっと木の裏に回り込んで網を素早く一振りした。同時に「ジジジジッ」と断末魔のような鳴き声がする。
…ちょっと期待してたんだけど、やっぱり虫も取るんですね。
「ハツタケだ。珍しいな。味はイマイチだがいい出汁が出る」
どんどん歩きながらあちこちを指さす伊織に促されるまま、俺がキノコだの野草だのを採ってる間に伊織はガンガン虫を取っていた。時折倒木を蹴ってぶっ壊して中から幼虫を引きずりだしたりもしている。
そ、そんなにいらないよ。もう草だけでいいよ。それに幼虫はマジでムリだ。いや、ホントはセミも嫌だけどどちらを取るかと言われたらセミだ。
でもあちこちで見つかる食材に、段々テンションが上がって来た。動き回りすぎて息がすっかり上がってしまっている。所謂ランナーズハイってやつだろう。
俺は採った野草やキノコの匂いを嗅いだりしながら伊織に言われるがまま、あちこちから植物系の食えるものを片っ端から採って回った。これで腹を満たせば虫を回避できるかもしれない。
ふと木の根に生えた茶色い傘のキノコが目に入った。見た感じ危険な雰囲気はない。
「なぁ伊織~。これはー?食えるー?」
少し遠くでまた倒木をぶっ壊している伊織に声を掛けながら摘み取って鼻を近づけると、向こうから「嗅ぐな!」と鋭い声がした。
いや、もう手遅れ…。
次の瞬間、全身に電流のような痺れが走って身体の力がかくんと抜ける。慌てて近場の木に縋って身体を支えている間にもその感覚はどんどん強くなって、突然身体の芯が猛烈に疼き始めた。
「え、あ、なに…?」
戸惑っている間に伊織が駆け寄ってきて、おもむろに俺のズボンを引きずり下ろして性器を剝きだしにした。
「ちょ、なにす…っ、ヒッ?!」
唐突な行動に抗議をしようと振り返る。と、急激に込み上げてきた絶頂感に堪える間もなく俺は射精していた。
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