王様のいいなり!

まぁ

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 翌朝になりアラームで目を覚ました加奈は、いつものように朝の準備をする。朝食も作り終わり食べようと思ったが、この時間になっても明人はまだ起きてこない。眠いのでまだ寝ているのかと思ったが、加奈が出るまで明人は姿を見せない。
 とりあえず朝食の準備はしてあると伝える為、明人の寝室の扉を叩いたが返事はない。大きなため息を漏らしながら、加奈は明人の部屋の扉をそっと開けた。
「あのぉ、朝食出来てるから……適当に食べてね」
 シーンとした室内。さすがに気になった加奈は、失礼だと思いながらも部屋に足を踏み入れた。
 ベッドの方に目を向けると、明人は規則正しい寝息をたて眠っている。こうして見ると顔の良さだけは褒めたくなった。
「あのぉ、私もう行きますので」
「う……ん……」
 ようやく目を覚ました明人は、焦点の合わぬ目で茫然としていた。あまり見ない光景なので、加奈はクスッと笑ってしまった。寝顔と寝起きは子供のようだ。すると明人は加奈を見てスッと手を頬に当てた。
「んっ!」
 ちゅっと音を立てキスをされた加奈は不意をつかれたと目を見開く。すぐさま反論しようとしたが、明人の様子がおかしい。詳細に言えば昨日の晩からおかしいのだが……
「あ、あんたね。朝っぱらから……」
「加奈。さっさと俺の女になれ……」
「は、はいぃぃ?」
 寝ぼけているのだろうか?朝からセクハラされた挙句におかしな事を言って来る。加奈はどうしたものかと頭を捻る。
「どうしたんですか?二日酔いですか?」
「俺は至って正常だ。お前が鈍感でアホで物分りがないだけだろ」
 どうやら寝ぼけていないらしい。口調もはっきりとしているし、いつも通りの嫌味も健在だ。では女になれとは一体……
「あのぉ、女になれって、つまりは彼女ですよね?」
「それ以外何がある」
「何で?」
「そんなの普通に考えればわかるだろうが」
 いや、はっきり言ってくれなきゃわからない。
 加奈の鈍感具合は今に始まった事ではないが、ここまでくると明人も呆れた表情を浮かべる。
「お前は俺の事好きじゃないのか?」
「好きじゃないです。むしろ恐怖の大王としか思ってません」
「チッ!人の好意を拒否するとは。お前ってやっぱり馬鹿だな」
「あのねぇ!はっきり言いなさいよ!」
「言ってるだろう?お前の理解力がないだけだ!」
 さっきまでの言葉はどこへやら……二人はいつものように言い争いを初めてしまった。だがそんな事をしていると、加奈の出勤時間が刻一刻となくなっていく。
「あぁもう!とにかく私、あなたの彼女には絶対なりません!そして行って来ます!」
 バタンと部屋の扉を閉め会社へ行ってしまった加奈。
「あの女ぁ、今に見てろ!」
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