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第三十二章 新入生
千二百十九話 準備は順調かな?
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「じゃあ、僕は保護者受付の様子を見に行きますね」
「弟くん、お願いね」
司会などの段取りも終わったので、僕はルーシーお姉様と別れて体育館の入り口の方に向かいました。
テーブルなどは並び終えていて、今は卒園式にやってきた保護者に配る書類などの準備をしていました。
「ドラちゃん、これを並べてね」
「グルル」
リズが当たり前のようにドラちゃんにあれこれ指示をしているけど、ドラちゃんも慣れた手つきで書類をテーブルに並べていました。
すると、僕のところに近衛騎士の服装をしたジンさんが姿を現しました。
「アレク、そっちはどうだ?」
「今のところ、何も問題はありません。警備の方も、兵が打ち合わせをして配置についていました」
「打ち合わせなら、俺も出たから大体のことを把握しているぞ。今日は、ある意味指揮系統などを確認する場だもんな」
ジンさんは基本的に何かあった時の遊撃対応なんだけど、上官としての対応もすることになっています。
とはいえ、警備の本番であるルーカスお兄様の結婚式では、ジンさんは来賓の一人として対応することになっているんだよね。
まずは、この卒園式を無事に乗り切ろうということです。
すると、今日卒園する生徒の保護者の一人が僕たちに声をかけてきました。
「似たようなリハーサルを重ねて対策を検討するのは、軍にとって基本なことだ。今日は、特にジンに頑張ってもらなわければならないな」
「へーい」
卒業生代表挨拶もする前生徒会長のヤザンさんの祖父の、カーセント公爵が僕たちの前に姿を現しました。
カーセント公爵は軍の幹部だから、特に警備関連は気にしているのでしょう。
ちなみに、ヤザンさんは官僚試験に合格しているので、この後は軍の幹部候補生として働き始めることになっています。
よく見ると、他の保護者もちらほらと受付を行なっているけど、もうドラちゃんの姿を見ても普通に対応していますね。
「じゃあ、僕はまた体育館の中に入るね。リズもドラちゃんも頑張ってね」
「お兄ちゃんも頑張ってね!」
「グルル」
僕は、リズをはじめとした受付の面々に声をかけて再び体育館の中に入りました。
そろそろティナおばあさまたちがやってくることだけど……あっ、いたいた。
体育館のステージ上で、ちょうどネコちゃんと一緒にいるマジカルラットのゲートで到着したところでした。
「「「とーちゃくしたよ!」」」
ちびっ子兄妹三人は、元気よく僕に挨拶をしていました。
ティナおばあさまも一緒に連れて、ステージ側の控え室に案内します。
「ティナおばあさま、この後は予定通りに卒園式を始める予定です。トラブルも一切起きておりません」
「それは何よりね。今年は王族の卒園者はいないけど、警備も厳重だしこのまま終わればいいわね」
ティナおばあさまは来賓として何回も卒園式や入園式に参加しているけど、今年はとても安心できる卒園式だそうです。
なお、プリンは既にティナおばあさまの側に移動していて、みんなを守るぞと張り切っていました。
もちろん、エリちゃんに付き添っているネコちゃんも護衛を頑張ると張り切っています。
「みんなも、元気よくおめでとうって言ってあげてね」
「「「まかせてー!」」」
ルカちゃん、エドちゃん、エリちゃんは、ニコリとしながら元気よく手を上げていました。
三人は緊張しないタイプだし、きっと元気よく明るく挨拶をするはずですね。
僕は来賓対応なので、時々やってくる生徒会役員と確認と取りながら四人の側にいました。
そろそろ、卒園式が始まりますね。
「弟くん、お願いね」
司会などの段取りも終わったので、僕はルーシーお姉様と別れて体育館の入り口の方に向かいました。
テーブルなどは並び終えていて、今は卒園式にやってきた保護者に配る書類などの準備をしていました。
「ドラちゃん、これを並べてね」
「グルル」
リズが当たり前のようにドラちゃんにあれこれ指示をしているけど、ドラちゃんも慣れた手つきで書類をテーブルに並べていました。
すると、僕のところに近衛騎士の服装をしたジンさんが姿を現しました。
「アレク、そっちはどうだ?」
「今のところ、何も問題はありません。警備の方も、兵が打ち合わせをして配置についていました」
「打ち合わせなら、俺も出たから大体のことを把握しているぞ。今日は、ある意味指揮系統などを確認する場だもんな」
ジンさんは基本的に何かあった時の遊撃対応なんだけど、上官としての対応もすることになっています。
とはいえ、警備の本番であるルーカスお兄様の結婚式では、ジンさんは来賓の一人として対応することになっているんだよね。
まずは、この卒園式を無事に乗り切ろうということです。
すると、今日卒園する生徒の保護者の一人が僕たちに声をかけてきました。
「似たようなリハーサルを重ねて対策を検討するのは、軍にとって基本なことだ。今日は、特にジンに頑張ってもらなわければならないな」
「へーい」
卒業生代表挨拶もする前生徒会長のヤザンさんの祖父の、カーセント公爵が僕たちの前に姿を現しました。
カーセント公爵は軍の幹部だから、特に警備関連は気にしているのでしょう。
ちなみに、ヤザンさんは官僚試験に合格しているので、この後は軍の幹部候補生として働き始めることになっています。
よく見ると、他の保護者もちらほらと受付を行なっているけど、もうドラちゃんの姿を見ても普通に対応していますね。
「じゃあ、僕はまた体育館の中に入るね。リズもドラちゃんも頑張ってね」
「お兄ちゃんも頑張ってね!」
「グルル」
僕は、リズをはじめとした受付の面々に声をかけて再び体育館の中に入りました。
そろそろティナおばあさまたちがやってくることだけど……あっ、いたいた。
体育館のステージ上で、ちょうどネコちゃんと一緒にいるマジカルラットのゲートで到着したところでした。
「「「とーちゃくしたよ!」」」
ちびっ子兄妹三人は、元気よく僕に挨拶をしていました。
ティナおばあさまも一緒に連れて、ステージ側の控え室に案内します。
「ティナおばあさま、この後は予定通りに卒園式を始める予定です。トラブルも一切起きておりません」
「それは何よりね。今年は王族の卒園者はいないけど、警備も厳重だしこのまま終わればいいわね」
ティナおばあさまは来賓として何回も卒園式や入園式に参加しているけど、今年はとても安心できる卒園式だそうです。
なお、プリンは既にティナおばあさまの側に移動していて、みんなを守るぞと張り切っていました。
もちろん、エリちゃんに付き添っているネコちゃんも護衛を頑張ると張り切っています。
「みんなも、元気よくおめでとうって言ってあげてね」
「「「まかせてー!」」」
ルカちゃん、エドちゃん、エリちゃんは、ニコリとしながら元気よく手を上げていました。
三人は緊張しないタイプだし、きっと元気よく明るく挨拶をするはずですね。
僕は来賓対応なので、時々やってくる生徒会役員と確認と取りながら四人の側にいました。
そろそろ、卒園式が始まりますね。
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