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トキオ ①
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ヴァンパイアポリスに戻り、高木班長にカオスのお姉さんから聞いた話を報告して、お姉さんから受け取ったリストを渡す。
リストには20数店のショップの名とオーナーの名前。所在地が書いてあった。ご丁寧に店の営業時間や定休日まで記入されている。
カオスのお姉さん、、、。意外に几帳面なんだな。
高木班長がチームを招集する。時計を見ると既に午後11時を過ぎていて、この時間に営業している店は一軒もなかった。陽のある時間帯しか開いてない店もあるようだった。
昼間だけ営業している店は、明日の昼から眷属チームが聞き込みに行くことになった。残りの店は夜にヴァンパイアがまわる。
早速、リストがコピーされて各人に配られた。
「灰野と常盤さんは、リストの黄色いマーカーが塗ってある店を回ってください。山田さんはピンク。稲葉さんは黄色。本田さんは緑のマーカーで塗ってあります。」
杉山さんが説明する。
ほとんどのショップが市内の繁華街に集中しているのに、俺の担当区域にゴールデン商店街の店があったのは意外だった。ゴールデン商店街にシルバージュエリーの店なんかあったかな?ゴールデン商店街通を自認する俺としてはなんとも腹立たしい、
「それと、眷属隊の皆さんは早く出勤していただきますので、その分、早く帰宅していただいて結構です。お金での支給を希望される方は、後で私に言ってください。」
杉山さんがそう付け加える。
俺は、早くに帰宅してゆずをどこかに連れて行こうかな。休みの日以外はゆずは高梨さんと良い子でお留守番している。ゆずにご褒美があってもいいかもしれない。
帰宅する車の中で俺はアヤメにこの計画を相談する。
「いいんじゃない。でも、どこに行くつもり?」
「八木山ベニーランド。夏休み期間中は夜10時まで営業しているらしいから。」
「ベニーランドか、、、。良いんじゃない。」
アヤメも賛成してくれた。
「♪やんやんやや~八木山の~、ベニーランドで でっかい夢が弾むよ~跳ねるよ~転がるよっ♪」
アヤメが唐突にベニーランドの歌を歌い出したので、俺は思わず吹き出してしまった。
「アヤメも行きたい?」
「この仕事が片付いたらね。連れてって一宇。」
「わかった。トキオを捕まえて刑務所にぶち込んでベニーランドに行くぞ!」
今度はアヤメがふきだした。
ゆずには、この計画を秘密にして驚かせることにした。
明日は、バリバリ聞き込みをするぞ~!
俺は愛する娘の為に頑張るパパの気分に燃えていた。
家に帰り、いつものように「魔物カルタ」で遊ぶ。ゆずは眠かったのか、魔物カルタをした後すぐに眠ってしまった。
俺は高梨さんに明日の計画を話す。高梨さんは「すぐにお出かけできるように準備しておきましょう。」と言った。
翌日、単独行動の俺は一番早く、オープンする繁華街のショップへ向かった。俺の担当は4店舗。
ショップには、沢山のシルバーアクセサリーと手作りの革製品、輸入雑貨なんかも売られている。
「いらっしゃいませー。」
レジカウンターの中にいた若い女性が俺に声を掛けてきた。
「すみません。私、ヴァンパイアポリスの捜査官なんですけど。ちょっとお聞きしたいことがありまして。」
相手は、俺の差し出した身分証明書を見ながらきょとんとしている。
「君、ヴァンパイアなの?」
「違いますよ。人間です。」
「だよねー。まだ昼間だもんね。」
「ヴァンパイアポリスにも、少ないですが人間の職員がいるんですよ。」
「なるほどね~。」
俺はトキオの似顔絵とトキオがカオスで依頼した内容を説明し、そう言う男が来ていないか訊ねる。
「ああ、ごめんね~。前は、シルバーアクセサリーを自作してたんだけど今は外注なのよね、ウチの店。」
「それでは、その職人さんを教えてください。」
俺は職人の名前と住所を聞き、ヴァンパイアポリスの連絡先を渡して店を後にする。
続いて向かった2つのショップも似たような感じで成果は得られなかった。
残るは、ゴールデン商店街のシルバーショップのみ。
俺はゴールデン商店街に向かった。
リストには20数店のショップの名とオーナーの名前。所在地が書いてあった。ご丁寧に店の営業時間や定休日まで記入されている。
カオスのお姉さん、、、。意外に几帳面なんだな。
高木班長がチームを招集する。時計を見ると既に午後11時を過ぎていて、この時間に営業している店は一軒もなかった。陽のある時間帯しか開いてない店もあるようだった。
昼間だけ営業している店は、明日の昼から眷属チームが聞き込みに行くことになった。残りの店は夜にヴァンパイアがまわる。
早速、リストがコピーされて各人に配られた。
「灰野と常盤さんは、リストの黄色いマーカーが塗ってある店を回ってください。山田さんはピンク。稲葉さんは黄色。本田さんは緑のマーカーで塗ってあります。」
杉山さんが説明する。
ほとんどのショップが市内の繁華街に集中しているのに、俺の担当区域にゴールデン商店街の店があったのは意外だった。ゴールデン商店街にシルバージュエリーの店なんかあったかな?ゴールデン商店街通を自認する俺としてはなんとも腹立たしい、
「それと、眷属隊の皆さんは早く出勤していただきますので、その分、早く帰宅していただいて結構です。お金での支給を希望される方は、後で私に言ってください。」
杉山さんがそう付け加える。
俺は、早くに帰宅してゆずをどこかに連れて行こうかな。休みの日以外はゆずは高梨さんと良い子でお留守番している。ゆずにご褒美があってもいいかもしれない。
帰宅する車の中で俺はアヤメにこの計画を相談する。
「いいんじゃない。でも、どこに行くつもり?」
「八木山ベニーランド。夏休み期間中は夜10時まで営業しているらしいから。」
「ベニーランドか、、、。良いんじゃない。」
アヤメも賛成してくれた。
「♪やんやんやや~八木山の~、ベニーランドで でっかい夢が弾むよ~跳ねるよ~転がるよっ♪」
アヤメが唐突にベニーランドの歌を歌い出したので、俺は思わず吹き出してしまった。
「アヤメも行きたい?」
「この仕事が片付いたらね。連れてって一宇。」
「わかった。トキオを捕まえて刑務所にぶち込んでベニーランドに行くぞ!」
今度はアヤメがふきだした。
ゆずには、この計画を秘密にして驚かせることにした。
明日は、バリバリ聞き込みをするぞ~!
俺は愛する娘の為に頑張るパパの気分に燃えていた。
家に帰り、いつものように「魔物カルタ」で遊ぶ。ゆずは眠かったのか、魔物カルタをした後すぐに眠ってしまった。
俺は高梨さんに明日の計画を話す。高梨さんは「すぐにお出かけできるように準備しておきましょう。」と言った。
翌日、単独行動の俺は一番早く、オープンする繁華街のショップへ向かった。俺の担当は4店舗。
ショップには、沢山のシルバーアクセサリーと手作りの革製品、輸入雑貨なんかも売られている。
「いらっしゃいませー。」
レジカウンターの中にいた若い女性が俺に声を掛けてきた。
「すみません。私、ヴァンパイアポリスの捜査官なんですけど。ちょっとお聞きしたいことがありまして。」
相手は、俺の差し出した身分証明書を見ながらきょとんとしている。
「君、ヴァンパイアなの?」
「違いますよ。人間です。」
「だよねー。まだ昼間だもんね。」
「ヴァンパイアポリスにも、少ないですが人間の職員がいるんですよ。」
「なるほどね~。」
俺はトキオの似顔絵とトキオがカオスで依頼した内容を説明し、そう言う男が来ていないか訊ねる。
「ああ、ごめんね~。前は、シルバーアクセサリーを自作してたんだけど今は外注なのよね、ウチの店。」
「それでは、その職人さんを教えてください。」
俺は職人の名前と住所を聞き、ヴァンパイアポリスの連絡先を渡して店を後にする。
続いて向かった2つのショップも似たような感じで成果は得られなかった。
残るは、ゴールデン商店街のシルバーショップのみ。
俺はゴールデン商店街に向かった。
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