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【完結】蓼食う虫も好き好き【催淫/青姦】
7*
しおりを挟む「ア、アァ…ひっ、イく…!あっ、また…っ」
イキ過ぎて身体の反応が分からなくなってきた。イクという感覚を感じる間もなく勝手に身体が絶頂に追い上げられる。
木に縋る腕は添えるだけになっていて、崩れ落ちないように伊織の左腕が胸に回って身体を支えてくれていた。
擦られる性器からはもう何も出ない。それなのに後から後から込み上げてくる快感に喘ぎっぱなしの喉は掠れて、閉じられない唇からはどろどろと涎が溢れている。
「あぁあ、あぁ、ひぁあァ、あ、イクぅ」
最初のころに比べて、強烈な絶頂感はなくなってきた。その代わり、さざ波のような痺れが絶えず押し寄せてくる。ずっと甘い絶頂に晒されて、頭がおかしくなりそうだった。
「葵、ちょっと、自分で身体支えてくれ。四つん這いになれるか?腕がキツイ」
気付けば伊織の腕は小刻みに震えていて、それでも身体を支えてくれようとしている。絶頂に戦慄く身体を両腕を土につくことで何とか身体を支えると、伊織の手がするりと去って行って心許なさに不安感が込み上げた。
「あ、あ、こわい…っ、いっク…!」
声を出すことすら緩い快感に繋がって腰が大きく跳ねる。もうイキすぎて辛い。気持ちいいのに怖い。
何も出ないと思っていた性器からは時折水っぽい音がして射精よりキツい絶頂感が押し寄せる。その度に背筋から駆け上ってくる電流のような痺れに身体がしなるように反った。
「もう少し、もう少しだ。それが落ち着いたらもう大丈夫だからな」
汁塗れの手で性器を扱きながら伊織が低い声で耳元で囁く。
そのもう少しって、いつまで?もう1秒だって耐えられない。
辛すぎて必死で首を振ると、首筋に優しいキスが落ちてきた。そこから低周波の電気を流されているような柔らかい痺れが走って腰に溜まるように腹の奥で渦を巻く。
「あっ…ッん、ィ、く…っ」
もうイキっぱなしで、気持ち良くてイッてるのか、イッてるから気持ちいのか、境が分からなくなってとろとろと意識が蕩けてきた。
視界がぼやけてきて、太ももがぶるぶると痙攣し始める。
「落ちるな。こらえろ。もう少しだから」
性器をぎゅっと握られてちょっとの恐怖と膨れ上がるような快感に飛びかけてきた意識が呼び戻されて、また脳が快楽地獄に晒される。
「あぁア、ヒッ、く。も、ゆるしてぇ、ごめん、なさ…っ」
急に悲しくなった。何に謝っているのか、何故だか猛烈な罪悪感が込み上げてきて謝らずにはいられなかった。
俺は途切れ途切れに「ごめんなさい」と「許して」を繰り返して伊織に懇願する。もう終わらせてくれ。と。
「あ、あァ、またイク。イク…!ごめん…っ」
ぽろぽろと涙が溢れて、強張った首を後ろに向けて見上げると、伊織は苦し気に眉根を寄せて「くっ」と呻いて息を詰めた。
それから、振り返った頬を左手で手繰り寄せた伊織は俺の唇に優しくキスをした。
「んっふ…っ」
唇を塞がれて甘い吐息が漏れる。伊織の舌がゆるゆると口の中を犯して、ぐちゃぐちゃになっていた思考が少しだけ理性を取り戻した。
何でキスなんかするんだ。そんな優しいキス。そんな事されたら心臓まで甘く疼いてまた…っ
脳で感じるような絶頂が込み上げてきて、必死で身体を支えていた腕の力が抜ける。
木に邪魔されながらずるずると身体が崩れ落ちて、キスをしたままそれを追いかけてきた伊織と俺の目と鼻の先には、俺が取り落としたままになっていた怪しいキノコが転がっていた。
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