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共に生きるため
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「大精霊様直属部隊・種子蕾隊だ!!!!!氷の妖精氷河率いるジェネレーションのメンバーは全員,人間に向かって危害を加えようと企てた疑い及び妖精に対する攻撃で確保する!!!!」
有水が大声で叫んだ。
集会所はいたってシンプルで、集会所というより学校の体育館に似ている。と夢華は思った。
広い部屋の床は木でできていて、天井も大分高い。
そんな中、部屋には三人しか居なかった。
部屋の中央に、有水と同い年くらいの妖精と思われる男が一人あぐらをかいて座っている。髪の毛はほぼ透明に輝いている銀の短髪で、目は鋭いが口元は笑っている。
その隣には、一人の男の子が座っていた。
夢華の夢に出てきた、あの男の子だった。少しおびえているのか、体育座りをしている。
二人の少し後ろに冬美は座っていた。正座をして、目を閉じている。
「来たか。有水。」
中央の男が声をかけた。
「あぁ、氷河。お前を確保する。」
有水が氷河に向けてかまえながら言った。
「・・・俺らを確保したところで、もう遅いんだよ。」
氷河が落ち着いたまま言い放った。
そして、有水を見つめて続けた。
「ついさっき、人間抹殺の実行メンバーが・・・残りのジェネレーションメンバー全員が,人間界に行ったんだからな。」
氷河は笑っている。
「・・・・・・・・・・・!!??お前、俺たちが来ることを知ってたのか?」
有水が動揺したような声を出した。
「冬美・・・・!!!!」
秋美の目に怒りが浮かぶ。
「あなた達が来ることを伝えたのは私じゃないわよ。」
冬美が目を閉じたまま答えた。
「ほかに誰が・・・。氷河が配置させていたジェネレーションのメンバーはみんな種子蕾隊の誰かと戦っていて、私たちに追いついていないはず・・・。ほかの妖精の気配なんて感じられなかったし・・・。念・・・??」
蒲公英が必死で冷静を装いながら言った。
「鈴蘭も大樹も水湖も,再雪でさえ・・・戦いながら念を送る余裕なんてないはずだ。そこまでの力はまだないはず・・・。」
有水も動揺していた。
「くそ・・・。」
草多が後ろを振り向いた。外に出て人間界に行こうと走り出したその時、草多の足が止まった・・・。
「・・・お前・・・・・・。」
草多が聞いたこともないような声を出した。
「あたしが氷河さんに伝えたのよ。種子蕾隊のメンバーが、こっちに向かっている。ってね。」
聞き覚えのある声がした。
全員が後ろを振り返る。
「・・・・・・!!!!」
秋美が言葉を失い、その場に立ち尽くした。
「こんにちは、種子蕾隊のみなさん。」
にっこりと笑い一礼しているのは、小さい妖精・・・睡蓮だった。
「す・・・いれん・・・?」
秋美がやっとのことで声を出した。
「そうよ。あたしの名前を忘れちゃったの??」
睡蓮は鋭い笑みを浮かべている。
「睡蓮,裏切ったか。」
有水がかまえた。
「ほんっと,種子蕾隊って甘いのよね。情報収集班の,このあたしが裏切ってることにすら気が付かないなんて。」
「てめぇ・・・・・。・・・・・・・あたいらはずっと,学生の頃から,仲間だったんじゃなかったのかよ・・・。」
秋美が拳を握りしめた。
「仲間よ。だから,あたしは貴方達にてを出してはいない。敵は,そこにいる・・・夢華達人間だけだもの。」
睡蓮が涼しい顔で言い放った。
夢華は震えていた。
あんなに優しかった睡蓮さんが・・・。秋美とこの国に来て,最初に優しく話しかけてくれたのに・・・。全部,演技だったの??
色々な思いが頭を駆けめぐる。
・・・道哉の言うことを聞いておけばよかった・・・。こんな所,来るんじゃなかった・・・。妖精の国なんて・・・・・・・・・・。
夢華がそう思ったその時,声がした。
「夢!!!あぶねぇぇ!!!!」
ハッと我に返った夢華が見たものは,夢華の前に立ち,睡蓮の攻撃を体で受けた秋美だった。
「っっつ・・・。」
秋美は倒れそうになりながら,ポッケットから神秘の泉の水を取り出し,一口飲み込んだ。一瞬にして傷は癒え,秋美はしっかりと体制を整える。
「夢華・・・・こんなことに巻きこんじまって,本当にごめん。けど,あたいが前に行った言葉は,今もかわらねぇ。あたいは,夢華が大好きだ。あたいらが見える,自然を守ろうとしてくれる,人間が,大好きだ!!!」
秋美は残った水をポケットにしまいながら,夢華に背を向けたまま言った。
「蒲公英,大精霊様には伝えられたか??」
有水が夢華をかばいながら,蒲公英に言った。
蒲公英は,無言で頷いた。
夢華は,秋美と睡蓮を見つめていた。
氷河と男の子も二人を見ている。冬美は相変わらず目をつぶっているようだが,会話は聞いているようだ。
「睡蓮!!!!お前だってそうだろう!!??昔,人間がこの世界に来てたとき,人間界で仕事中人間の友達が出来たとき,一番嬉しそうだったのはお前だったじゃねぇか!!
あたいらが見える人間が減っていったとき,友達が人間界で死んだとき,一番悲しんで・・・けど一番人間を恨みたくなくて・・・・。
一番,明るくあたいらを引っ張っていってくれたのも,おめぇじゃなかったのかよ!!!!」
秋美が叫んだ。
睡蓮は無言だ。
「夢華が来たときだってそうだ!!歓迎会をしたときのお前の笑顔は,演技なんかじゃない。あたいには分かる。あれが・・・あの時の笑顔が・・・・お前の,本当の笑顔じゃねぇか!!!!!」
秋美がそう叫んだその時,夢華は小さくすすり泣く声を聞いた。
とっさに振り返り,夢華は目を見張った。
泣いていたのは,あの人間の男の子だったのだ。
夢華は驚いた。
(どうして泣いてるの・・・?あの子は,人間を抹殺することに賛成だからここにいるんじゃないの・・・??)
夢華は男の子をじっと見つめていた。
男の子は視線に気が付き,目を背けた。
「もうそのへんにしたらどうだ。見苦しい。」
座ったままの氷河が言った。
「氷河,俺は・・・俺だって,お前を本当の友達だと思ってる。今でもだ。だから俺は,これ以上お前に罪を犯させない。まだ人間に手を出していない今,お前を確保し連行する。」
有水がそう言って呪文を唱えた。
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。我が敵の周りを囲む,水の壁。何人たりとも逃がしはしない。水使いし我の名は,流れる小川,有水なる!!」
氷河,冬美,そして人間の男の子を包み込むように水の壁が吹き上がった。
草多がすかさず援護の呪文を唱える。
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。水の中,我が敵捕らえるツタのつる。草木使いし我の名は,折れない雑草,草多なる!」
有水の創った水の壁から,ツタのつるが三人に向かって伸びていった。
しかし三人を捕らえる前に,冬美と氷河が呪文を唱えた。
「大地の神,太陽の神よ,我の声を聞き賜え。北風で,我が敵の壁凍らせる。冬使いし我の名は,かすかなぬくもり冬美なる!!」
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。我が周りの氷くだき,敵に向けて飛ばし,我が獲物を貫け。氷使わし我の名は,凍える寒さ,氷河なる。」
一瞬にして,有水の創った水の壁と草多のつるが凍った。そしてそのまま壁は砕け散り,夢華達に向かって飛んでくる。
夢華はとっさに手で顔をかばったが,秋美は呪文を唱えていた。
「大地の神,太陽の神よ,我の声を聞き賜え。いがぐりで,我が敵の武器跳ね返す。秋使わし我の名は,紅葉の紅葉,秋美なる!!!」
秋美の前から,大量のいがぐりが氷河達に向かって飛んでいった。
いがぐりは飛んでくる氷にぶつかり,はじき返す。
氷河達と秋美達の間に,静けさが戻ってきた。
「俺にかなうと思うなよ。有水・・・・。」
氷河は座ったままだ。顔色一つ変えていない。
冬美は人間の男の子の前に,片膝をついて座っていた。いつのまにか,秋美達の方を見つめている。
睡蓮が冬美の横へ飛んでいく。
「有水,もうわかってるだろうがな。今ここにいるお前らが全員でかかってきても,俺を捕らえることは不可能だ。たかがそんな力でな・・・・。」
氷河は有水に向けて笑みを浮かべたまま言った。
「そうかもしれない。だが,俺は逃げない。俺の命がなくなっても,俺はお前を見捨てはしない。」
有水が全員の前に立ちながら,氷河から目線をそらさずに言った。
「お前は本当に馬鹿だよ・・・・・。」
氷河が,少しうつむきながら言ったがまた目線を戻した。
有水が大声で叫んだ。
集会所はいたってシンプルで、集会所というより学校の体育館に似ている。と夢華は思った。
広い部屋の床は木でできていて、天井も大分高い。
そんな中、部屋には三人しか居なかった。
部屋の中央に、有水と同い年くらいの妖精と思われる男が一人あぐらをかいて座っている。髪の毛はほぼ透明に輝いている銀の短髪で、目は鋭いが口元は笑っている。
その隣には、一人の男の子が座っていた。
夢華の夢に出てきた、あの男の子だった。少しおびえているのか、体育座りをしている。
二人の少し後ろに冬美は座っていた。正座をして、目を閉じている。
「来たか。有水。」
中央の男が声をかけた。
「あぁ、氷河。お前を確保する。」
有水が氷河に向けてかまえながら言った。
「・・・俺らを確保したところで、もう遅いんだよ。」
氷河が落ち着いたまま言い放った。
そして、有水を見つめて続けた。
「ついさっき、人間抹殺の実行メンバーが・・・残りのジェネレーションメンバー全員が,人間界に行ったんだからな。」
氷河は笑っている。
「・・・・・・・・・・・!!??お前、俺たちが来ることを知ってたのか?」
有水が動揺したような声を出した。
「冬美・・・・!!!!」
秋美の目に怒りが浮かぶ。
「あなた達が来ることを伝えたのは私じゃないわよ。」
冬美が目を閉じたまま答えた。
「ほかに誰が・・・。氷河が配置させていたジェネレーションのメンバーはみんな種子蕾隊の誰かと戦っていて、私たちに追いついていないはず・・・。ほかの妖精の気配なんて感じられなかったし・・・。念・・・??」
蒲公英が必死で冷静を装いながら言った。
「鈴蘭も大樹も水湖も,再雪でさえ・・・戦いながら念を送る余裕なんてないはずだ。そこまでの力はまだないはず・・・。」
有水も動揺していた。
「くそ・・・。」
草多が後ろを振り向いた。外に出て人間界に行こうと走り出したその時、草多の足が止まった・・・。
「・・・お前・・・・・・。」
草多が聞いたこともないような声を出した。
「あたしが氷河さんに伝えたのよ。種子蕾隊のメンバーが、こっちに向かっている。ってね。」
聞き覚えのある声がした。
全員が後ろを振り返る。
「・・・・・・!!!!」
秋美が言葉を失い、その場に立ち尽くした。
「こんにちは、種子蕾隊のみなさん。」
にっこりと笑い一礼しているのは、小さい妖精・・・睡蓮だった。
「す・・・いれん・・・?」
秋美がやっとのことで声を出した。
「そうよ。あたしの名前を忘れちゃったの??」
睡蓮は鋭い笑みを浮かべている。
「睡蓮,裏切ったか。」
有水がかまえた。
「ほんっと,種子蕾隊って甘いのよね。情報収集班の,このあたしが裏切ってることにすら気が付かないなんて。」
「てめぇ・・・・・。・・・・・・・あたいらはずっと,学生の頃から,仲間だったんじゃなかったのかよ・・・。」
秋美が拳を握りしめた。
「仲間よ。だから,あたしは貴方達にてを出してはいない。敵は,そこにいる・・・夢華達人間だけだもの。」
睡蓮が涼しい顔で言い放った。
夢華は震えていた。
あんなに優しかった睡蓮さんが・・・。秋美とこの国に来て,最初に優しく話しかけてくれたのに・・・。全部,演技だったの??
色々な思いが頭を駆けめぐる。
・・・道哉の言うことを聞いておけばよかった・・・。こんな所,来るんじゃなかった・・・。妖精の国なんて・・・・・・・・・・。
夢華がそう思ったその時,声がした。
「夢!!!あぶねぇぇ!!!!」
ハッと我に返った夢華が見たものは,夢華の前に立ち,睡蓮の攻撃を体で受けた秋美だった。
「っっつ・・・。」
秋美は倒れそうになりながら,ポッケットから神秘の泉の水を取り出し,一口飲み込んだ。一瞬にして傷は癒え,秋美はしっかりと体制を整える。
「夢華・・・・こんなことに巻きこんじまって,本当にごめん。けど,あたいが前に行った言葉は,今もかわらねぇ。あたいは,夢華が大好きだ。あたいらが見える,自然を守ろうとしてくれる,人間が,大好きだ!!!」
秋美は残った水をポケットにしまいながら,夢華に背を向けたまま言った。
「蒲公英,大精霊様には伝えられたか??」
有水が夢華をかばいながら,蒲公英に言った。
蒲公英は,無言で頷いた。
夢華は,秋美と睡蓮を見つめていた。
氷河と男の子も二人を見ている。冬美は相変わらず目をつぶっているようだが,会話は聞いているようだ。
「睡蓮!!!!お前だってそうだろう!!??昔,人間がこの世界に来てたとき,人間界で仕事中人間の友達が出来たとき,一番嬉しそうだったのはお前だったじゃねぇか!!
あたいらが見える人間が減っていったとき,友達が人間界で死んだとき,一番悲しんで・・・けど一番人間を恨みたくなくて・・・・。
一番,明るくあたいらを引っ張っていってくれたのも,おめぇじゃなかったのかよ!!!!」
秋美が叫んだ。
睡蓮は無言だ。
「夢華が来たときだってそうだ!!歓迎会をしたときのお前の笑顔は,演技なんかじゃない。あたいには分かる。あれが・・・あの時の笑顔が・・・・お前の,本当の笑顔じゃねぇか!!!!!」
秋美がそう叫んだその時,夢華は小さくすすり泣く声を聞いた。
とっさに振り返り,夢華は目を見張った。
泣いていたのは,あの人間の男の子だったのだ。
夢華は驚いた。
(どうして泣いてるの・・・?あの子は,人間を抹殺することに賛成だからここにいるんじゃないの・・・??)
夢華は男の子をじっと見つめていた。
男の子は視線に気が付き,目を背けた。
「もうそのへんにしたらどうだ。見苦しい。」
座ったままの氷河が言った。
「氷河,俺は・・・俺だって,お前を本当の友達だと思ってる。今でもだ。だから俺は,これ以上お前に罪を犯させない。まだ人間に手を出していない今,お前を確保し連行する。」
有水がそう言って呪文を唱えた。
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。我が敵の周りを囲む,水の壁。何人たりとも逃がしはしない。水使いし我の名は,流れる小川,有水なる!!」
氷河,冬美,そして人間の男の子を包み込むように水の壁が吹き上がった。
草多がすかさず援護の呪文を唱える。
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。水の中,我が敵捕らえるツタのつる。草木使いし我の名は,折れない雑草,草多なる!」
有水の創った水の壁から,ツタのつるが三人に向かって伸びていった。
しかし三人を捕らえる前に,冬美と氷河が呪文を唱えた。
「大地の神,太陽の神よ,我の声を聞き賜え。北風で,我が敵の壁凍らせる。冬使いし我の名は,かすかなぬくもり冬美なる!!」
「大地の神,月の神よ,我の声を聞き賜え。我が周りの氷くだき,敵に向けて飛ばし,我が獲物を貫け。氷使わし我の名は,凍える寒さ,氷河なる。」
一瞬にして,有水の創った水の壁と草多のつるが凍った。そしてそのまま壁は砕け散り,夢華達に向かって飛んでくる。
夢華はとっさに手で顔をかばったが,秋美は呪文を唱えていた。
「大地の神,太陽の神よ,我の声を聞き賜え。いがぐりで,我が敵の武器跳ね返す。秋使わし我の名は,紅葉の紅葉,秋美なる!!!」
秋美の前から,大量のいがぐりが氷河達に向かって飛んでいった。
いがぐりは飛んでくる氷にぶつかり,はじき返す。
氷河達と秋美達の間に,静けさが戻ってきた。
「俺にかなうと思うなよ。有水・・・・。」
氷河は座ったままだ。顔色一つ変えていない。
冬美は人間の男の子の前に,片膝をついて座っていた。いつのまにか,秋美達の方を見つめている。
睡蓮が冬美の横へ飛んでいく。
「有水,もうわかってるだろうがな。今ここにいるお前らが全員でかかってきても,俺を捕らえることは不可能だ。たかがそんな力でな・・・・。」
氷河は有水に向けて笑みを浮かべたまま言った。
「そうかもしれない。だが,俺は逃げない。俺の命がなくなっても,俺はお前を見捨てはしない。」
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