小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第九章 久々のセルカーク直轄領

第六百四十一話 王都に向けて出発です

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 そして、部隊長さんがアマード子爵家にやってきました。
 いよいよ、アマード子爵領を出発する時間が近づいたんですね。
 僕たちも準備を整えて、応接室から玄関に移動しました。
 すると、メアリーさん以外のアマード子爵家の皆さんも僕たちを見送りに来てくれました。

「レオ君、本当に色々とありがとう。母上への治療もそうだが、町の人への治療も凄かったと聞いている。今度は、王都での新年の謁見で会おう」

 ウィリアムさんが僕と握手をしながら話をしてくれたけど、そういえば僕はここのところ新年のタイミングで王都にいなかったんだよね。
 来年の新年には、またウィリアムさんと会えれば良いなって思いました。

「レオがメアリーの治療をしてくれて、本当に助かったぞ。儂とメアリーにとって、レオは命の恩人じゃ。これからも、元気でやるんだぞ」

 サイオンさんが、僕とガッチリと握手をしました。
 こうしてサイオンさんと仲良くなったのも、四歳の時の僕が治療したからだよね。
 メアリーさんと一緒にいつまでも長生きして欲しいなって、そう思いました。
 グレイスさん、ジョセフさん、デイジーさんとも、にこやかに握手をしました。
 ジョセフさんもデイジーさんも、縁談が上手く纏まってくれれば良いなと思いました。

「レオ、元気でやれよ。まあ、レオのことだから直ぐに色々な噂が飛び交うだろうな」
「レオなら、力を正しく使えるはずだ。その時に、俺と親父が打った剣が役立つことを祈るぞ」

 親方さんとドモンさんとも、握手を交わします。
 手のひらが硬くなっているこの手で、立派な武器を作ってくれたんだよね。
 これからも、町の人の為に頑張って欲しいです。
 そして、挨拶が終わったところで、僕たちは馬車に乗り込みました。

「いってきまーす!」
「アオン!」
「「「気をつけてな」」」

 僕は、馬車の窓からいつもの出発の挨拶をしながら手を振りました。
 見送ってくれる人たちも、僕に手を振り返してくれました。
 そして、屋敷の敷地を抜けると多くの人が僕の見送りに来てくれていました。

「気をつけてね」
「元気でな!」
「また、遊びに来いよ」

 アクアさん親子にフローネさん、ナナさんたちに薬屋さんのみなさん。
 それに、パン屋さんのおかみさんにローラさんやシンシアさんたちも来ていました。
 みんなが僕のことを見送ってくれて、何だかとっても嬉しくなりました。
 アマード子爵領には一年間住んでいたけど、間違いなく僕のことを育ててくれた町です。
 だから、こうして短い間だけど再び来ることが出来て本当に良かったです。
 こうして、僕を見送る人は防壁の門辺りまで続いていました。

「えーっと、ここからは王都に向かう街道に行くんだよね」

 セルカーク直轄領を通らないで王都に向かう街道に出たけど、これで部隊としての任務も完了です。
 後は、無事に王都に帰るだけですね。
 僕は通信用魔導具を魔法袋から取り出して、アマード子爵領を出発しましたと定期連絡をしました。
 すると、一斉に気をつけて帰ってきてと返信がありました。
 王都にいる人たちにお土産話もいっぱいしたいなと、返信を見ながらそう思いました。
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