80 / 120
第四話 日常が変わる
01-1.武と葵の恋バナ
しおりを挟む
* * *
翌日、教室につくと武が難しそうな顔をして席に座っていた。
……珍しく一人か?
律と教室に入った葵は珍しいものを見たと感じる。
浩二はいなかった。自転車通学である浩二はいつも武よりも早くに教室に到着しており、葵と律が教室に入る頃にはなにかしらの会話を交わしているのだが、今日はまだ来ていないようだった。
律と別れ、武の元に向かう。
「おはよう」
葵が武に声をかけると、武は顔をあげた。
「おはようございます」
「難しい顔をしてどうしたんだ?」
「それがですね。怪文書を浩二から送られてきたのです。ちなみに浩二は体調不良で今日はお休みだそうですぞ」
武はスマホを見せつけてくる。
それを除きながら、葵は首を傾げた。メッセージに怪文書など書かれていない。
「あぁ、そうか。休みか。で、怪文書ってのは?」
葵の言葉に対し、武は難しそうな顔をする。
それから、周囲を見渡した。
「実はですね。怪文書は昨日のことなのです。好きな人に告白をするので相談に乗ってほしいと言われましてね。それに応えていたら、浩二が怒りだしたのです」
「怪文書っていうか、怪事件じゃねーかよ。浩二を怒らせるなんて、なにを言ったんだよ」
「告白されたら誰でも好きになっちゃいますぞって、答えただけですぞ」
武はやりとりの一部を見せてくれる。
それを確認すると浩二が怒ったであろう文章が見えた。
……怒るような内容ではないな。
武は自分の体験を語っただけだ。
……好きなやつに言われなければ。
ただし、条件が違う。
浩二は武に好意を寄せていたのだろう。しかし、それを直接言う勇気はでず、告白をするのだという前提で武に話を持ちかけた。
それに対する返事はのろけだった。
武は敏郎のことが好きになっていた。
帰り道、思う存分、語り尽くせたのが大きかったのだろう。
翌日、教室につくと武が難しそうな顔をして席に座っていた。
……珍しく一人か?
律と教室に入った葵は珍しいものを見たと感じる。
浩二はいなかった。自転車通学である浩二はいつも武よりも早くに教室に到着しており、葵と律が教室に入る頃にはなにかしらの会話を交わしているのだが、今日はまだ来ていないようだった。
律と別れ、武の元に向かう。
「おはよう」
葵が武に声をかけると、武は顔をあげた。
「おはようございます」
「難しい顔をしてどうしたんだ?」
「それがですね。怪文書を浩二から送られてきたのです。ちなみに浩二は体調不良で今日はお休みだそうですぞ」
武はスマホを見せつけてくる。
それを除きながら、葵は首を傾げた。メッセージに怪文書など書かれていない。
「あぁ、そうか。休みか。で、怪文書ってのは?」
葵の言葉に対し、武は難しそうな顔をする。
それから、周囲を見渡した。
「実はですね。怪文書は昨日のことなのです。好きな人に告白をするので相談に乗ってほしいと言われましてね。それに応えていたら、浩二が怒りだしたのです」
「怪文書っていうか、怪事件じゃねーかよ。浩二を怒らせるなんて、なにを言ったんだよ」
「告白されたら誰でも好きになっちゃいますぞって、答えただけですぞ」
武はやりとりの一部を見せてくれる。
それを確認すると浩二が怒ったであろう文章が見えた。
……怒るような内容ではないな。
武は自分の体験を語っただけだ。
……好きなやつに言われなければ。
ただし、条件が違う。
浩二は武に好意を寄せていたのだろう。しかし、それを直接言う勇気はでず、告白をするのだという前提で武に話を持ちかけた。
それに対する返事はのろけだった。
武は敏郎のことが好きになっていた。
帰り道、思う存分、語り尽くせたのが大きかったのだろう。
43
あなたにおすすめの小説
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
隣に住む先輩の愛が重いです。
陽七 葵
BL
主人公である桐原 智(きりはら さとし)十八歳は、平凡でありながらも大学生活を謳歌しようと意気込んでいた。
しかし、入学して間もなく、智が住んでいるアパートの部屋が雨漏りで水浸しに……。修繕工事に約一ヶ月。その間は、部屋を使えないときた。
途方に暮れていた智に声をかけてきたのは、隣に住む大学の先輩。三笠 琥太郎(みかさ こたろう)二十歳だ。容姿端麗な琥太郎は、大学ではアイドル的存在。特技は料理。それはもう抜群に美味い。しかし、そんな琥太郎には欠点が!
まさかの片付け苦手男子だった。誘われた部屋の中はゴミ屋敷。部屋を提供する代わりに片付けを頼まれる。智は嫌々ながらも、貧乏大学生には他に選択肢はない。致し方なく了承することになった。
しかし、琥太郎の真の目的は“片付け”ではなかった。
そんなことも知らない智は、琥太郎の言動や行動に翻弄される日々を過ごすことに——。
隣人から始まる恋物語。どうぞ宜しくお願いします!!
不器用に惹かれる
タッター
BL
月影暖季は人見知りだ。そのせいで高校に入って二年続けて友達作りに失敗した。
といってもまだ二年生になって一ヶ月しか経っていないが、悲観が止まらない。
それは一年まともに誰とも喋らなかったせいで人見知りが悪化したから。また、一年の時に起こったある出来事がダメ押しとなって見事にこじらせたから。
怖い。それでも友達が欲しい……。
どうするどうすると焦っていれば、なぜか苦手な男が声をかけてくるようになった。
文武両道にいつも微笑みを浮かべていて、物腰も声色も優しい見た目も爽やかイケメンな王子様みたいな男、夜宮。クラスは別だ。
一年生の頃、同じクラスだった時にはほとんど喋らず、あの日以降は一言も喋ったことがなかったのにどうして急に二年になってお昼を誘ってくるようになったのか。
それだけじゃない。月影君月影君と月影攻撃が止まない。
にこにことした笑顔になんとか愛想笑いを返し続けるも、どこか夜宮の様子がおかしいことに気づいていく。
そうして夜宮を知れば知るほどーー
なぜかピアス男子に溺愛される話
光野凜
BL
夏希はある夜、ピアスバチバチのダウナー系、零と出会うが、翌日クラスに転校してきたのはピアスを外した優しい彼――なんと同一人物だった!
「夏希、俺のこと好きになってよ――」
突然のキスと真剣な告白に、夏希の胸は熱く乱れる。けれど、素直になれない自分に戸惑い、零のギャップに振り回される日々。
ピュア×ギャップにきゅんが止まらない、ドキドキ青春BL!
学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
悪の策士のうまくいかなかった計画
迷路を跳ぶ狐
BL
いつか必ず返り咲く。それだけを目標に、俺はこの学園に戻ってきた。過去に、破壊と使役の魔法を研究したとして、退学になったこの学園に。
今こそ、復活の時だ。俺を切り捨てた者たちに目に物見せ、研究所を再興する。
そのために、王子と伯爵の息子を利用することを考えた俺は、長く温めた策を決行し、学園に潜り込んだ。
これから俺を陥れた連中を、騙して嵌めて蹂躙するっ! ……はず、だった……のに??
王子は跪き、俺に向かって言った。
「あなたの破壊の魔法をどうか教えてください。教えるまでこの部屋から出しません」と。
そして、伯爵の息子は俺の手をとって言った。
「ずっと好きだった」と。
…………どうなってるんだ?
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる