41 / 69
41
しおりを挟む
「そんな人には見えないですけどねぇ」
「そうそう!春菜ちゃんの言う通りですよ」
「どういう事?」
「ダーリンから聞いた南条さんって、仕事はもちろんの事、クールで理知的、よく困った人を助ける良い人だって聞きますよ」
クール?たしかに黙っていればそうだろう。理知的?たしかに語学も堪能だし見るからに仕事が出来るだろう。だが、困った人を助ける?いつも加奈は困った事をされてますが?と頭の中に疑問がいくつも浮かぶ。
「そーんな人を悪魔だとか大魔王だとか……霧島さんってばホント贅沢ですよ!」
「へぇ、本性知らないとそうくるよね。てか良い人ってとこは心の底から笑えるんだけど」
「まぁ、たしかに近寄りがたい感じはありますけど。でも、霧島さんの言ってる事と南条さんがどうにも結びつかないっていうか」
それは仕方ない!何せ明人は一端外に出れば善人面をする。だが自分の家に帰ればやりたい放題だ。
「でもでもこの社員旅行って、川田君にとってはチャンスですよねぇ。私の課じゃ、霧島さんはどっちに転ぶかで賭け始まってますし」
「春菜ちゃん……それホント?」
「えぇ。川田VS南条。どちらが霧島加奈の心を射止めるか……とか、いろんな賭けが水面下で始まってますよ。主に男性陣で、女性陣も穏便な人達は参加してましたね」
「あぁ!私の課でも聞いた事ある!」
詩織と春菜は部署が違うが、それでも二つの課でそんな賭け事があるのなら、他の課でも同じような事が行われているだろう。加奈はますますテンションが下がってしまった。
「それじゃあ、霧島さん的には今はどちらに軍配が上がってるんです?」
「どっちにも上がってないよ!てか川田君も初めは爽やか天使スマイル振りまいてる後輩かと思ったら、今じゃ小悪魔満載でキャラ変わってるんだけど」
「んもー!男は狼だって言うじゃないですか!いつだってチャンスは狩りの上等手段!」
「はぁ……」
二人が盛り上がっていると、ちょうど昼食時間が終わってしまったので、午後からの業務となった。
「霧島さん霧島さん」
午後一で声をかけてきたのは川田だった。仕事をしている時は真面目で、上司である加奈にいろいろと質問してきたりするので、これも何かの質問だろうと思った。案の定、質問は社員旅行についてだった。
「今度の社員旅行。うちからも何か出し物出さないといけないですけど、何にします?」
「あぁ、それもあった……」
加奈の課で一番の若手は川田だ。だが川田一人だと何かと大変だろうとの事で、加奈も一緒に社員旅行のメインでもある夜の親睦会で出し物を命じられた。
「霧島さんって得意な事ありますか?」
「んー……特にこれってないけど、川田君は何かある?」
「俺ですか?俺も特にないですよ」
飲み会席で盛り上げるのは下の役割。そしてその席には上司他社長や常務、執行役員連中がいるのだ。下手な事は出来ない。困り果てていると、加奈達の上司がやって来た。
「ここは定番のマジックかカラオケでいいんじゃないか?」
「あぁ、たしかに……でも俺、上の連中が喜ぶような歌知りませんよ」
「そういう事なら霧島に任せとけば大丈夫だ!」
ギクリとなった加奈は、忌々しげな眼で上司を見た。上司は笑い飛ばしながら話す。
「霧島はこう見えても若者曲よりも演歌とかの方が得意なんだぞ!何せ新入社員の歓迎会で……」
「あのぉ!それ恥ずかしいから止めて下さい!」
「へぇ、霧島さんにそんな得意分野が……」
「そうそう!春菜ちゃんの言う通りですよ」
「どういう事?」
「ダーリンから聞いた南条さんって、仕事はもちろんの事、クールで理知的、よく困った人を助ける良い人だって聞きますよ」
クール?たしかに黙っていればそうだろう。理知的?たしかに語学も堪能だし見るからに仕事が出来るだろう。だが、困った人を助ける?いつも加奈は困った事をされてますが?と頭の中に疑問がいくつも浮かぶ。
「そーんな人を悪魔だとか大魔王だとか……霧島さんってばホント贅沢ですよ!」
「へぇ、本性知らないとそうくるよね。てか良い人ってとこは心の底から笑えるんだけど」
「まぁ、たしかに近寄りがたい感じはありますけど。でも、霧島さんの言ってる事と南条さんがどうにも結びつかないっていうか」
それは仕方ない!何せ明人は一端外に出れば善人面をする。だが自分の家に帰ればやりたい放題だ。
「でもでもこの社員旅行って、川田君にとってはチャンスですよねぇ。私の課じゃ、霧島さんはどっちに転ぶかで賭け始まってますし」
「春菜ちゃん……それホント?」
「えぇ。川田VS南条。どちらが霧島加奈の心を射止めるか……とか、いろんな賭けが水面下で始まってますよ。主に男性陣で、女性陣も穏便な人達は参加してましたね」
「あぁ!私の課でも聞いた事ある!」
詩織と春菜は部署が違うが、それでも二つの課でそんな賭け事があるのなら、他の課でも同じような事が行われているだろう。加奈はますますテンションが下がってしまった。
「それじゃあ、霧島さん的には今はどちらに軍配が上がってるんです?」
「どっちにも上がってないよ!てか川田君も初めは爽やか天使スマイル振りまいてる後輩かと思ったら、今じゃ小悪魔満載でキャラ変わってるんだけど」
「んもー!男は狼だって言うじゃないですか!いつだってチャンスは狩りの上等手段!」
「はぁ……」
二人が盛り上がっていると、ちょうど昼食時間が終わってしまったので、午後からの業務となった。
「霧島さん霧島さん」
午後一で声をかけてきたのは川田だった。仕事をしている時は真面目で、上司である加奈にいろいろと質問してきたりするので、これも何かの質問だろうと思った。案の定、質問は社員旅行についてだった。
「今度の社員旅行。うちからも何か出し物出さないといけないですけど、何にします?」
「あぁ、それもあった……」
加奈の課で一番の若手は川田だ。だが川田一人だと何かと大変だろうとの事で、加奈も一緒に社員旅行のメインでもある夜の親睦会で出し物を命じられた。
「霧島さんって得意な事ありますか?」
「んー……特にこれってないけど、川田君は何かある?」
「俺ですか?俺も特にないですよ」
飲み会席で盛り上げるのは下の役割。そしてその席には上司他社長や常務、執行役員連中がいるのだ。下手な事は出来ない。困り果てていると、加奈達の上司がやって来た。
「ここは定番のマジックかカラオケでいいんじゃないか?」
「あぁ、たしかに……でも俺、上の連中が喜ぶような歌知りませんよ」
「そういう事なら霧島に任せとけば大丈夫だ!」
ギクリとなった加奈は、忌々しげな眼で上司を見た。上司は笑い飛ばしながら話す。
「霧島はこう見えても若者曲よりも演歌とかの方が得意なんだぞ!何せ新入社員の歓迎会で……」
「あのぉ!それ恥ずかしいから止めて下さい!」
「へぇ、霧島さんにそんな得意分野が……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
エリート課長の脳内は想像の斜め上をいっていた
ピロ子
恋愛
飲み会に参加した後、酔い潰れていた私を押し倒していたのは社内の女子社員が憧れるエリート課長でした。
普段は冷静沈着な課長の脳内は、私には斜め上過ぎて理解不能です。
※課長の脳内は変態です。
なとみさん主催、「#足フェチ祭り」参加作品です。完結しました。
禁断溺愛
流月るる
恋愛
親同士の結婚により、中学三年生の時に湯浅製薬の御曹司・巧と義兄妹になった真尋。新しい家族と一緒に暮らし始めた彼女は、義兄から独占欲を滲ませた態度を取られるようになる。そんな義兄の様子に、真尋の心は揺れ続けて月日は流れ――真尋は、就職を区切りに彼への想いを断ち切るため、義父との養子縁組を解消し、ひっそりと実家を出た。しかし、ほどなくして海外赴任から戻った巧に、その事実を知られてしまう。当然のごとく義兄は大激怒で真尋のマンションに押しかけ、「赤の他人になったのなら、もう遠慮する必要はないな」と、甘く淫らに懐柔してきて……? 切なくて心が甘く疼く大人のエターナル・ラブ。
4番目の許婚候補
富樫 聖夜
恋愛
愛美は家出をした従姉妹の舞の代わりに結婚することになるかも、と突然告げられた。どうも昔からの約束で従姉妹の中から誰かが嫁に行かないといけないらしい。順番からいえば4番目の許婚候補なので、よもや自分に回ってくることはないと安堵した愛美だったが、偶然にも就職先は例の許婚がいる会社。所属部署も同じになってしまい、何だかいろいろバレないようにヒヤヒヤする日々を送るハメになる。おまけに関わらないように距離を置いて接していたのに例の許婚――佐伯彰人――がどういうわけか愛美に大接近。4番目の許婚候補だってバレた!? それとも――? ラブコメです。――――アルファポリス様より書籍化されました。本編削除済みです。
うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや
静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。
朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。
「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。
この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか?
甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる