Nijino Kagiwa Ame ~虹の鍵は雨~

Emi 松原

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Nijino Kgiwa Ame ~虹の鍵は雨~

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虹の鍵は雨~ソフィ、未来へ~

「・・・フィ・・・・・ソフィ・・・・・・!」
「・・・・・ホシナ?」
「ソフィ!!目が覚めたのね!?」
「えっ・・・・・。」
ホシナの声に僕はゆっくりと目を開けた。
光が差し込んできて、とてもまぶしい。
ホシナが僕の顔を覗き込んでいた。
「ホシナ・・・・・。ここはどこ?さっきの人はいったいどこに行ったんだろう?」
「ソフィ、夢を見ていたの?」

「夢?」
「そう。あなた、三日間も眠り続けていたのよ。何があったか覚えていない?」
「僕は・・・メインコントロールを壊して・・・・・」
「そう。その時の爆発にあなたは巻き込まれたのよ。ずっと目を覚まさないから、私、ソフィが死んじゃうかと・・・・・・。」
ホシナの目から涙がこぼれ落ちた。

僕は、ゆっくりと体を起こした。
そして泣いているホシナの手を握った。
「ごめんね。心配かけて。僕は大丈夫だよ。でも、あれからどうなったの?それに、ここはどこ?」
「ここはレインキー本部の医務室よ。あなたがメインコントロールを破壊してくれたおかげで、戦争は回避されたわ。あの時の情報を全部国民に流したから。すぐに国王は情報規制をしたけれど、私のほうが一足早かった。みんな、本当のことを知っているわ。ソフィ、あなたのおかげよ。」
「そっか・・・・・。これからどうなるのかな?」
「それは・・・私にもわからないの。私、銃と機械の王国から追い出されちゃったから。もうあそこには住めないの。」
「そんな・・・どうして?」
ホシナが少し悲しそうに笑った。
そして僕の手を放して立ち上がると、窓のそばに行った。
窓の外では激しく雨が降っていた。
窓の外を見つめるホシナ。
「私は・・・国の裏切者だから・・・・。だけどね、きっとあの国はこれから良い方向に向かうわ。私、自分の想いを最後に全て機械にのせて流したから。みんなに届くと信じてる。だから、あの国に未練はないわ。」
「でも・・・ホシナはこれからどうするの・・・?」
振り返ったホシナは笑っていた。
それも、今までにない笑顔で。
そして僕に飛びついてきた。
「ホ・・・ホシナ・・・!?」
「ソフィ、驚かないで聞いてくれる?」
「う・・・うん。」
ホシナが僕から離れた。
そして手のひらを見せてきた。

その手を見て僕は声が出ないくらい驚いた。

ホシナの手の中に、レインキーがあったのだ。
「ど・・・どうしてホシナがレインキーを・・・?」
「私にもわからないの。あれ。」
ホシナが指をさした先には、綺麗な花瓶に花が飾られていた。
「エミノアさんが持ってきてくれたお花よ。私、こまめに水をかえていたの。そしたらね、昨日突然、花瓶の中から水と一緒にこれが出てきたの。」
「じゃあ、ホシナも・・・・」
「えぇ!私もレインキーの一員になれたのよ!ソフィ、これからはずっとソフィと一緒よ!」
僕は、その言葉に思わずホシナを抱きしめた。
ホシナも僕を抱きしめてくれた。

「ラブラブな所で邪魔して悪いけど、ちゃんと任務はしてもらうんだからな。それにホシナはまず訓練してから別のチームに入るんだぞ。」
エミノアさんの声に驚いて、僕たちは離れた。
ドアの前に、エミノアさんとヨネルさん、それにマスター・エリノアさんがいた。
「ソフィ、無事で本当に良かったわ。ホシナが、ずっとそばであなたを看病していたのよ。」
マスターが優しい笑顔で言った。
「よく頑張ったな。」
ヨネルさんが僕の肩に手を置きながら言った。
僕は嬉しくて笑顔でうなずいた。
そして、あの夢のことを思い出した。

「あの・・・・・。変なことを聞いてごめんなさい。シゲルさんのことなんですが・・・。」
「シゲルのこと?」
エミノアさんが少し不機嫌で、だけど不思議そうな顔をした。
「はい。シゲルさんって、背が高くてかっこよくて・・・・・」
僕は覚えている限りの特徴を伝えた。
「どうしてお前がそんなにシゲルのことを知っているんだ?」
エミノアさんが目を見開いた。

「その・・・・・シゲルさん、エミノアさんが笑って生きてくれることが願いだって言っていました。それに、それを支えるのがヨネルさんだと信じてるとも・・・・。」
エミノアさんは驚いた顔をしたまま何も言わなかった。
誰も何も言わない。
「あ・・・・ただの夢ですよね。変なこと言ってごめんなさい・・・・・。」
「勝手にあいつが夢の中に出てきたんだろ。・・・・あいつらしい。」
「ヨネルさん・・・信じてくれるんですか?」
「仲間を信じるのは当たり前のことだ。」
「・・・・・・ありがとうございます。」

「ねぇ、雨が止んだわよ。」
ホシナが窓の外を指さしながら言った。
マスターがゆっくりと窓に近づいた。
「みんな、虹がでてるわよ。それもとても大きな。」
笑顔でマスターがみんなに手招きした。
ずっと黙っていたエミノアさんが、僕に花を手渡してきた。
ちゃんと手渡されたのは初めてかもしれない。
僕は花を見た。
レンギョウ・・・花言葉は、叶えられた希望。
エミノアさんを見ると、エミノアさんは笑っていた。
初めて見る、とても明るい笑顔だった。
「ソフィ・・・本当にありがとう。あたし、今回のことで何かが吹っ切れたよ。・・・これからも、一緒のチームでいような。」
僕はエミノアさんの言葉に笑顔でうなずいた。
エミノアさんがうなずき返す。
その隣にはヨネルさんがいた。

「ねぇ!早くしないと虹が消えちゃうわよ!」
いつの間にか窓際にホシナがいた。
僕はゆっくりとベッドから降りて、ホシナのもとへ行った。
ホシナと自然に手をつなぐ。
窓の外を見ると、今まで見たことのないような大きな虹が見えた。

「ホシナ、大好きだよ。これからもずっと。」
「ありがとう。私もよ、ソフィ。」
僕はホシナと笑いあった。
マスターがとても穏やかな笑顔で、僕たち二人を見つめていた。
エミノアさんとヨネルさんは、二人で虹を見ていた。
ヨネルさんの肩にエミノアさんがもたれかかっている。
見慣れたはずの二人の光景なのに、なぜか僕はものすごく嬉しくなった。

虹は段々薄くなっていく。
空には雲ひとつなくなっていて、青空が広がっていた。
僕は、みんながいてくれる今この瞬間の幸せを大切にして生きていきたい。
ホシナの手を握って空を見ながらそう思った。
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