王様のいいなり!

まぁ

文字の大きさ
39 / 69

39

しおりを挟む
「ちょっと!何するのよ!」
 帰宅した加奈は凄絶に叫んだ。手を後ろ手に拘束された加奈は今、うつぶせの状態で明人の膝の上にいる。
「お前、やっぱり俺に嘘をついていたな」
「きゃああぁ!くすぐったい!やめてぇぇ!」
 加奈のわき辺りをくすぐる明人は大変ご立腹だった。もちろん内容は朝の事だ。
「知らない知らない!さすがの私もあれにはびっくりしたんだから!」
 足をバタバタさせながら抵抗するが、手の自由が利かない状態でのうつぶせなので、文字通り手も足も出せなかった。
「それじゃあいつとは何にもないんだな?」
「ないない!何かあってからじゃあんたの報復が怖いし!」
「ふん!そういうとこはしっかり学習しているな!」
「当たり前でしょ!この二週間一緒にいたら嫌でもわかるわ!」
 この大魔王に口でも力でも地位でも……何をとっても勝てる気がしない。だからなるべく無駄な抵抗はせずに穏便にしたい。
「あのさぁ、本当に反省してるからこの拘束解いてよ」
「何言ってる。お仕置きはこれからだろ。それで?あいつはそれ以上何も言ってないんだな?」
「っつ……!」
 スウッと明人の指が加奈の背を撫でた。その行為に背筋がぞくっとした。するとそれを見た明人が「感じるな馬鹿!」と言った。
「何もないってば!ホントだから!信じてよ!」
「お前の信じては安物のように聞こえるな」
「じゃあどうしろって言うのよ!」
「明人様愛してますと言え」
「はぁ?」
 意味がわからない。だが、躊躇する加奈の背をまた明人の指が撫でた。そしてぞくりと旋律が走る。言わないとこのまま…困り果てる加奈は、早く解放されたいのもあり早口で言った。
「あ、明人様愛してます!」
「おい、何故早口で言う。もう少しゆっくりと感情を込めて言え」
「ご、後生ですから……もう許して……」
「ダメだな。はっきり言わないとこのままだ」
「明人様……愛してます」
「感情が籠ってない。もう一度!」
 それから何度かリテイクを食らった加奈。渾身の気持ちを込め言うと、明人は「まだ及第点には遠いがよしとしよう」と言って解放してくれたが、その表情はどこか満足そうだった。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた

ピロ子
恋愛
飲み会に参加した後、酔い潰れていた私を押し倒していたのは社内の女子社員が憧れるエリート課長でした。 普段は冷静沈着な課長の脳内は、私には斜め上過ぎて理解不能です。 ※課長の脳内は変態です。 なとみさん主催、「#足フェチ祭り」参加作品です。完結しました。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

禁断溺愛

流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。

4番目の許婚候補

富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。

うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや

静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。 朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。 「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。 この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか? 甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!

ベンチャー社長の元彼のヤンデレが異常過ぎる件

鳴宮鶉子
恋愛
ベンチャー社長の元彼のヤンデレが異常過ぎる件

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

処理中です...