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リッカとタイチ
合否発表
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ノアたちが立ち去った後、リッカ達も時間になったためサクラの大樹の元を後にした。主はリッカ達(主にリッカ)を快く送り出し絶対にまた会いに来ることを約束した。その後で筆記試験を受けた教室まで戻ってくると、すでに多くの受験生たちが戻ってきていた。
「ありゃ、遅れた?」
「いや、試験官の先生はまだみたいだから大丈夫だろ。」
「そっか、じゃあいっか。」
ここに移動するまでに考えていたことを消化できたのだろう、リッカはどこかすっきりした表情をしていた。今でも神獣たちに対してにこにこと微笑んでいるし、彼自身今どうこうできる問題でもないと見切りをつけたのだ。余計なことは考えないのがリッカの信条である。ノアのことが余計だとは思っていないが。
リッカとタイチで今後のことを話し合っているうちに大きな広用紙を丸めたものを持った試験官の教師、筆記を見ていた先生が教室に入ってきた。
「これより、合格者の張り出しを行います。」
その空間が緊張で包まれたのをリッカは感じた。タイチからはそう感じないが、前後にいる受験生たちは手を合わせて祈りのポーズを取っている者もいた。
前のブラックボードに《接着》で広用紙をくっつけ、試験官の教師が名前を読み上げていく。名前を呼ばれ喜ぶものもいれば、いつ呼ばれるのか分からないという風に不安がっている者もいる。そんな中でリッカとタイチは残りの定員人数二人と言うところまで残ってしまっていた。
「……呼ばれない。」
「なんでだろ?まああと二枠あるし大丈夫だよ。」
「暢気だなぁ、リッカは……。」
「心配してもしょうがないでしょ?試験は終わってるんだし。」
しかし、その二枠も別人の名前が呼ばれ試験官の先生は一息ついてしまった。
あわや不合格、そうタイチが気を落としそうになった時、リッカが何かに気づき片眉を上げた。
「あの広用紙に僕らの名前あるけど……。」
「は?じゃあなんで呼ばれないんだ?」
「さあ……なんかあるんじゃない?」
そうリッカの予想した通り、試験官の教師はぐるりと教室内を見渡しリッカとタイチを見つけると、ちょいちょいと手招きで教室の前方に呼びつけた。何かがあるらしい。
他の受験生たちもリッカとタイチの実力は実技で見て分かっているため、何故合格していないのか不思議でならなかったのだ。いつものように神獣たちを自分の定位置に乗せたリッカはタイチの動揺をもろともせずにさっさと前の方へ出てしまった。
「リッカ・トウドウくんとタイチ・アズマくんですね?」
「はい。……僕ら、名前載ってるみたいですけど何かあったんですか?」
「それがですね……君たちの成績が規格外すぎて、改めて特待生としてアカデミーに入学してもらうことになりそうなんです。」
「規格外って……そんな変な成績出したつもりないですけど。」
「変というか、十二歳でその知識量は普通じゃないんですよ?他の先生方とも話し合った結果なんですけど、君たちを普通に入学させて授業を受けてもらうより、特待生コースを受けてもらった方が、君たちにとっても有意義だと思いまして。」
「……そういうことですか。」
確かに普通に入学してくる十二、十三歳の子はほとんど基礎知識のみで入学してくる。そんな中にリッカとタイチのようなすでに応用知識まで身に着けた生徒が入ってしまえばその成績に差が出てしまい授業の進行度にも差支えが出てくる。何より、二度も基礎を学ばなければいけなくなるリッカとタイチは時間の無駄でしかないと言えるだろう。
「つきましては、君たち二人は事務室ではなく学長室に行ってもらいたいのです。私も詳しくは知らないのでお答えすることはできませんが、なんでもアカデミー長がお二人と顔を合わせたいと。」
「だから僕らだけ別に……?」
「ええ。それに、通常の合格枠ではなく特別枠としてお二人は合格していますからね。」
「なるほど、納得しました。詳しくはアカデミー長に聞けということですね?」
「はい。その方が、より納得した答えが得られるかと。」
にこやかに返してきた試験官の教師にリッカも苦笑いをしながら相槌を返した。そんなリッカの様子を見て試験官の教師も頷き返すと、彼女はその場にいた受験生たちに向けて声を発した。
「それでは、不合格になった方はこの後私の元へ、合格した方は事務室へ向かってください。事務室へは私の従魔が案内します。学長室は事務室の横にあるので、行けば分かりますからね。」
そこまで言って、彼女は一度手を打ち解散の言葉を口にした。
「ありゃ、遅れた?」
「いや、試験官の先生はまだみたいだから大丈夫だろ。」
「そっか、じゃあいっか。」
ここに移動するまでに考えていたことを消化できたのだろう、リッカはどこかすっきりした表情をしていた。今でも神獣たちに対してにこにこと微笑んでいるし、彼自身今どうこうできる問題でもないと見切りをつけたのだ。余計なことは考えないのがリッカの信条である。ノアのことが余計だとは思っていないが。
リッカとタイチで今後のことを話し合っているうちに大きな広用紙を丸めたものを持った試験官の教師、筆記を見ていた先生が教室に入ってきた。
「これより、合格者の張り出しを行います。」
その空間が緊張で包まれたのをリッカは感じた。タイチからはそう感じないが、前後にいる受験生たちは手を合わせて祈りのポーズを取っている者もいた。
前のブラックボードに《接着》で広用紙をくっつけ、試験官の教師が名前を読み上げていく。名前を呼ばれ喜ぶものもいれば、いつ呼ばれるのか分からないという風に不安がっている者もいる。そんな中でリッカとタイチは残りの定員人数二人と言うところまで残ってしまっていた。
「……呼ばれない。」
「なんでだろ?まああと二枠あるし大丈夫だよ。」
「暢気だなぁ、リッカは……。」
「心配してもしょうがないでしょ?試験は終わってるんだし。」
しかし、その二枠も別人の名前が呼ばれ試験官の先生は一息ついてしまった。
あわや不合格、そうタイチが気を落としそうになった時、リッカが何かに気づき片眉を上げた。
「あの広用紙に僕らの名前あるけど……。」
「は?じゃあなんで呼ばれないんだ?」
「さあ……なんかあるんじゃない?」
そうリッカの予想した通り、試験官の教師はぐるりと教室内を見渡しリッカとタイチを見つけると、ちょいちょいと手招きで教室の前方に呼びつけた。何かがあるらしい。
他の受験生たちもリッカとタイチの実力は実技で見て分かっているため、何故合格していないのか不思議でならなかったのだ。いつものように神獣たちを自分の定位置に乗せたリッカはタイチの動揺をもろともせずにさっさと前の方へ出てしまった。
「リッカ・トウドウくんとタイチ・アズマくんですね?」
「はい。……僕ら、名前載ってるみたいですけど何かあったんですか?」
「それがですね……君たちの成績が規格外すぎて、改めて特待生としてアカデミーに入学してもらうことになりそうなんです。」
「規格外って……そんな変な成績出したつもりないですけど。」
「変というか、十二歳でその知識量は普通じゃないんですよ?他の先生方とも話し合った結果なんですけど、君たちを普通に入学させて授業を受けてもらうより、特待生コースを受けてもらった方が、君たちにとっても有意義だと思いまして。」
「……そういうことですか。」
確かに普通に入学してくる十二、十三歳の子はほとんど基礎知識のみで入学してくる。そんな中にリッカとタイチのようなすでに応用知識まで身に着けた生徒が入ってしまえばその成績に差が出てしまい授業の進行度にも差支えが出てくる。何より、二度も基礎を学ばなければいけなくなるリッカとタイチは時間の無駄でしかないと言えるだろう。
「つきましては、君たち二人は事務室ではなく学長室に行ってもらいたいのです。私も詳しくは知らないのでお答えすることはできませんが、なんでもアカデミー長がお二人と顔を合わせたいと。」
「だから僕らだけ別に……?」
「ええ。それに、通常の合格枠ではなく特別枠としてお二人は合格していますからね。」
「なるほど、納得しました。詳しくはアカデミー長に聞けということですね?」
「はい。その方が、より納得した答えが得られるかと。」
にこやかに返してきた試験官の教師にリッカも苦笑いをしながら相槌を返した。そんなリッカの様子を見て試験官の教師も頷き返すと、彼女はその場にいた受験生たちに向けて声を発した。
「それでは、不合格になった方はこの後私の元へ、合格した方は事務室へ向かってください。事務室へは私の従魔が案内します。学長室は事務室の横にあるので、行けば分かりますからね。」
そこまで言って、彼女は一度手を打ち解散の言葉を口にした。
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