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物の怪、三度(みたび)現る ③
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お姉さんは、静かに話し始める。
「アタシの副業は武器の製造販売よ。あなた達ヴァンパイアポリスに解体されたヴァンパイアマフィアなんかを相手にね。銃を改造したり、それに詰める銀の弾なんかも作ったわ。銀のナイフとかもね。頼まれて私に作れて、私の美学に適うものなら何でも作ったわ。ただ、今までは使用されることは滅多になかった。ヴァンパイアマフィアの小競り合いに使われるくらいでね。私の知る限り、私の造った武器で死人はいないわ。でも、最近はなんか物騒な事件が多いでしょ、この前のヴァン共反会の事件とかね。だから手を引くことにしたのよ。一番のお得意さんだったヴァンパイアマフィアもなくなったわけだし。ここ数ヶ月は武器の類は作ってないわ。最近はシルバージュエリーで食べていけるくらい稼げるようになってきたしね。」
「あなたの事情は良く分かったわ。それで、トキオとはどういう関係なの。」
「あの子はうちの常連さんよ。もちろんアクセサリーじゃなくて武器の方のね。」
「あなたは爆弾も作るの?」
「この前のヴァン反協会の事件なら無関係よ。爆弾は専門外だし、ああいう大量の人を殺害する武器には興味がないの。爆弾なんか美しくないわ。一応アーティストなんでね。美しさのの感じられない物は作らない。」
「それは良かった。」
「トキオが久々に連絡してきたのよ。作ってほしい武器があるってね。それがちょっと変わったもので、対人武器と言うより破壊兵器ねアレは。全部を作ってほしい訳じゃないって、ロケットランチャーみたいなものの弾の先に付ける銀製のカバーを作れって言って来たのよ。カバーの先に何か紋章と言うかマークのようなものを彫ってほしいって言って来たわ。」
「その模様ははっきりと覚えているわ。これでも記憶力はいいのよ。」
彼女は、近くにあった紙にさらさらと絵を描いて俺たちに渡す。そのマークは陰陽の模様に似ている。俺はこのマークをどこかで見たような気がした。つい最近だ。でも、どこで見たのかは思い出せない。
「あなたはその仕事を受けたの?」
「もちろん断ったわ。なんかヤバい感じがするし。ロケットランチャーの弾の先に付けて何に向かってぶっ放す気かわからないけど、どうせろくな事じゃないでしょ。」
「その後でトキオから連絡は?彼の居場所は分からないわよね。」
「その仕事を断ってからはないわ。彼の住まいも知らない。うちは注文も受け取りもこの店でが原則だから必要ないのよ。お金も商品受け取りの時に現金で払ってもらってるし。」
少し沈黙して彼女は続ける。
「あの子、必死だったからたぶん別のジュエリーショップに頼んでると思う。お金さえもらえば何でも作るヤバそうな同業者をここにピックアップしておいたわ。でも、このリストを渡すには彼らに対する免責も認めてもらわないとね。告げ口するのって気分悪いじゃない。」
「わかったわ。彼らの罪も免責すると約束する。」
それを聞いたお姉さんはリストをアヤメに渡した。
「ご協力ありがとうございます。また何かわかったらぜひご連絡ください。」
「もちろんよ。」
さっき彼女の副業を聞いてから、俺には彼女に頼みたい事があった。
「あの、ヴァンパイアポリスの仕事とは無関係な件ですけど、、、。」
俺はそう切り出した。
俺は彼女に作ってほしいものがあった。彼女が武器を作るプロフェッショナルならばきっと作れるだろう。
俺は絵を描いて、彼女に詳細を説明する。
「本田君の依頼っていつもユニークよね。わかったわ。詳しいサイズを測ってメールで送って。本当は実物を見たいところだけど、持ち出すのが難しいんじゃ仕方ないわね。それと、刑部さん。本田君から聞いてると思うけど、うちはアフターフォローは完璧だから十手に不具合があったらいつでも持ってきて、」
そう言って、ウインクした。
トキオの微かな手掛かりを持ってアヤメと俺はヴァンパイアポリスに急いだ。
「アタシの副業は武器の製造販売よ。あなた達ヴァンパイアポリスに解体されたヴァンパイアマフィアなんかを相手にね。銃を改造したり、それに詰める銀の弾なんかも作ったわ。銀のナイフとかもね。頼まれて私に作れて、私の美学に適うものなら何でも作ったわ。ただ、今までは使用されることは滅多になかった。ヴァンパイアマフィアの小競り合いに使われるくらいでね。私の知る限り、私の造った武器で死人はいないわ。でも、最近はなんか物騒な事件が多いでしょ、この前のヴァン共反会の事件とかね。だから手を引くことにしたのよ。一番のお得意さんだったヴァンパイアマフィアもなくなったわけだし。ここ数ヶ月は武器の類は作ってないわ。最近はシルバージュエリーで食べていけるくらい稼げるようになってきたしね。」
「あなたの事情は良く分かったわ。それで、トキオとはどういう関係なの。」
「あの子はうちの常連さんよ。もちろんアクセサリーじゃなくて武器の方のね。」
「あなたは爆弾も作るの?」
「この前のヴァン反協会の事件なら無関係よ。爆弾は専門外だし、ああいう大量の人を殺害する武器には興味がないの。爆弾なんか美しくないわ。一応アーティストなんでね。美しさのの感じられない物は作らない。」
「それは良かった。」
「トキオが久々に連絡してきたのよ。作ってほしい武器があるってね。それがちょっと変わったもので、対人武器と言うより破壊兵器ねアレは。全部を作ってほしい訳じゃないって、ロケットランチャーみたいなものの弾の先に付ける銀製のカバーを作れって言って来たのよ。カバーの先に何か紋章と言うかマークのようなものを彫ってほしいって言って来たわ。」
「その模様ははっきりと覚えているわ。これでも記憶力はいいのよ。」
彼女は、近くにあった紙にさらさらと絵を描いて俺たちに渡す。そのマークは陰陽の模様に似ている。俺はこのマークをどこかで見たような気がした。つい最近だ。でも、どこで見たのかは思い出せない。
「あなたはその仕事を受けたの?」
「もちろん断ったわ。なんかヤバい感じがするし。ロケットランチャーの弾の先に付けて何に向かってぶっ放す気かわからないけど、どうせろくな事じゃないでしょ。」
「その後でトキオから連絡は?彼の居場所は分からないわよね。」
「その仕事を断ってからはないわ。彼の住まいも知らない。うちは注文も受け取りもこの店でが原則だから必要ないのよ。お金も商品受け取りの時に現金で払ってもらってるし。」
少し沈黙して彼女は続ける。
「あの子、必死だったからたぶん別のジュエリーショップに頼んでると思う。お金さえもらえば何でも作るヤバそうな同業者をここにピックアップしておいたわ。でも、このリストを渡すには彼らに対する免責も認めてもらわないとね。告げ口するのって気分悪いじゃない。」
「わかったわ。彼らの罪も免責すると約束する。」
それを聞いたお姉さんはリストをアヤメに渡した。
「ご協力ありがとうございます。また何かわかったらぜひご連絡ください。」
「もちろんよ。」
さっき彼女の副業を聞いてから、俺には彼女に頼みたい事があった。
「あの、ヴァンパイアポリスの仕事とは無関係な件ですけど、、、。」
俺はそう切り出した。
俺は彼女に作ってほしいものがあった。彼女が武器を作るプロフェッショナルならばきっと作れるだろう。
俺は絵を描いて、彼女に詳細を説明する。
「本田君の依頼っていつもユニークよね。わかったわ。詳しいサイズを測ってメールで送って。本当は実物を見たいところだけど、持ち出すのが難しいんじゃ仕方ないわね。それと、刑部さん。本田君から聞いてると思うけど、うちはアフターフォローは完璧だから十手に不具合があったらいつでも持ってきて、」
そう言って、ウインクした。
トキオの微かな手掛かりを持ってアヤメと俺はヴァンパイアポリスに急いだ。
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