女子ばっかりの中で孤軍奮闘のユウトくん

菊宮える

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想像もしてなかった・・・

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 フェルーナでイズミちゃんも自分と同じようなことを考えていたことを知ってから数日・・・

>ユウトの住むマンション前
PM 9:40・・・
「ふわぁ~、今日も疲れたな・・・学校じゃ和樹の話に付き合わされて、フェルーナじゃ有希ちゃんと薫ちゃんに『今夜もエロいことして楽しも~!』なんて言われるし・・・こうして無事に帰ってこれただけでも奇跡だよな、マジに・・・」
 僕はあくびをしながら少々眠くなってきて重くなった身体を、なんとかマンションの入り口まで持ってきた。
「ユウト君、お帰りッ!」
「なッ!?!?」
 マンションのエントランス前の3段ほどある階段の隅に固まっていた黒い影が急に大きくなって声をかけてきたもんだから、僕は心臓が止まりそうになるほどビビった!
「なにッ? ん? あやかちゃ・・ん??」
「えぇ、彩香ヨ、ずっと待ってたの! ウフフ」
「ず、ずっとって、なんで? 店のほうへ来ればよかったのに」
 僕の眠そうな脳みそもこの急な展開に会っては、眠いなんて言ってられないようで、その眠気も一気に消え去った。
「うん、それも考えたんだけど、イズミさん達に会うのはちょっと・・・」
「そうか・・・まぁ、いいや、部屋へ行こう」

 僕は彩香ちゃんと一緒に部屋に入った・・・

座椅子に腰かけてもらいながら・・・
(う~ん、参ったな・・・な~んにも無いじゃんよ~)
 せっかく彩香ちゃんが来てくれてるのに何も無い! 普段から誰か来た時のためのお菓子やお茶とかの準備など一切してないことが悔やまれる。
「あ、あのさぁ、何にも用意してなくって・・・ホントゴメン!」
 座って僕を見上げた彩香ちゃんはニコっとして・・・
「別にいいわよ、急に来ちゃったんだし、何も無くって当たり前よね、でもコーヒーショップでバイトしてるんだからコーヒーくらいあってほしいかも、ウフフ」
「あぁ、そうだよね・・・いや、コーヒーならあるよ、カップに載せてドリップするやつがあるはず! ちょ、ちょっと待ってて」
 僕はキッチンで少し前に試供品としてもらったドリップコーヒーを準備しながら・・・
「彩香ちゃん、今日はどうしてここに来てくれたの?」
「え~と、例の件のことを報告しなきゃって思ったからよ、それともうひとつお話しないといけないことがあったし・・・」
「ん? 話さないといけないこと?」
「えぇ・・・」

ピ~ッ!
 ケトルにいれた水が沸いたみたいで、さっそく彩香ちゃんにコーヒーを淹れて出してあげた、あいにくドリップコーヒーはひとつしか無かったので、僕は彩香ちゃんに出した後の2杯目だけど、彩香ちゃんとふたりで飲むコーヒーだ、2杯目だろうが十分美味しいハズ!
「ユウト君が淹れてくれたコーヒーかぁ~、なんか感動しちゃうなぁわたし」
「そ、そう! まぁ美味いかどうかわかんないけど飲んでみてよ」
 彩香ちゃんは僕が勧めると一口・・すると・・・
「あぁ、やっぱりおにいちゃんが淹れてくれたコーヒーは美味しい!!」
「いやぁ~そんなに褒めないで? ん? いま、なんて言った??」
「あっ! つい言っちゃった・・・あのね、話さないといけないことって、わたしとユウト君のことなの・・・」
「彩香ちゃんと僕のこと??」
 僕はわが耳を疑った、今、確かに「おにいちゃん」ってワードが聞こえたようだった。
「えぇ、実はわたしとユウト君は前世で兄妹だったのよ」
「え? えぇ~ッ?! 僕と彩香ちゃんが兄妹だったって? マジ??」
「えぇ、マジよ」
 さっきまで、向こうの世界でも話し合いを受け入れて欲しいとかって考えてた僕の脳は新たな急展開というか状況についていけてないようで、身体全体が完全にフリーズしてしまった。
「ユウト君、大丈夫? ねぇ? お兄ちゃん?」
「え? あっ? あぁ~、え、え~と、そ、その話、冗談とかだったりしないよね?」
 僕は間の抜けた薄ら笑いを浮かべながら聞きただした、しかし、彩香ちゃんの返事はしっかりとしたモノで・・・
「えぇ、これはわたしがもっている前世の記憶だから確かなことよ、私とユウト君は2歳違いの兄妹としてこっちの世界で暮らしてたのよ」
「僕が彩香ちゃんの2歳上の兄だったの?」
(1ミリも想像してなった展開・・・)
「えぇ、それでわたしがカワイイ妹だったのよ、ウフフ」
「か、可愛い妹?・・・」
「そう! カッワイイ妹よ~」
 
 なんかさっきまでの彩香ちゃんと今目の前にいる彩香ちゃんとは全く違う女子になってしまったようだ、秘密だったことを話しちゃったことでもう隠すことが無くなって仮面を脱ぎ捨てたかのようにフェルーナの女子達顔負けのベタベタ女子化して目つきまでもが変わってしまっていた・・・
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