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「まだまだ終わりじゃないわよっ!!」
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バッヂィィンッ!!
「いっだぁぁいっ!!」
バッヂィィンッ!!
「ぎゃぁぁあっ!?」
リビングに響き渡る“わたし達”の悲鳴が、その場の悲惨さを物語っている。
母の手に持つ“電気コード”が振り下ろされるたび、少し小ぶりのお尻には新しい痣が増やされていった。
下半身裸で手を頭の上に組み、仁王立ちの姿勢にされてから、どれくらいの時間が経っただろう…。
「まったく、姉妹揃って“泥棒”をするなんて、…お母さんは情けなくて涙が止まらないわよっ!!」
バッヂィィンッ!!
「あ゛ぁぁぁっ!?ごめんなさい、ごめんなざぃぃっ!?」
・
…時は1時間前に遡る。
きっかけは、母の財布がテーブルの上に置きっぱなしになっているのを姉が発見したことから始まる。
先月の中間テストの結果が悪く、わたし達姉妹は母から「お小遣いを3ヶ月間抜き」の罰を与えられていた。
もともと貰ったお小遣いをすぐに使用してしまうわたし達は、その宣言をされた時点ですでに一文無しに近い状態だった。
そんな中で訪れたチャンスに、姉はわたしを呼び、そのお財布から抜いたお金を笑顔で手渡してきた。
少し迷ったが、最終的にこのお金を受け取った時点で、わたしも盗みの“共犯”になってしまったのだった。
……そんな盗みの事実は、帰宅した母によってすぐに暴かれてしまうなんて、思いもせずに。
・
「おがあざんっ、だってっ!…だっておねえぢゃんがおがねわだしてきたがらっ!!だがらわたし、わるぐないっ!!おねえぢゃんがわるいの゛ぉぉっ!!」
限界を超えたお尻に与えられる鞭を避けたいがために、わたしは無意識に姉へ罪をなすりつけようとしていた。
もちろん、そんなことを許すはずがない姉は、涙と汗でぐちゃぐちゃになった顔をこちらに向け、思いっきり睨みつけてきた。
「はぁぁっ!?あ゛んただって、おかねもらっだときよろこんでだじゃないのおぉぉっ!!」
「よ、よ゛ろごんでない゛っ!!いやがっでだぁぁっ!!」
「よくいうわ゛よっ!この前だって…」
「…いい加減にしなさいっ!!」
バッヂィィンッ!!
バッヂィィンッ!!
「んぎゃぁぁっ!?」
「いだぃぃぃっ!!」
2つのお尻に鞭が振り下ろされ、姉の言葉が強制的に遮られた。
「あ…あぁぁ…んぐ」
「いた…いだぃぃぃ」
「盗みの後は罪のなすりつけ合い…あんた達、ぜんっぜん反省できてないみたいね」
チラッと後ろを見ると、冷たく睨みつける母と目が合った。
今まで見たことのない、恐ろしい形相となった母の顔に、わたしは言葉を失う。
「は、はんぜいじましたぁぁっ!!」
後ろを振り向かなかった姉は、必死に言葉を絞り出す。
…だがわたしは気づいてしまった。
……鞭を高々と振り上げる母は、まだまだ許すつもりがないことに。
「完」
「いっだぁぁいっ!!」
バッヂィィンッ!!
「ぎゃぁぁあっ!?」
リビングに響き渡る“わたし達”の悲鳴が、その場の悲惨さを物語っている。
母の手に持つ“電気コード”が振り下ろされるたび、少し小ぶりのお尻には新しい痣が増やされていった。
下半身裸で手を頭の上に組み、仁王立ちの姿勢にされてから、どれくらいの時間が経っただろう…。
「まったく、姉妹揃って“泥棒”をするなんて、…お母さんは情けなくて涙が止まらないわよっ!!」
バッヂィィンッ!!
「あ゛ぁぁぁっ!?ごめんなさい、ごめんなざぃぃっ!?」
・
…時は1時間前に遡る。
きっかけは、母の財布がテーブルの上に置きっぱなしになっているのを姉が発見したことから始まる。
先月の中間テストの結果が悪く、わたし達姉妹は母から「お小遣いを3ヶ月間抜き」の罰を与えられていた。
もともと貰ったお小遣いをすぐに使用してしまうわたし達は、その宣言をされた時点ですでに一文無しに近い状態だった。
そんな中で訪れたチャンスに、姉はわたしを呼び、そのお財布から抜いたお金を笑顔で手渡してきた。
少し迷ったが、最終的にこのお金を受け取った時点で、わたしも盗みの“共犯”になってしまったのだった。
……そんな盗みの事実は、帰宅した母によってすぐに暴かれてしまうなんて、思いもせずに。
・
「おがあざんっ、だってっ!…だっておねえぢゃんがおがねわだしてきたがらっ!!だがらわたし、わるぐないっ!!おねえぢゃんがわるいの゛ぉぉっ!!」
限界を超えたお尻に与えられる鞭を避けたいがために、わたしは無意識に姉へ罪をなすりつけようとしていた。
もちろん、そんなことを許すはずがない姉は、涙と汗でぐちゃぐちゃになった顔をこちらに向け、思いっきり睨みつけてきた。
「はぁぁっ!?あ゛んただって、おかねもらっだときよろこんでだじゃないのおぉぉっ!!」
「よ、よ゛ろごんでない゛っ!!いやがっでだぁぁっ!!」
「よくいうわ゛よっ!この前だって…」
「…いい加減にしなさいっ!!」
バッヂィィンッ!!
バッヂィィンッ!!
「んぎゃぁぁっ!?」
「いだぃぃぃっ!!」
2つのお尻に鞭が振り下ろされ、姉の言葉が強制的に遮られた。
「あ…あぁぁ…んぐ」
「いた…いだぃぃぃ」
「盗みの後は罪のなすりつけ合い…あんた達、ぜんっぜん反省できてないみたいね」
チラッと後ろを見ると、冷たく睨みつける母と目が合った。
今まで見たことのない、恐ろしい形相となった母の顔に、わたしは言葉を失う。
「は、はんぜいじましたぁぁっ!!」
後ろを振り向かなかった姉は、必死に言葉を絞り出す。
…だがわたしは気づいてしまった。
……鞭を高々と振り上げる母は、まだまだ許すつもりがないことに。
「完」
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