異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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最終決戦に現れる空気の読めない奴ら

あのロボットの行方2

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翌日、やっぱり気になるので連絡を入れてみる。

『あ、やっと連絡くれましたね、もう少し遅かったら倉庫の奥に格納するところでしたよ』
あぶなっ、連絡してよかった。
「あのー、以前僕らが持ち返ってきたロボットなんですが…」
『あれね、あの世界すごいね、こっちの技術が大して通用しないよ』
興奮気味で訴えてくる。
「あれを動かしたいんだけど…」
発言しておいて自分で何言っているんだと思ってしまった。
『あれなー、まさかハードだけで来るとは思わなかったよ』
「ハードだけ?」
『そうだよー、今時パソコン売ってたら○○搭載とかよく聞かないかな?』
「きいたことあるような…」
『君が持って帰ってきた物にはそれが全くないんだ』
「つまり…どゆこと?」
『全く動かせない状態だね、こいつを動かすならこっちでかなり弄り回さないといけないね』
「見た目が変わらないのならなんでもいいですよ」
『そうか、そうか…、任せたまえ』
いきなり気合いの入ったボイスが聞こえ一瞬別人かと思ってしまった。
「お、お願いします…」
これ以上話しているとかなり時間がかかりそうだったので切る事にした。

「さて…、次の仕事かな」
サヨとの休日も楽しみ、そろそろ次の仕事をしなければ…。

「あ、次の仕事を探そうとしていましたね?」
部屋に入るなりいきなり詰め寄られる。
「そうですね…」
「ちょうど良かったぁ今戦闘可能な人員が少なくて、ちょうど貴方が入ってきました!」
確かに戦闘はできなくはない、そこそこの剣術とそこそこの魔法は使える、でも戦闘事態の経験もすくない、実践なんて自分を守るので精いっぱいだ、場合によっては役に立たないことだって大いにありうる。
「いや、僕は戦闘はあまり…」
「あなたの妻の戦闘力ですよ、確かに貴方は強くなければ生きていけないような世界の出で、戦闘はできるとは思いますが、チート等は無いので…」
つまり本命はサヨで役立たずの自分はおまけ…。
「のちのちチートになる人もいますし…ね」
ね、とか言われても嬉しくない、しかし仕事なら行くしかない。
「わかりました、サヨを前衛にして行きますよ」
「たすかるわー、はい」
「え」
1枚の文字がびっしり書かれた紙を差し出される。
「これは?」
「サヨちゃんに読ませておいて、アップブート用のスクリプトを出力した物よ」
目の前の人が何を言っているのか全く分からなかった。


「あ、どうだった?」
部屋を出て待っていたサヨに紙を渡す。
「何これ?」
「アップデート用のスクリプトだとさ」
「ふーん」
サヨがびっしり文字が書かれた紙を眺める。
「これは良いと思う」
よく解らないが喜んでいる、まるでおいしい物を食べた時のようだ。
「なんて書いてあるの、ザックリと教えて」
「うーん…魔力コンバーターの効率化とループ処理の解決による出力の安定式」
「もっと適当に」
「強くなる!」
「だけ?」
「うん!」
「そうか…」
意味が解らなかった。


「あ、もう終わりました?」
部屋から職員がこちらの様子を確認しにきた。
「大丈夫です」
「そっか、じゃあ行こうか」
「は……はぁ」
はいと言い切る前に移動していた、本当に転送される時にもっとわかりやすくしてほしい物だ。

「というかまた森の中ですか、こんどは人の気配が一切ないぞ」
「私のレーダーにも反応がありません」
完全に人気のない森だ、異世界転生は絶対に森スタートじゃないといけない決まりでもあるのだろうか?

「とりあえず、前に向いて進んでいくか…」
「どこまでもお供します」
しばらく2人で道なき道を進んでいった。

「今回はファンタジーな世界じゃないのかな?」
しばらく進んで行くとアスファルトの2車線道路と遭遇した、反対側は崖になっており、ガードレールでしっかりと落ちないようになっている。
木の枝を適当に広い、倒してみると左に倒れた。
「しばらく道なりに進んでいくか…」
アスファルトでは照り返しで熱かったの道路沿いに森の中を進んでいった。
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