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自分でも何を言っているのかさっぱりわからない。早くこの作業を終わらせ、ここから退散したかった。十分に洗髪し、今度はシャワーで流すだけの作業だ。手元にあるシャワーに手を伸ばそうとしたが、あるはずのシャワーがない。
「あ、あれ……?」
手さぐりで探してみるが、近くにない。と言うよりも何か温かいものが頭に降り注いでいる。まさかと思い目隠しを取った加奈は、意地悪く笑う明人がシャワーを持っている事に気が付いた。
「なっ……!」
「無防備だからやられるんだよ」
「……ふ、ふざけないで下さい!」
「だったらちゃんと怪我人を労われよ」
この場合、明人を怪我人だからと言って許してしまってもいいのだろうか……むしろやられている数々の状況を考えれば、加奈の精神の方が確実にダメージを受けている。しかも明人の引き締まってほどよく筋肉のある裸をほんの少しだけ見てしまった。もちろん上半身だけだ。そして南条明人と言う人物を自分なりに分析した。
唯我独尊……この男に相応しい四文字熟語で、ふと頭に浮かんだ言葉だった。
悶着はあったが、なんとか明人の洗髪も終わらせ、明人が出た後、加奈はゆったりと風呂に腰を下ろした。
「ホント、人生最大の厄日だわ……」
顔半分、鼻の下まで湯に浸かった加奈は、今日一日の出来事を思い出した。見た目はまぁ、女性受けしそうな容貌の持ち主の腕を折り、介護しろと言われ今に至るが……
「なんっていうの……?俺様?いや、どっちかというと王様だな……あれ……」
そういった人物はドラマなどの物語でしか知らない。まさか身近にいるとは正直思えないくらいだ。
「まぁでも、笑顔は可愛かったわね……」
年上の成人男性に向かって言う事でもないだろうが、食事の時に見せた笑顔にはドキッとさせられた。後は電話中聞こえた流暢な英語だろうか……自分にないスキルを見せつけられたり、普段と違うギャップを見せられると、女性は胸キュンする……という意味がなんとなくわかった。
「まっ、向こうはしばらく休みみたいだけど、私は仕事だし。日中会わないだけでもよしとしよう」
ガバッと風呂から上がり、顔や髪を整えた加奈は、自分と明人のコーヒーを淹れた。後はもう寝て起きて仕事に行くだけ。そう思っていたのだが……
「いやいいです!私リビングの隅でも十分寝れますから!」
「そうもいかないだろ。いいから来い!」
「ぜーったいに嫌です!」
事の発端は明人が加奈に一緒に寝ようと言った事に始まった。加奈は不慮の事故で元々予定になかった来客だ。だから客人用の布団はないから一緒に寝ようと言ってきたのだが、もちろん加奈は拒絶する。
「まだ夜は寒いんだし、風邪引くぞ」
「大丈夫です!私健康だけが取り柄なんで!」
頑なに拒否する加奈を見て、またしても明人は不敵な笑みを浮かべた。
「成程……俺に何かされると思ってるのか?」
「ちが……っ!」
「そっか、でも安心しろ。利き手が使えないと流石に何も出来ない」
「そういう問題じゃなーい!」
「てか、お前に拒否権ないだろ……」
いやいやいや!ここは普通に拒否してもいいだろうと加奈は抗議するが、聞き入れてもらえず。
「怪我させた加害者がいちいち被害者に対して文句言うな」
それを言われるとさすがに何も言えない。
「とにかく何もしない。行くぞ!」
「えっ、ちょっと!えぇー……!」
結局明人の寝室にあるベッドで寝る事になってしまった加奈だが、ベッドの真ん中に大の字になる明人から避けるよう、隅で寝る事にした。
「落ちるぞ……」
「気にしないで下さい!てかこれで勘弁して下さい!」
「チッ、ホント注文の多い召使だな……」
今何と言った?召使?まぁ確かに介護する為にここにいるのだから間違いはない。だが一歩聞き間違えたら変な風に聞こえる。
緊張する中、なかなか寝付けないでいた加奈だったが、隣にいる明人はスース―と寝息をたてていた。それを聞いて呆れながらも、加奈もいつの間に眠ってしまった。
「あ、あれ……?」
手さぐりで探してみるが、近くにない。と言うよりも何か温かいものが頭に降り注いでいる。まさかと思い目隠しを取った加奈は、意地悪く笑う明人がシャワーを持っている事に気が付いた。
「なっ……!」
「無防備だからやられるんだよ」
「……ふ、ふざけないで下さい!」
「だったらちゃんと怪我人を労われよ」
この場合、明人を怪我人だからと言って許してしまってもいいのだろうか……むしろやられている数々の状況を考えれば、加奈の精神の方が確実にダメージを受けている。しかも明人の引き締まってほどよく筋肉のある裸をほんの少しだけ見てしまった。もちろん上半身だけだ。そして南条明人と言う人物を自分なりに分析した。
唯我独尊……この男に相応しい四文字熟語で、ふと頭に浮かんだ言葉だった。
悶着はあったが、なんとか明人の洗髪も終わらせ、明人が出た後、加奈はゆったりと風呂に腰を下ろした。
「ホント、人生最大の厄日だわ……」
顔半分、鼻の下まで湯に浸かった加奈は、今日一日の出来事を思い出した。見た目はまぁ、女性受けしそうな容貌の持ち主の腕を折り、介護しろと言われ今に至るが……
「なんっていうの……?俺様?いや、どっちかというと王様だな……あれ……」
そういった人物はドラマなどの物語でしか知らない。まさか身近にいるとは正直思えないくらいだ。
「まぁでも、笑顔は可愛かったわね……」
年上の成人男性に向かって言う事でもないだろうが、食事の時に見せた笑顔にはドキッとさせられた。後は電話中聞こえた流暢な英語だろうか……自分にないスキルを見せつけられたり、普段と違うギャップを見せられると、女性は胸キュンする……という意味がなんとなくわかった。
「まっ、向こうはしばらく休みみたいだけど、私は仕事だし。日中会わないだけでもよしとしよう」
ガバッと風呂から上がり、顔や髪を整えた加奈は、自分と明人のコーヒーを淹れた。後はもう寝て起きて仕事に行くだけ。そう思っていたのだが……
「いやいいです!私リビングの隅でも十分寝れますから!」
「そうもいかないだろ。いいから来い!」
「ぜーったいに嫌です!」
事の発端は明人が加奈に一緒に寝ようと言った事に始まった。加奈は不慮の事故で元々予定になかった来客だ。だから客人用の布団はないから一緒に寝ようと言ってきたのだが、もちろん加奈は拒絶する。
「まだ夜は寒いんだし、風邪引くぞ」
「大丈夫です!私健康だけが取り柄なんで!」
頑なに拒否する加奈を見て、またしても明人は不敵な笑みを浮かべた。
「成程……俺に何かされると思ってるのか?」
「ちが……っ!」
「そっか、でも安心しろ。利き手が使えないと流石に何も出来ない」
「そういう問題じゃなーい!」
「てか、お前に拒否権ないだろ……」
いやいやいや!ここは普通に拒否してもいいだろうと加奈は抗議するが、聞き入れてもらえず。
「怪我させた加害者がいちいち被害者に対して文句言うな」
それを言われるとさすがに何も言えない。
「とにかく何もしない。行くぞ!」
「えっ、ちょっと!えぇー……!」
結局明人の寝室にあるベッドで寝る事になってしまった加奈だが、ベッドの真ん中に大の字になる明人から避けるよう、隅で寝る事にした。
「落ちるぞ……」
「気にしないで下さい!てかこれで勘弁して下さい!」
「チッ、ホント注文の多い召使だな……」
今何と言った?召使?まぁ確かに介護する為にここにいるのだから間違いはない。だが一歩聞き間違えたら変な風に聞こえる。
緊張する中、なかなか寝付けないでいた加奈だったが、隣にいる明人はスース―と寝息をたてていた。それを聞いて呆れながらも、加奈もいつの間に眠ってしまった。
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