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28 カラオケで……
しおりを挟む練習試合の後、2人は仲良く下校していた。
早希につけられていることを知らずに……。
「——りょうちゃん、今日は塾ないし今日はどこかに寄らない? これから受験で忙しくなるし……制服デートしたいなーって」
「いいよ。可愛いひまりのお願いだからな」
ひまりは顔を赤くした。
——もう、そんなかっこいい顔で言わないで……デートどころじゃなくなるよ……。
2人きりでゆっくり過ごしたかったので、2人はカラオケ店へ向かった。
離れて尾行していた早希もその後入店する……。
*
カラオケ店。
部屋に入ると、涼太はすぐに電気を消し、壁の隅にひまりを押しやった。
扉の窓から見えない場所で舌を絡める。
部屋にはいやらしいキスの音が響き渡る。
「ここではキスだけな」
「うん」
そう言いつつ、涼太はスカートの下に手を伸ばした。
「あっ、りょうちゃん……」
涼太はひまりのショーツを下ろした。
「足上げて」
「うん……」
涼太は濡れたショーツを少し嗅いだ後、ポケットにしまい込んだ。
「家に帰ったらすぐにできるだろ? ひまり、もう我慢できないみたいだけど……」
ひまりは顔を真っ赤にして俯いた。
「ほら、せっかくだから、1時間だけ歌うぞ」
「うん」
2人はその後、歌い始めた。
手を握ったり、肩を抱いたり……時にはキスをしながら。
ひまりはその間、ずっと濡れた部分がムズムズしてた。
しばらくして、早希は2人の部屋を突き止めた。
様子を窺うと……。
ちょうど歌い終わった涼太はひまりに顔を近づけ、キスをしていた。
——うそっ……。
早希はショックを受け、退店した。
*
涼太とひまりがカラオケ店から出てくると——。
「——涼太」
待ち伏せしていた早希が声をかけて来た。
「橘さん……」
涼太は迷惑そうに早希を苗字で呼んだ。
下の名前で呼ばれないことに早希はショックを受ける。
「早希でいいのに」
「湊の彼女だから馴れ馴れしいのも悪いだろ?」
早希は顔を曇らせる。
「2人って、兄妹なんだよね?」
「そうだけど?」
「なのに、キスするんだ?」
涼太は平静を装っていたが、ひまりは顔を強張らせた。
ひまりの様子を見て早希は口角を上げる。
——この兄妹を引き裂いてやる……。妹をズタズタに……。
「——だからなに?」
涼太の一言で早希は口ごもった。
「えっ……だって……兄妹で普通そんなことしないでしょ?」
「普通って何? 俺たち仲良いから、海外の人みたいに濃厚なボディタッチとかするよ。キスも当然」
そう言うと、涼太は横からひまりを抱きしめた。
ひまりはどうにか平静を装うと必死だが、顔は少し赤い。
「ひまりだけじゃなくて、親とのキスも日常であるから。追求しても意味ないよ。もう行くわ。ひまり、行くぞ」
「うん……」
涼太はひまりの腰に手を回し、その場から離れた。
「なん……で……」
——私ばっかり惨めじゃん。
早希はその後、湊の家に向かった。
***
湊の家。
湊は笑顔で玄関の扉を開けた。
「早希、いらっしゃい。ちょうどよかったよ。今日は親の帰り遅いんだ」
扉が閉まると同時に早希は湊の口に舌を入れた。
湊は目を閉じ、舌を激しく絡める。
その途中——。
口にしょっぱい液体が入り込んだと思った湊は、キスをしたまま目を開ける。
——えっ……?
早希の目から、涙がぽろぽろとこぼれ落ちていた。
「早希、どうした?」
「もう、どうしていいのかわからない……。こんなこと、湊に言っても仕方ないのに……」
早希は玄関の床に泣き崩れた。
湊は早希が落ち着くまで黙ったまま抱きしめた。
*
湊の部屋。
早希が少し落ち着いた後、湊は自分の部屋に早希を連れてきていた。
早希はベッドの上に座り、湊はデスクの椅子に座っている。
「湊、ごめん。私はまだ涼太のこと忘れられなくて……。今日、涼太が妹とカラオケに行くとこ見かけて……キスしてるとこ見ちゃったの。2人に追求したら、普通だって言われて……。意味わかんない!」
「そっか……」
湊は落ち着いた様子で頷いた。
「驚かないの?」
「俺、涼太と妹の関係のこと聞いてたんだ。親友の俺だから打ち明けてくれたんだけど……2人は血が繋がってないんだって」
「うそ……」
早希は言葉を失った。
湊は涼太に早希のことを相談をした時、ひまりと恋人の関係にあるを打ち明けられていた。
もし必要な場合は早希に言ってもいい、とも言われていた。
「誰にも言うつもりなかったんだけど……。2人は親の再婚で兄妹になったんだよ。ずっと湊は妹のことを家族じゃなくて、異性として見てたみたい。でも、兄妹の関係を崩すわけにはいかないから、我慢してたらしいよ。最近になって、互いの想いが通じ合って付き合い始めたって聞いた」
早希は悔し涙を流す。
「勝てないじゃん……」
涼太が妹をどれだけ好きなのかは嫌でも伝わっていたので、負けを認めざるを得なかった。
「俺たちしか知らないことだから、他の奴には絶対に言うなよ。バラして損するのは早希なんだからな?」
「え?」
「自分を貶めたい? そんなことしたら、涼太から軽蔑されるぞ。涼太はそういうやつ大嫌いだから」
「じゃあ……私のこの払いきれない想いはどうしたらいいの……?」
——湊に聞いてどうすんのよ……。私、本当にどうしようもない女……。
湊は泣き崩れる早希を強く抱きしめた。
「早希が涼太のことをまだ好きだってことはわかってた。それでも俺は早希が好きなんだよ」
「湊、なんでこんな私を? 利用してるだけなのに……」
「少しでも早希の苦痛が消えればと思って……」
「湊、優しすぎるよ。私はそれに漬け込んで甘えちゃう……」
「漬け込めよ。俺は全部受け入れる」
「なんで私なの? 他にもっといい子いるのに」
「俺、早希にぞっこんなんだよ。早希しか見えない……」
早希は自然と湊に腕を回し、強く抱きつく。
「湊……今までごめん」
「俺はそれでいいって言ったろ? でなきゃ、付き合ってないって」
「湊、これからも私を好きでいてくれる?」
都合のいいことを言っている、とわかっていながらも、早希は湊を手放したくなかった。
「もちろん。俺は早希のこと好きすぎて、早希の気持ちも考えずに付き合ってもらってるくらいだから」
早希はその言葉でスッと涼太の呪いが消えたような気がした。
そして、今まで涼太の体を求め続けていた欲求が不思議となくなる。
——私、もう涼太のこと吹っ切れたかも……。今さらだけど、湊に恋しちゃったかも。祥哉くんとの関係を切ろう……。
「湊、私を湊で満たしてよ」
「いいよ」
2人は舌を絡める。
早希の服の下に手を入れ、胸を激しく揉みしだく。
「早希、大好き……」
湊はその後、入念に早希の身体中を愛撫する。
「あっ! あんっ!」
——湊、私のことすごく求めてくれてる。湊をいっぱい傷つけたのに。ごめん、これからは湊だけを見るから。だから、私をもっと好きになって。
涼太のことを考えないと濡れなかった早希が、今は湊のことだけを考えて液体を溢れさせる。
「湊……」
シている最中、湊は初めて自分の名前を呼ばれた。
今まではずっとどこか冷めた感じだった早希が、激しく自分を求めてくることに湊は高揚する。
「あっ! あんっ、あんっ! 湊、いい!」
湊は早希の濡れた部分やうしろ穴を舐め回す。
早希は激しく乱れ、湊の舌に溺れる。
「あんっ! あっ……」
早希は初めて液体を吹き出した。
湊は嬉しくて、それを吸いつくす。
——やばい……湊……。
「湊……次は私がする」
早希は初めて湊の硬くなったものを口に含んだ。
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湊に気持ちよくなって欲しくて、早希は必死にしゃぶりつく。
——湊、これから私は湊だけに尽くすよ。今はおこがましくて『好き』なんて言えないけど、もう好きになっちゃったから……。いつか堂々と好きって言える日が来るといいな……。
「あ……早希、気持ちよすぎ……出そう……」
「いいよ。飲みたい」
湊は早希の言葉で高揚し、一気に放出した。
「早希、大好き。これからもずっと……」
「湊、ありがとう。これからもよろしくね」
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「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
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