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危機一髪!!
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「湊が私を置いてどっかに行っちゃったんじゃない。それなのに、どうして今更……」
「今更? 今更だって?! 俺はこんなにも伊織を愛しているのに、そんな酷いことを言うのか? 俺じゃあ駄目なのか? お前の隣に立つのは俺じゃあ駄目なのか?」
湊がさめざめと泣いていた。
そして、私のウェディングドレスを思いっきり引き裂いた。
はらりと胸元の布がはだけ、慌てて布を抑えようとした。
だが、私の腕を湊が掴んだのでなす術なく私の胸元が露わになった。
薄いブライダルインナーだけが私の上半身を守ってくれている。
掴まれた腕の痛みと羞恥に涙が滲む。
「これを! 着せるのは! 俺の役目なのに!!」
湊が激昂して、私の首元に顔を埋める。
私は何をされるか分からない恐怖に怯えていた。
だから、思わず助けを求めてしまったのだろう。
「、けて……航、助けて!」
そう叫んだ時だった。
勢いよくブライズルームの扉が開け放たれて、飛び込んできたのは航その人だった。
「おい、何してんだ」
航は私から湊を引き剥がすと、そのまま湊の頬を殴った。
私は膝を抱えて縮こまっているばかり。
幾度かの打撃音と湊の呻く声が聞こえてきたほか、あとは驚くほど静かだった。
航は私にジャケットを被せると、そのまま私をお姫様抱っこして連れ去ってくれた。
いつも私を逃げ出させてくれるのは航だった。
モンテカルロでの幻想がまだ続いているみたい。
私は彼の香りに包まれながら、全身を委ねていた。
「今更? 今更だって?! 俺はこんなにも伊織を愛しているのに、そんな酷いことを言うのか? 俺じゃあ駄目なのか? お前の隣に立つのは俺じゃあ駄目なのか?」
湊がさめざめと泣いていた。
そして、私のウェディングドレスを思いっきり引き裂いた。
はらりと胸元の布がはだけ、慌てて布を抑えようとした。
だが、私の腕を湊が掴んだのでなす術なく私の胸元が露わになった。
薄いブライダルインナーだけが私の上半身を守ってくれている。
掴まれた腕の痛みと羞恥に涙が滲む。
「これを! 着せるのは! 俺の役目なのに!!」
湊が激昂して、私の首元に顔を埋める。
私は何をされるか分からない恐怖に怯えていた。
だから、思わず助けを求めてしまったのだろう。
「、けて……航、助けて!」
そう叫んだ時だった。
勢いよくブライズルームの扉が開け放たれて、飛び込んできたのは航その人だった。
「おい、何してんだ」
航は私から湊を引き剥がすと、そのまま湊の頬を殴った。
私は膝を抱えて縮こまっているばかり。
幾度かの打撃音と湊の呻く声が聞こえてきたほか、あとは驚くほど静かだった。
航は私にジャケットを被せると、そのまま私をお姫様抱っこして連れ去ってくれた。
いつも私を逃げ出させてくれるのは航だった。
モンテカルロでの幻想がまだ続いているみたい。
私は彼の香りに包まれながら、全身を委ねていた。
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