ちっちゃい仲間とのんびりスケッチライフ!

ミドリノミコト

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リッカとタイチ

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 「流石森梟オウル……すごく賢いよね。」
 『まま!?僕らの方が賢くてかわいいでしょ!!』
 「それはもちろん。シロくんたちが一番だよ?」
 『えへへ~~!』
 「可愛いなあ、もう……」

 飛びながら合格者たちを誘導する森梟オウルの後ろでリッカと白虎が言葉を交わす。甘えん坊気質な白虎はリッカが他の魔獣に興味を示すだけで面白くないと感じるのだ。その一人と一匹のやり取りに他の神獣たちも混ざりわいわいとにぎやかであるのだが、神獣の言葉が分かるタイチ以外の合格者はリッカが鳴き声を上げている従魔と話しているようにしか見えない。

 「おいリッカ、目立ってる。」
 「えー……まあいいんじゃない?」
 「……昼休憩の時の殊勝なリッカは何処に行ったんだ。」
 「もう迷子。」
 「早すぎるだろ……!」

 ケロリとした顔で言うリッカはもふもふと白虎を撫でながら、青龍や朱雀には好きにさせている。玄武は三匹の代わりにちらちらとこちらを見ている森梟オウルを牽制していた。

 (こっちに来るんじゃないよ。来たら張っ倒すからね。)

 玄武がじろりと森梟オウルを見つめることで森梟オウルはちらちらと見るたびにその鬼のような形相と目を合わせてしまうことになり、不要なプレッシャーを感じることとなっていた。
 ふいに、森梟オウルが動きを止め、一鳴きした。場所はすでに、事務室である。一人一人事務室に入っていく中、リッカとタイチはそのまま真っすぐ進み、学長室の扉をノックした。

 「すいませーん、呼ばれたリッカ・トウドウとタイチ・アズマですけど……」
 「お、おいそんな軽々しくいいのか……!」
 「大丈夫だって。……でもこの気配は、」




 「やあ。待ってたよ。」




 リッカがノックをしながら声をかけ、そして記憶に新しい気配に眉を顰めていると案の定先に会ったルカがなぜか学長室のドアを内側から開けた。流石にほわほわしていたリッカも神獣たちも気を引き締め、二、三歩後ずさりをする。どうにも苦手意識がついてしまったようだった。自分でも驚くほどに目の前の相手を苦手に思っていると、リッカは思う。 
 そんな様子のリッカにノアは苦笑いをし、リッカとタイチを中に誘った。

 「いやー、本当に怯えさせちゃったみたいだね。」
 「怯えてなんかいません。」
 「じゃあもっと普通に接してよ。」
 「……嫌です。普通です。」
 「どこも普通じゃないかな。それよりほら、アカデミー長に会いに来たんでしょう?」
 「ノアさんはどうしてここにいるんですか?」

 邪険にするリッカに笑いを浮かべるノアに向かって、タイチは話を変えるように尋ねた。そう、ここはアカデミー長のいる学長室ではないのか、何故一生徒であるノアがここにいるのか、疑問に思ったのだ。アカデミー長は奥の個室にいるのか、いつも座っているだろう作りのいい椅子の上には座っていなかった。

 「僕だってアカデミー長に手伝いを頼まれているって言ったでしょ?だからここにいるんだ。さ、アカデミー長は奥にいるよ、行こっか。」
 「……はい。」
 「溜めたねぇ……。そこで君の求めている答えも分かると思うよ。」
 「僕が求めている答え?」
 「詳しくは後だ。付いておいで。」

 踵を返し、奥の方へ行くノアについていくことをためらっていると、足元にすり寄る二匹の影。ハッとして下をみると、ノアの従魔である夜猫ノワールキャットがリッカを押すように足に頭を擦り付けていたのだ。リッカの服はあの模擬戦闘の時とデザインは違うが、形は同じである。であるがために、夜猫ノワールキャットのさらさらとした毛並みが割と鮮明に感じられてこそばゆく感じた。
 そしてその愛らしさに、リッカが耐えられるはずもなく……、

 「あーもー!分かったよ……行けばいいんでしょ、行けば!」
 「リッカが折れた。」
 「折れるなっていう方が無茶だよ……だって可愛い、スケッチしたい……」
 『ねえまま、あの人部屋に入ったらかじっていい?』
 「ダメだよシロくん……心配してくれるのは嬉しいけど、ちょっと我慢ね……」
 「嬉しいのか……」
 『はぁ~い。』

 可愛らしい返事を返した白虎をわしわしと撫で、リッカとタイチはノアの後ろについて奥の部屋へと入った。

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