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第二十四章 お兄ちゃんの官僚としての忙しい日々
六百九十六話 暫く忙しそうですね
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昼食後も、リズ達は張り切って出かけていった。
午前中はイレギュラーだったけど、午後からはリスト通りに行くそうです。
「では、僕達も学園に行きましょう」
「あっ、はい」
僕も午後イチで入園式の打ち合わせがあるので、ローリーさんと一緒に学園に向かいます。
「あの、アレク殿下、馬車で学園に行かないのですか?」
あっ、そうか。
僕がゲートを使えるのを、ローリーさんは知らないんだっけ。
護衛としてついてくれるランカーさんも、思わず苦笑しちゃったよ。
「大丈夫ですよ。ゲートの魔法で移動しますから」
ブオン。
「えっ? えっ?」
僕がゲートを発動させると、ローリーさんは目が点になっちゃいました。
ローリーさんを見た職員が、くすくすと笑っちゃったよ。
「じゃあ、行ってきます。一時間もかからないで帰ってきます」
「えっ?」
「「「行ってらっしゃいませ」」」
僕はなおも戸惑っているローリーさんの手を引いて、ゲートを潜りました。
すると、あっという間に学園に到着です。
「えっ、そ、そんな。学園に着いています……」
「ゲートの魔法なら、帝国や教皇国にもあっという間に着きますよ」
「あ、アレク殿下は、本当に凄いんですね……」
「くすくす。さあ、行きましょう」
目の前に学園が現れて、ローリーさんは何が何だか分かっていないみたいですね。
僕達はランカーさんを先頭にして、学園の会議室に向かいます。
もうそろそろ学園の授業が始まるから、学生がちらほらいますね。
「アレク、朝からすまなかったな。それからローリー先輩も、大変申し訳無い。私からも謝罪する」
「本当に申し訳ありませんでしたわ。私も王城に戻ったら、クズの尋問を行いますわ」
「あわわわ、ルーカス殿下、アイビー様、顔を上げて下さいませ」
僕達が会議室に入ると、ルーカスお兄様とアイビー様がローリーさんのところにやってきて謝罪をしていた。
どうもルーカスお兄様のところにも、秘書課の連絡がいったみたいですね。
ローリーさんはあわあわとしていたけど、まだ完全には心の整理がつかないよね。
「では、先に話し合いを終えるとしようか」
「と言っても、最終確認くらいですね。もしかしたら、ルーシーお姉様が参加出来ないかもしれません」
「そのくらいは問題ないだろう。アレクがいれば大丈夫だ。ルーシーも、今回の事で頭にきているだろうな」
入園式は三日後なので、殆ど変更点はありません。
流石にジンさん達にも護衛を頼むけど、全員は来れないだろうね。
幸いにして、今年の新入生で怪しい貴族家はないそうです。
「ローリー先輩も式典に参加すると思いますが、基本的には舞台袖にいるかと思います」
「た、助かります。学園を卒業していきなり来賓として呼ばれるのは無理ですよ……」
ローリーさん用のドレスも間に合わないし、職員用の服だから仕方ないですね。
それに、あくまでも来賓は王族が基本だそうです。
「じゃあ、これで話し合いは終わりですね。ああ、学園側でも職員が不正な事をしていないか確認しているよ」
「私のアマリリスにかかれば、どんな証拠だって見つけますわよ」
「たはは……」
ルーカスお兄様もアイビー様も、学園側で色々と動いているんですね。
ルーカスお兄様のマジカルラットも、やる気満々で手を上げていました。
さてさて、僕達は王城に戻りましょう。
「あうー」
「がうー」
あの、何で宰相の執務室にエリちゃんと飛天虎の赤ちゃんがいるのでしょうか?
仲良くベビーカーに乗っているから、問題なさそうだけど。
「おかえりなさいませ。実は今度は総務部で業者から賄賂を貰っていた事が判明しまして、たまたま執務室におられましたアリア様が現地に向かって行きました」
「アリア様も、午前中の事で頭にきていますからね……」
何があったかは職員が教えてくれたけど、アリア様も不正は大嫌いだもんね。
お世話係の侍従がいるからエリちゃんの事は問題ないけど、アリア様も相当怒っているみたいですね。
ガチャ。
「これを期に、膿を出し切るつもりで行動しておる。アレクは大変かと思うが、頑張ってくれ。勿論、被害が確認された者は保証をする」
「へ、陛下!」
と、ここで執務室に陛下と閣僚が入ってきました。
僕達は陛下や閣僚が入ってくるのには慣れているけど、ローリーさんは流石に慣れていないみたいですね。
「ローリーは秘書課としてアレク君の専属とし、その流れで宰相執務室の仕事を手伝う事にした。これなら、部署異動しなくても対応できる」
「か、過分なご対応ありがとうごさいます」
内務卿がローリーさんに所属部署の事を伝えたけど、僕専属秘書なら結局はやる事が変わらないもんね。
という事で、席は秘書にあって出勤場所は宰相執務室になりました。
取り敢えず、ローリーさんの件はこれで決着ですね。
ここで、ちょっとした事件が。
ガブッ。
「あたっ!」
「グルルルル」
あっ、陛下がいきなりエリちゃんの頭を撫でようとして、飛天虎の赤ちゃんに手を噛まれちゃった。
飛天虎もまだ赤ちゃんだから力が弱いし、陛下も血は出ていないみたいですね。
飛天虎の赤ちゃんは、エリちゃんを守るように陛下を威嚇しています。
「陛下、実の娘でもいきなり色々とするのは駄目って事ですよ」
「あ、ああ、実感した……」
僕は飛天虎の赤ちゃんを撫でながら、陛下に苦言を言いました。
陛下も、身をもって無理矢理やるとどうなるかを知ったみたいですね。
午前中はイレギュラーだったけど、午後からはリスト通りに行くそうです。
「では、僕達も学園に行きましょう」
「あっ、はい」
僕も午後イチで入園式の打ち合わせがあるので、ローリーさんと一緒に学園に向かいます。
「あの、アレク殿下、馬車で学園に行かないのですか?」
あっ、そうか。
僕がゲートを使えるのを、ローリーさんは知らないんだっけ。
護衛としてついてくれるランカーさんも、思わず苦笑しちゃったよ。
「大丈夫ですよ。ゲートの魔法で移動しますから」
ブオン。
「えっ? えっ?」
僕がゲートを発動させると、ローリーさんは目が点になっちゃいました。
ローリーさんを見た職員が、くすくすと笑っちゃったよ。
「じゃあ、行ってきます。一時間もかからないで帰ってきます」
「えっ?」
「「「行ってらっしゃいませ」」」
僕はなおも戸惑っているローリーさんの手を引いて、ゲートを潜りました。
すると、あっという間に学園に到着です。
「えっ、そ、そんな。学園に着いています……」
「ゲートの魔法なら、帝国や教皇国にもあっという間に着きますよ」
「あ、アレク殿下は、本当に凄いんですね……」
「くすくす。さあ、行きましょう」
目の前に学園が現れて、ローリーさんは何が何だか分かっていないみたいですね。
僕達はランカーさんを先頭にして、学園の会議室に向かいます。
もうそろそろ学園の授業が始まるから、学生がちらほらいますね。
「アレク、朝からすまなかったな。それからローリー先輩も、大変申し訳無い。私からも謝罪する」
「本当に申し訳ありませんでしたわ。私も王城に戻ったら、クズの尋問を行いますわ」
「あわわわ、ルーカス殿下、アイビー様、顔を上げて下さいませ」
僕達が会議室に入ると、ルーカスお兄様とアイビー様がローリーさんのところにやってきて謝罪をしていた。
どうもルーカスお兄様のところにも、秘書課の連絡がいったみたいですね。
ローリーさんはあわあわとしていたけど、まだ完全には心の整理がつかないよね。
「では、先に話し合いを終えるとしようか」
「と言っても、最終確認くらいですね。もしかしたら、ルーシーお姉様が参加出来ないかもしれません」
「そのくらいは問題ないだろう。アレクがいれば大丈夫だ。ルーシーも、今回の事で頭にきているだろうな」
入園式は三日後なので、殆ど変更点はありません。
流石にジンさん達にも護衛を頼むけど、全員は来れないだろうね。
幸いにして、今年の新入生で怪しい貴族家はないそうです。
「ローリー先輩も式典に参加すると思いますが、基本的には舞台袖にいるかと思います」
「た、助かります。学園を卒業していきなり来賓として呼ばれるのは無理ですよ……」
ローリーさん用のドレスも間に合わないし、職員用の服だから仕方ないですね。
それに、あくまでも来賓は王族が基本だそうです。
「じゃあ、これで話し合いは終わりですね。ああ、学園側でも職員が不正な事をしていないか確認しているよ」
「私のアマリリスにかかれば、どんな証拠だって見つけますわよ」
「たはは……」
ルーカスお兄様もアイビー様も、学園側で色々と動いているんですね。
ルーカスお兄様のマジカルラットも、やる気満々で手を上げていました。
さてさて、僕達は王城に戻りましょう。
「あうー」
「がうー」
あの、何で宰相の執務室にエリちゃんと飛天虎の赤ちゃんがいるのでしょうか?
仲良くベビーカーに乗っているから、問題なさそうだけど。
「おかえりなさいませ。実は今度は総務部で業者から賄賂を貰っていた事が判明しまして、たまたま執務室におられましたアリア様が現地に向かって行きました」
「アリア様も、午前中の事で頭にきていますからね……」
何があったかは職員が教えてくれたけど、アリア様も不正は大嫌いだもんね。
お世話係の侍従がいるからエリちゃんの事は問題ないけど、アリア様も相当怒っているみたいですね。
ガチャ。
「これを期に、膿を出し切るつもりで行動しておる。アレクは大変かと思うが、頑張ってくれ。勿論、被害が確認された者は保証をする」
「へ、陛下!」
と、ここで執務室に陛下と閣僚が入ってきました。
僕達は陛下や閣僚が入ってくるのには慣れているけど、ローリーさんは流石に慣れていないみたいですね。
「ローリーは秘書課としてアレク君の専属とし、その流れで宰相執務室の仕事を手伝う事にした。これなら、部署異動しなくても対応できる」
「か、過分なご対応ありがとうごさいます」
内務卿がローリーさんに所属部署の事を伝えたけど、僕専属秘書なら結局はやる事が変わらないもんね。
という事で、席は秘書にあって出勤場所は宰相執務室になりました。
取り敢えず、ローリーさんの件はこれで決着ですね。
ここで、ちょっとした事件が。
ガブッ。
「あたっ!」
「グルルルル」
あっ、陛下がいきなりエリちゃんの頭を撫でようとして、飛天虎の赤ちゃんに手を噛まれちゃった。
飛天虎もまだ赤ちゃんだから力が弱いし、陛下も血は出ていないみたいですね。
飛天虎の赤ちゃんは、エリちゃんを守るように陛下を威嚇しています。
「陛下、実の娘でもいきなり色々とするのは駄目って事ですよ」
「あ、ああ、実感した……」
僕は飛天虎の赤ちゃんを撫でながら、陛下に苦言を言いました。
陛下も、身をもって無理矢理やるとどうなるかを知ったみたいですね。
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