鬼に飼われて生きる少女 ~異世界転移し、鬼と一緒にヒトを食べて生きています~

しんいち

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鬼の仲間として

58 美玖による屠殺2

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 お腹から切るか、首から切るかの選択です。私のお薦めは首。そっちで進めるつもりだったのに・・・。

 でも、本人がそういうのなら尊重するしかありません。「選ばせてあげる」って言っちゃいましたからね。
 当初の予定と違ってきてしまいましたけど、先にお腹を切ることに変更です。そっちの方が、鬼的には好みの動画になることでしょう。
 本人の希望(?)だからね。仕方ないね……。

 刃物を女の子のお腹へ。

「いや~!! 助けて~!! やめて~!! ぐう、あう、うぐうううう~っ!」

 叫び藻掻く女の子のお腹を、上部から下部へ大きく縦に…。

「があああああ~っ!」

 切ったお腹に手を突っ込み、中身を掴み、外へ…。
 最初の時は内臓をチョット見ただけで気絶してしまった私。イマさんカリさんの切腹の時のことです。それが今では、自分で掴んで引っ張り出しているのです。慣れって怖いですね。
 でも、やっぱり…グロいですよ。キモチワルイですよ。
 温かくって鼓動している、生きた内臓を掴み出しているんですから。

 これは仕事なのです。ニンゲンは、鬼の食材。その為に、屠殺は必要な仕事なのです。仕方ないことなのです!
 苦しめる必要があるのかというのは、どうなんだか分かんないんですけども……。

 女の子は出された自身の中身を見て、思いっきり吐いています。
 ごめん。とっても痛いよね。ごめんね。だけど、あなたが首を切るのは嫌って言ったからなのよ。

 ……さてと、この後ですが。
 順番に内臓を取り出して処理していくのですが、あまりにキモチワルイので、詳細は御勘弁を……。
 大まかに話しますとですね。ウンチを漏らさせないように上手に処理して全消化器官を摘出し、あまり時間をかけると可哀想なので、他の内臓の処理は後回しにして、刀を首に上から当ててズーッと引き切り、切断(うまく骨の間に刃が入り、綺麗に切れました)したのです。
 その後は、切った女の子の頭が撮影画面に入るよう傍らに置き、残りの内臓を摘出し、解体を終えたのでした。



 さてと。これで終了…では無いのですよね。あと一人、居るのです。
その子は……。うわ、吐いてるし、おしっこ漏らしてる。
 当然ですよね。隣で良く知ってる女の子が無残に殺され、解体されていくのを見てたのですからね。よく気絶しなかったものですよ。

 あ、ちなみに、女の子が泣きながら絶望の表情で隣の解体を見ていた場面、シッカリ撮影されています。ということで、この子は、これ以上いじめる必要はありません。

「さあ、次はあなたの番です。選ばせてあげます。先に首を切るのが良いですか?お腹を切るのを先にしますか?」

「ひいっ……。ど…、どっちも…嫌だと言っても…、ダメ…なん…ですよね……」

 泣き叫ばずに訊き返してきます。結構キモの坐った子なのかな? 吐いて漏らしてはいますけどね。

「そうですね。あなたはこの後、食肉として食べられる運命なんです。どっちも嫌というのは、叶えてあげられません。ただ、あなたの肉体は、頭から足の先まで全て無駄にはしませんからね」

「しょ、食肉…。じゃ、じゃあ、あの村のみんな、同じように殺されて食べられてしまうってことなんですか?」

「そういうことです」

「そ、そんな……。あなた、ニンゲンなんでしょ。何でこんな酷いコトを……」

「ごめんなさい。私はニンゲンであってニンゲンでないヒトデナシです。あなた方を殺して解体するのが仕事なんですよ。さあ、もう時間です。どうしますか。首ですか?お腹ですか? 私は出来ればあまり苦痛を与えたくないのです。お薦めは首です」

「く、首……。首を切られる方が…、痛くないの?」

「そうですね。一瞬で意識が無くなりますからね」

「い、一瞬で…、意識が……。 く…首で……、お願い…します……」

「分かりました」

 さっきの子は刀で首を切り落としました。偶々たまたま上手く骨と骨の間に刃が入って綺麗に切れましたが、そう同じようには行きません。
 ですから、確実に一瞬で切れるように、ギロチンを使います。仰向け状態でベッドに拘束されている女の子の首のところに、組み立て式のギロチンをセットします。
 女の子は、既に諦めの境地でしょうか。抵抗はしません。とっくに吐いてしまっていますので、口の周りは吐瀉物で汚れています。それをぬぐって綺麗にしてあげます。
最後くらいは女の子として綺麗に死にたいでしょうからね。

 セット完了したギロチン。刃は隠してなく、むき出しです。
 それに首を入れて仰向けで横たわり、上部の鋭い刃を見詰めている女の子。

「大丈夫ですよ。痛いと思う暇もないからね。じゃあ、いくよ」

「ま、待って!少しだけ、待って!
…みんな、逃げて!こんな風に殺され食べられちゃうのよ。
その前に逃げて!今すぐ、逃げて!!」

 女の子は目を閉じません。鋭い刃を睨みつけながら、仲間たちに訴えかけるように、大きな声で、叫ぶように言います。強い子です。

 ですが……。残念ながら、そんな声は仲間に届くはずないのです。防音はシッカリなされています。

 可哀想だけど……ゴメンネ。

 サクッ。

 女の子の頭がゴロッと転がりました。

 この後は…。少しでも残酷な動画になるよう、切断した女の子の首が画面に入るように置き、後は、いつも通りの内臓を抜く作業でした。




「美玖、お疲れ様」

「カリさん、ありがとうございました。部下さんにも撮影を手伝ってもらってしまい、申し訳ありません」

「大丈夫だ。奴らも言っていたぞ。なるべく苦痛を少なくする屠殺、好感もてるって」

 そう言ってもらえると、私も嬉しいです。

「屠殺されたヤツらも、今までならもっと酷い目に会っていた。きっと美玖に感謝してるぞ」

 いやいや、カリさん。それはありませんよ。絶対ないです。

 私は確実に、最高に、恨まれています。
 自分を殺した相手に感謝なんて、あり得ません。
 私がしたのは人殺し。これは間違いない事実なんです。

 それに……。肉体的苦痛に比べればッてことで、こんな形にしましたけど。精神的苦痛もかなりキツイのですよね。
私の場合、リューサさんにヤラレ過ぎてますからね。もしかして、麻痺してるのかもしれません。
 もしかすると、精神的苦痛の方が嫌だって子もいるかもしれません。

 これでよかったのでしょうか…。どうなのでしょう……。
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