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同期が暴露した性癖の話(4)
しおりを挟む「それにお試しでもいいから、お前のこういう姿を見てみたかったんだ」
私のバスローブのサシュを解いて前を開き、肩から滑り落とす。
頭の先からつま先まで余すことなく猫未満のコスプレを見ながら、外崎は嬉しそうな顔をした。
「ほら、まだ猫には未完成だが、それでもこんなにも可愛くて俺を興奮させる」
そんなことを言うものだから、私は思わず下に視線を落としてしまった。
たしかに彼の股間の部分がわずかに盛り上がっている。
「お願いだ……羽和子。今日だけ……今日だけでいいから、俺の我儘を聞いて……」
外崎が甘えた声を出して私に懇願してきた。
今までこんなに切なく、そして色っぽい彼の声を聞いたことがあっただろうか。
いつも淡々とした喋り方をする外崎が、顧客にも冷静な声で理路整然と話す彼がこんなに必死になるなんて。
私はその意外な姿に心をぐらぐらと揺らす。
私も何だかんだ言って絆されちゃったんだろうなぁ。まぁ、猫耳くらいならいいかって。
だから小さく頷いて了承してしまった。
外崎が『ありがとう!』と子供のようにはしゃいで喜んで。
くっ! 外崎に母性本能をくすぐられる日が来るとは、と半ば悔しくも恥ずかしい思いをしてもう一度完全体の猫になるべく浴室に向かった。
真っ白なふわふわの猫耳のカチューシャと鈴付きの首輪。それらをつけて完了だ。
絶対に鏡は見ない。こんな格好をした自分を自分の目で見てしまったら、二度と外崎の目の前には出てこれなくなるからだ。
恥を忍び、逃げ出したくなる気持ちを押し殺して外崎の所へと向かう。
彼はベッドに移動していて、私の姿を見た瞬間に歓喜した。
「どう……かな?」
「可愛い。最高に可愛い」
私の言葉にほぼ被せるように力強く言ってきた外崎の言葉に迷いはない。それに安堵しながら私も照れ笑いをした。
「羽和子、おいで。最後の仕上げをしよう」
「最後の仕上げ?」
外崎が手招きをするので、首を傾げながらその隣に座る。
そして、彼がその手に持っているモノを見て私は目を剥いた。
「とと、外崎? ととと外崎さん? そ、その手に持っているモノは……いったい?」
「あぁ、猫の尻尾だ。これを着けたら完璧な猫のコスプレになる」
猫の……尻尾!
私は耳を見つけたときとは比にならないくらいに驚愕した。
だって、その猫のふわふわの白い尻尾。毛の長いその尻尾の根元に、明らかに人間の身体の穴にぶっ刺す器具がついていたのだ。
取り付けるんじゃない。ぶっ刺す。
「これさぁ……もしかしてさぁ、私に挿れるとか言わないよね?」
「もちろんそのつもりだ。猫の尻尾なんだ。その字面のごとくお尻から生えているモノだろう?」
ですよねー……そのつもりでその尻尾をお選びになったんですよね……。
そのステンレスでできた小さなアナルプラグがついている尻尾を。
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