激しくしても良いのに

面蛸とおる

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相思相愛の鏡と姫

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住み慣れた我が家に着けば、私より年齢が一つ上の紫士兄さんが心配そうな顔でこちらを見ていたので。

「どうされましたか? 三さんに何かありました?」と話しかければ。

「…嗚呼あったさ、騎冬が今日も可愛いくてしんどいっていう事がね」

「それはいつもの事なのでは…? それ以外にはないのですか?」

「騎冬にはないさ…でも雪白にはあるよ。だってそんな不安そうな顔して帰ってくるんだもん、兄として心配にはなるさ。唯でさえお前は見た目も中身も可愛くて美しいから、すぐに変なのに捕まるだろう?」

きりっとした鋭い青い目と黒髪を誓愛叔父様のように短く格好良くしている紫士兄さんはぶつぶつと小言を言うように呟くので。

「ごめんなさい兄さん。少し…テスカトルさんの事で、ちょっと…」

「なるほど。あの自称星の管理者め、私の騎冬を生け贄にしようとした罪もあるのに!! 雪白にまで…困らせる事をしやがって!! ゆるせないな」

紫士は怒りをこめた声音で強く言いながら、狂気に染まった表情をいっきに見せるので。

「兄さんそう怒らないでください!! そこまで困ったことではないので、ほらもう雪白は元気ですよ。ふわふわもこもこめんめんです」

「…ふわふわもこもこめんめんって何だよ。まあいいや、そんな事より晩ご飯あるからちゃんと食べるんだぞ」

私の懇親のギャグに紫士兄さんは、全くお前と来たらまたそんな天然発言をしてという顔をして優しく答えてくれるので。

私はそれに「はい、わかりました」と返答して、黒の革靴を脱いでリビングまで向かい。

誰も居ない白のダイニングテーブルの上に一つだけ並べられている、今日の晩ご飯だと思われる。焼き魚と納豆ご飯をゆっくりと味わいながら食べて。

こんな寂しい部屋から早く出て行きたいなと心の中で呟いて、リビングの窓から見える夜空を眺めれば。

「雪白、本当に大丈夫か?」

「えっ…兄さん。はい大丈夫ですよ」

「本当に? まあ今日は父さんたち居ないからね…」

いつのまにやらリビングに来ていた紫士兄さんはそう、諭すように言うので。

「…結婚祝いの日ですからね。きっと明後日まで帰って来ないと思いますが、兄さん的には三さんとイチャラブ出来てハッピーですよね?」

「なっ…お前、そんな事言って…まあでも騎冬に夜遅くまでネット通話出来るから…そのなんというか」

「はいはい、惚気ですね。ほんとお幸せにですよ。なので雪白はこの辺でお暇させてもらいます」

私はそう言い捨てるように言いながら、リビングを出て二階に続く階段を上り。

一番奥にある自室へと向かって…。

(今日は色々とあったから、早くベットに入って寝てしまおう)と考えて、扉をガチャリと開ければ。


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