146 / 1,304
第十七章 教皇国編
三百四十二話 面倒臭い会談
僕達が大教会に戻ると、ホクホク顔のヤークス枢機卿が出迎えてくれた。
そりゃそうだろう。
ただの炊き出しのはずが、沢山の懐古派を捕まえるという副産物があったのだからだ。
「そこで、皆様にお願いがある。聖女様襲撃の時にも活躍したそのポニーを、聖騎士の午後の巡回に同行してくれないか?」
「ブッチーがオッケーだって。悪い人はどんどん捕まえるって」
「おお、それは有難い!」
念の為という事で、スラちゃんとプリンとアマリリスもポニさん達に同行するという。
「スラちゃん、やり過ぎない様にね」
僕の忠告に、スラちゃんとプリンとアマリリスが触手や脚を上げていた。
街の人に被害を出す事はないはずだから、きっと大丈夫だと思いたい。
ヒカリはカレン様の肩に陣取って、カレン様の警護をしています。
従魔も、うまく役割分担ができている様だ。
僕達は炊き出しのスープを食べたので昼食はいらない。
なので、少し休んでから午後の行事に参加します。
「ジン、アレク君。炊き出しで良い成果が出たらしいわね」
「殆どポニさん達の功績ですよ」
「俺らはひたすら野菜を切っていただけだったよ」
ゴキブリホイホイのエサ役としては頑張ったと思うけど、本当に食材を切っていただけだもんなあ。
「薬草の研究も上手く行ったというし、明日は大教会の前で炊き出しをする事になったのよ」
「おおー!」
「「えっ!」」
いやいや、小さな教会でさえあれだけの人数が集まったのに、この大教会の前で炊き出しをするなんてどれだけの人が集まるのか分からないぞ。
「流石に援軍は呼ぶわよ。ルーカス達も参加させるし、帝国からもリルムちゃんが来るそうよ」
「それはそれは、懐古派にとってはとんでもないエサになりそうですね」
「ふふふ、懐古派を一網打尽にできる又とないチャンスよ」
あ、ティナおばあさまが黒い笑みを浮かべているよ。
僕達も懐古派には散々嫌な思いをしたからなあ。
結局午後は、教会の偉い人と会って話を聞くだけだった。
大抵は神様がどれだけ素晴らしいかというのと、僕達の偉業を褒め称えるものだった。
うーん、自分が出世する為にゴマスリをしている様にしか見えないなあ。
「耳が痛い話ですな。正にアレク殿下の言う通りです。奴らは実績がないのにも関わらず、出世欲が凄くて。抑えるのも苦慮しております」
おやつの時間になって、僕達はヤークス枢機卿と大教会の応接室にいます。
挨拶で疲れてしまったのか、ミカエルとリズとサンディは迎賓館の部屋で寝ています。
「ただ、気になるのは、ミカエルが積極的に挨拶に行かなかった事ですね。良い人なら、自ら挨拶に向かうのですが」
「そういえば、ミカエルちゃんは小さな声でわるものって言っていましたね」
「ふむ、ちょうどこちらも奴らの動きが怪しいと思っていた所だ。選挙も間近にあるから、探りを入れておこう」
ヤークス枢機卿は、側にいた聖騎士に指示を出していた。
僕も鑑定を使っていた訳ではないけど、怪しいと思ったんだよね。
そして夕食の時になって、追加の報告がサイファ枢機卿からあった。
「いやあ、聖女様救出時に活躍したポニーと従魔は素晴らしいです。たまたま帰りがけに午後面会した司教どもと遭遇して、直ぐ様怪しいと判断して拘束しました。屋敷を捜索したら、沢山の金品がでてきましたよ。嘆かわしい事です」
哀れ、午後に面会した司教達。
大教会からの帰りにポニさんとスラちゃんと遭遇するとは。
因みに懐古派と思われる不審者も百人以上捕まえたという。
捕まえた中に普通の犯罪者もいたはずだから、治安向上にも一役買ったはずだ。
ポニさん達は、不審者を捕まえたご褒美として聖騎士からいい飼い葉を貰ったらしく、辺境伯様の屋敷に送る際にとてもご機嫌だった。
「リズも街で悪い人を捕まえたかったよ」
「それは流石にダメだろう」
「えー!」
リズは会談をするのがだいぶ面倒だった様だけど、流石にやらないという選択肢はないぞ。
そしてスラちゃんよ、変な踊りをしてリズを煽るんじゃないの。
予定外の事もだいぶあったけど、二日目としてはこれで終わった。
明日が大人数になるから、色々と不安でしかないなあ。
そりゃそうだろう。
ただの炊き出しのはずが、沢山の懐古派を捕まえるという副産物があったのだからだ。
「そこで、皆様にお願いがある。聖女様襲撃の時にも活躍したそのポニーを、聖騎士の午後の巡回に同行してくれないか?」
「ブッチーがオッケーだって。悪い人はどんどん捕まえるって」
「おお、それは有難い!」
念の為という事で、スラちゃんとプリンとアマリリスもポニさん達に同行するという。
「スラちゃん、やり過ぎない様にね」
僕の忠告に、スラちゃんとプリンとアマリリスが触手や脚を上げていた。
街の人に被害を出す事はないはずだから、きっと大丈夫だと思いたい。
ヒカリはカレン様の肩に陣取って、カレン様の警護をしています。
従魔も、うまく役割分担ができている様だ。
僕達は炊き出しのスープを食べたので昼食はいらない。
なので、少し休んでから午後の行事に参加します。
「ジン、アレク君。炊き出しで良い成果が出たらしいわね」
「殆どポニさん達の功績ですよ」
「俺らはひたすら野菜を切っていただけだったよ」
ゴキブリホイホイのエサ役としては頑張ったと思うけど、本当に食材を切っていただけだもんなあ。
「薬草の研究も上手く行ったというし、明日は大教会の前で炊き出しをする事になったのよ」
「おおー!」
「「えっ!」」
いやいや、小さな教会でさえあれだけの人数が集まったのに、この大教会の前で炊き出しをするなんてどれだけの人が集まるのか分からないぞ。
「流石に援軍は呼ぶわよ。ルーカス達も参加させるし、帝国からもリルムちゃんが来るそうよ」
「それはそれは、懐古派にとってはとんでもないエサになりそうですね」
「ふふふ、懐古派を一網打尽にできる又とないチャンスよ」
あ、ティナおばあさまが黒い笑みを浮かべているよ。
僕達も懐古派には散々嫌な思いをしたからなあ。
結局午後は、教会の偉い人と会って話を聞くだけだった。
大抵は神様がどれだけ素晴らしいかというのと、僕達の偉業を褒め称えるものだった。
うーん、自分が出世する為にゴマスリをしている様にしか見えないなあ。
「耳が痛い話ですな。正にアレク殿下の言う通りです。奴らは実績がないのにも関わらず、出世欲が凄くて。抑えるのも苦慮しております」
おやつの時間になって、僕達はヤークス枢機卿と大教会の応接室にいます。
挨拶で疲れてしまったのか、ミカエルとリズとサンディは迎賓館の部屋で寝ています。
「ただ、気になるのは、ミカエルが積極的に挨拶に行かなかった事ですね。良い人なら、自ら挨拶に向かうのですが」
「そういえば、ミカエルちゃんは小さな声でわるものって言っていましたね」
「ふむ、ちょうどこちらも奴らの動きが怪しいと思っていた所だ。選挙も間近にあるから、探りを入れておこう」
ヤークス枢機卿は、側にいた聖騎士に指示を出していた。
僕も鑑定を使っていた訳ではないけど、怪しいと思ったんだよね。
そして夕食の時になって、追加の報告がサイファ枢機卿からあった。
「いやあ、聖女様救出時に活躍したポニーと従魔は素晴らしいです。たまたま帰りがけに午後面会した司教どもと遭遇して、直ぐ様怪しいと判断して拘束しました。屋敷を捜索したら、沢山の金品がでてきましたよ。嘆かわしい事です」
哀れ、午後に面会した司教達。
大教会からの帰りにポニさんとスラちゃんと遭遇するとは。
因みに懐古派と思われる不審者も百人以上捕まえたという。
捕まえた中に普通の犯罪者もいたはずだから、治安向上にも一役買ったはずだ。
ポニさん達は、不審者を捕まえたご褒美として聖騎士からいい飼い葉を貰ったらしく、辺境伯様の屋敷に送る際にとてもご機嫌だった。
「リズも街で悪い人を捕まえたかったよ」
「それは流石にダメだろう」
「えー!」
リズは会談をするのがだいぶ面倒だった様だけど、流石にやらないという選択肢はないぞ。
そしてスラちゃんよ、変な踊りをしてリズを煽るんじゃないの。
予定外の事もだいぶあったけど、二日目としてはこれで終わった。
明日が大人数になるから、色々と不安でしかないなあ。
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!
宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。
そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。
慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。
貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。
しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。
〰️ 〰️ 〰️
中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。
完結しました。いつもありがとうございます!
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。