王様のいいなり!

まぁ

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 後は寝るだけだが、今日こそは昨日のような状況にならないようにしよう!
「私、今日はソファで寝ますから!」
「なんだよ。昨日一緒に寝たんだし今更恥ずかしがるなよ」
「寝るとか!変な聞こえ方するからやめて下さい!」
「いや同じだろ……」
 ブーと膨れる加奈を見ながら、明人は何か思い浮かんだらしい意地の悪い笑顔を浮かべた。
「お前さ、もしかしてその歳で処女とかないよな?」
「なっ……!」
「ほぉ、成程。わかりやすい反応をどうも」
 ニコニコと何か企んでいそうな笑みに加奈は反論出来なかった。今しがた明人が言った事は事実だからだ。
 たしかにこの歳になっても処女で、彼氏もいないというのはどうかと思うが、まさかそれを明人に知られたならば……
(完全に弱み握られた!)
 逃げる術なし。本当の意味で召使か下僕のように扱われるのではないかと思った。
「ふーん……」
「あの、ホントそうやってからかうの止めて下さい!」
「別にからかってないよ。そっか、なら俺が相手になってやろうか?」
「ぜーったいに結構です!」
 加奈の様子を見ながらクスクス笑う明人。何が「なら」だ。ぷぅっと膨れたままの加奈。すると明人は「わかったよ」と言って寝室に向かった。ホッと肩をなでおろした時、明人がリビングに戻って来て加奈に毛布を投げつけた。
「んなっ!」
「それでもかぶって寝ろよ」
 そう言い残し寝室の方に退散していった。
「一体なんなのよ……」

 結局その日の晩、加奈はリビングにある黒革のソファで眠る事にした。
(案外話わかるじゃん……)
 また悪ふざけが来るかと思い、身構えていた加奈だが、すんなりと引き下がった明人に肩すかしを食らってしまった。
 明日は遅刻しないように。アラームをしっかりセットし、ガラステーブルに置くと、深い眠りに入る。何事もなく夜を過ごし、朝を迎える。そう思っていたのは夢心地でいた間だけだった。
「お……い……」
 どこからか明人の声が聞こえる。夢の中までご苦労な事で……そんな風に思っていると、急に呼吸が苦しくなった。何故呼吸が出来ないのか?しかもだんだんと苦しくなり、ついに加奈は現実へと覚醒した。
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