7 / 51
妖狐の里編
7話 覚悟
しおりを挟む
ヤマトの傷は思ったよりも当たり所が悪かったようだ。
出血は止まらなかった。
「まずいぞ……」
流石に、オーガは強い肉体を持っているとは言え、動脈をやられたら失血死はしてしまうだろう。
「止まれ!止まれ!」
俺は着ていた白衣で傷口をふさごうとするが、銃創から溢れる血は一向に止まる気配は見られなかった。
血が止まらない分にはどうしようもない。
すると、ヤマトは苦しそうな様子で口を開いた。
「イーナ……オレ…… ナマエ ウレシカッタ……」
やめろ。まだ諦めるな。
ヤマトは、涙が今にも決壊しようなルカにも声をかける。
「ルカ……ケガサセテ ゴメンナ…… イーナ タノンダゾ……」
「イーナ様! 大丈夫だよね!? 助かるよね!?」
ルカももう取り乱している。
テオは里から薬草をいくつか持ってきてくれたが、もはや手の施しようもなかった。
オレは静かにテオに向けて言った。
「テオ、ヒポクラテスの実…… 急いで持ってきてくれないか?」
その判断は非情とも言えるものだったかも知れない。しかし、これ以上はどうしようもない。ならば、俺に出来る事はせめて苦しまないで安らかに眠ってもらうことだった。
――イーナ、そちジューイシじゃろ? どうにもならないのか?
「……」
「ねえ! イーナ様!!」
それからすぐにテオはヒポクラテスの実を持ってきてくれた。その実を傷つけると、果汁が溢れてきた。
「ありがとう、テオ。 さあヤマト、これを飲むんだ。楽になる」
果汁を近くにあった葉っぱの上に絞り出し、ゆっくりとヤマトに飲ませる。
だんだんとヤマトの意識が低下していくのが分かる。
「……」
ヤマトは何か最後に口を動かすと、そのまま安らかに眠りについた。
ヤマトを救えなかった苦しみに、胸が締め付けられるような思いだった。それに、神通力で退治してきた鬼達だってそうだ。みんな生きていたのに……
調子に乗っていた。
「ヤマトだけじゃない、オーガもゴブリンも、皆安らかに眠ってくれるよう祈ろう」
ルカは泣きじゃくっていたが、俺がそう言うと、この戦場で散ったもの達に対して祈りを捧げてくれた。 俺とルカとテオ、3人は静かに枯れ果てた大地に向かって黙祷をする。
そうだ、モンスターとはいえ、生きている。無駄に命を失わせてはいけない。
俺はヤマトの分も背負って生きていかなくてはいけない。それに、ゴブリン達の分も。俺は一つの覚悟を決めた。
「なあ、ルカ、サクヤ、テオ聞いてくれ、俺は里に帰ったら、病院を作ろうと思う」
「びょういん?」
ルカも大分落ち着いたようだ。俺に問いかける。
「そう、今のままじゃ満足に治療は出来ないし、拠点となる場所が必要だ。これ以上、何も出来ないまま見送るだけなんてごめんだ」
それに……
俺の断罪のためにも、今回失ってしまった命よりも多く、命を助けなければならない。そうしないと、俺自身がつぶされてしまいそうだった。
「イーナ様、ルカも、じゅーいしになりたい!」
ルカは力強く言った。
「もう、友達を失いたくないから…… イーナ様の元で修行させてください!」
「強い子だな。ルカは」
「イーナ様!ぼくもご一緒しても良いかニャ? なんだかおもしろそうなのニャ!薬草のことならまかせてニャ!それにケットシーは器用なのニャ!絶対お役に立てるニャ!」
テオまで乗り気だ。頼りになる仲間達だ。
俺達は、ヤマトが眠る墓の木に、止血に使った血まみれの白衣をぶら下げ、アルラウネの里に戻ることにした。
帰り道、俺は一つの疑問をサクヤに投げかけた。
「なあ、なんで俺に戦わせたんだ?」
――イーナにも戦い方を学んでもらわねばならないのでのう!
サクヤは笑いながら続ける
――わらわに何かあれば、イーナよ。妖狐達の事頼むぞ
サクヤ自身、守るべきものがある。長として。それは俺も理解していた。
「なあサクヤ、一つ提案があるんだけど……」
俺はサクヤに伝えた。
――ふむ、イーナなりに何か考えがあるのじゃろう。よかろう
………………………………………………………………
少し離れた木の上から、事の一部始終を見ていた少女は呟いた。
「なるほど~~! 妖狐がついたとなれば、一筋縄では行かないな~~! まあ、あっちも1人、こっちも1人でここは手打ちとしますか!ねえ!」
そう言うと少女は後ろを振り向く。
「はい、しかし、あの人間の男べらべらとしゃべってしまい……」
黒髪の男は少女の視線の先にいた。
「まあ、楽しみが増えたから良いとしよお~~!一旦帰りましょう!またすぐ会うことになるね!きっと!」
そう言うと2人は姿を消した。
………………………………………………………………
戦いの後始末はまだ終わっていなかったが、俺達はローザの元に呼ばれた。
「詳しいことは聞いています。我らもヤマト殿にお祈りを捧げましょう」
ローザはそう言うと、静かに祈りを捧げた。しばらくの後、話を切り出した。
「鬼達を指揮していたのは人間だとも聞きました。しかし、なぜ人間が我らの里を襲うのでしょうか?」
「奴らはヒポクラテスの実を狙っていました」
俺は答える。
「なぜ? あの実をそんなに欲するのでしょうか?」
ローザは理解していないようだ。その価値に。
「実から取れる果汁は、モルヒネといってものすごく価値のある薬なんです。おそらく、人間達はそれを狙っているのだと思います」
「つまり、我らの里はまた襲われる可能性が高いと言うことでしょうか?」
ローザは俺の望むような展開に話を持って行ってくれた。
「その可能性は十分考えられると思います。そこで、提案があるのですが、どうでしょう? 我々妖狐の里と協定を結ぶつもりはございませんか?」
「協定とは?」
「あなた方の里が襲われるような事があれば、我々妖狐も必ずお力を貸すことを約束いたします。その代わりに、定期的に、植物を分けて頂けないかと」
「つまり、あなた方の傘下に入れと言うことでしょうか?」
そこまで言ったつもりはないんだけどな…… 俺は苦笑いをした。
ローザは少し考えた後に結論を出した。
「よいでしょう。今日から、アルラウネの里は妖狐に従うこと、約束しましょう。その代わり、我ら一族、並びにケットシーのこと、どうかよろしくお願いいたします」
思ったより、スムーズに話が進んで、拍子抜けだったが、まあ良い。むしろこちらに都合が良い展開となった。
「ついに我らも4神の民!これでアルラウネも安泰でしょう!」
なんだか少し話が違う気もするが…… ローザも嬉しそうだし、よしとしよう。
「そうと決まればイーナ様、あなた様が我らの長です。ケットシーにも、あなたに従うよう、しつけておきます」
しつけ!? なんか物騒な言い回しだ。
「彼らは働き者ゆえ、きっとあなた様のお役に立つでしょう。そして我らアルラウネは、植物に関しての知識なら妖狐にも負けません。いつでもお力になりましょう」
「イーナ様!良かったね! ルカも頑張るよ!」
ルカは無邪気に喜んでいる。
現状、俺は九尾同然である。つまり俺が妖狐の民を守らなくてはならない。
そのためには、力もそうだし、知識も、そして資源も手に入れなくてはならない。
やれることは何でもする覚悟だった。
しかし、俺は世界を滅ぼしかねない力を2つも手に入れてしまった。少なくとも、このまま放って置かれることはないだろう。奴ら銃まで持ってたし……
また考えなくてはならない事が増えてしまったようだ……
出血は止まらなかった。
「まずいぞ……」
流石に、オーガは強い肉体を持っているとは言え、動脈をやられたら失血死はしてしまうだろう。
「止まれ!止まれ!」
俺は着ていた白衣で傷口をふさごうとするが、銃創から溢れる血は一向に止まる気配は見られなかった。
血が止まらない分にはどうしようもない。
すると、ヤマトは苦しそうな様子で口を開いた。
「イーナ……オレ…… ナマエ ウレシカッタ……」
やめろ。まだ諦めるな。
ヤマトは、涙が今にも決壊しようなルカにも声をかける。
「ルカ……ケガサセテ ゴメンナ…… イーナ タノンダゾ……」
「イーナ様! 大丈夫だよね!? 助かるよね!?」
ルカももう取り乱している。
テオは里から薬草をいくつか持ってきてくれたが、もはや手の施しようもなかった。
オレは静かにテオに向けて言った。
「テオ、ヒポクラテスの実…… 急いで持ってきてくれないか?」
その判断は非情とも言えるものだったかも知れない。しかし、これ以上はどうしようもない。ならば、俺に出来る事はせめて苦しまないで安らかに眠ってもらうことだった。
――イーナ、そちジューイシじゃろ? どうにもならないのか?
「……」
「ねえ! イーナ様!!」
それからすぐにテオはヒポクラテスの実を持ってきてくれた。その実を傷つけると、果汁が溢れてきた。
「ありがとう、テオ。 さあヤマト、これを飲むんだ。楽になる」
果汁を近くにあった葉っぱの上に絞り出し、ゆっくりとヤマトに飲ませる。
だんだんとヤマトの意識が低下していくのが分かる。
「……」
ヤマトは何か最後に口を動かすと、そのまま安らかに眠りについた。
ヤマトを救えなかった苦しみに、胸が締め付けられるような思いだった。それに、神通力で退治してきた鬼達だってそうだ。みんな生きていたのに……
調子に乗っていた。
「ヤマトだけじゃない、オーガもゴブリンも、皆安らかに眠ってくれるよう祈ろう」
ルカは泣きじゃくっていたが、俺がそう言うと、この戦場で散ったもの達に対して祈りを捧げてくれた。 俺とルカとテオ、3人は静かに枯れ果てた大地に向かって黙祷をする。
そうだ、モンスターとはいえ、生きている。無駄に命を失わせてはいけない。
俺はヤマトの分も背負って生きていかなくてはいけない。それに、ゴブリン達の分も。俺は一つの覚悟を決めた。
「なあ、ルカ、サクヤ、テオ聞いてくれ、俺は里に帰ったら、病院を作ろうと思う」
「びょういん?」
ルカも大分落ち着いたようだ。俺に問いかける。
「そう、今のままじゃ満足に治療は出来ないし、拠点となる場所が必要だ。これ以上、何も出来ないまま見送るだけなんてごめんだ」
それに……
俺の断罪のためにも、今回失ってしまった命よりも多く、命を助けなければならない。そうしないと、俺自身がつぶされてしまいそうだった。
「イーナ様、ルカも、じゅーいしになりたい!」
ルカは力強く言った。
「もう、友達を失いたくないから…… イーナ様の元で修行させてください!」
「強い子だな。ルカは」
「イーナ様!ぼくもご一緒しても良いかニャ? なんだかおもしろそうなのニャ!薬草のことならまかせてニャ!それにケットシーは器用なのニャ!絶対お役に立てるニャ!」
テオまで乗り気だ。頼りになる仲間達だ。
俺達は、ヤマトが眠る墓の木に、止血に使った血まみれの白衣をぶら下げ、アルラウネの里に戻ることにした。
帰り道、俺は一つの疑問をサクヤに投げかけた。
「なあ、なんで俺に戦わせたんだ?」
――イーナにも戦い方を学んでもらわねばならないのでのう!
サクヤは笑いながら続ける
――わらわに何かあれば、イーナよ。妖狐達の事頼むぞ
サクヤ自身、守るべきものがある。長として。それは俺も理解していた。
「なあサクヤ、一つ提案があるんだけど……」
俺はサクヤに伝えた。
――ふむ、イーナなりに何か考えがあるのじゃろう。よかろう
………………………………………………………………
少し離れた木の上から、事の一部始終を見ていた少女は呟いた。
「なるほど~~! 妖狐がついたとなれば、一筋縄では行かないな~~! まあ、あっちも1人、こっちも1人でここは手打ちとしますか!ねえ!」
そう言うと少女は後ろを振り向く。
「はい、しかし、あの人間の男べらべらとしゃべってしまい……」
黒髪の男は少女の視線の先にいた。
「まあ、楽しみが増えたから良いとしよお~~!一旦帰りましょう!またすぐ会うことになるね!きっと!」
そう言うと2人は姿を消した。
………………………………………………………………
戦いの後始末はまだ終わっていなかったが、俺達はローザの元に呼ばれた。
「詳しいことは聞いています。我らもヤマト殿にお祈りを捧げましょう」
ローザはそう言うと、静かに祈りを捧げた。しばらくの後、話を切り出した。
「鬼達を指揮していたのは人間だとも聞きました。しかし、なぜ人間が我らの里を襲うのでしょうか?」
「奴らはヒポクラテスの実を狙っていました」
俺は答える。
「なぜ? あの実をそんなに欲するのでしょうか?」
ローザは理解していないようだ。その価値に。
「実から取れる果汁は、モルヒネといってものすごく価値のある薬なんです。おそらく、人間達はそれを狙っているのだと思います」
「つまり、我らの里はまた襲われる可能性が高いと言うことでしょうか?」
ローザは俺の望むような展開に話を持って行ってくれた。
「その可能性は十分考えられると思います。そこで、提案があるのですが、どうでしょう? 我々妖狐の里と協定を結ぶつもりはございませんか?」
「協定とは?」
「あなた方の里が襲われるような事があれば、我々妖狐も必ずお力を貸すことを約束いたします。その代わりに、定期的に、植物を分けて頂けないかと」
「つまり、あなた方の傘下に入れと言うことでしょうか?」
そこまで言ったつもりはないんだけどな…… 俺は苦笑いをした。
ローザは少し考えた後に結論を出した。
「よいでしょう。今日から、アルラウネの里は妖狐に従うこと、約束しましょう。その代わり、我ら一族、並びにケットシーのこと、どうかよろしくお願いいたします」
思ったより、スムーズに話が進んで、拍子抜けだったが、まあ良い。むしろこちらに都合が良い展開となった。
「ついに我らも4神の民!これでアルラウネも安泰でしょう!」
なんだか少し話が違う気もするが…… ローザも嬉しそうだし、よしとしよう。
「そうと決まればイーナ様、あなた様が我らの長です。ケットシーにも、あなたに従うよう、しつけておきます」
しつけ!? なんか物騒な言い回しだ。
「彼らは働き者ゆえ、きっとあなた様のお役に立つでしょう。そして我らアルラウネは、植物に関しての知識なら妖狐にも負けません。いつでもお力になりましょう」
「イーナ様!良かったね! ルカも頑張るよ!」
ルカは無邪気に喜んでいる。
現状、俺は九尾同然である。つまり俺が妖狐の民を守らなくてはならない。
そのためには、力もそうだし、知識も、そして資源も手に入れなくてはならない。
やれることは何でもする覚悟だった。
しかし、俺は世界を滅ぼしかねない力を2つも手に入れてしまった。少なくとも、このまま放って置かれることはないだろう。奴ら銃まで持ってたし……
また考えなくてはならない事が増えてしまったようだ……
0
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【第2章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで?
山咲莉亜
ファンタジー
ある日、高校二年生だった桜井渚は魔法を扱うことができ、世界最強とされる精霊王に転生した。家族で海に遊びに行ったが遊んでいる最中に溺れた幼い弟を助け、代わりに自分が死んでしまったのだ。
だけど正直、俺は精霊王の立場に興味はない。精霊らしく、のんびり気楽に生きてみせるよ。
趣味の寝ることと読書だけをしてマイペースに生きるつもりだったナギサだが、優しく仲間思いな性格が災いして次々とトラブルに巻き込まれていく。果たしてナギサはそれらを乗り越えていくことができるのか。そして彼の行動原理とは……?
ロマンス、コメディ、シリアス───これは物語が進むにつれて露わになるナギサの闇やトラブルを共に乗り越えていく仲間達の物語。
※HOT男性ランキング最高6位でした。ありがとうございました!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~
味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。
しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。
彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。
故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。
そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。
これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる