お世歯。

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第五話〈仕上げ〉

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―10分後

「亜樹!磨いた~こんな時間かけたの人生で初めてだわ」
「終わったか、俺まだだからあっちで待ってろ」
「え?うんわかった」

―さらに10分後
亜樹が洗面所から戻ってくる。

「亜樹、なに手に持ってるの?」
「っスーーー 星乃、そこのソファで横になれ」
「え、いやなにするの」
「わかるだろ?チェック」
「流石に恥ずかしいって」
「早く口開けろーじゃないとクラス替えがないうちのクラスにこいつ銀歯大量だって噂流すぞーいいのかー」
「え、そんなん脅しじゃんか……もーわかったよ、あい」
「それでいい」

なぜか自慢げかつ興奮気味の亜樹が星乃の口内をまずはどこからともなく現れたデンタルミラーで観察し始めた。

「やっぱお前下手だわ、7番、あぁ奥歯な。全然磨けてない」
「え゙ぇ、やり直しとか言わないよね」
「うん。言わない」

新しい歯ブラシを開封し星乃の歯を俗に言う仕上げ磨きし始めた。

「うぇ?ん?へ?」
(え?なんか僕歯磨きされてるんだけどこんなの幼稚園ぶりとかだし、でもなんかめちゃくちゃに気持ちいいし亜樹歯磨きうま、あとこの歯磨き粉美味しい)

「、、、口開けるの上手いなw、これ美味いだろ俺のお気に入り」
「うん、おいいい」(略:うん、おいしい)
「お前の謎に綺麗な歯並び気に入ったし、、、うしょ、むし歯進行させたくないならこれから毎晩こうするか?」

亜樹がふざけ半分で聞いた。すると磨かれている星乃が真っ直ぐな目でこくんと頷いた。

「あうのあみあきえっやいもちいい。すき」(略:亜樹の歯磨きめっちゃ気持ちいい、好き)
「いやなんて言ってるかわかんねーけど…」

と顔を赤くしながら歯磨きを続ける亜樹であった。
―仕上げ磨き後
星乃は今までにない爽快感と滑らかさに感動しながら

「僕、真面目に亜樹に歯磨きしてほしい」
「別に、いいけど…お前歯磨き超下手だし」
「ずっとひどいw」
「事実だしなぁ」

少しイジワルに答えた亜樹だがまだどこか上の空な様子だ。
とりあえず、2人は初日からなにが起きているんだと困惑しながらもそれぞれ眠りについたのであった。
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