異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

魔法学校の臨時講師

ゴーレムに取り付ける物

次の授業まで少し期間があるのでこの世界のゴーレムについて、特に武装についておさらいする。
前提としてこの世界では銃に準ずる物が無かった、というか火薬が無かった。
遠距離攻撃の方法は弓矢か杖などを使用した魔法のみのようだ。

ゴーレムに弓矢を持たせての運用例はあるようだが、杖などを装備して運用した例は見つけることができなかった、そもそも杖は魔法を使いやすくするための補助道具にすぎないため、ゴーレムに持たせたところで魔法が使えるようになる訳ではない。
杖に魔石とかつければなんとかなるかと思ったが、魔法の発動にはその魔法を発動させる意思が必要らしく、ゴーレムが持っていたところで意味がないとの結論が出ていた。

自分のいた世界でも対ゴーレムの魔法や戦法があったりでごく一部の洗浄でしかゴーレムは運用されていない。
この世界でもゴーレムを使うより直接魔法を使用した方が魔法が楽なそうだ、本当に簡易な砦にすることでしか効率的な運用方法が見いだせていないようだ。
実際に授業で使用したゴーレムの魔術も自分の世界で使われている魔術の応用で、自分はこの世界の魔法が使えないので、この世界の魔法のみで再現ができるか怪しい…。
この世界のゴーレムの技術は軍事的なものと未解読なもあり開示されている情報は少ない。
今回は実際に戦場で運用する訳でもなく、授業だしそこまでガチにならなくても、見た目だけそれっぽくするから楽でいいんだけどなぁ……。
とにかくいくつか前世と転生してから覚えているロボット作品のデザインを大まかに紙に書き起こし、ゴーレムの装備をいくつか考えていく。
まずは射撃武器はさっき言った通り、作ったところで撃つことができないので却下だ、つまり格闘武器のみなるので、ゴーレムのパワーを生かすには大型の武器になるので結局いままで通りの物になってしまう……。




「最近、机に向かって唸っている事が多いけど大丈夫？」
3日目だがついにサヨが心配になったようで声をかけてくる、どうやら今日のところはもう休んだ方がよさそうだ。
「ありがとね」
途中の作業をかたづけて立ち上がる、どうやら体が結構凝り固まっていたようだ、体がバキバキと鳴っている。
「うーん、たまには出かけるか」
「そうですね、たまには外で外食もいいね」
サヨも一度台所に行き、仕込んでいた食材を冷蔵庫に仕舞ってからもどってくる。
財布だけもって外に出かける、そういえば敷地からでるのは初めてかもしてない。