転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

藤なごみ

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第三十三章 二年生

千三百六話 披露宴も終盤です

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 予想外のトラブルもあったけど、挨拶自体は順調に進んでいきました。

「「「「「もぐもぐ、美味しいね!」」」」」

 実は、ルーカスお兄様たちが是非にということで、侍従のお姉さんとミカエル専属侍従の子どもも結婚式に招待されています。
 みんな美味しそうに料理を食べていて、ルカちゃんたちとも仲良くお喋りしています。
 そして、先程泥酔して狼藉を働いた伯爵の娘さんは、同級生のいる席に移動していました。
 参加を辞退しようとしたけど、ルーカスお兄様たちは同級生である伯爵の娘さんに罪はないとしていました。
 ただし、父親は色々お仕置きをされた上で王城の軍の詰所に運ばれました。
 残念ながら、伯爵は破壊王のデス料理を使った尋問を受けなくてはならなくなりました。
 ジンさんにも破壊王のデス料理尋問を伝えたけど、こればかりはしょうがないという判断でした。

「王太子殿下の結婚式で騒ぎを起こしたんだ。しかも、王家が何回も側室を断っているのに無理矢理やろうとしたという背景も良くない。聞けば屋敷の財務状況は悪くないみたいだし、過去に何かがあったとしか思えない」

 ジンさんも、腕を組んで考え込んでいました。
 なんにせよ、どうしてそこまで強引に側室を入れようとしたのかを聞かないといけません。
 そして、この伯爵がやらかしたので、ある意味以降の貴族への牽制となりました。
 おかげで、トラブルは全くなくなりました。
 ルーカスお兄様たちは、同級生からは大丈夫かとかなり心配されていました。
 なんにせよ、新郎新婦への挨拶も無事に終わりました。
 ルーカスお兄様たちも、席について休んでいました。
 披露宴のプログラムもほぼ終了なので、暫く歓談タイムとなります。

「お兄ちゃん、お疲れ様」
「「「「「おつかれさまー!」」」」」

 僕は、リズと我が家のちびっ子たちがいる席に移動して、ようやく食事を食べ始めています。
 ミカエルとブリットは、ルカちゃんたちのいるテーブルにいますね。
 そして、みんな僕の作ったプリンをベースにしたデザートを美味しそうに食べていました。
 毎日少しずつプリンを作って、悪くならないようにアイテムボックスに入れていたもんなあ。
 頑張ってプリンを作ったのもあって、他の人からも好評でした。

「お兄ちゃん、この後はもう少ししたら披露宴は終わりなんだよね?」
「三十分もあれば終わるはずだよ。その後は、僕は来賓を送ったりする予定だよ」
「そうなんだね。リズは、スラちゃんと移動するよ」

 リズとサンディ、それにイヨがいればうちのちびっ子たちの相手をしてくれます。
 僕はというと、来賓を送ったら披露宴で暴れた二人への対応が待っています。
 正直にいうと、間違いなくその2人への対応の方が気が重いです。

「「疲れた……」」
「グルル……」

 そして、ひたすら来賓への挨拶を行っていたエレノアとルーシーお姉様は、まさに疲労困憊といった感じです。
 ドラちゃんも色々なお手伝いをしていたので、かなり疲れていました。
 王妃様とアリア様、それにティナおばあさまも、少し疲れた表情を見せていますね。

 グルルル……

「お腹が空いた……」

 ズボンが入らなくて一騒動を起こした陛下はというと、王妃様からの罰で水と野菜とスープのみ食べるように指示が出されました。
 全く食べていない訳ではなく、自業自得なのだからしょうがないですね。
 因みに、陛下向けに作られたお肉とかはリボンちゃんとドラちゃんのお母さんのところに運ばれました。
 二頭がとても頑張っていたのは、紛れもない事実だもんね。
 ルーカスお兄様たちのところには、主にクラスメイトが集まって歓談していました。
 ちびっ子たちも、たまにルーカスお兄様たちのところに行っていますね。
 こうして、披露宴は何とか和やかなうちに終わったのでした。
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