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普段はおとなしく控えめで、あまり自分の主張をしない性格であったはずのレンは、
しかしどうやら、一度火がつくと止まらない、止められない力強い性質を奥に秘めていたらしく。


「……んで、な、何だよレン? わざわざ家まで呼ぶほどの大事な話って、さ……」


今から一週間前の土曜日。
つまり風呂場事件が起きてからちょうど一週間後にあたる休日に、今度はレンが敦矢を
「あ、あのね…おれ、あっくんにとっても大事な話があるんだ…」
の言葉と共に、家に泊りにきてほしい…と誘ったのである。

二週間前のことがあってから、どうにもどこかそわそわしっぱなしな気持ちが態度にモロに出てしまう敦矢の姿に、
きっとイケる、頑張れおれっ…! と自分を鼓舞し、自らの部屋に通したこの日。
「……っ、うん、あのね…」と切りだし。

「あっくんてさ、おっぱい好き…だよね?」
「なっ!? …や、まっまぁ…一応『おっぱい大好き星人』名乗らせてもらってますし……す、好きですけど…?」
「よく、グラビアアイドルの写真集みたり……お、おれの前でも堂々とえっちな動画見て、本物のおっぱいに触りたい…とか、おっぱい揉みたいとか、おっぱいに…お、おちん……っ、挟みたいとか、言ってるよね?」
「ち、ちんこのところで言い淀むなよっ…俺まで恥ずかしくなってくんじゃん……おう、いつも言ってけどよ…」
「あっくんが女の子のおっきなおっぱいが大好きなのはわかってる、わかってるけど……そ、そんなにいつも言うほどおっぱいが好きなんだったら、っ」


「お、おれのおっぱいじゃダメですかっ!!!」


――グイッ、ぽにゅんっ♡♡♡

「!!???」


「おれっあっくんに友達第一号になりたいって言われた時から、あっくんのことだっ大好きなんですっ!! あっくんにずっとずっと前から恋してましたっ! …だ、だからおれのおっぱいをあっくんの好きにしちゃってください…!!」
「え、好っ……うええぇぇぇぇえっ!!!???」



勢いよくそんな台詞を叫びながら、厚めのシャツを中に着ていない状態の自身のコンプレックスであった膨らんだ柔らかいおっぱいへと、敦矢の腕をグイっと思いっきり引っ張り彼の手のひらを胸の上へとのさせたのと同時。

ずっとずっと心の奥底に閉じ込めていた敦矢への秘めた想いを、こちらも勢いよく、敦矢に向かって気づけば顔を真っ赤にさせつつ、レンは大声で放っていたのだった。



――結局この日は、怒涛のレンからの総攻撃を喰らったことで敦矢が頭を真っ白にさせながら文字通りぶっ倒れたため、レンが敦矢に自分のおっぱいを好きにしてもらうという願いが叶うことはなかった。



それからは、いつものおとなしさはどこへやら。
スキを見ては積極的に、

「あっくん、おれのおっぱいど、どうかな♡ モミモミしてみたくならなぁい?」
「本物の女の子には負けちゃうかもだけど…それでもけっこうおれのおっぱい柔らかいほうだと思うんだっ…よかったら、お顔パフパフして確かめてみませんか…えへへ♡♡」
「…あ、あのね…ちゃんとできるかはわからないんだけど……おれ、大好きなあっくんのお、おちん…ぽ、なら…挟んでみたいな…なんて♡♡」
「えいっ隙ありっ!! ……おれのおっぱい、ちゃんとあっくん背中にあたってる…かなぁ♡」
「最近じっくり触ってみて気づいたんだけど……おれね、乳首がかなり…敏感みたい、なんだ♡ だから大好きなあっくんの指で、おれの敏感乳首もおっぱいと一緒にくりくりしてほしいなぁ…♡♡」

えろ漫画の女の子もビックリのあざといを通り越したえっちな誘い言葉や行動を、どんどんと行っていき。
そして、


「…ね、あっくん。今度の土曜日、お父さんもお母さんも用事があるらしいんだ……だから家にきて、おれのこのおっぱい…たっぷりえっちに堪能してみませんか? ……っ、学校でおっぱい見せるのは、やっぱり恥ずかしいね…えへへ♡♡♡」


ぺろんっ♡
あんなに見せないように必死に努力してきた学校――の、放課後誰もいない空き教室――で、制服のシャツを胸の上部分まで両手で捲り押さえながらも、頬を窓から差し込む夕日とは違う真っ赤な色に染めさせつつ、次の土曜の暗に自分以外誰もいないと匂わせる自身の家へと、敦矢を招待したのである。


その結果――



「――もう無理っもう限界っお前えろ可愛いにもほどがあんだろっつかもう一挙一動全台詞がまとめて可愛いんじゃあぁぁぁっ!! これで落ちないほうがどうかしてんだろっ…!?? 好きですっ俺もレンのことが大好きですっ!! どうか俺の恋人になってくださいっ!!! あとよければレンのおっぱいえっちに堪能させてくださいっ!!!」

 
次の土曜日、つまり本日の午前十一時三十分。
本人以外誰もいないレンの家、彼の部屋へと訪れるや否や、敦矢は風呂場事件の後と同じように……いや、それよりも深く土下座をしながら、レンのおっぱいを触らせてほしいと懇願してきたのだった。


「っ、はい♡♡ ……おれのおっぱい、たっぷりえっちに堪能してね…あっくん♡♡♡」


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