自衛官のスキル【正当防衛】はモンスターにも適用される 〜縛りがエグい異世界行軍〜

鹿

文字の大きさ
8 / 39

8 飛行計画なしの飛行

しおりを挟む

ニ人はしばらく無言で歩き続けた。

(自然と歩く足並みが揃ってる。行進してるみたいだ。これも自衛官の性だな)

ゼンジは無意識の内に、少年と歩幅を合わせて歩く自分が可笑しくなり、クスリと笑った。

(しかし何て声を掛けたらいいか分からん。さっきは勢いで何とかなったけど、今更色々聞けないよなぁ…気不味い…そうだ!名前)

「あのさ、まだ自己紹介してなかったよな。自分の名前は、鏡 善士だ。君の名前は?」

「……ポム。と言います。宜しくお願いします」

(あれ?なんだか更に気不味くなったんだけど。聞いたらダメだったか?)

「そうだ、君達は何者だ?」

ポムはビクッとして前を見たまま答えた。

「何者だとはどういう意味でしょうか?」

暗くて表情が分からないが、何故か慌てているように見える。

(真実を話して良いのか?転移は秘密にするべきか?そこんとこ女神様に聞かなかったな。一応伏せとくか)

「ああ。すまない。俺は記憶がないから、聞いて良い事なのか分からないんだが、君達はエルフか?」

(聞いたらダメだったかな?)

「え?勿論エルフですよ。記憶がないって、記憶喪失ですか?エルフの事も忘れているのですか?」

(アレ?案外素直に教えてくれたぞ。自分の勘違いか?)

「実はそうなんだ。緑の小人に襲われて頭を打ったみたいなんだが、そこから前の記憶がなくなってるんだ」

(苦しいか?)

「…そうでしたか。ゴブリンの事まで忘れてしまってるんですね。」

(信じた!純粋。しかしやっぱりゴブリンだったか)

「あいつはゴブリンっていうのか。あのブタは君が言ってたように、オークでいいのか?」

「はい。オークです」

「なる程あいつがオークか…」

「そうです。ゴブリンもオークも集団を作り、村や街を襲うモンスターです」

「そうか。だからゴブリンは、次から次に出てきたんだな」

「あいつらのせいで…」

(ヤバい、話を変えないと)

「それで、ポムの職業はなんだ?」

「……」

ポムは答えなかった。

(しまった!つい調子に乗った。これが聞いたらダメなやつか)

「あ~あれだ、言いたくなかったら言わなくても構わないよ」

「いいえ。私の職業は、魔法使いです」

「何ぃ!凄いな!!いいな!魔法が使えるのか?見てみたい!」

「……」

(しまった。魔法が見たくて、ついつい調子に乗ってしまった)

「そうですが、今は…無理です」

ポムは悲しそうな顔でそう答えた。

「無理って、道具がないとか、MPが足りないからか?」

「いいえ。それは言えません」

(しまった。深入りし過ぎた!ついつい調子に乗ってしまった)

「そ、そうか…何か事情があるんだろうな」

(もう無理だ!これ以上は聞かない方がいいな。
普段人の話を聞かないから、こんなことになるのかも…反省)

雨で視界が悪い中、少ない月光を反射して、キラキラ輝くものが見え始めた。

「何か光ってないか?」

「多分馬車です。まだあって良かった」

「はあ?結構光ってるぞ!あんな目立つ馬車に乗ってたのか!?」

「この辺りには大きな盗賊団があるんです。その盗賊団に出会ってしまった時の為の黄金です」

「あの光り方からすると相当な量の黄金だぞ!」

「これは生き残るための策なのですが、まず黄金の樽を馬車に乗せておきます。盗賊が出たらそれを落とすのです。無駄に血を流さず大量の黄金が手に入るとなれば、盗賊も追って来ようとはしません。ここに来るまでに、3樽落として逃げてきました」

ポムは得意げにそう言った。

「何を言ってるんだ!!例え命と引き換えだとしても、そんなに大量の黄金を盗賊に渡したら、もっと大勢の人が犠牲になるだろ!」

「はい。ですからあれは偽物です。」

「に、偽物?メッキか何かか?」

「あなたなら分かると思いますが、錬金術で木を黄金に変えています。後少ししたら全て木に戻ります」

「へ、へぇ~」

(錬金術凄いね)

「…良い人ですね」

「何?」

「なんでもありません。着きましたね。これが我々の馬車です」

そこには黄金に輝く馬車の荷台が倒れていた。
しかし黄金ではあったが、王女が乗るような豪華な馬車ではなく、幌が掛かっているだけの、後部が開いた幌馬車だった。

「こ、これは凄いな!本物の黄金みたいだ」

「今は本物です。囲まれたので荷台を黄金に変えました。ですが、襲ってきたのがオークだったので……馬車を置いて逃げたのですが、黄金には興味を示さずに皆襲われました」

「そうだったのか」

ポムはそのまま荷台の中に入って行った。

「荷物は無事です。良かった。食糧と回復薬があれば少しは楽になりますね」

「少しじゃない。かなり楽になるぞ!武器や防具よりも」

そこでゼンジは、ポムの服がボロボロである事を思い出した。

(男だと言ってるけど、多分女の子だよな。これ以上破れるとマズイだろ)

「迷彩戦闘服!ポム今更だけどこれに着替えるか?」

「……」

陸自の戦闘服を、スキルで出現させた事でポムは驚き固まった。

「ここに置くからな。自分は向こうに行ってるよ」

迷彩戦闘服を馬車の入り口に置くと、ポムが見えない位置まで移動した。

「……ありがとうございます。それにしても凄いスキルですね」

ポムはそれを受け取り、いそいそと着替え始めた。

そして着替え終わるとゼンジを呼んだ。

「似合ってるじゃないか」

「お揃いですね。でもちょっと大きいです」

しかし突然、迷彩戦闘服がポムの体型に合わせて縮み始めた。

「凄い……ピッタリになりました」

「……みたいだな。スキルって凄いな」

ゼンジも荷台に入った。

「この中、わりと広いんだな。その箱の中に食糧が入ってるのか?」

「そうです。五箱ありますが、持ち運ぶのは無理そうですね。これに入るだけ持って行きましょう」

ポムは、リュックのような革の袋をニつ取り出し食糧を入れ始めた。
その時ゼンジの腹が鳴った。

「はは…食べ物を見たら腹減ってたのを思い出した」

「これをどうぞ」

ポムは箱の中から、赤い物を取り出した。

「いいのか?これは……」

「りんごです」

「りんご?そのまんまなんだな」

(口の動きと言葉が合ってなかったぞ。言語理解だな。本当は違う名前なのかもな。まあ食えれば問題なし!)

おもむろに、りんごをシャリっと齧った。

「旨い!りんごだ!」

「そうですよ。りんごです。干し肉もどうぞ」

「おお!助かる!順番が逆だけど!」

二人は馬車の食糧で腹を満たした。

「ふ~落ち着いた」

「傷だらけですね。ポーションもありますよ」

「これはどうすれば良いんだ?」

ポムは青い瓶をゼンジに渡した。

「飲むんですよ。直接その傷口に付けても効きます」

「飲んで良いのか?」

「はい。まだありますから」

「いただきます」

ゼンジは一気に飲み干した。

(スポーツドリンクみたいだな)

「お!痛みが引いてきた!」

ギルダーツに殴られた顔や、裸足で歩いて傷だらけの足の裏、そしてゴブリンに切られた腕が、見る見るうちに治っていく。

「凄いなポーション!!」

「持っていてください。エーテルもどうぞ」

「ああ。ありがとう。エーテルってなんだ?」

ゼンジは黄色い瓶に入った液体を、目の前で揺らした。

「エーテルは、MPを回復する薬です」

「なる程。今は腹がタプンタプンだから後で飲むよ」

ゼンジは革の袋に、ポーションとエーテルをそれぞれニつ入れた。そして干し肉とりんごを詰め込みそれを背負い、水の入った革の袋をズボンのベルトにくくり付けた。

それを見たポムも、もう一つの袋を背負った。

「よいしょっ…と」

「大丈夫か?しかしこれだけあれば当分は、なんとか…」

その時、馬車が突然大きく揺れた。

「きゃっ!」

「うわっ!何だ?」

突然の衝撃で、荷台がグラリと大きく揺れる。それにより、ニ人ともその場に倒れてしまった。
そして強烈な風が外から入ってきて、荷台の中をかき乱した。
突然の風に驚き、ゼンジは荷台の入り口に目をやった。しかしそこには、今まであった景色が何も無かった。

「どういう事だ?森がない!」

ゼンジは荷台の床を匍匐前進で入り口へ向かった。そこから少し顔を出した後、一瞬の停止を経て、巻き戻しのような動きで元の場所まで戻ってきた。
そして、引きつった笑顔でポムを見た。

「大丈夫だ。落ち着け。良いか?落ち着けよ。まずは今、自分たちが何処に居るかだが…空だ」

「え?」

「空を飛んでるんだよ!落ちないようにしっかり掴まっとけよ!落ちたらシャレにならんからな!」

「と、飛んで……えぇぇぇ~!?」

「ド、ドラゴンだ!黒いドラゴンが、自分たちの乗ってる荷台を掴んで飛んでるんだよ!」

「ど、どうして飛んでおるのじゃ!?」

「知らん!ドラゴンに聞いてくれ!」

(どうなってるんだ?異世界に来て、まだ1日も経ってないのに色々起こり過ぎだろ!もう、ラスボスか?)

そんな事を考えてる間も、もの凄いスピードで飛んでいる。

「雨が強くなったのじゃ!何処へ向かっとるのじゃ!?」

「俺たちを食うつもりかな?」

「隙を見て逃げるのじゃ!!」

「しかし問題は速力と高度だな!川とか水の上で高度が低くなったら飛び降りよう!」

『グォォォォ!!』

ビリビリと身体中を刺激する程の唸り声を上げ、ドラゴンは急上昇を始めた。

「まずい!」

ドラゴンの上昇により、馬車が傾き始めた。ゼンジは慌てて右足に付けていた警棒を取り出し、床の隙間にねじ込んだ。

「うわ~!」

ポムはそのまま滑って外へと向かい始めた。

「掴まれ!」

そう叫んで手を伸ばすとポムも手を伸ばし、キャッチする事に成功した。

「落ちるのじゃ~!」

「絶対離すなよ!」

しかし、命の次に大切な食糧の入った黄金の箱が、ゼンジの横を滑り始めた。

「あ~!待ってくれぇ!!」

ゼンジは足を伸ばして箱を止めた。

「くっ、重、い……ダメだ」

重さに耐えられなくなったゼンジの足は、プルプルと震え出し、黄金の箱に弾かれた。すると五個全ての箱が、雨の降る外へと飛び出して行ってしまった。

「あ~ぁ……」

名残惜しそうにに人は入り口を見ていた。

(そろそろ腕がヤバくなってきた)

「ポ、ポム、どこか掴めるか?」 

ポムは手を伸ばすが、どこにも届かなかった。

「無理じゃ届かぬ」

警棒を握る手が滑り始めた。

「くっ!まずい!」

その時低く重い音が聞こえた。

『ブォーン ブォーン』

直後、とてつもなく巨大な何かが直下を通過し始めた。

新幹線が、トンネルの中ですれ違うような、音と風圧が二人を襲った。
その風圧により二人の体は浮き上がる。
ここがチャンスと目配せをして、空中を平泳ぎで壁際まで進み、全身を使って荷台にしがみ付いた。
二人は安堵のため息を吐いて、お互いの無事を確認した。

「ポム大丈夫か!?」

「平気じゃ!」

「何だか分からんが助かったな!」

下を見たゼンジは、驚愕の声を張り上げた。

「何だこりゃ!?」

体感速度100キロ以上もある中で、その黒い何かはまだ見えている。

「で、デカいな!」

「こやつを避けるために上昇したんじゃな?」

「ドラゴンが避けるヤツがいるなんて、異世界恐ろしいな」

「なんじゃ?異世界?」

「いやぁ、あれだ、良い世界だなぁって」

「お主、何か隠しておるな?」

「…おい。喋り方」

「…何のことでしょうか?」

すると黒い何かは突然、あの低い音と共に姿を消した。
浮力のなくなった二人の体は、ズンと重くなったが、それぞれしっかりと壁にしがみついている為、落ちることはなかった。

「取り敢えず何とかなったな」

ーパッパッパッパカパ~ンー

「何だ!?レベルが上がったぞ!レベルは定期的に上がるのか?」

すると今度は、荷台がゆっくりと水平に戻ったかと思うと、水平を通り越して真っ逆さまに急降下し始めた。

「「うわぁ~~~~!!!」」

二人の絶叫は、しばらくの間、雨が降る夜の空に、やまびこのように続いた。

(女神様、こちら自衛官、
ゴブリン、オーク、そしてドラゴン。ボスキャラまでの過程が短過ぎませんか?どうぞ)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~

桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。 交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。 そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。 その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。 だが、それが不幸の始まりだった。 世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。 彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。 さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。 金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。 面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。 本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。 ※小説家になろう・カクヨムでも更新中 ※表紙:あニキさん ※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ ※月、水、金、更新予定!

【完結】すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ

一終一(にのまえしゅういち)
ファンタジー
俺こと“有塚しろ”が転移した先は巨大モンスターのうろつく異世界だった。それだけならエサになって終わりだったが、なぜか身に付けていた魔法“ワンオペ”によりポンコツ鎧兵を何体も召喚して命からがら生き延びていた。 百体まで増えた鎧兵を使って騎士団を結成し、モンスター狩りが安定してきた頃、大樹の上に人間の住むマルクト王国を発見する。女王に入国を許されたのだが何を血迷ったか“聖騎士団”の称号を与えられて、いきなり国の重職に就くことになってしまった。 平和に暮らしたい俺は騎士団が実は自分一人だということを隠し、国民の信頼を得るため一人百役で鎧兵を演じていく。 そして事あるごとに俺は心の中で呟くんだ。 『すまない民よ。その聖騎士団、実は全員俺なんだ』ってね。 ※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

異世界サバイバルゲーム 〜転移先はエアガンが最強魔道具でした〜

九尾の猫
ファンタジー
サバイバルゲームとアウトドアが趣味の主人公が、異世界でサバゲを楽しみます! って感じで始めたのですが、どうやら王道異世界ファンタジーになりそうです。 ある春の夜、季節外れの霧に包まれた和也は、自分の持ち家と一緒に異世界に転移した。 転移初日からゴブリンの群れが襲来する。 和也はどうやって生き残るのだろうか。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

処理中です...