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ヘイトクライム(憎悪犯罪)の親玉 ⑫
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「まず。君たちが今日ここに来たのは、おじさんの犯罪計画について知りたかったからなんでしょ?」
「犯罪計画って何のことだ!君たちは何かを誤解しているようだ。お前たちはヴァンパイアだろ。人間にこんなことをして許されると思っているのか?また戦争になるぞ!」
「嫌だな~。おじさん。自分で白状しないでよ~。僕がアヤメに話したいんだからさぁ。」
「それって、どういうこと?」
「人間とヴァンパイアを再び戦争状態にするのが、このおじさんの望みなんだよ。あ、ちょっと違うか。おじさんを操っている男の望みと言うべきかな。」
「何を言ってるんだ、君は。戦争なんか望んでるわけないだろ、我々、ヴァン共反会の主張は、人間とヴァンパイアの居住区の分けてだな、、、。」
「おじさん。説明は結構ですよ。もう頭の中を拝見しましたからね。だいたい、おじさんは金で動く操り人形でしょ。ちょっと黙っててください。」
大野は、訳が分からないと言う顔をしていたが大人しく床に座っていることにしたようだ。
「ヴァン共反会がヴァンパイアポリスに対して爆弾テロを計画してるみたいですね。でも、首謀者はこの脂ギトギトおじさんじゃない。しかし、最近はこの男のビジョンを良く見せられますねぇ、」
「誰なの?」
「このおじさんは、モリって聞いてるみたいですけど、この前の白髪のヴァンパイアですよ。」
白神か、、、。俺はポケットから財布を出し、中から祖母と白神の写った写真を取り出し司さんに渡す。
「あー。そうそう。この写真だとずいぶん若いけど、この男に間違いないですよ。でも、なんで本田君がこの写真を?」
「お兄様、それは今度のお休みに私が説明するから、、、。」
アヤメが、話がそっちに逸れるのをうまいこと誤魔化してくれた。今日は山田さんもいるのでここでその話はマズい。
「そうだね。じゃ、続けるよ。この男は腕が悪い三流の弁護士で、しかもギャンブルと女に目がないから、常にお金に困っていた。そこに、あの白髪の男が現れて、こいつに金を出すからヴァンパイアとの共存に反対する市民団体を作れってそそのかした。教会の勉強会を見つけて来たのも白髪の男だね。あとは、ご存知のヴァン共反会の出来上がりってわけ。」
「じゃ、ヴァンパイアに嫌がらせをしてるのはヴァンパイアの男なの?」
「そうみたいだよ。でも、その白髪の男の考えまでは、このおじさんからは読み取れないけどね。それで、ここからが大切な話。このおじさんは、白髪男に頼まれて、ヴァンパイアポリスを標的にした爆弾テロを目下計画中です。すでに爆弾も出来あがって、実行犯の選任も終わってる、後は来週の実行を待つばかりなんだよね、おじさん。」
全てがバレて、すっかりうなだれた大野が二度頷いた。
「なんてこと、、、。テロなんて阻止しなくちゃ、今すぐ教会に踏み込んで、、、。」
「まって、アヤメ。お兄ちゃんは、アヤメのそういうストレートなところが大好きだなぁ~。でも、それだとまた同じことが起こると思う。お兄ちゃんに良い考えがあるんだけど、どうだろ、話だけでも聞いてみない?」
とりあえず俺たち4人は、司さんの計画を聞いてみることにした。
「それはすごい!もしこの計画がうまくいけばヴァン共反会を一気に壊滅に追い込めるかも!」
計画を聞いた山田さんが叫ぶ。
「さすがお兄ちゃん。相変わらずズル賢いわね。」
「も~。アヤメに褒められたら、お兄ちゃん嬉しいじゃないか~。」
「ただ、その作戦だとヴァンパイアポリスの協力が不可欠ですよね、今回の一件は、俺と山田さんの勝手な偵察から始まって、最終的にアヤメを巻き込んだんです。問題になりませんかね?」
俺が話に水を差す。
「だよな。高木班長にも黙って動いていたわけだし、、。」
山田さんが不安げな表情になった。
「ああ、それは大丈夫。僕がお休みの君たちに個人的に、秘密裏に偵察を頼んだことにしましょう。僕はヴァンパイア司法のトップに立つ人間ですから、そのくらいの勝手は許されるはずだし、君たちが断れなかった言い訳にもなるからね。」
「ありがとうございます、司さん。不詳、山田栄。このご恩は一生忘れません!」
山田さんは、コーヒーテーブルに頭を擦りつけ司さんにお礼を言った。
「で、このジジイはどうするの?」
「もう用済みだから、血液を全部吸い取って山にでも埋めようか。」
「ゆ、許して、、許してください。なんでもしますから命だけはお助けを、、、。」
大野は、顔中を涙でぐしゃぐしゃにして命乞いをする。
「嫌だな~、おじさん本気にしたんだぁ。おじさんの血は臭いってさっき言ったでしょ。僕、お腹が弱いからあなたの血なんか飲んだら、お腹壊しちゃうよ~。でもね、あなたにはやってもらいたいことがあるから、それまで地下で眠ってもらおうかな。」
司さんが、デスクにある電話から内線を掛けると、すぐに警備員がやって来て大野を地下へ連れ出した。し大野は地下でヴァンパイアの犯罪者と共にしばしの眠りにつくことになった。
その日は夜遅くまで、残った5人でテロの詳細と、テロの摘発の計画を立てるべく話し合いが続いた。
「犯罪計画って何のことだ!君たちは何かを誤解しているようだ。お前たちはヴァンパイアだろ。人間にこんなことをして許されると思っているのか?また戦争になるぞ!」
「嫌だな~。おじさん。自分で白状しないでよ~。僕がアヤメに話したいんだからさぁ。」
「それって、どういうこと?」
「人間とヴァンパイアを再び戦争状態にするのが、このおじさんの望みなんだよ。あ、ちょっと違うか。おじさんを操っている男の望みと言うべきかな。」
「何を言ってるんだ、君は。戦争なんか望んでるわけないだろ、我々、ヴァン共反会の主張は、人間とヴァンパイアの居住区の分けてだな、、、。」
「おじさん。説明は結構ですよ。もう頭の中を拝見しましたからね。だいたい、おじさんは金で動く操り人形でしょ。ちょっと黙っててください。」
大野は、訳が分からないと言う顔をしていたが大人しく床に座っていることにしたようだ。
「ヴァン共反会がヴァンパイアポリスに対して爆弾テロを計画してるみたいですね。でも、首謀者はこの脂ギトギトおじさんじゃない。しかし、最近はこの男のビジョンを良く見せられますねぇ、」
「誰なの?」
「このおじさんは、モリって聞いてるみたいですけど、この前の白髪のヴァンパイアですよ。」
白神か、、、。俺はポケットから財布を出し、中から祖母と白神の写った写真を取り出し司さんに渡す。
「あー。そうそう。この写真だとずいぶん若いけど、この男に間違いないですよ。でも、なんで本田君がこの写真を?」
「お兄様、それは今度のお休みに私が説明するから、、、。」
アヤメが、話がそっちに逸れるのをうまいこと誤魔化してくれた。今日は山田さんもいるのでここでその話はマズい。
「そうだね。じゃ、続けるよ。この男は腕が悪い三流の弁護士で、しかもギャンブルと女に目がないから、常にお金に困っていた。そこに、あの白髪の男が現れて、こいつに金を出すからヴァンパイアとの共存に反対する市民団体を作れってそそのかした。教会の勉強会を見つけて来たのも白髪の男だね。あとは、ご存知のヴァン共反会の出来上がりってわけ。」
「じゃ、ヴァンパイアに嫌がらせをしてるのはヴァンパイアの男なの?」
「そうみたいだよ。でも、その白髪の男の考えまでは、このおじさんからは読み取れないけどね。それで、ここからが大切な話。このおじさんは、白髪男に頼まれて、ヴァンパイアポリスを標的にした爆弾テロを目下計画中です。すでに爆弾も出来あがって、実行犯の選任も終わってる、後は来週の実行を待つばかりなんだよね、おじさん。」
全てがバレて、すっかりうなだれた大野が二度頷いた。
「なんてこと、、、。テロなんて阻止しなくちゃ、今すぐ教会に踏み込んで、、、。」
「まって、アヤメ。お兄ちゃんは、アヤメのそういうストレートなところが大好きだなぁ~。でも、それだとまた同じことが起こると思う。お兄ちゃんに良い考えがあるんだけど、どうだろ、話だけでも聞いてみない?」
とりあえず俺たち4人は、司さんの計画を聞いてみることにした。
「それはすごい!もしこの計画がうまくいけばヴァン共反会を一気に壊滅に追い込めるかも!」
計画を聞いた山田さんが叫ぶ。
「さすがお兄ちゃん。相変わらずズル賢いわね。」
「も~。アヤメに褒められたら、お兄ちゃん嬉しいじゃないか~。」
「ただ、その作戦だとヴァンパイアポリスの協力が不可欠ですよね、今回の一件は、俺と山田さんの勝手な偵察から始まって、最終的にアヤメを巻き込んだんです。問題になりませんかね?」
俺が話に水を差す。
「だよな。高木班長にも黙って動いていたわけだし、、。」
山田さんが不安げな表情になった。
「ああ、それは大丈夫。僕がお休みの君たちに個人的に、秘密裏に偵察を頼んだことにしましょう。僕はヴァンパイア司法のトップに立つ人間ですから、そのくらいの勝手は許されるはずだし、君たちが断れなかった言い訳にもなるからね。」
「ありがとうございます、司さん。不詳、山田栄。このご恩は一生忘れません!」
山田さんは、コーヒーテーブルに頭を擦りつけ司さんにお礼を言った。
「で、このジジイはどうするの?」
「もう用済みだから、血液を全部吸い取って山にでも埋めようか。」
「ゆ、許して、、許してください。なんでもしますから命だけはお助けを、、、。」
大野は、顔中を涙でぐしゃぐしゃにして命乞いをする。
「嫌だな~、おじさん本気にしたんだぁ。おじさんの血は臭いってさっき言ったでしょ。僕、お腹が弱いからあなたの血なんか飲んだら、お腹壊しちゃうよ~。でもね、あなたにはやってもらいたいことがあるから、それまで地下で眠ってもらおうかな。」
司さんが、デスクにある電話から内線を掛けると、すぐに警備員がやって来て大野を地下へ連れ出した。し大野は地下でヴァンパイアの犯罪者と共にしばしの眠りにつくことになった。
その日は夜遅くまで、残った5人でテロの詳細と、テロの摘発の計画を立てるべく話し合いが続いた。
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