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魔物退治編
しれっと謁見
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単なる電撃攻撃でもいいような気がし始めるシュンである。
いわば巨大な電撃虫取り器みたいなのをイメージした。
(でもそれだけじゃなあ。面白味に欠けるっつうか。)
シュンは思っていた。
「ノアえもん様。」
「・・・なんじゃい。嫌な予感がするわ。」
「マイクロブラックホールをもっての殲滅を願います。」
「マイクロ・・・?」他の者は?だった。
「まだおぬしあきらめていなかったのか。」
あきれたようにノアえもんはいう。
「理由はあります。爆破処理して巣をふっとばしたら大量の魔物がはい出て収拾つかなくなります。・・・・それにこの技術はもらしませんし現時点で理解できるとは思いません。」
「おぬし、ブラックホールを理解してるのか?制御できるのか?」
「ですからノアえもん様にお願いしたい。」
シュンは言う。
「まっさきに突っ込んだことから出来るのでしょう?あなたは。」
「・・・・厄介だのう。おぬし。(・・ほんとに愚姫と呼ばれてたのがうそみたいじゃ。)」
後半部分は小声でいったために聞こえなかった。
「ほめ言葉として受け取っておきます。」
シュンは頭を下げる。
「魔窟の周囲を立ち入り禁止。冒険者に退避命令を。」
頭を下げた後カルドに向き直ったシュンはいった。
それはまさに皇女の風格だった。
「はい。」思わずカルドは臣下の礼をとって出て行った。
マイクロブラックホールによる消滅処理は対象の時空間を切り離す作業から始まる。
なぜなら極小の超重力崩壊でも周囲の時空間を引きずり込むからだ。
切り離した後で原子レベルでの超重力崩壊を発生、短時間で蒸発させた。
つまりこれはマイクロブラックホールの発生と蒸発を証明したことになるが、この世界では無意味だった。
”禁呪”により魔物の巣を文字通り消滅させた事実の方がセンセーショナルだったのだ。
そしてこのことは王城にも伝わり・・・・ノアえもんに叙爵という話になる。
「勇者ノアえもん殿のご入場!!」騎士がそういって扉をあけた。
「・・・のう、わしはなんでここにいるのかのう?」
ぼそっとシュンのみに聞こえるようにNOAが言った。
「これも一興でございましょう。」
すました顔でシュンは言った。
まったくの別人の顔をしているが数日ぶりに城に出戻ったことになる。
しかし完璧な認識阻害でだれもネビラとは気づかない。
ただ一人、リリアを除いて。
案の定、リリアはガン見していた。当たり前である。
双子として似た魔力を感知していたし、なんといってもリリアしか知らない前世の兄の顔なのだった。
いわば巨大な電撃虫取り器みたいなのをイメージした。
(でもそれだけじゃなあ。面白味に欠けるっつうか。)
シュンは思っていた。
「ノアえもん様。」
「・・・なんじゃい。嫌な予感がするわ。」
「マイクロブラックホールをもっての殲滅を願います。」
「マイクロ・・・?」他の者は?だった。
「まだおぬしあきらめていなかったのか。」
あきれたようにノアえもんはいう。
「理由はあります。爆破処理して巣をふっとばしたら大量の魔物がはい出て収拾つかなくなります。・・・・それにこの技術はもらしませんし現時点で理解できるとは思いません。」
「おぬし、ブラックホールを理解してるのか?制御できるのか?」
「ですからノアえもん様にお願いしたい。」
シュンは言う。
「まっさきに突っ込んだことから出来るのでしょう?あなたは。」
「・・・・厄介だのう。おぬし。(・・ほんとに愚姫と呼ばれてたのがうそみたいじゃ。)」
後半部分は小声でいったために聞こえなかった。
「ほめ言葉として受け取っておきます。」
シュンは頭を下げる。
「魔窟の周囲を立ち入り禁止。冒険者に退避命令を。」
頭を下げた後カルドに向き直ったシュンはいった。
それはまさに皇女の風格だった。
「はい。」思わずカルドは臣下の礼をとって出て行った。
マイクロブラックホールによる消滅処理は対象の時空間を切り離す作業から始まる。
なぜなら極小の超重力崩壊でも周囲の時空間を引きずり込むからだ。
切り離した後で原子レベルでの超重力崩壊を発生、短時間で蒸発させた。
つまりこれはマイクロブラックホールの発生と蒸発を証明したことになるが、この世界では無意味だった。
”禁呪”により魔物の巣を文字通り消滅させた事実の方がセンセーショナルだったのだ。
そしてこのことは王城にも伝わり・・・・ノアえもんに叙爵という話になる。
「勇者ノアえもん殿のご入場!!」騎士がそういって扉をあけた。
「・・・のう、わしはなんでここにいるのかのう?」
ぼそっとシュンのみに聞こえるようにNOAが言った。
「これも一興でございましょう。」
すました顔でシュンは言った。
まったくの別人の顔をしているが数日ぶりに城に出戻ったことになる。
しかし完璧な認識阻害でだれもネビラとは気づかない。
ただ一人、リリアを除いて。
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