BLゲームの展開を無視した結果、悪役令息は主人公に溺愛される。

佐倉海斗

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02-11.

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 セドリックはすんなりと手を離してくれた。その勢いのまま、レイドはすぐに手をセドリックの股間から離した。

「今すぐ覚悟を決めてほしいなぁ」

 セドリックはレイドの髪に触れながら、のんびりとした口調で催促をした。

 ……俺が受け身? なのか?

 受け入れる方という意味であっているはずだ。

 レイドは困惑していた。
 かわいい方が受けであると無意識に決めつけていた。なにより、ゲームの中ではセドリックは総受けだったはずだ。

 ……セドリック様が望むなら、それに従ったほうが良いんだろうが……。

 レイドは悩む。

 授業で習った通りに振る舞うには、レイドはかわいげが足りなかった。

「無理ばかり言ってごめんね。困らせたいわけじゃないんだよ」

「謝らないでください。セドリック様」

「でも、レイドを困らせちゃったよね?」

 セドリックは落ち込んでいた。

 それを見てレイドは立ち上がる。
 それから、ぎこちなく、セドリックを抱きしめた。

「……緊張してるのが伝わりますか?」

「うん。ドキドキしてるね」

 セドリックはレイドの胸元に顔を埋めた。
 ここぞとばかりに、セドリックはレイドに触れる。

「セドリック様を前にすると鼓動が早くなります」

 レイドはゆっくりと離れる。
 短い抱擁をしただけなのに、心臓がうるさいくらいに鳴っていた。緊張しているのか、表情にも余裕がない。

「それって、僕のことが好きだから?」

 セドリックは期待に満ちた顔をしていた。

「そうなのかもしれません」

 それに対し、レイドは答える。

「セドリック様に触れるとおかしくなりそうなくらいに、緊張します」

 レイドは、自分の心に素直になることにした。

「それが好きな人に対する気持ちなら、俺はセドリック様に恋をしているのだと思います」

 レイドのまっすぐな言葉を聞き、セドリックは顔を赤らめた。

「嬉しい」

 セドリックは目を細めて笑う。
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