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1章 稀代の商人
五十二、防衛作戦(3)
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«マスター、どうするのですか?
辺りを見渡すだけでも、国の周りは魔物で囲まれておりますが…»
«あ?んなもん決まってんだろ!
圧倒的な力でねじ伏せるだけだろうがよ!
それに…人間にもいい加減、幻龍としての強さを見せつけたいしなあ!»
そういって龍は、全ての属性を収束させたブレスを上空へと打放った。
«…ほら見ろ、魔物の中でも特に弱ぇことを自覚してる奴、圧倒的強さというのを知らねぇ奴なんかは、恐怖を体験しちまうと直ぐに逃げちまう。
そんでもって、残りの奴らは…余程の馬鹿かそれでもなお恩恵を預かりたい強者のみだ»
«…確かにそうですね。
そのせいで…龍が集まっております»
«おいおい…あの量の龍はいくら俺でも対処は…»
«幻龍という種族は、あらゆる龍を統べる王でございますが、その所以は周囲の自然力などを自由自在に吸収及び変換することができるからです。
そのため…今のマスターならば、対処可能かと»
«マジで言ってるのか?それ»
«はい。そうですね…管理者様のお言葉を借りるのであれば…
その程度もできないのか?
ま、結局は進化に浮かれたそこらのトカゲ共と同じなんだから…仕方ねぇよな?»
«…やってやろうじゃねぇか、んでもって後であいつをぶっ飛ばす!
幻龍になった今、俺に敵は居ねぇ!»
«(…まぁ、ぶっ飛ばされるのはマスターの方でしょうけど…
言わないでおきましょう)
…それでは、私は残りの方を…
〘精霊魔法:精霊樹の守り主〙»
彼女がそう唱えると、大木が次々と出現し、国を囲った。
そして、周囲の自然力を吸収しては段々と国を護る結界を展開し始めた。
«これで心置き無く戦えるでしょう»
«おう、サンキューな。
んじゃ、いっちょ…ぶちかましていくか!»
彼は再び、龍に向かって先程のブレスを展開した。
しかし今度は、各属性を対象に合わせた精密な魔法陣だった。
«避けなきゃ死ぬぜ?受けるなら…維持できねぇくらいにその力を頂くだけだ!»
防御の魔法を展開した龍たちは、彼に力を吸収されて上手く展開できず、そのまま地に伏せていき、なんとか避けた龍も殆どが満身創痍だった。
«…お?なんだ、代表して向かってきてる奴がいるな»
«マスター、あれはマスターと同種の…王龍種です。
炎龍、海龍、地龍、嵐龍の4体に含め…
雷龍、氷龍、光龍の上位種も居ますね»
«我らが王よ…何故同族を殺すのだ…»
«あ?俺がいつ王になった。テメェらの王はテメェらで決めれば良いだろうが»
«幻龍とはそういうものです»
«知らねぇよ、俺は既に面白ぇ奴と契約を結んだんだ。
お前らの王にはならねぇ»
«…ならば我らが王よ、龍族を代表し、我ら王龍を眷属に迎え入れてくれ»
«あぁ?んなもん…レイ、流石にあいつに1回聞いた方が良さそうか?»
«そうですね。まぁ、管理者様ならば許容してくださるとは思いますが…無断であの世界に持っていくとなると…»
«だよな…よし、わかった!
俺の契約者に聞いてやる!
話はそれからだ!
それと…お前ら、龍を全員引かせろ。
俺は今、契約者の願いであいつに群がる奴らを殲滅してるんでな»
«はっ…かしこまりました、我らが王よ»
辺りを見渡すだけでも、国の周りは魔物で囲まれておりますが…»
«あ?んなもん決まってんだろ!
圧倒的な力でねじ伏せるだけだろうがよ!
それに…人間にもいい加減、幻龍としての強さを見せつけたいしなあ!»
そういって龍は、全ての属性を収束させたブレスを上空へと打放った。
«…ほら見ろ、魔物の中でも特に弱ぇことを自覚してる奴、圧倒的強さというのを知らねぇ奴なんかは、恐怖を体験しちまうと直ぐに逃げちまう。
そんでもって、残りの奴らは…余程の馬鹿かそれでもなお恩恵を預かりたい強者のみだ»
«…確かにそうですね。
そのせいで…龍が集まっております»
«おいおい…あの量の龍はいくら俺でも対処は…»
«幻龍という種族は、あらゆる龍を統べる王でございますが、その所以は周囲の自然力などを自由自在に吸収及び変換することができるからです。
そのため…今のマスターならば、対処可能かと»
«マジで言ってるのか?それ»
«はい。そうですね…管理者様のお言葉を借りるのであれば…
その程度もできないのか?
ま、結局は進化に浮かれたそこらのトカゲ共と同じなんだから…仕方ねぇよな?»
«…やってやろうじゃねぇか、んでもって後であいつをぶっ飛ばす!
幻龍になった今、俺に敵は居ねぇ!»
«(…まぁ、ぶっ飛ばされるのはマスターの方でしょうけど…
言わないでおきましょう)
…それでは、私は残りの方を…
〘精霊魔法:精霊樹の守り主〙»
彼女がそう唱えると、大木が次々と出現し、国を囲った。
そして、周囲の自然力を吸収しては段々と国を護る結界を展開し始めた。
«これで心置き無く戦えるでしょう»
«おう、サンキューな。
んじゃ、いっちょ…ぶちかましていくか!»
彼は再び、龍に向かって先程のブレスを展開した。
しかし今度は、各属性を対象に合わせた精密な魔法陣だった。
«避けなきゃ死ぬぜ?受けるなら…維持できねぇくらいにその力を頂くだけだ!»
防御の魔法を展開した龍たちは、彼に力を吸収されて上手く展開できず、そのまま地に伏せていき、なんとか避けた龍も殆どが満身創痍だった。
«…お?なんだ、代表して向かってきてる奴がいるな»
«マスター、あれはマスターと同種の…王龍種です。
炎龍、海龍、地龍、嵐龍の4体に含め…
雷龍、氷龍、光龍の上位種も居ますね»
«我らが王よ…何故同族を殺すのだ…»
«あ?俺がいつ王になった。テメェらの王はテメェらで決めれば良いだろうが»
«幻龍とはそういうものです»
«知らねぇよ、俺は既に面白ぇ奴と契約を結んだんだ。
お前らの王にはならねぇ»
«…ならば我らが王よ、龍族を代表し、我ら王龍を眷属に迎え入れてくれ»
«あぁ?んなもん…レイ、流石にあいつに1回聞いた方が良さそうか?»
«そうですね。まぁ、管理者様ならば許容してくださるとは思いますが…無断であの世界に持っていくとなると…»
«だよな…よし、わかった!
俺の契約者に聞いてやる!
話はそれからだ!
それと…お前ら、龍を全員引かせろ。
俺は今、契約者の願いであいつに群がる奴らを殲滅してるんでな»
«はっ…かしこまりました、我らが王よ»
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